去年の年末に去年を振り返ったエントリーをあげていました。
見てみると去年は医療崩壊が広まりはじめたんでしたね。
今年は、その流れを汲んで、医療崩壊、医師不足など多くの方の知れ渡る事となりました。
やはり、福島大野病院事件での無罪判決が一番大きな出来事ではないでしょうか?
そのあとも、無罪が続きましたしね。
あとは、医療がよくなるように制度を何とかするだけでしょう。
何度もいいますが、普通に医療をおこなっていて赤字にならない診療報酬の設定が不可欠でしょう。
医療の値段は、完全に国に握られていますから。
あと、医師不足の原因として医療の高度化があげられます。
2、3年前に腫瘍内科医の専門の資格が出来ました。
がんの専門医不足が言われています。
新しくできたものなので不足していて当然です。
それがだんだんとマシになってきた。
もちろん、まだ足りないですけど。
最近はがん医療に緩和医療の充実が叫ばれています。
緩和医療の専門の資格も作られようとしています。
さらに、精神腫瘍の重要性がいわれはじめています。
もうすぐ、精神腫瘍の専門家も必要だといわれるかも知れません。
お気づきですか?
どんどん新しい専門分野が出来てきています。
そしたら、医師の数が新たにどんどん必要になっていることわかりますよね。
また、家族への精神的なサポートの重要性も今以上に叫ばれ、専門家をなどとなるかも知れませんよね。
(これに関しては医師でなくてもよさそうですが。)
あと、全日本医師連盟も誕生しましたけど、ぐいぐいを制度を変えていくような勢いは見られません。
まあ、もう少し期待しつつ見守りたいですね。
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来年は、実感としてよくなるようになって欲しいですね。
実感としては、まだよくなってるとは思えないですから。
それでは、よいお年を。
ちなみに、m3の10大ニュースです。
【勤務医】
1位 福島県立大野病院事件で担当医に無罪判決
2位 iPS細胞の研究進む、京都大・山中氏らのグループを中心に
3位 杏林大の「割りばし事件」で担当医に無罪判決(11月)
4位 75歳以上への後期高齢者医療制度の創設、混乱で見直し議論(4月〜)
5位 医師不足に悩む地方の公立病院、診療科の休止、縮小が続く
6位 クレームや院内暴力を振るう“モンスター患者”が問題に
7位 「メタボ健診」スタート(4月〜)
8位 麻生首相発言:「医師は社会常識欠ける」「医療費なぜ払う」(11月)
9位 診療報酬改定:外来管理加算に「5分ルール」導入(4月〜)
10位 産科医不足で、分娩を中止する医療機関が相次ぐ、対策が急務に
10位 勤務医の長時間勤務、「当直明け、翌日勤務」も
【開業医】
1位 福島県立大野病院事件で担当医に無罪判決
2位 診療報酬改定:外来管理加算に「5分ルール」導入(4月〜)
3位 75歳以上への後期高齢者医療制度の創設、混乱で見直し議論(4月〜)
4位 iPS細胞の研究進む、京都大・山中氏らのグループを中心に
5位 「メタボ健診」スタート(4月〜)
6位 杏林大の「割りばし事件」で担当医に無罪判決(11月)
7位 麻生首相発言:「医師は社会常識欠ける」「医療費なぜ払う」(11月)
7位 医師不足に悩む地方の公立病院、診療科の休止、縮小が続く
9位 クレームや院内暴力を振るう“モンスター患者”が問題に
10位 産科医不足で、分娩を中止する医療機関が相次ぐ、対策が急務に
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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今日は暗い話しです。
暗い話しなので、今年中にあげておきたくてアップします。
最近銚子市立総合病院、市立松原病院など自治体病院の閉鎖のニュースをいくどとなく耳にします。
何故かというと、赤字が大きくなっていることが原因です。
少し前ですがyahooのニュースに『公立病院、4年で2倍超の赤字』がありました。
2003-07年度の4年間で自治体病院の赤字が2倍超に増えていることが明らかになった。全国に約1000ある自治体病院の経営が、この数年間で急速に悪化した要因について、総務省の「公立病院に関する財政措置のあり方等検討会」の報告書では、医師不足の深刻化や診療報酬のマイナス改定、地方財政の悪化を挙げており、国の早急な対策が求められている。
ただ、一般の方に箱の事実があまり伝わっていないようです。
銚子市立総合病院は市長のリコール問題となっています。
公約に反して市立総合病院を休止した岡野俊昭・銚子市長の解職請求(リコール)に取り組んでいる「何とかしよう銚子市政・市民の会」の活動を挙げ、「『市民の会』は、本請求に必要な有権者の3分の1を大きく上回る署名を集めている。市民は、公立病院の役割を投げ出した市長にノーを突き付けた。病院問題が市政の在り方を問う課題になっており、市民の取り組みは画期的だ」と指摘した。
市長も赤字があるから泣く泣く病院を休止することにしたのではないでしょうか?
