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2009.08.11 12:02 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 1

じこ抜去

患者さんがルート類を抜いてしまうことがあります。

特にせん妄状態の患者さんがしてしまうことが多いです。

ちなみに、せん妄とは『続・PEACEの中身 』にも少し書いてありますが簡単に言うと入院して治療をしているのに、混乱して入院していることや治療していることがわからなくなってしまうことです。

わからなくなると当然、

『なんだ、わしの体についてるこの管は?』

なんて思うので、当然抜こうとします。

せん妄になりそうなやばそうな状態であればそれなりの対応をとる場合もあるんですけど。

急にせん妄になったらどうしようもありません。

点滴の針を抜くだけならそんなに大事になることもないのですが。

まあ、せいぜいその辺が血まみれになるくらいで。。。

他の管は本当にいやですね。

例えば、CVルート(中心静脈ルート)といって管の先は心臓のそばの太い血管にあります。

抜けるときに菌がつくこともあれば、はさみでちょん切ってしまって先が血管の中にとどまっていることもあります。

おしっこを出す管は先が膀胱にまで入っているんですけど、抜けにくいように膀胱の中で風船をふくらませています。

ですので、自分で引っ張って抜いちゃうと尿管(おしっこの通り道)損傷を起こしたりして、泌尿器科の先生のお世話にならないといけなくなったりします。

わたしの患者さんもせん妄状態になりおしっこの管が入っているのにトイレに行ってそこでおしっこの管を自分で抜いて下半身血まみれになった方もいらっしゃいました。

他にも、胸水や腹水を抜く管なんかも抜いたりします。

また、抜き方にもいろいろありまして。

多くは、引っ張って抜くので管を皮膚に縫いつけている糸が引きちぎられるのですが、中にはハサミなどで管そのものをチョッキンと切る方も時々いらっしゃいます。

もちろん、せん妄状態ですので悪気はなくじゃまだから切りました。などと答えられます。

自己抜去は、医療者にとって非常に困ります。

もちろん、せっかく入れた管が抜かれたのも困りますが、管を抜くときに出血やどこかの損傷を伴ったりすることもあるし、管をチョッキンされた場合は身体の中に管の残りが入って容易にとれないこともあります。

また、管を通してばい菌が入り感染症を引き起こすこともあります。

あっ、忘れていましたが胃管(栄養などを直接胃に送り込む管)を抜こうとして全部抜けなくて再度押し込んだりしたときに気管(空気の通り道)に入ることがありそれに気がつかないで栄養などを胃管から入れると、、、、、

もちろん、肺の中に入り、肺炎を起こすことは間違いなく場合によっては命に関わる自体になります。

いやー、自己抜去ってこわいですね。

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もちろん、本人が抜く気がないけどどっかに引っかかって抜けちゃったとかもあります。

知らずに寝返りをうったりするうちに少しずつ抜けていってそんでとうとう抜けちゃったとかね。

これは、事故抜去とか言うようです。


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2009.01.05 12:11 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 2

MRI、恐ろしや

MRIって放射線の被曝なしに体の内部の画像がわかる優れものの検査なんですけど。

どんな検査かは、wikipedia MRIを参照してさい。

そんなMRIにも欠点があります。

まず、うるさいこと『カンカンカンカン、、、』と音が結構うるさいです。

CTと比べると時間がかかります。

CTとMRIは、それぞれ得意、不得意分野がありますからね。

MRIは、磁力の力で画像を作っているので検査室に金属のものを持ち込んではいけません。

これも欠点かも知れません。

体に金属を埋め込んでいる方は検査が出来ないことがあります。

ただし、チタンなどなら大丈夫です。

明らかに金属であるものはもちろんダメですが、他にはカラーコンタクトレンズ、入墨などもダメなんですね。

金属(入墨の色やカラコンの色に)が入っていてやけどすることがあるらしいです。

磁気のカードの情報も消えますし、時計も狂うことがあります。

検査中でなくても電源が入っているだけで磁場が発生しているので注意しなければなりません。

ナースの髪留めのピンで引っ張られたりするそうです。

アメリカでは、死亡事故も起きているようです。

MRIにボンベが引き込まれて男児に衝突

実際、どんだけすごいものか、見てください。

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2009.01.03 15:06 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 1

