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どうしたの?ようさん。びっくりした顔して。
本当にびっくり。冷や汗たら~りだよ。
研修医1年目も半年が過ぎた頃、放射線科で各種X線の読
影、胃透視、注腸造影、各種CT読影、各種超音波検査の
実習を終え、横浜の病院に内科研修することになったん
だ。当直も上級医が近くに住んでるという理由でやらされて
いたんだ。ある当直の夜3:00。歳は60歳前後の男性が
やってきたんだ。わき腹を抱えながら前のめりの姿勢でね。
「う~ん、う~ん。痛いよ~。痛いよ~。」
ようさん、わかった!得意の尿管結石。
http://blog.m3.com/yousan/20060716/1
(暇なひと、参照下さいませ。)
近いけど。
痛くなったのは昨日の朝らしい。近医に行ったら尿管結石
と言われたとのこと。で、痛みが取れないから取って欲しい
のだそうだ。
「そうですか?近くのお医者さんは結石と言いましたか。」
「はい!尿検査でそう言われました。レントゲンには写らな
い石だって言われました。」
『見えない石はきにするな。』
ようさんなにんなのそれ?
受験のときに覚えた、見えない尿管結石の種類
きにするな...だから、キサンチン結石、尿酸結石、あれ?
あとひとつ忘れた。まっ、いいか。
横にいた気丈な妻が答えた。しかも、続けて
「あなた、先生が聞いてるのに起きて答えなさい。この人昔
から根性無くって。恥ずかしいわ。」
と、夫を叱咤。で、まあ前医が言ってるんならいいかって思っ
て夜中だし......取りあえず補液とソセ、アタ指示して当直
室に戻りおやすみなさい.............がなかなか寝付けな
い。異常な雰囲気が気になる。危険な香りがする。それ
で、もう一度外来へ。
「OOさん、痛みどうですか?」
「う~、う~」
あれっまったく答えないぞ。脂汗も尋常じゃないし、水腎症
がすすんだのか?血圧も上がってきたぞ。研修医は困って
上級医に連絡。
「先生、カクカクシカジカ。」
「大丈夫、もう一本補液して持続でブスコパンいっといて。
明日にはケロッとしてるよ。」
指示通りにしたがやっぱり嫌な予感。看護婦さんに
「エコーはどこですか?」
って聞くと露骨に嫌そうな顔。とても持ってきてくれそうも無い
ので自分でとりにいく。上級医が指示してるのに研修医が
なにしてるんやって顔。えいっ!お臍にプローべ当ててみる
と
とにかくガスがあるはずの場所がぜ~んぶhypo。
出血だ!な、な、なんで?あっ動脈瘤だ、破裂だ。
急いで救急車呼んで搬送。
『くそ~やぶ医者め~、なにが尿管結石だ!くそ~OOめ
明日にはケロッとしてる?コロッと死んでるじゃないか。』
でも、あの肝臓がん事件から少し大人になったようさん。
決して上級医に噛み付きはしませんでした。
http://blog.m3.com/yousan/20060901/1
(またまた暇なひと、参照下さい。)
ようさん、結局ダメだったの?
いいや、搬送先の先生たちの努力で手術は無事成功!
半年ぐらい経ってから家族で来院されました。本当に感謝さ
れました、しかもおまけつきで。
おまけ?
そう、すごいプレゼント。
えっ?現ナマ?いくらよ、ようさん。
これ!下品だよ。お金じゃない!その患者さんの娘さんが2
1歳の女子大生で結婚してと言われました。もちろん、娘さ
んもOK!だって。
ようさん、どうしたの?
かなりかわいいんですこ~し迷いました。でも、丁重に断りま
した。なぜ?う~ん、家族中がぼくのことをキムタクやフクヤ
マを見るみたいな眼をしてみるんだ。すごい尊敬されてるの
がわかるんだ。そんなの誤解だしすぐにボロがでるし緊張感
が続かないよ。
本当にそれだけ?
ん~。それと患者さん(校長先生でした。)のかみさん、すな
わち娘さんのお母さんが大問題。大動脈瘤破裂のとき自分
の夫を根性なしって言って足を叩いたんだよ。女性と結婚す
る前に必ず母親を見るべしは結婚の鉄則でしょう。ぼくは...
