前回の続きです。
早速、本題に入りたいと思います。
ある日、Hさんのお父様がお亡くなりになったそうです。
ずっと、慢性疾患をわずらっていてそれが原因でだんだんと衰弱していって。。。というような感じだったそうです。
担当医との関係も良好で不信感のかけらもなかったようです。
お父様がなくなってすぐに担当医から病理解剖のお願いをされたそうです。
Hさんにとって、担当医からの申し込みはあまりにも唐突と感じ、狼狽してしまったそうです。
考えたあげく、解剖を承諾したそうです。
ただ、遺族が悲しみの場にあるときに解剖の話を急にされて心の中に踏み込んできたかのような印象を持ったようです。
もうすこし、別の言い方はできないのかと思ったそうです。
もちろん、病院に行くことはもうほとんどありませんし、今までよくしてくれた担当医に文句を言う気にもならなかったそうなのですが、なんか、心の中で引っかかったものがあったそうです。
それで、たまたま知り合いのD先生にあったときに尋ねられたそうです。
D先生は、こう答えたそうです。
『本当は、ゆっくり時間をかけて、解剖の承諾を求めればいいのですが、現実はなかなか難しいのです。
患者さんが亡くなられたときは、すぐに葬式の手配が始まり、慌ただしくなります。
解剖をしない場合、ご遺体が病院にいるのは、その日か、または遅くとも1日くらいです。
ご遺族の悲しみが落ち着いてからゆっくり説明する余裕はなく、死後間もなく話をせざるを得ないのが現状です。
ゆっくりと病気が進行して無くなった場合は、予め話をすることも可能なのかもしれません。
生前に解剖の話しをする方が、気を悪くする方もいるかも知れません。』
Hさんは、この説明で納得されたようです。
確かに、一般の方からするとそろそろ危ないかも知れないと家族の『死』を意識しだんだんとそれが現実になり、悲しみに暮れているところで予想もしなかった解剖の話しをされて気分を害されるのは当然の反応ではないかと思います。
もちろん、慢性疾患でじわじわ悪くなっている場合なら生前に説明する方法もあるでしょうが、万が一それでご家族の気分を害したと思うと個人的にはできません。
やはり、医師側からすれば病理解剖をお願いするタイミングとしては、お亡くなりになった直後がベターだと考えます。
その理由に関しては、D医師の説明で理解頂けると思います。
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昔からブログを読んでいる方は、十分わかってましたよね。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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大学病院ならば、例えば入院手続きの際にでもそんなこともお願いするかもねって、手続き書に書き添えることは可能かもしれませんが(いや、これだってかなり難しいかも)、一般の病院で解剖のかの字も出ないのが現実でしょう。遺族が解剖について考える余裕が生まれるのはかなり後で、物理的なタイムリミットとのギャップはかなり大きいと思われます。
『旦那さん、大学病院は研究もしています。これが明日の
医療につながります。』
『若い先生の勉強になります。』
『失礼ですけも、若い女性は特に多くのことを学べます。』
と、フロアの偉い人(病棟長?)先生にお願いされました。
特に嫌な気はありませんでした。もともと妻が、そうなったら、
そうして、と言っていた事もあったのですけども。
ちょっと、時間がかかったのは、予想外でしたけどモ・・・。
2時間といわれたのですが、実際は5時間ぐらいだったかな・・・。
まぁ病院なのであれだなーっと思って、ぼけっと、していました。
まぁ、その時間も妻の死を受け入れるのに重要な時間でした。
でも、後から先生が直接の死因?を教えてくれました。
『奥さんは苦しまなかったと判断できます』
『痰は確かに確認されたが、ねばっこくないし・・・等』
と、言われて、なんだか、ほっとしたような、
気になったような記憶があります。
人それぞれかと。
大学病院ではなく公立病院でした。医師は東大から来られていた医師のようでした。
父は赤血球が作れない病気で前白血病と診断されていました。(骨髄異型性症候群ですよね。)
亡くなって直ぐ担当医から「医学の発展のために・・」と解剖の話があって付き添っていた姉がその場で承諾しました。私には「解剖を承諾したけどいいよね。」と事後に連絡がありました。異論はなかったです。
その日の夕方にはお棺に納められて帰ってきましたが帰されてくるまで解剖の様子をいやがうえにも想像してしまってました。造血に問題があったのだから骨髄を見るということは骨を・・?とか・・。
しばらくして、病院から慰霊祭の連絡がありました。
病院の大きな講堂に何百人かの遺族がいて、1年間にこんなにも解剖にふされた遺体があったのかと驚きました。
もう、だいぶ前のことです。
今は解剖を承諾する遺族が減っているそうですね。
私も、今は、病理解剖ってそういうものなんだとわかった"つもり"ですし。
>担当医との関係も良好で不信感のかけらもなかった
そういう場合でも、ひっかかるものがあるものなんですね。
う~ん、これから何か大きな病気したときは、病理解剖してほしいかどうか、ちゃんと考えておこうかな、なんて思いました。
家族にはそんな大事なこと決められないだろうし。
>大学病院ならば、例えば入院手続きの際にでもそんなこともお願いするかもねって、手続き書に書き添えることは可能かもしれません
確かに、できそうです。
一般病院では、現時点では難しそうですね。
miz_mak2007さん
貴重なご意見ありがとうございました。
>人それぞれかと。
もちろん、そうなのですが、医者からしたら気分を害する方か、そうでない方かの区別がつかないので悩ましい問題なのです。
akoさん
解剖は主な病気を中心にみますけど、正常であったと思われる臓器も一通り調べます。
造血器に問題なくても骨髄の一部を調べることはよくあります。
>今は解剖を承諾する遺族が減っているそうですね。
そうですね。
ただ、医療者も積極的に勧めないことも影響しているのかも知れません。
病理解剖もマンパワーが必要ですので。
kei☆さん
>そういう場合でも、ひっかかるものがあるものなんですね。
だから、えっと思ったのです。そして、記事にしました。
>う~ん、これから何か大きな病気したときは、病理解剖してほしいかどうか、ちゃんと考えておこうかな、なんて思いました。
本人の意志であれば、家族も納得しやすいと思いますので。
その様な意思表示は、いいと思います。
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