もうずいぶん前のことです。
O先生が研修医1年目として、私のいる病院にやってきたのは。
O先生は、何でも器用にこなす個性的な青年でした。
文献検索も得意のようです。
もしかしたら、何でも調べることが趣味みたいなのかもしれません。
文献検索が苦にならないなら医者としては強い武器です。
患者さんへのあたりも悪くありません。
他の研修医と比べても優秀でした。
そんなO先生は、かなりの酒飲みでした。
当然のように彼と飲みに行くようになりました。
ある時、彼に女性を紹介する事になりました。
気がつけば、付き合っていました。
そして、結婚式の招待状が送られてきました。
先日、結婚式に出席してきました。
その日、O先生は輝いていました。
もちろん、新婦の方が輝いてましたけど。
おめでとうございます。
これからも、末永くお幸せに。
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こんな事があると、本当に嬉しいですよね。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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『あんた、よっぽど悪い事してきたんやな。』
肺がんになって、頑張って治療したにもかかわらず、あまり効果がなく落ち込んでいるDさんに対して奥さんは
『あんた、よっぽど悪い事してきたんやな。』
という言葉を投げました。
E医師を含めてナースなど医療関係者は、Dさんに悪い事したからやないよ。奥さんがどう言っても気にせんといてくださいね。と説明するほか方法がありませんでした。
初回治療にほとんど効果を認めなかったDさんにギアチェンジを行わなければなりませんでした。
そして、Dさんは家で孫と遊ぶと言い残し退院していきました。
それから程なくDさんは家での生活がしんどくなってきたため再入院してきました。
徐々に衰えてきました。
外出するのもしんどくなってきました。
孫の運動会があるそうです。
『Dさん、頑張って外出して、お孫さんの元気な姿みてきたら。』
『いいんですか?』
Dさんは、外出に前向きです。
奥さんに話しをしてみると
『学校で倒れられたら困るからやめて欲しい。』との事。
もしかしたら、外泊、外出する最後の機会かも知れないと説得するも聞く耳を持ちません。
Dさんも奥さんがうんと言わないから、病院にいるようです。
『Dさん、行きたいんやったら奥さんにもう一度言ってみたら?』
『いや、もうここに居ますわ。』
残念ながら、Dさんは、その後外出することもなく鬼籍に入りました。
その、少し前にDさんは、E医師に
『嫁さんな、ワシの事めちゃくちゃ言いよる思たやろ。でもな先生、あれでええとこおますねん。ワシがおらんようになったら嫁がこまりますねん。ああ見えて気が小さいですねん。だから、余計ワシに強くあたりますねん。ワシは後悔してません。こんな、夫婦の関係もおますねん。先生方には、理解できへんかも知れませんけど。』
夫婦の関係はわからないって思う方人気blogランキングへクリック宜しくお願い致します。
Dさんは、奥さんとの今までの関係を病気になってつらかったときも保ったんですね。
Dさん夫婦にとっては普通の関係であったようです。
マーボーさん、正解です!すごい!
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もうずいぶん前の事です。
Dさんは還暦をすこし過ぎた男性です。
血痰が出てきたため、近くの開業医に行きました。
そこで、胸部レントゲンを撮って肺癌の疑いがあると紹介となりました。
いろいろ検査をした結果、4期の肺がんである事がわかりました。
その事を、Dさん、奥さん、娘さんに説明しました。
Dさんは、十分に落ち込んでいます。
その状況で、奥さんはDさんに
『あんた、何悪い事したん?何か悪い事せえへんかったらこんな病気になれへんやろ。日頃の行いが悪いんや。』
主治医のE先生は、一瞬固まりましたが落ち着いた声で
『奥さん、わるい事したから肺がんになったわけじゃありません。
もちろん、喫煙による可能性は十分ありますが、タバコを吸わない肺がんも増えてますし、日頃の行いが悪いからと言ってがんになるものではありません。』と説明しますが、
奥さんは
『いや、何か悪い事したんや。』とつぶやいています。
もし、日頃の行いが悪ければがんになるなら、刑務所の中はがんだらけになるよね。
など考えるのですが奥さんに責められているDさんが可哀想でなりません。
『日頃の行いが悪いからがんになった。Dさんが悪い。自業自得だ』と
奥さんはDさんを責めます。
Dさんの抗がん剤治療が始まっても奥さんは事あるたびにDさんを責め続けます。
何度か、E医師は奥さんの誤解を解こうと説明するのですが奥さんは真剣に信じています。
副作用が結構強くでて、かなりしんどそうです。
それでも、奥さんに責められています。日頃の行いが悪かったからだと。
さらなる不幸がDさんを襲います。
抗がん剤の効果がほとんど認められません。
その時に、奥さんはDさんに
『あんた、よっぽど悪い事してきたんやな。』
とつぶやきました。
Dさん可哀想と思う方人気blogランキングへクリック宜しくお願い致します。
次回へ、続く。
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もう、ずいぶん前のことです。
Hさんが病院にやってきたのは。Hさんは、二十歳になったばかりの大学生でした。
主訴は下血です。
発熱はありませんが、CRP(炎症反応)は5と上昇していました。白血球も増加しています。
若い女性の下血、鑑別診断(医師が考えなければいけない病気)として潰瘍性大腸炎、クローン病、ベーチェット病、感染症などがあげられます。
診察上、下血しているのは事実のようです。(性器出血ではないようです。)
大腸ファイバーの出番です。
中をのぞきました。
ベテランの部長先生が『見たことない景色や。』とつぶやきます。
直腸からの連続する病変です。S状結腸から下行結腸のみの病変でした。全周性に炎症が強く、隆起性病変などもありません。イメージとしては、ただれてる、と言うような感じです。典型的な潰瘍性大腸炎の像とは異なります。
何の病気か診断できませんでした。
部長先生は、ウイルスなど稀な感染症を強く疑ったようです。
まあ、いずれにせよ、よくある病気ではなさそうです。
困ったときの基本的な治療方針として、休ませると言う方針があります。
大腸を休ませるとは、絶食にすると言うことです。
1~2週間ごとに大腸ファイバーを行うと、炎症は徐々に取れていっていました。
結局、Hさんは、絶食のみですっかり良くなりました。
しかし、確定診断はついていません。もし、再発する病気だったら、次は下血だけではなく、腸管に穴があいて手術が必要になるかも知れません。
大腸ファイバーの予約をして退院しました。
大腸ファイバーの検査の前に主治医宛に1通の手紙が届きました。
謝罪から始まる文章でした。
Hさん自身は、下血の原因がわかっていたようです。
もう、病院に来なくてもいいと自己判断しました。
衝撃的な事実が書かれていました。
簡単にまとめると
『テキーラをおしりから流し込んだ事があった。』とのこと。
それで、こんな事になったんだろう。
おそらく正解です。
Hさんは、もう二度とそんなことはしないでしょう。
しかし、女子大生の大腸が高濃度のアルコールが原因で炎症をおこして下血しているなんて誰が思いつくでしょうか。
まあ結局、問診が 非常に大事である。と言うことです。
以上。
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