『おまかせします。』

患者さんや患者さんの家族から

『おまかせします。』

と言われます。

医者になって間もないことは、その言葉を真に受けてすこし嬉しかったりしたのですが、今、その言葉を聞くとあまり嬉しくありません。

医者なら理解できるでしょうが。

その様なことをおっしゃる方は、目の前の医師を信頼して『おまかせします。』と言っている方もいらっしゃいます。

しかし、医療のことは難しいから、素人だから『おまかせします。』とおっしゃる方もいらっしゃいます。

いつもブログで述べているように医療をおこなう場合、必ずメリットとデメリットとがあります。

その事を理解してもらった上で治療を行いたいのです。

例えば、インフルエンザの予防接種でも問診票の裏を見ればわかりますが、重篤な(ひどい)好ましくないことが起こる可能性はゼロではありません。

また、予防接種したから必ず罹らないわけでもありません。

詳細はwikipediaのインフルエンザを参照してください。

予防接種もするメリット、デメリットとしないメリット、デメリットを考えてどうするかを決めないといけません。

人口全体で見るとインフルエンザの予防接種した方がいいのは当然ですが個人個人では、そうでない場合もあります。

他にも、クスリを飲むメリット、デメリットと飲まないメリット、デメリットを考えなければなりません。

『おまかせします。』と言われるとそのような医療をおこなう上でメリットデメリットを考えていないのかな。とも思ってしまいます。

考えていないなら、もし、デメリットが出た場合に

『そんな事が起こるのは聞いていない。』

と言われるような気がするのです。

私の考えすぎでしょうか?

というわけで、いまは『おまかせします。』と言う言葉はイヤな場合があります。

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ただ、すごく理解の言い患者さんから『おまかせします。』と言われると嬉しいですよ。


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2008.08.19 12:55 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 4

医療行為と犯罪

医療行為とは、合法的な犯罪とも言えます。

例えば、手術。

これは、合法的に人の体を傷つけています。

医療行為でなかったとすれば、傷害罪となります。

採血などでも同じ事が言えますよね。

ほかにも、聴診や触診などは、わいせつな行為に勘違いされる場合もあります。
(丁寧に学校検診をしたがためにセクハラと言われた先生もいましたよね。)

既往歴(今までかかった病気)、手術歴、家族歴(家族の病気)、喫煙歴、飲酒歴、場合によっては、妊娠歴、出産歴、月経の有無、性生活の状況なども尋ねることがあります。

医療行為でなければ明らかにプライバシーの侵害となりますよね。

もちろん、これらの行為は医療行為として行う上では犯罪とはなりません。

当たり前ですけどね。

しかも、これらの問診などの診察で診断に結びつけば医療経済的にも安いですし、患者さんの身体への侵襲(負担も少ないのです。)

手術も患者さんをよくしようと思って傷をつけるわけです。

問診(いろんな事を患者さんに尋ねること)も病気に近づこうとして詳しく聞くのです。

きっちりした問診をとれば80%の病気が診断できるともいわれています。

診察も当然ですがより丁寧に行った方がいいわけです。

ただ、若い女性で重症感がないとセクハラまがいと思われそうな診察はなるべく避けたいと思います。
(どうしても必要なときは、女性ナースと一緒に行います。)

ただ、医者がそう思うだけでもしかしたら重大な情報を拾うことが出来なくなっている可能性があります。

それは、お互いに不幸なことだと思うのです。

確かに、医療にはサービス業の一面もあるかと思います。

ただし、サービス業だけではありません。

上に述べたような、医療でなければ犯罪行為となるような危険を冒しているわけですから。

メリットデメリットを常に考えながら。

最近の先生を見ていると昔の横柄な医者のイメージの先生はほとんど見なくなりましたけどね。

医療者と非医療者の理解が十分に出来る世界はいつ来るのでしょうか?
 

