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まつだゆうさく。

どうしたの?突然。

う~ん。この前ね、NHK教育テレビをみてたら

知るを楽しむ 私のこだわり人物伝 

- 松田優作~アニキの呼び声-

ってゆうのをやっててね。ふっと思い出したんだ。

昔、下北沢のBARに友人と3人で飲みに言ったんだ。1985

年頃かな?世間が阪神優勝!って騒いでた頃だと思うん

だ。少し、薄暗い感じのアンティークな雰囲気のお店。奥に

は女の人3人と男3人くらいのグループ。それ以外、客はぼく

ら3人しか居なかったんだ。

広島出身の友人の友達がそこでバーテンとして働いていた

んだ。突然、友人が話し出した。

「ここはのぉ~、まつだゆうさくのいきつけの店じゃけの~。

来るかもしれんけ~。」

そりゃあ、すごい!会って見たいもんだ、って思ったんだ。

来たらサインでも貰おうかなって。なんたってぼくらの時代の

ヒーロー、ジーパン刑事 だからね。

「なんじゃ、こりゃあ。」

で、泣いたしね。

そうこうしてるうちにその友人が酔っ払い始めたんだ。1時間

くらいが過ぎようとした時だった。さっきのグループから妙に

背の高い男が立ち上がり、ゆっくりこっちに来る。

わっ!まつだゆうさく!

本気でびっくり。彼はこちらの席を一瞥するとそのままトイレ

に向かった。3人は、いや、正確には2人はびっくり。1人は

酔っ払っていてぐてんぐてん。まつだゆうさくがトイレに入って

る間に向こうの席をよ~く見ると、美由紀夫人真美さん

姉妹。

数分後、まつだゆうさくがトイレからでてきた。すると、突然

酔いの友人が

「ギャッツビー!」

と、当時の化粧品CMで流行っていた一言を放った。しかも

髪の毛をかきあげる仕草のものまねつきで。

まつだゆうさくの顔が一瞬引きつったような気がした。普段

悪ふざけの好きだったぼくは何故かとっさに、友人に「や

い!」と、小声で注意。すると、まつだゆうさくはふっと笑

って自分たちの席へ。一瞬の出来事でよく覚えていないが、

筋が凍えるような迫力だった気がする。仁王像のような。

間にはあまりびびらないぼくも、今までの人生の中で恐怖

感じた数回のうちの1回で忘れられない。

すぐに、バーテンの友人が血相を変えて席へ。

「OO!勘弁してくれ。ゆうさくさんが暴れだしたら誰もとめら

れんけん。無茶苦茶になるけ~。」

「わかっとる。でもなあ~。まつだゆうさくはそんなちっち

ゃな男じゃなかろうが!」と、切り返す友人。

「小さいのはお前じゃ!」

結局、この一言で決着。

こんなことを思い出しながら番組を見てると、その下北沢のB

ARの看板が映り、その直後、20年ぶりにマスターが。

「優作のボトルはあのときからそのままにしてある」とのこ

と。しかも、「ボトルのキープNOが偶然にも、松田優作が亡く

なった日付と同じ1106だった。」とのこと。なにか、怖いと言

うよりもやるせない感情に包まれる。

1989年「ブラック レイン」での迫力の演技、あの鬼気迫る

表情をみると、まつだゆうさくは映画を離れていても松田優

だったんだ、と今更ながら感じさせてくれる。

享年40歳。膀胱ガン。

松田優作をみて育った子供が

いつの間にか、の年を追い越

ていく。

あれから20年、あなたが逝ってから17年。

遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。

ぼくの人生のなかにあなたのページがほんの少しでもあるこ

とを誇りに思います。

 

追伸

美由紀夫人を時々テレビで見ます。松田優作まつだゆう

さくの狭間で揺れ動いていた女性の気持ちがストレートに伝

わってきます。飾りのない、偽りのない言葉いつもありがと

う。

 

 

 

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