できれば病院の休止など悪い印象を持たれることは誰でもしたくはないですよね。
市長のリコールは簡単に出来ますが、病院の赤字をなくすのは簡単にはできません。
基本は、国の医療費抑制政策が赤字の一番の原因なんですけどね。
松原市は大阪市に接している市であり大阪の南部の医療崩壊もすごいなと感じたニュースでした。
市立松原病院が閉鎖する理由は
・施設が老朽化しているが立て替えるお金がない。
・赤字の拡大と市の財政事情
・医師不足
などをあげています。
詳細はこちらへhttp://www.city.matsubara.osaka.jp/si-joho/08rinji.pdf
この問題は多くの公立病院が抱えている問題です。
医療関係者は知っているのですが、一般の方はあまり知らないようです。
行政も何とかしないとと考えているようですが、いかんせん先立つお金がないためにこんな状況になっているのではないでしょうか?
もちろん、原因はそれだけではなくいろいろな要因が複合的に組み合わさっていますけどね。
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医療崩壊もだんだんと先が見えてきましたね。
くるところまで来てそろそろ崩壊の終焉が見えているのか?
もう少し崩壊しないと終わりがないのか?
医療関係人でが足りないんだから、福祉医療関係の報酬をあげて雇用問題も解決させるように出来ないものですかね。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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がん哲学外来ってあったんですね。
過去形なのはもうないからです。
順天堂大学の病理学の先生がしていたようです。
HPより抜粋
『がん哲学外来』開設の趣旨
「がん」の研究の目的は、「人のからだに巣食った癌細胞に介入して、その人の死期を再び未確定の彼方に追いやり、死を忘却させる方法を成就すること」にある。
『最も剛毅なる者は、最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢な者である』とは「高き自由の精神」を持って医療に従事する者への普遍的な真理であり、「他人の苦痛に対する思いやり」は、医学・医療の根本であると考える。
「科学としてのがん学」を学びながら、「がん学に哲学的な考え方を取り入れていく領域がある」との立場に立ち、『がん哲学』が提唱されるゆえんである。そこには、「考え深げな黙想と真摯な魂と輝く目」が要求される。この風貌こそ、現代に求められる「がんに従事する者の風貌」ではなかろうか。
『何かをなす( to do )前に、何かである( to be )ということをまず考えよ』ということが大事になってくる。
これからの「外来」は「幅広い守備範囲」を持った、「名詞」から「形容詞」の時代となろう。「がんとの共存」の時代に、『がん哲学外来』はまさに、新しいタイプの時代の要請と考える。
『がん哲学外来の話』という本に詳しく書いてあります。
主にがん哲学外来に来た方の多くは末期がんや再発がんの患者さんや家族だったそうです。
まず、がん哲学外来に来た方に質問をしたそうです。
『こんな訳のわからないに、なぜ来られたのですか?』
すると、多くの方はくすっと笑って悩みを話し出すそうです。
多岐にわたる内容ですがいずれも根底にあるのは『不安』だそうです。
治療の、家庭の、職場の、再発への、、、、、不安です。
その不安に対して、いろんな言葉をかけていくことがほとんどだそうです。
一言で言うと『がん哲学外来は、がん医療の隙間を埋める「偉大なるお節介」』だそうです。
そんなことなら、がん相談やセカンドオピニオンでも出来ることに思えるとの質問がありました。
がん相談は、臨床心理士やソーシャルワーカーでがんに対する細かい知識を持ち合わせていない場合が多い。
また、セカンドオピニオンとも少し主旨が異なるのはわかりますよね。
で、本を読んでみました。
非常に参考になりました。
例えば、『患者さんに不足しているのは「遠慮しない言葉」』
だとか『八方ふさがりでも天はあいている』とかです。
特に後半がお勧めで
日本は決まった宗教を持たない人が多く、国民性もとてもシャイです。しかし、日本は言語学が非常に発達している言葉の豊かな国です。言葉によってイメージを喚起し、言葉によって考えを深めていく能力が高い。世界中から称賛される「武士道」を持つ精神性の高い国民なのです。
などとあります。
そのあとに
「死ぬという大事な仕事が残っている。」というフレーズが出てきます。
非常に奥の深い言葉で医者が医療の現場ではなかなか言うことの出来ない言葉だと思います。
ただ、がん哲学外来などであれば患者さんにとってこころに響く言葉になると思います。
最後に
今の日本のがんの死亡率は50%ですが、日本人の死亡率は100%です。世界中どこの国も同じはずです。
