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ようさん.....、また、なんかあったの?
先日、ある患者さんが亡くなったんだ。
70歳前半の女性でね。C型肝炎から肝硬変へそして肝
臓がん....最後は肝不全。
彼女と出会ったのは約10年前。身体がだるいと来院して採
血を施行したら肝機能障害の数値。ウイルス性肝炎疑いで
さらに調べるとC型肝炎でね。近医の専門医を紹介して入
院その後ぼくがfollow upしてたんだけど恐れていた肝癌
が出現したんだ。その後、何度もTAE(癌に流れ込む栄養
の道、すなわちその道である動脈をつめて栄養を運べなくし
て大きくしないようにする治療。)を施行するため1年に数回
入退院を繰り返す日々が続くようになったんだ。今年あたり
から TAEも限界となり徐々に黄疸がひどく、腹水で苦しむ
ようになってね。彼女はギリギリまで自宅に居ることを望み、
ぼくのところに点滴に来ていたんだけど、いろいろな症状
が出現してね来院も困難になって途中から往診をしていたん
だ。時には夕方、夜中らに時間外の電話があり何度か緊急
の往診や点滴をしたりして。正直、体調がすぐれなかったり、
診察時間が終わった瞬間、風呂から上がった瞬間、少し眠り
についた瞬間、時間外の患者さんをみて自宅に戻った瞬間
に電話が掛かったりすると、
『えっ~』
とか
『やだなあ~』
と思うこともしばしばあったんだ。
しかも、今回、亡くなる1週間前に夫から連絡があり
「熱が出たんで........」
でも、あいにく連休で不在(携帯に繋がるようにしてるので)
「すみません、じゃあ、冷やして様子見てみます」
これが、最後の連絡だった。この間、どうしたのか気にはなっ
てたけど忙しさにかまけて......。1週間後、新聞でおくやみ
の欄に名前が。あれが、きっかけか?
ぼくは、診ていた患者さんのお通夜には必ず出かけるように
しているんだけど、今回は気が重くて。
お通夜に行くと夫がまず駆け寄ってきて、その後の状況を
詳しく教えてくれた。熱は一日で下がったけどその後の定期
の受診でホスピス施設利用を勧められ本人も納得して入院
したとのこと。そして、亡くなる2日前に家族全員で集まって
喜んだことを聞いた。そして、目に涙をためて
「先生、本当にありがとう。OOも先生がそばにいてよかった
って最後まで言ってました。本当に....................。」
ぼくは、言葉に詰まった。その後、長男が目を真っ赤にして
「ありがとう、ありがとう。遠くに居てあんまり帰れんかった
けど、先生がようしてくれるんやっていつも母が言ってた。電
話でいつも先生のこと言ってたんや。先生、父もよろしくお願
いな。任せるで。ほんと、ありがとう、ありがとう。」
ぼくは、妙に怒りが湧いてきた。
頼むから言わんといてっ思ったんだ。
ぼくは、ありがとう言われるほど善人じゃあない!なにも、し
ていない!面倒くさかったし、嫌だとも思ったこともあるんだ。
お前の感謝の言葉を聞くほどに自分が地獄に落ちていくよう
な気分に苛まれるんだ。頭も下げないでくれ..............。
長男は小学校からの友人。そして、この亡くなった患者さ
んは彼のお母さん。
彼が生まれたときに出血して輸血しC型肝炎に感染した
可能性が高いんだ。長男の彼が生まれた喜びの裏側で肝
炎も生まれていたんだ。
わけ隔てなく患者さんを診なきゃいけないのはプロだから
当たり前なんだけど、やっぱり友人のお母さんには思い入れ
が異なる。ぼくの保育園の年中さんの頃の記憶の中に彼女
はすでに存在していたんだからね。
でも、そんな患者さんに対しても
『往診?やだなあ~』
『往診?行きたくないなあ~』
と、思うときがあったんだ。完璧にはできない。でも、
と、言われてしまう。ぼくの中で気持ちの整理がつかない。
やっぱり、偽善者としか思えない。
ようさん、じゃあ、やっぱり医者やめる?
