もう、ずいぶん前のことです。

Mさんは息切れがひどいと近所の開業医さんに診てもらいました。

そして、その日のうちに当院を紹介されました。

右肺が真っ白だったのです。

胸水がいっぱいたまっていましたのです。

息苦しいはずです。

胸に管を入れて胸水を抜きました。

検査をしてみると胸水中にがん細胞がわんさかいます。

Mさんは、肺がんだったのです。

Mさんは、非常なショックを受けました。

また、40代でありIT企業の社長さんです。

自分の代わりがいないのです。

仕事上自分しか知らないこともたくさんあります。

そんな状況の中抗がん剤治療が始まりました。

何とか仕事と治療の両立をしようとがんばっています。

幸い、吐き気や倦怠感などの自覚症状を伴う副作用はほとんどありませんでした。

仕事といってもパソコンを使ってできることも多いようです。

あとは、商談で人と会うことがメインのようで抗がん剤の投与にあわせて上手に仕事をくまれていました。

大きな問題なく初回治療が終わりました。

ただ、残念なことに2ヶ月後にはすでに大きくなり始めていたのです。

それから、何種類かの抗がん剤治療を行いました。

仕事もがんばりながら。

1年と少し頑張ったでしょうか。

骨髄抑制(白血球や血小板が減るなどの副作用)がきつくなり抗がん剤治療が厳しい状況となりました。

抗がん剤の効き目自体も悪くなってきていたのですが。

Mさんにとっては最初の病名告知よりもショックだったようです。

しかも、咳と血痰はかなりあります。

今までは、仕事があるから頑張れると仕事を任そうとしなかったのですが、

『そろそろ任せていかないといけないなぁ。』

とつぶやいています。

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