とあります。
人間必ず『死ぬ』という現実があります。
それが、いつ訪れるのかはわからないのですけどね。
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私がいろいろ考えていたことと非常に近いと感じました。
また、視野が一段とひろがった気分です。
よければ、読んでみてください。
1日あれば十分読めますよ。
『がん哲学外来の話』の本はこちら
(楽天にとびます)
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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先日NHKスペシャルで
『医療再建 医師の偏在 どう解決するか』という番組がありました。
どんな内容か気になっていたのでチェック。
ただし、医師の偏在。。。
確かに偏在といえば偏在だけど、不足してる上に偏在もあるから。。。
と思い見てみるとびっくり!
『年々医師は増えている。』なんてフリップを用いて説明しているではありませんか。
その医師の数の中に引退している医師の人数や女性で仕事をしていない医師の人数も入ってますよね。
最近は、医学部の多い学年だと半数近くが女性です。
引退した医師の数を引いた現役医師数のデータ見たことがないのですが、あるんでしょうか?
そんなデータを出して偏在とかいっても何言ってんだかと思います。
で、そのあとアホらしくなってみなかったのですが。
いろんなブログをみてビックリ。
ひどすぎです。
世論誘導をしているとしか考えられません。
『web CLOVER』なるブログで実際の収録に参加した方のようです。
収録にいったことが書かれています。
実際の収録現場の状況がなまなましく伝わってきます。
『Nスペ「医療再建」の闇をあばく! 1』
『Nスペ「医療再建」の闇をあばく! 2』
『Nスペ「医療再建」の闇をあばく! 3』
本当に意図的にカットして編集したんだなって感じですね。
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もっと、いい方向へいくような番組作れますよね。
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先日、ベバシズマブ(アバスチン)が加齢黄斑変性症に効果があるというエントリーをあげました。
http://blog.m3.com/yosshi/20081216/1
眼科の先生に聞いてみると、どうも最近発売された、ペガプタニブ(マクジェン)の値段は、1回の硝子体注射で12万円もするらしいです。
一回の治療では効果が乏しいので、6週毎に1年くらい繰り返し硝子体注射が必要らしいです。。
ベバシズマブ(アバスチン)はペガプタニブ(マクジェン)より早くから加齢黄斑変性症に投与されていて、マクジェンより効果が高いと報告されています。
理由は、ペガプタニブ(マクジェン)はVEGF165しか阻害しないため、ベバシズマブ(アバスチン)より効かないみたいです。
なのに、日本で加齢黄斑変性症に保険適応がありません。
アバスチンの薬価は100mg(4ml)で5万円ですが、硝子体注射には0.1mlもあれば充分なので、一回1250円しかコストかかりません。
なんと、ペガプタニブ(マクジェン)の約100分の1です。
そういうわけで、ベバシズマブ(アバスチン)は、加齢黄斑変性症に認可されないのではないかとさえ考えられます。
本当に効く薬が保険適応でしかも安く使えればいいのに。
こんな話しは、専門分野の先生以外知らないんでしょうね。
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そう言えば、『メトトレキサート』の話しを思い出しました。
メトトレキサートは、抗がん剤としても使うし、関節リウマチに免疫抑制作用を期待して用いることもある薬剤です。
同じ薬剤なのですが、抗がん剤として、内服用メソトレキセート錠2.5mgとして発売されておりお値段は1錠約46円です。
ちなみに、注射剤は200mgで約11500円です。
メソトレキセート錠2.5mgの保険適応としては、『急性白血病の自覚的並びに他覚的症状の緩解、破壊胞状奇胎の自覚的並びに他覚的症状の緩解、胞状奇胎の自覚的並びに他覚的症状の緩解、慢性リンパ性白血病の自覚的並びに他覚的症状の緩解、慢性骨髄性白血病の自覚的並びに他覚的症状の緩解、絨毛癌の自覚的並びに他覚的症状の緩解、絨毛性疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解』とあり、リウマチに使用することは保険請求上できません。
リウマチ用の薬としては、リウマトレックス2mgが先発品として発売されており『慢性関節リウマチ』が適応病名となっており、こちらは、抗がん剤として認められていません。
なぜでしょうか?