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医者は、こんな事を考えながら仕事をしています。

自分が治療した患者さんが悪くなれば、治療しなかったらよかったかもなどと考えてしまいます。

どんな防ぎようのない場合でも。
 

明日、判決が出ますね。

どんな判決にせよ、重要なターニングポイントになるでしょう。


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2008.08.01 12:40 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 0

救急隊と酸素投与

普通の勤務時間内でも当直帯でも外線の電話が鳴ると身構えます。

内線の音と外線の音は違うからどっちかわかるんですね。

やっぱり、救急隊からの連絡もありますからね。

そんでもって、やっぱり救急隊からの連絡であれば緊張が走ります。

特に当直中であれば、いままで診たこともない患者さんが来るので余計に。

救急隊とのやりとりの後

『じゃあ、来てください。』

となるとカルテなどを見たりしながら到着を待ちます。

遠くからのピーポーピーポーが徐々に大きくなってきます。

そして、音が消えると。。。

車のエンジンの音が救急室に聞こえてきます。

『来たな。』

ストレッチャーに乗った患者さんが救急室に滑り込んできます。

救急隊員が、バイタル(血圧や酸素の状態など)を報告してくれます。

ここで、いつも疑問に思うことがあります。

少しでも、酸素の状態が悪いと(パルスオキシメーターと言って指などに挟むことにより血液中の酸素がどんだけあるか=酸素飽和度の目安がわかる。この値が間違っていることもある。)酸素を10L(1分間に)などという高容量の酸素を吸入されていたりすることがほとんどです。

まあ、普通の方(呼吸器疾患以外の方)はこれで問題ないのですけど。

呼吸器疾患の方は、酸素飽和度が低いときに高容量の酸素を吸入すると意識がなくなることがあります。(CO2ナルコーシスと言います。)

特に、肺気腫などの方はCO2ナルコーシスになりやすいです。

肺がんや間質性肺炎の方はなりにくいですけど。

CO2ナルコーシスになるとその後の治療がなってない場合に比べると面倒になります。

できれば、高容量の酸素投与はやめて欲しいですけどね。

ただ、救急隊の方からしたら肺気腫などの呼吸器疾患の方を搬送する頻度はそんなに高くないと思います。

ですので、救急隊にその判断をきちんとしろって言うのは無理があると思います。

ただ、電話で

『○○さん、肺気腫だから酸素は、酸素飽和度90%以上あげないようにしてきてください。』

なんて伝えていても、10Lもの酸素を投与されて運ばれてきたものですから。

こんな病気もあることを救急隊の方、是非、頭の片隅に置いておいて欲しいですね。


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救急隊に要求するのが無茶なのかも知れませんね。

ちなみに、肺気腫でCO2ナルコーシスになりやすい方は酸素バーとかに行かないでくださいね。

普通の人は問題ないですけどね。


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2008.06.17 12:44 |  診療  |  医療事故  |  生活 / くらし  |  よっしぃ  | 推薦数 : 0

AEDの使い方

先日、秋葉原で通り魔事件がありました。

折しも、池田の小学生の事件と同じ日です。

亡くなられた方にはご冥福をお祈り申し上げます。

その中の報道で、ふと疑問に思ったことが、

『現場に居合わせた医師も救助に奔走 AED抱え』
『現場に居合わせた医師も救助に奔走 AED抱え』(魚拓)

少し引用します。

『現場に居合わせて救助に当たった男性医師は、頭から血を流して倒れいた男性を助けるため、AED(自動体外式除細動器)を取りに走ったが、「戻ってきたら、ほとんど呼吸が止まっていた」』とあります。

何が、疑問かわかりますかね。

医者ならわかるんですけど。

出血にAEDって、おかしいですよね。

AEDは、除細動器なので除細動の適応のある状態しか意味がありません。

胸にボールが当たって心臓振盪を起こした場合とかはよい適応です。

除細動の適応は、VTやVFなどの特殊な不整脈の時であり、心停止している状態では適応になりません。

その判断はAED本体がしてくれますのでご安心を。

一般的に失血により死に至る場合、心臓は動いているけども送り出す血液が少なすぎるために、血圧が落ちてきたりしてだんだんと脳にまで送る血液すらなくなり死に至ります。

ですので、基本的に不整脈が起こっている可能性が低いと考えられます。

ただし、心臓自体が失血によって酸素不足に陥るとAEDの適応となる不整脈が出ることはあります。

そのような場合AEDも必要ですが、失血を止めると同時に輸血(輸血がなければ輸液)をしなければ、すぐに同じ状態になってしまいます。

失血の場合、出血を止めることが出来なければ医者がそばに居合わせてもどうしようもありません。

この先生もAEDなど意味がないとわかっていながら他に何もできないので取りに行ったのではないでしょうか?

