もう、ずいぶん前のことです。
今年の夏のような暑い日のことでした。
その日、病棟は大忙しだったのです。
予定入院もあったのですが、緊急入院が5人も入ったのです。
考えていただければわかりますが、入院初日は患者さんの病状、内服薬などを確認するのは当然ですが、どんな食事を食べるのか、トイレは歩いていって大丈夫なのかとかいろんな事を確認していかなければなりません。
医者も看護師も忙しいのです。
しかも、いろんな書類もあります。
昔から必ず必要だった書類や昔はいらなかったけど必要になった来た書類などいろいろあります。
ですので、予定入院は前日からある程度わかっているのでいいのですが、緊急入院が5人ともなると喜ぶのは経営者ぐらいでその他の職員はうれしくありません。
私は、緊急入院の5人目の担当と指名されて病棟に夕方いました。
いつもは、にこにこ働いているナースたちもさすがに疲れた顔になっています。
まさか、もうこれ以上入院はないよね。なんて言いながら働いています。
そんなときに、D先生が入ってきました。
『みんな、お疲れさん。差し入れやで。』
その中には、スタッフ分の数のアイスが入っています。
それを見た瞬間、疲れたナースの顔々が一瞬で『ぱあっと』明るくなりました。
『あー、ちょっとしたことが効果的ってこんな事なんだな。』
部長からしたらほんの千円ぐらいの出費で、ナースたちが機嫌良く働いてくれます。
疲れて血糖値も下がっていたでしょうし、あつかったでしょうし。
でも、現実にはなかなかこれを実行できる人が少ないんでしょうね。
将来、責任ある立場になったとしたらD先生のような気遣いが出来るでしょうか。
出来るようになりたいですね。
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