ちなみに値段は、2mgで約340円と『メソトレキセート錠2.5mg』の7倍同じ分量で考えると10倍近くになります。
ジェネリックでも一番安いもので190円(2mg)します。
これも、リウマチの先生に聞いた話ですが、抗がん剤の値段でリウマチも使えるようにしたら、製薬会社が儲からないからどの会社も発売しないようになるので、抗がん剤とリウマチ薬と保険適応を分けて認可したと聞いたことがあります。
安い値段で、クスリ流通できるのに何かおかしいですね。
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以前、『薬の通販禁止』で薬の通信販売に規制をかけようとする動きと、薬の通信販売を守ろうとする動きと両方あることをお伝えしました。
そして、新しくできた資格のことも。
ただ、それよりも規制したほうがいいものがあります。
あがり症のサイトがあります。
このサイトの中に『インデラルはインターネットを使えば、個人輸入代行業者から簡単に買うことができます。』とあります。
実際に、検索してみると出てくるわ出てくるわ。
個人輸入のサイトが。。。
日本国内で正規に手に入れようとすると医者の診察を受けて処方しないと手に入らないものですが。。。
インデラルとは、べーたブロッカーと呼ばれる薬剤のひとつで効果効能として
1.本態性高血圧症<軽症~中等症>。
2.狭心症。
3.期外収縮<上室性>、期外収縮<心室性>、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動<徐脈効果>、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防。
4.褐色細胞腫手術時。
があげられており、あがり症は入っていません。
心拍を下げるクスリですので、ひとつ間違うと命にかかわる場合があります。
そんなクスリ、個人輸入とはいえ購入できるのは問題ですね。
ただ、個人輸入で抗がん剤などの未承認医薬品を医師とともに用いられている場合があります。
この場合は、そのような方法をとならいと手に入れて使用するすべがないのです。
あがり症状に自己判断でインデラルを用いるのは、非常に問題だと思います。
インデラルは現実問題通販で買えるのに、ちゃんとした業者がおこなう通販を禁止するのはどうかと思いますけどね。
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もうひとつ、通販ニュースネタがありました。
『ネット購入薬で自殺図る=19歳男性、大量入手−販売薬局に中止指示・厚労省』なるニュースがありました。
内容をよく読むと、ネット購入の24箱と近所の薬局で買った6箱をあわせて300錠以上を服用したらしいです。
ネット販売だけがいけないような報道に見えますよね。
たしかに、24箱は、多いですが自殺目的での大量購入は対面販売の一般の薬局でもなかなか防ぐのが難しいと思うのですがね。
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文春などで人体実験とか記事がでていますよね。
詳しくはskyteam先生のブログ見てください。
この出来事を簡単にまとめると未承認の人工心臓を使うための治験(治験としてしか使えない)に参加して人工心臓を体に入れたのですが、2週間後に調子が悪くなった。その後植物状態になり、残念ながらお亡くなりになったようです。
どうも、2週間後に調子が悪くなった原因は人工心臓によるものではないようです。
http://www.asahi.com/health/news/OSK200812170011.html
Assahi.comによると
治験には、インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)が必要で、手術の前には、少年本人と家族が、文書で同意していた。植物状態になって以降、治験を継続する際には、国循側は家族にあらためて、同意の代筆をしてもらっていたという。しかし、家族は同意文書に署名したものの、「この文書の内容を理解(納得)することはできません」との趣旨も手書きで添えたという。
まず、治験ですのでインフォームドコンセントが必要で手術の前に本人と家族が同意しているようです。
そのあとに、治験を継続する際に家族にあらためて同意の代筆をしてもらったという。
この部分が一般の方にはわかりにくいかも知れませんが、治験の場合とくに今までにあまり使用経験のない薬剤などを投与する場合にところどころで治験の継続をするかどうかの意思確認を行うことがあります。
今回のは、治験中の継続する意志があるかの確認であったろうと思います。
抗がん剤の治験などは、もうその薬剤を使用したくない場合もありますから継続の拒否をするともうその薬剤を使えなくなるので理解しやすいですよね。
今回の場合は、体の中に人工心臓がすでに入っています。
治験の継続を拒否しても人工心臓を取り出すわけではないでしょう。(多分取り出すと命を落としますよね。)
継続を拒否してもこの患者さんのメリットはきわめて少ないと考えられます。
おそらく、その後の人工心臓に関するデータ(血液検査やその他)など承認目的などに使用することができなくなるだけではないでしょうか?
