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2009.04.16 05:05 |  診療  |  ゆう  | 推薦数 : 1

貧血の女子高生

先日の午後診療。

16歳の高校2年生。過多月経のため受診。

診察室に呼ぶと、フラフラした足取りで入ってきます。

見るからに顔色不良・・・土気色をしています。

3日前から2ヶ月ぶりの月経が始まった、

いつも月経量が多いのだけれど、今回は特に多い、

20分毎にナプキンを替えないといけないぐらい・・・とのこと。

性交渉の経験なしのため、内診はせず、腹部の診察、経腹エコーを行います。

腹部エコーでは、子宮、卵巣とも異常はなさそうです。

とりあえず、貧血の検査をしましょう、と採血施行。

結果、Hb6.5g/dl・・・ド貧血です。

 

聞けば、一人で家からタクシーで来たといいます。

昨日も学校に行ったけれど、気分が悪くなって、早退したそう。

今日は朝から学校を休んでいたと・・・。

両親は?と聞くと、仕事に行ってる、とのこと。

こんなに貧血では、一人で帰すわけにも行かず、2-3日でも入院したほうがいい、と説明し、母親に連絡を取ってもらうものの、連絡付かず。

勤め先は?と聞くと、知らないと。何の仕事をしているのかも知らない、と答えます。

お父さんは?と聞けば、仕事だから連絡付かないと思う、と言って電話を掛けようともしません。

ほかに誰かいないの?と食い下がれば、家に小学6年生の弟がいるけど・・・と言うので、

とりあえず家に電話して、弟に母親の仕事先の電話番号を探してもらったら?と言ってると、

隣におばあちゃんが住んでる・・・と思い出したように言います。

それ、早く言って・・・

おばあちゃんに電話してもらい、私のほうから病状の説明と入院の必要性を話して、了解してもらいました。

この時点で夕方6時過ぎのため、私は自分の娘を学童へ迎えに行かねばならず、

病棟に、母親が病院に来たら説明するから連絡下さい、と言伝て、いったん病院を後にします。

 

その後PM8時頃に母親が病院に来る、と病棟から連絡があったため、出かけると、まだ来ていない・・・

院内で待っていると、やっと9時前になって、お母さん来ました、と病棟から呼ばれます。

遅いよ~、どんな親だよ!と思って、病室に行くと、

お腹、大きい・・・ 

妊娠してるんですか?と聞くと、9ヶ月です、とのこと。

まあ、仕方ないか、と怒りの矛先を鎮めるしかありません。

病状の説明をし、明日まではこのまま入院として、

退院後は家の近くの内科で貧血治療を継続してもらうことにしました。

過多月経についてはピルの内服が一番かな・・・ともお話し、また婦人科にも通ってくるようにと説明しました。

 

お母さんと話している間、貧血の娘は布団をかぶったままです。

お母さんによると、この春休みで生活リズムが崩れてしまって、明け方近くまで携帯で話している、

そのため朝もボーっとしてるし、朝ごはんもあまり摂らずに学校に行っている、

自分は仕事もしてるし、妊娠中なので、なかなか娘のことは構ってあげれていないけれど、ご飯だけはちゃんと食べるように言っていた、

今朝も貧血気味だったので、ほうれん草を湯がいて食べさせたところだった、と。

確かに、規則的な生活リズムもきちんとした月経が来るひとつの要素ではあります。

が、このド貧血はそれだけが原因ではなさそうです。

体質等もあるのでしょう。

とりあえず、今日はしっかり休んで、明日紹介状を書くので、近くの病院で貧血治療は継続してもらうように、と病室を後にしました。

 

母と娘の関係があまりうまくいってないのかな?と思いましたが、

次の日看護師が問診した家族構成を見ると、兄弟が下に3人。本人入れて全部で4人で、プラスもうすぐ生まれてくる子がいることになります。

しかも、母親の苗字が娘の苗字と違う・・・

いろんな状況が頭の中で想像されますが、本当のところは分かりません。

 

今度彼女が受診したときには、もう少し時間をかけて話を聞いてあげないといけないかな、と思います。

 

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