HP(ヘリコバクター・ピロリ)の除菌療法が保険適応になり、9年目になるが、ここ数年除菌率の低下(70%台)が問題視されている。その原因として新3剤除菌レジメンのうち、CAM(クラリスロマイスン)の耐性化(30%前後)が進んでいるというのである。また地域性があり、東北・関東(18%前後)に比し、関西・九州(30~40%)で耐性化が進んでいるらしい。ただし北海道は27%前後で中間的であり、全国平均29%に相当する。一方AMPC(アモキシリン)の耐性化(1~2%)は進んでいないらしい。この問題を解決するため、現在PPI(プロドラッグ)として使用されている3剤のうち、肝での薬剤チトクロームPサブタイプ代謝(CYP2C19)の依存性の違いにより、胃液PH抑制効果に差が出るとされ、OPZ(オメプラゾール)とLPZ(ランソプラゾール)はそのCYP依存性が高く、RPZ(ラベプラゾール)はほとんど依存しないとされている。したがって、CYP2C19の遺伝子多型の違い(EM〈高度代謝〉とPM〈低代謝〉)による代謝速度の影響がRPZではほとんどない。つまり、RPZ(パリエット)を使用することで胃内PHが安定的に改善してCAM効果が改善増強するらしい。実際、臨床ではパリエットを使用すると1T(10mg)でも除菌率の有意な改善(80~90%)が認められる。当院でも最近は初回HP除菌症例でパリエットを使用する予定である。以上
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