それで、やや強引に治験継続の同意をせまった可能性はあります。
そんなことから、今回のような行き違いになったのではないでしょうか?
感情的な問題があることは循環器病センター側も認めているようですし。
ただ、許し難いのは、文春の煽るだけのような記事です。
『国立病院のおぞましい人体実験、若者に埋め込まれた未承認の補助人工心臓、医療事故で植物状態に陥ってもデータ収集は続いた。』とあります。
この場合、最初の同意に関しては家族も同意されているのです。
>おぞましい人体実験
きちんとした手続きを踏んだ治験です。
イヤなら、参加しなければいいだけです。
>若者に埋め込まれた未承認の補助人工心臓
全くその通りですが、同意を得た上での治験ですよ。
治験をおこなって効果や安全性を確認して初めて認められ一般に普及するのです。
最初は何でも未承認です。
>医療事故で植物状態に陥ってもデータ収集は続いた。
本当に医療事故ですか?
詳細はわかりませんけど。
医療事故でないのにこのような表現になったとしたら名誉毀損ですよね。
>植物状態に陥ってもデータ収集は続いた。
治験ですので、同意の撤回のない限りデータ収集は当然続けられます。
今回は、この部分の同意がビミョーなので話題になっているんですよね。
ただ、一般の方がニュースを見たらどう感じるのでしょうか?
私の解説で感じたのと全く違うように感じたのではないでしょうか?
特に、文春の記事では。
ちゃんと、事実が伝わるように書いて欲しいですね。
わからないなら、専門家に聞いてからにしてください。
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もちろん、同意しない権利、同意を撤回する権利はありますよ。
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久しぶりに緩和の話題です。
最近、緩和ケアの重要性が叫ばれるようになっています。
非常に、大切なことだし、嬉しいことだと思います。
ただ、緩和ケア病棟やホスピスが増えてきて、なんとなく、終末期の患者さんにとってベストの場所が緩和ケア病棟なんだぁ。って気がしていました。
ただ、こころのどこかで本当にベストなのかな。って言う気持ちもあるんですけど。
残念ながら、私の勤務する病院には緩和ケア病棟というものがありません。
(もちろん、緩和ケアチームはあり積極的に活動しています。)
ですので、終末期になって緩和ケア病棟やホスピスに入るためには病院をかわらなければならないのです。
先日、究極の緩和ケアってなんだろう?と考えてみました。
究極の緩和ケアっていうのは、その患者さん、患者さんによって異なります。
その患者さんにとってのQOLを高める事が非常に大事だなぁと考えました。
なかなか、それを一般化するのは難しいのですけど。
人間が一番落ち着くのは、住み慣れた環境です。
住み慣れた家、部屋、身の回りのもの、そして、家族。
なんて、考えていくともしかしたら今の職場って究極の緩和ケアができている!?
確かに、施設としては、緩和ケア病棟などの看板はあげてないけど。
終末期医療をあまり好きでない医師がいるのも事実だけど。
それでも、緩和ケアチームは頑張っているし、私も出来るだけの緩和医療をおこなっているつもり。
そう考えると、なんかとても嬉しいような気持ちになってきました。
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あなたの考える究極の緩和ケアってどんなんですか?