最近、AEDがあれば大丈夫みたいに思ってる方多いようですが万能ではありませんよ。

例えば、脳梗塞で倒れた人にAEDを使用しようとしても除細動の適応のない時は動きませんから。

AEDのWikipediaです。

解説と使い方が載っています。

動画で見たい方、You Tubeで検索してみてください。(AEDで検索かけるとでてきます。)


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誰でも使えるように作られていますので、簡単に使えると思いますよ。


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2008.06.14 09:42 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  今まであった先生  |  よっしぃ  | 推薦数 : 0

ブログから出た本

ここでも、たびたび取り上げたブログ『日々是よろずER診療』を書いている『なんちゃって救急医』先生は、ご存じですか?

実は、直接お目にかかったことのある先生の一人なのです。

修羅場をくぐり抜けてきた感じがあるのと、さらなる向上心を持ったすばらしいと感じる先生です。

まねをしようと思っても正直まねできないと思ってしまいます。

その先生が、ブログの内容を本にまとめられました。

基本は、われわれ一般診療に携わる医者向けの内容です。

特に、研修医には役立つ内容だと思われます。

一般の方には、少し難しい面もあるのかも知れません。

しかし、一般の方からすると医療の限界や医者がどんなことを考えながら救急外来をこなしているのかわかると思います。

また、実際の症例だけでなく、患者さんとの関わり方などについてのお考えもまとめています。

医療関係者もそうでない方も、決して損はしないと思いますので一度読んでみてください。


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『日々是よろずER診療』
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この出版を機にブログは休止するようです。

個人的には、続けていってほしいですけどね。

私の好きなエントリー
『医者と患者関係を考える 前編』
『医者と患者関係を考える 後編』
『昨今の救急報道に関する私見』
『病気、死は悪か?』
『死の意味を考える』
『日本人の「死生観」と私の思い』
『診療関連死の理念に異を唱える』
『リスクを認め付き合うこと』
『遺族の納得はどうしたら得られるのか?』
『わすれられないおくりもの』
『生と死は対立ではない』
『「死」に対するコミュニケーションについて考える』
『五輪旗で医療崩壊を語る(その1)』
『五輪旗で医療崩壊を語る(その2)』

どうでしたか、読み応えもあるし、内容がいいですよね。

読んでいただいたらわかると思いますが、私が言いたいことも結構言ってくれています。

しかも、私よりも本質を突くような感じで。

いつも、負けたって気がしてたんですよね。

これからも不定期でいいので少しは更新して欲しいものです。

お願いしますね。

今後とも応援しております。



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2008.05.06 09:25 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 2

繰り返したくないのなら

医療事故安全調査委員会って知ってますよね。

知らない方は、僻地の産科医先生のブログをご覧ください。

『医療事故安全調査委員会 第三次試案 目次』
『医療事故安全調査委員会 ADRと第三者機関 目次』

これを読めばわかりましたよね。

医療者側からは、根強い反対の意見があります。

やはり、刑事罰の対象となるかどうかが大きいのです。

その時々に考えられるその時々のベストな医療を行っていても(後から考えるとそのときの医療がベストでないかも知れません。なぜなら、後になるといろいろな状況が明らかになるからです。)、悪い結果になることがあります。

