2008.09.21 09:36 |  診療  |  仕事 / 職場  |  生活 / くらし  |  癌関連  |  よっしぃ  | 推薦数 : 0

がんが引き起こすこと 2

今日は、2回目です。

私の専門の肺の話をしますね。

肺にあれば、呼吸機能が落ちますよね。

息切れなどの症状が出ます。

普通の肺機能なら、半分の機能があれば日常生活は大丈夫ですよ。

ただし、肺気腫などあれば半分じゃダメなこと多いですけど。

呼吸機能への影響は、腫瘍の大きさも大切ですが出来る場所が非常に大切です。

肺の末梢(はしっこ)の方にある腫瘍なら多少大きくても呼吸機能にはさほど影響しません。

ただし、胸膜まで浸潤すると痛みが出たりとか胸水がたまったりしますけど。

肺の真ん中、特に右肺と左肺に分かれる気管の辺りに顔を出していたりすると、医者が焦ります。

だって、腫瘍で気管がつまったら窒息死しますから。

また、大血管(心臓のそばの血管など)に腫瘍がくっついていたりすると大出血する危険性がありますよね。

そうでなくても、腫瘍そのものから出血して血痰とか喀血しますけどね。

他には、上肺野にあるときに、声がしわがれてくることがあります。

嗄声と言います。

これは、声を出す声帯を支配する神経(反回神経)が頭からいったん肺の中(正確には縦隔)に降りてきてそれから声帯(のどぼとけの付近)まであがります。

ですので、この神経が腫瘍に押されたりして麻痺すると嗄声になります。

あと、有名なモノとして上大静脈症候群というものがあります。

名前の通りに腫瘍が上大静脈を圧迫して血液が通りにくくするのです。

かなり太い静脈ですので圧迫されて血流が落ちると血液が心臓にかえってこれなくなります。

すると、、、、

顔や手がむくみます。

ひどい場合だと手が破裂しそうなほどむくみます。

しかも、片手だけです。(左右の血管を同時に腫瘍が圧迫する可能性ってほとんどゼロですからね。)

イヤですね。

でも、この症状は、だいたい2週間ほどで何もしなくても引いてきます。

人間の体はすごいもんで、新たなバイパス(血管)を自分で作って迂回させるんですね。

すごいですね。

そのバイパスが完成するまでの期間がだいたい2週間ほどです。

ちなみに、がん患者さんがあやしげな商法にだまされるときは上大静脈症候群のときに、あやしげな事をして10日ほど経って改善して、あやしげな商法にはまったりするらしいですよ。

ホントは、自分の力でよくなってるのに。

信じ込んだら何をいっても聞いてくれませんからね。

あら、話がだいぶずれましたね。

今日はこのへんで終わります。

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また、心臓の周りに水をためて心不全となることもあります。


なかのひと

『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。



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