当院でIGT/軽症DM症例の総アデポネクチン(Apo)測定中について前回報告したが、低Apo症例とは対照的に高Apo症例(>20μg/ml)も認められた。つまり、Apoはかなりのばらつきがあるようである。この差はメタボリック症候群(MS)による変化というよりは主体は遺伝子多型による変化であると考えられます。もちろん諸家の論文報告ではMS群では非MS群よりApoの有意な低下(20%前後)を示すとされているが、日本人では遺伝子多型により低ApG群が40%も存在すると考えられており、母集団のApo分布状態によっては正常群とMS群と比較しても必ずしも優位さがつかなかったとの論文報告も散見されます。しごく当然の事であると思います。したがって、Apoの評価は平均値ではなく、個々のばらつきを考慮して、個別に評価すべきものであると思っております。また、耐糖能異常症例(軽症)に対し、インスリン抵抗性改善薬(アクトス)の臨床的効果の判定もApoの増加量(3~4倍/6M)ではなく、最終6ヶ月後の絶対量の方が心血管イベントと相関が強いのではと考えられます。また最近では高分子量Ap(高活性)と総Apoとの比がより相関性が強いと推奨されています。
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