今の裁判などの判決をみると、後からわかったことがあるからそのわからなかった時点でそうした方がよかった。
みたいな判決があります。

医療関係者から見れば???なのです。

我々の行った行為を現在の司法は、きちんと裁いてくれていないのです。

と言うことは、何も間違ったことをしていないのに、刑事罰を受ける可能性があるのです。

だから、医療関係者は刑事罰に強く抵抗するのです。

放火による火事で命を落とした方の遺族が消防を訴える時代ですよ。

医者のわがままで免責を訴えているかのように言われている方々も多いですが、決してそうではないのです。

bamboo先生のブログに『WHOの勧告』のエントリーがありました。

エントリーの元となるコメントもご参照ください。http://blog.m3.com/kiru/20080428/1#comments

実は、『WHOのガイドライン原文』があることは前から知っていたのですが、英語なので自分でなかなか読まなかったのです。

bamboo先生のWHOの勧告の日本語訳を引用します。


非懲罰的:医療安全報告制度の成功のために備えるべき最も重要な特徴は「非懲罰的であらねばならない」と言うことである。報告者自身も、事例に関わったその他の者も、報告を元に処罰されてはならない。公開システムでは、この要求は最も達成が困難なものだ。なぜなら、大衆は個人を責めがちで、「犯人」を処罰するような圧力が起こりうるからだ。おそらくは一時的・情緒的な満足は得られても、このような(懲罰的)方法は失敗する運命にある。隠せる過誤を報告しないようになるからだ。国のシステムとしては、報告者を非難から守ることが重要となる。そのために最も良い方法は、報告内容を秘匿することである。

秘匿性:患者や報告者の個人情報は決して第三者に明かされてはならない。秘匿性の水準は、訴訟に使用されうるような情報が公開されないようなものとする。たとえ歴史的に秘匿性のほころびが問題にならなかったとしても、情報公開への懸念は、自発的な報告を妨げる大きな要因となる。

独立性:報告制度は、処罰権限を持つ権威や報告内容に利害関係を持つ機関から独立していなければならない。報告機関と懲罰機関の間に「防火壁」を維持することは困難ではあるが、報告内容への信頼性が保たれるか否かという点で本質的なものである。

高度な分析:報告は事故の起きた臨床的環境を理解し、背後に隠れた原因を知覚するための訓練を受けた専門家によって評価されなければならない。データを集めても分析しないのでは意味がない。これはお役所仕事でよく見られる失敗だが、報告を集めることはするが、その内容を分析可能となるように配布しない。大量の報告を集めるが、箱やコンピューターに入れて眠らせるだけ。(分析のための)専門的技術は、いかなる報告制度にあっても重要で本質的な資源である。

信頼性:勧告が受け入れられ、実行に移されるのであれば、独立性と分析のための専門家の使用が必要である。

適時性:報告は遅滞なく分析されなければならず、必要のあるところには直ちに勧告が為されなければならない。重大な危険が発見されたのであれば、速やかに発表すべきである。たとえば、ISMP は、定期的刊行物によって、薬剤に新たな危険が見つかると直ちに警告を発している。

対象はシステム:勧告は個人の能力を目標にするのではなく、システムや手順や結果に焦点を当てるべきである。これが、あらゆる報告制度からもたらされる勧告によって補強される安全性の、基本原則である。これは、明らかにひどい個人的な過誤であろうとシステムの欠陥から起こり、システムの改善がなければ、また別の人が別の時に同じ過誤を起こすという考えに基づいている。


原因究明のためには、個人を責めてはいけないのです。

当たり前のことだと思うのですが。。

全体的なシステムの改善を目指さなければいけません。

やはり、自身で罰せられるかも知れないと思うとなかなか届けるのに勇気が必要ではないでしょうか?

そのためらいが、原因究明を妨げることにもなるのではないでしょうか?

やはり、日本は世界から見ても不思議な国なのでしょうね。

少しでも、よい医療状況となりますように。 
 
 
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引用を許可いただきましたbamboo先生にお礼申し上げます。 
 

その前に、労働環境を整えて疲労が蓄積しないようにすることの方が大切だと思いますけどね。


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2008.04.21 12:58 |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  趣味  |  よっしぃ  | 推薦数 : 1

チームバチスタの栄光

遅ればせながら映画『チームバチスタの栄光』観ました。

本では読んでたんですけど。

面白かったです。

初めて、この本に出会ったのは、もう2年ほど前のことです。

ネットで本を検索していると『チームバチスタの栄光』なる本が出版されていました。

学生の時にバチスタという術式を知り学生ながらに感動したものでした。
どう感動したか。

なんて、強引な手術なんだろう。って。

しかも、それが意外とそのあと順調な人もいる。

すごいなぁって感動です。

そして、注文して読んでみました。

面白い!

