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昭和50年後半~60年台にかけては胃癌の発生や増殖サイクルについて、悪性と良性とは基本的にはっきり区別されておりました。たとえば癌性潰瘍は基本的に悪化の一途をたどるが、例外的に早期癌の場合は村上先生が提唱した”悪性サイクル理論”が一般的でありまして、悪性であっても一時的瘢痕化(改善)が認められると考えられていた。したがって、潰瘍病変の特に潰瘍縁周囲の生検を十分に行う必要があることになります。実際に経験した症例では、熟練した内視鏡医が生検しても10箇所中2個しか癌細胞が出なかったこともありまして、より慎重かつ定期的な観察および生検が必要なのはいうまでもありません。最近ではHP感染(慢性炎症)により、前癌病変が形成され、早期癌に進展する可能性が示され、HP除菌治療の重要性が再度強調されているようである。当院でもHP陽性の上部消化管潰瘍症例では積極的に除菌治療(ランサップ)を行っているが、大館地区の開業医ではいまだにH2拮抗薬治療が主体であり、地域医療の遅れを痛感する訳だが、これが現実であます。
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