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また、日経メディカルネタです。
ものがゆがんで見えたり、中心部が黒く見えたりしたら加齢黄斑変性の可能性があります。
詳しくは、参天製薬HPを見るとよくわかります。
加齢黄斑変性のタイプとして滲出型と萎縮型があり、滲出型の治療法のひとつに薬物療法があります。
レーザーなどで治療するのが一般的ではあるようなのですけど。
『加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい) の種類は?』を見て頂ければわかりますが滲出型は新生血管型ともいわれています。
この新生血管を抑える薬としてペガプタニブ(マクジェン)が認められています。
VEGF(血管内皮増殖因子)の中でも主に眼で働くVEGF165を抑制するようです。
また、このペガプタニブ(マクジェン)は、日本初の「核酸医薬」としても注目されていようです。
核酸医薬はDNAやRNAの構成成分である核酸からできた医薬品のことで、ペガプタニブは28塩基の1本鎖RNAからなるようです。
ペガプタニブ(マクジェン)は、蛋白質など核酸以外の物質にくっついて作用する「アプタマー医薬」に分類されています。
同様の目的で開発されている抗体医薬に比べて、自己免疫に排除されにくいことが特徴のようです。
話しがそれましたので戻します。
VEGF(血管内皮増殖因子)の中でも主に眼で働くVEGF165を抑制するようです。
腫瘍に関係する人間は、VEGF(血管内皮増殖因子)を抑制って、ベバシズマブ(アバスチン)と一緒やん。
と気が付きます。
ちなみに、ベバシズマブ(アバスチン)とは分子標的薬のひとつで、大分子化合物(抗体薬)に分類される薬です。
大腸がんの初回治療の世界標準治療とされています。
(他の抗がん剤治療と併用しますけど。)
また、肺がん(とくに腺がん)でも標準治療となりつつあります。
(日本では、まだ認可されていません。)
日経メディカルの記事によると05年に海外でベバシズマブ(アバスチン)加齢黄紋変性に対する有効性が報告されているようです。
正直、へーって思いました。
なんとなく、抗がん剤が他の良性疾患に使われるなんて。
確かに、薬の作用を考えれば理解できるんですけど。
なんとなく、気持ち悪いなぁ。
なんて、思います。
これも、医者アタマでしょうか?
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臨床試験などを行う場合において、一番大切なものは主要評価項目がどうなるかです。
英語で言うとプライマリーエンドポイントです。
臨床試験についての簡単な解説は昔のエントリーでどうぞ。
『薬嫌い、健康食品好き』
『新しい抗がん剤の誕生』
『臨床試験とは?』
『臨床試験の現実』
簡単に言えば、Aという治療とBという治療のどちらが優れているかを何で評価しようかというものです。
悪性腫瘍の臨床試験(第3相試験)の場合は、主要評価項目を『全生存期間(お亡くなりになるまでの期間)』でみるか『無増悪生存期間(病状が進行するまでの期間)』とする場合が多いです。
中には、『1年生存率(1年後に生存している割合)』などとしている試験もありますけど。
これに関しては、試験をはじめる前に試験を行う機関なりが決定します。
まあ、この主要評価項目が統計学的に差がつくかどうかで優れた治療なのかもしくは、劣っていない治療なのかを調べます。
ですので、この主要評価項目で差がつかないと試験全体の結果はネガティブ(新しい治療は効果がない)と考えられます。
もちろん、主要評価項目は差がつかないが、主要評価項目以外で差がついた試験もたくさんありますが、結果の信頼度には雲泥の差があります。(要するにエビデンスレベルが低いということです)
エビデンスレベルの解説は『エビデンスのレベル』をどうぞ。
話しがややこしくなってきましたが、今回、何が言いたいかというと、『悪性腫瘍の第3相試験において、主要評価項目が全生存期間とするのがいいのか、無増悪生存期間とするのがいいのかどっちでしょう。』ということです。
全生存期間を主要評価項目とすれば、その治療によって生命予後がどれだけ改善されるかをみることができます。
ただし、初回治療の試験だとすると、2回目以降の治療によって生存期間も左右されます。
Aという治療した後にBという治療を受ける方、Bの治療の後にAの治療を受ける方もいらっしゃいます。(クロスオーバーといいます。)
本来ならば、クロスオーバーを避けて試験を行うべきなのでしょうけど倫理的にそれは、できません。
また、観察期間が長くなり試験の結果が出るまで時間がかかるというデメリットがあります。
無増悪生存期間なら、観察期間は短くてすみますが、過去の臨床試験の結果から無増悪生存期間は延長してよい結果が出ている試験でも、全生存期間は延長させていない試験もたくさんあります。
もちろん、クロスオーバーの影響だといわれればそうだと思いますがそうだとすれば、必ずしもその時点で使わなくてもよい治療だ(後から行ってもよい治療)というようにも考えられます。
難しい問題ですね。
もちろん、早く試験結果がわかるというのは大きなメリットですからね。
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