没頭してしまい、夜中の2時頃までかかって一気に読み切ってしまいました。
 
 
ここから下は、ネタばれあるかも知れません。
知りたくない人は読まないでください。
 
 
映画を見てまず驚いたのが、田口先生が女医として登場していたことです。

確かに、映画に少し華やかさを出すためには女医さんの方がよかったのでしょう。

話しは進んでいきます。

ストーリーも自然です。

医者にありがちだと思うのですが、テレビドラマなど医療ものを見るときに
『そんなのありえねぇ。』とか『そんな奴おれへんで。』とかつっこみを入れてしまう事が多いのです。

しかし、チームバチスタの栄光は、すんなりと受け入れられました。

ただ、ひとつ問題点をあげるとすれば、故意の殺人を起こすという方向で物語を終わらせなくても他の終わらせ方があったのではと思うのですが。。。。

その前で、十分オチてると思ったので。。。

まあ、本で読んで他ので結末は知ってたのですが、どうやったらそのあと結末までいくかハラハラしてしまいますた。

最後、ちょっと、強引でとってつけたような展開かなって個人的に思っちゃいました。

それ以外は、十分楽しめる内容でした。
 
 
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他の本も面白いです。

同じ登場人物が出てきたりして微妙に話しがかぶってますけど。
 
海堂先生の本です。楽天にとびます。

『チームバチスタの栄光』


『チームバチスタの栄光文庫本(上)』


『チームバチスタの栄光文庫本(下)』

個人的には海堂尊先生の中で一番好きな


『螺鈿迷宮』

ミステリーではないですが面白いです。


『ブラックペアン1988』

海堂先生のブログ死因不明でいいんですか?

 

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2008.04.13 11:36 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  医療事故  |  よっしぃ  | 推薦数 : 1

東京にて

内科学会総会にやってきました。

東京国際フォーラムです。

内科学会は、正直おもしろくありません。

やはり、呼吸器学会であったり、肺癌学会であったりと自分の専門分野の学会がおもしろいです。

じゃあ、何で行くのか?

あんまり言いたくないのですが、内科の認定医を更新するための点数稼ぎです。

内科学会が内科認定医、内科専門医を認定しています。
私は、内科専門医ではありませんので、5年で25単位をとればいいのですが、専門医は5年で75単位とらなければなりません。

ちなみに、内科学会総会の参加は10単位もらえます。

多くの参加者は10単位を得るために参加しているような気がします。

なぜなら、多くの内科医は自分の専門の専門医を持っています。
わたしなら、呼吸器専門医の資格があります。

呼吸器専門医であり続けるためには内科認定医であり続けなければなりません。

そのためには、内科学会総会へ出席することが近道なのです。
参加費は1万円です。

まあ、それよりも例のシンポジウムにも参加してきました。

医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟のシンポジウムです。

国会議員、勤務医(臨床現場の最前線で働いている)、大学病院の教授クラス、日本医師会の理事、
看護協会会長、患者団体の方などが提言者として招かれていました。

そして『勤務医の医師会誕生?』で紹介した全国医師連盟設立にあたっている先生や
さらに驚くべきことに『お医者さんを守ろう』で紹介した県立柏原病院の小児科を守る会の代表も招かれていました。

産婦人科の先生の発言や守る会の代表の発言には胸をうたれ涙がこぼれそうになりました。

今まで、医療崩壊の現状が議員さんに伝わったと思います。

みんなの主張は少しずつ違いましたが全員の意見が一致したのが医療費を増やさないとダメだよ。ってことですね。
 
 
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あと、マスコミ関係の方や、有名ブロガーなど様々な方とお話する機会に恵まれました。

非常に勉強になり楽しいひとときを過ごすことができました。

お会いした皆様にこの場をかりてお礼申し上げます。

超党派議員の会なので議員さん同士のやりとりもおもしろかったです。(自民党と共産党の意見が一致したりとか)


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