前回といっても少し前になりましたが続きです。
さて、結核菌とはどのような菌なのでしょうか?
教科書的に言うと抗酸菌(一度染色されると酸やアルコ−ルで脱色されにくい)であり、脂質に富む細胞壁を持つため、酸・アルカリ・消毒剤・熱に対し強い抵抗性を示します。
分裂時間は、18から24時間と非常に増えるのが遅い筋です。
ですので、培養するのに6週間が一般的で疑わしい場合は8週間培養することもあります。
(実際、6週培養で菌が生えてこなかったが8週培養ではえてきた経験あります。)
結核の検査にはレントゲン検査、喀痰(たん)検査、血液検査、ツベルクリン反応などがありますが、確実なのは喀痰から結核菌を証明するのが簡単です。
タンからなかなか結核菌がみつからなくても胃液で見つかることも多く有用な方法です。
レントゲンや血液検査(最近クオンティフェロンなる検査がよく用いられ有用です。)、ツベルクリン反応は疑わしいだけで確定には結びつきません。
確定させるためには気管支鏡検査(肺カメラ)を行って結核菌を証明します。
そうでなければ、診断的治療と言って結核薬を飲んでレントゲンの影の変化を確認していくこともあります。
ただし、結核菌を証明できていなければ本当に結核かどうかわかりません。
また、培養で結核菌が生えてくれば薬剤耐性(薬が効くか効かないか)の検査が出来ますので理想は結核菌を証明してから治療に入った方がいいでしょう。
ちなみに、痰の検査ですが痰の検査でも大きく分けて3種類の検査に分けられます。
・塗抹:痰に染色液で色をつけて顕微鏡でのぞいてそれらしい菌がいるかどうかを見る方法です。だいたい、1時間から2時間程度でわかります。
ただし、抗酸菌をみてるわけで結核菌以外の菌をみている場合もあります。
・培養:菌に栄養を与えて生えてくるかどうかを見る方法です。
だいたい2週間程度で確認できる方法もあるのですが、たくさん処理するの難しいために一般的ではありません。
ですので、冒頭にも述べたように6週間かかります。
・遺伝子検査:遺伝子増幅の技術を用いて結核菌に特有の遺伝子がでるかどうかで結核とそれ以外を区別する検査です。
早ければ当日、遅くても数日で結果がわかります。
なんだか、教科書みたいな話しが続いてますね。
そろそろ終わります。
最後に耐性結核のお話しを。
今、結核治療で非常に重要な2種類の薬剤(リファンピシンとイスコチン)が効かない結核を多剤耐性結核(MDR-TB)といいます。
普通は、よく効く薬が効かないので治療に難渋することが多いです。
また、超多剤耐性結核(XDR-TB)も問題となっています。
リファンピシンとイスコチン以外にもニューキノロンやアミカシンなどにも耐性をもつ結核菌のことで正直、自然治癒を期待した方がいいくらい薬が効かないようです。
昔は、耐性菌は他人にうつりにくいとの説もあったのですが、残念ながら現実にはうつるようです。
超多剤耐性結核は、結核患者さんの1%程度いるようで。
これは、怖いです。
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