叩かれたくなかったんだ。今はかわいくて大人しいけど、な
んかあのシーンが忘れられなくて。
ようさん、ところでこの記事の意図は?自慢?
ちがう、ちがう。やっぱ医者って感も大事かなってね。あと、
研修医でも後医は名医かなって。ぼくも前医の立場だった
ら動脈瘤なんてやっぱり思いつかなかったと思うしね。
ようさん、いい選択したね。
そうでしょう。やっぱりお母さ........
違う、ボロがでるってとこ。
えっ?まっいいか。
でも、お腹んなかで破裂するくらいなら爪楊枝でパーン
のほうがいいかなって。
わからないひと、ごめんなさい。
http://blog.m3.com/yousan/20061011/1/
(文とコメント参照ください。たわいもないことだけど。)
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ようさん、また立たされてるの。
うん、嫌な夢をみたんだ。悪夢に近いよ。
では、夢の内容を.........ごらんください。
私は一年目の研修医。
場所は大学病院のナースステーション。場面は教授回診
後オーベン(ベテラン指導医)の前に立っている。横にはに
やけたチューベン(中堅指導医)が腕組みで立つ。周りには
見てみぬふりの美しい白衣の天使(当時)さんたち。
遅刻の理由は半分自分、半分は病院の構造上の欠陥にあ
ったんだ。いつも教授回診の前日にカルテ、フイルムチェッ
ク。必要なフイルムにpost itを貼ってすぐにとりだせるように
しておく。1回患者の説明を頭の中でして完璧。夕食は近く
の高層ビルで友人と。盛り上がって午前様。
チュンチュン.....(脚色です)
「わっ、やべ。遅刻だ!」
教授回診30分前。急いで病院に向かう。あと15分。着替え
ても十分間に合う。余裕のよっちゃん。ほっ。でっ、病棟に向
かったんだ。相変わらず待合室にはすごい数の患者さん。
「すごいなあ。」
ぴんぽ~ん。エレベーターが到着。乗ろうとするが患者さん
優先で一本見送り。これが不幸の始まりだったんだ。
1分経てど2分経てどまったくぴんぽ~んが鳴らない。
来た~。で、見ると業務用。これは基本的に手術とかの患者
さんや機器類を運ぶ専用エレベータ。背に腹は変えられ
ぬ、と思い扉が開いて乗ろうとした瞬間......
の、乗れない!だっ、だっ、だめだ~。遅刻だ~。
結局、病棟まで階段で行くことに......................。
ようさん、若かったんだから最初から階段でしょう?
無理、無理。病棟は17階だよ。階段上ってたら一日の仕事
終わっちゃうよ。でも、意を決して駆け上がったんだ。もと野
球部!脚力にも自信が.................................。
だめ、ぜんぜんだめ。7階あたりでヘロヘロ。後は手すりにも
たれかかってなんとか17階へ。汗だくで見るも無残。
「OO君、患者さんの前ではきちんとしてなさい。なんだね、
その汗は。」
教授の低い美声が胸に響く。
以前、この教授、ポリクリでラウンドしたときにこの病院のデ
ザインを自慢していたんだ。病院はデザインも大事だけど実
用性が基本でしょう。でっ、そのあとオーベンに呼ばれて説
教。でも、いいオーベンでね。最後に、
そうです、うちの病院では新人はなんの役にも立たないんで
ただ、言われたことを口答えすることなくこなす兵隊さんの
意味で新兵さんと呼ばれているのでした。当時はゴミ以下
の扱いでした。多少不条理を感じててもゴミ以下ですか
ら耐えることも覚えました。このお陰でタフでいられるので
す。今の 新兵さんは体力ないし、根性ないし、すぐ口答えす
るし、ふてくされるし、そのわりに手は動かんしと友人の講
師さまが愚痴ってました。講師さま、お互い歳取りました
な。
ようさん、今だったら何階?
17階........かな?そんなわけないか。
別の意味でのヒヤリハットの一例でした。
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