もうずいぶん前のことです。
Cさんは、副院長である循環器の先生にかかっていました。
心筋梗塞で死にそうになった事があるのです。
もう、10年以上前のことですけど。
そんなCさんは、肺に影が出てきました。
ただ、肺機能も悪く、心臓にも問題を抱えていたために半年ほど様子を見ることになりました。
すると、肺の影は大きくなってきました。
肺がんが疑われます。
そして、Cさんと出会いました。
Cさんは、社長でした。
会社の名前を聞けば知らない人はいないくらいの会社の社長でした。
普通は検査入院を行うのですが、
『わしは、忙しいんや、入院は出来へん。』
『外来で出来る検査と出来ない検査があります。
特に気管支鏡検査は入院でしていただかないといけません。
外来で出来る検査は、外来でしますから。』
外来で出来る検査は、外来でして何とか短期入院の了承を得ました。
『わし、特別室でないとあかんから。』
『特別室は、数が少ないですし、短期入院で入院日を決めてしまいますので、特別室は難しいと思います。
特別室が空くまで入院を待つなら可能ですけど、短期入院ではねぇ。』
『何とかしてくれ。』
『そういわれてもわたしの権限ではなんともなりません。』
こんなやりとりをしてようやく検査の予約と入院の申し込みをして帰られました。
貴重な外来の時間をかなり費やしてしまいました。
ホッとしたのもつかの間です。
検査にやってきたときにさんざん病院の悪口を言っていたようです。
検査担当の方から耳にはさみました。
何でこんな検査をしなければならないのか?とか(外来で十分説明したつもりなんですけどね。)
こんな古ぼけた機械でちゃんと検査できるのか?とか
そして、入院の日がやってきました。
『Cさん、そしたら気管支鏡の検査をするための入院です。
検査が終わってしばらく安静にしていただいて問題がなければ翌日の退院となります。』
『副院長は?』
『どうしたんですか?』
『副院長は診察にこないのか?』
『多分、挨拶に来ると思いますよ。』
『多分やなくて、今こないのか?』
『Cさん、呼吸器の精密検査で入院しているのですからCさんの担当はわたしです。
副院長も来ると思いますけど。』
『そうか、副院長が主治医やったから、今回も副院長がメインで先生がサブかと思たわ。
でも心臓の病気もちゃんとあるからよう相談しといてや。』
『もちろんです。』
なんなんだろうと思いながら無事検査が終えました。
それからも、Cさんと話をするとどこどこ病院の院長先生に診てもらったことがある。
とか
大学病院の教授がどうとか話をされます。
幸い、検査の結果は非定型抗酸菌症でしたので様子をみることとしました。
まあ、その結果説明の診察のときも大変だったのですが。
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それにしても非常に疲れる患者さんでした。
しかし、もっと綺麗な特別室のある、特別待遇をしてくれるような病院は他にありそうなんですけどね。
なんで、うちの病院に来たんでしょうかね。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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