辞めちゃえば。楽だよ。
いや、辞めない。やれるとこまでやってみる。行き着く先が
どんなんだかわからないけど簡単には辞めない。でないと、
亡くなった患者さんに申し訳が立たないような気がする。だ
から、辞めない。
OOさんへ
あなたが生んでくれたおかげでOO君とは今友人で入れま
す。あなたとの付き合いから得たものを次につなげてみま
す。ほんとうにお疲れさまでした。ゆっくり休んでください。
合掌
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コメント
コメント一覧
ようさん先生。。。自分を責めないで。。。ようさん先生の気持ち通じていると思うから。。。
お体に気をつけて大事にしてくださいね。。。
慎んでお悔やみ申し上げます。。。南無阿弥陀仏。。。
謹んでお悔やみもうしあげます。
ようさん先生、人間、100%目指さなきゃいけないけど、100%できない。それが、人間だと思います。私も、昨年父を喉頭癌で亡くしましたが、長年の飲酒がたたり、肝臓に癌が転移したとき、せん妄状態になり荒れ狂いました。その兆候が見えてきたとき、私はまだ分からず、父をせめました。「何でこんなことがわからないの?」「まだ、着替えてないの?」それまでの父はとてもしっかりしていて、分からなくなってしまう日が突然訪れるなんて予想もしていませんでした。その後、せん妄状態が激しくなり、地獄のような日々でした。でも、乗り切れたのは主治医のS先生がいてくださったからと思っています。たぶん、S先生は医者として当然のことをしただけなのかもしれませんが、私のように一人で介護しているものには、本当にありがたかったです。
ようさん先生も、嫌だな、と思うのは、長い間には当然のことであり、(先生だってご自分の生活があるのだから)でも、それでも来てくれる先生に、ご本人やご家族はどんなにありがたい思いをしたか。(着て頂けないのが当然ですもの)だから先生、ご自分を責めないで。
先生が行ってきたことの評価をするのは、先生ではないと思います。その亡くなられた患者さん。感謝して亡くなられたということは、先生は充分合格点。お友達のお母様なら、100点に花丸がついていたかも。
先生が、ご自分を責めるお気持ちはわかります。そこが、先生のとても良いところだと。人は100%できない。でも次こそは100%にしようという気持ちがある間、成長していけるのかもしれません。
合掌
家族の気持ちを受け止めることも医師の仕事だと思います。
自分をあまり追い詰めないで下さい。
みなさん、ありがとうございます。
でも、だいじょうぶですよ。
これからも、少し後ろを振り返りながらも前を向いて走り続けます。人生これだから面白いんです。きっと。
ようさん!
ん?
あそぼ。みんなであそぼ。元気出してあそぼ。
ん!もちろん!!
思っただけで、やることはやっているわけですし。
全ての患者がやって欲しいと思っている事を、全て出来るわけではないですから。
あまり、気にする必要はないと思いますよ。
患者さんや家族から慕われている、良い先生ではないですか。
信頼してるから心からアリガトウって言えるとおもう。。。でも。。。先生方には重いのかな?。。。ちと。。。悩んでしまいました。。。
..........やっぱり!
すごい、ぼくのブログに神が舞い降りた!
内容もアクセス数も対極にいるDr.Iさん!
まさか、一度でも目を通して頂けたとは驚きです。
すごく勇気を貰えました。本当にありがとうございます。
よ~し、まだまだがんばるぞ。
う~ん、ごめんなさい。
悩まないで下さい。ぼくはyoshikaさんの言う通り少々繊細過ぎる部分もあるので、たぶんyoshikaさんの主治医はもっと大きな気持ちで向き合ってくれてると思います。だから悩まないで下さい。
ようさん.....
なに?
繊細....なの?
うん?パハプス。
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