先日、勉強会に行ってきました。
ゲフィチニブ(イレッサ)やエルロチニブ(タルセバ)の皮疹のお話です。
以前から言われていたことですが皮疹の出る患者さんの方が効果が高いとの事でした。
やはり、皮疹はイレッサやタルセバの皮膚にでる効果をみているようなものみたいです。
ですので、皮疹が出た方が効くというのは正しいようです。
タルセバは90%以上の方に皮疹が出るようなのでタルセバの方が効きそうですよね。
まあそれにしても、これらの薬は皮疹がよく出ます。
治療の基本はステロイドの外用薬と言うことになります。
しかし、顔にステロイドは使いにくい薬なのです。
長期間使用しなければ大きな副作用が出ないことが多いので顔にもステロイドを用いてでも、これらの内服続けた方がいいとの事でした。
ただ、ステロイドが使いにくい皮疹がありました。
ニキビみたいな皮疹です。
先っぽに膿を持った感じの皮疹です。
ニキビは、アクネ菌などによる感染があるため、感染症を悪化させる可能性があるので使いにくいのです。
最近、いろいろわかってきてこの皮疹もニキビとは全く違うモノだそうです。
何が違うかというと先っぽの膿の細菌(バイ菌)を調べても何も菌が検出されないのだそうです。
イレッサやタルセバによりできたニキビみたいな皮疹(ニキビとは異なる)は、無菌性なのでステロイドの使用に何の問題もないのです。
やはり、これらの皮疹により大切な薬が飲めなくなるくらいならしっかりと、コントロールしてできるだけ続けていった方がいいと思います。
あまりこの皮疹をみたことのない皮膚科の先生もステロイドを使うことを躊躇するそうです。
イレッサやタルセバの皮疹をたくさんみている皮膚科の先生ってそんなにはいないと思いますけどね。
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ちなみに、今度発売になるセツキシマブ(アービタックス)で起こる皮疹も同じような皮疹だそうです。
セツキシマブは、抗体化合物(大分子化合物とも言われます)でEGFRの抗体です。
また、点滴で使われます。
ゲフィチニブやエルロチニブは、小分子化合物でEGFRチロシンキナーゼ阻害剤です。
ご存じのように内服薬です。
詳しくは、『分子標的薬の分類』をご覧ください。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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コメント
コメント一覧
確かに、従来型の殺細胞性の抗がん剤に比べると、吐き気や脱毛の副作用がない分、副作用が軽いような印象を受けますね。患者さんも、分子標的薬が使えるならこちらを選びたくなる気持ちはわかります。
ただ、最近使われるようになった薬ということで、殺細胞の薬にない副作用はある、ということは、覚えておいたほうが良さそうですね。
菌がいないってことは、皮膚の周りの細胞が薬で炎症を起こすということですか?
また、イレッサの奏功は一年ぐらいの人が多いと、ブログのどこかで読んだと記憶していますが、一年間ステロイドを使うことは許容範囲なのでしょうか。
更に、イレッサとタルセバの皮疹は同じと考えてよろしいでしょうか。
分子標的薬を選ぶというよりかは、最適に治療を選んだら分子標的薬だった。
だからといって、副作用軽いとは限らないよってイメージの方がいいでしょうね。
分子標的薬と既存の抗がん剤と同じ程度の効果で選択できる場面はほとんどないですからね。
christmasさん
>皮膚を石鹸で洗って清潔にしちゃったりして…。
いずれにせよ、清潔にすることは皮疹を起こりにくくするようですよ。
赤くならない程度のやさしく洗ってくださいね。
EGFRが皮膚にも分布しているので皮膚によく有害事象がでるようです。
ですので、イレッサとタルセバとアービタックスの皮疹は、基本的に全く同じモノのようです。
>イレッサの奏功は一年ぐらいの人が多いと、ブログのどこかで読んだと記憶していますが、一年間ステロイドを使うことは許容範囲なのでしょうか。
EGFR阻害剤の皮疹は、よくなったり悪くなったりでずっと使いっぱなしと言うことは少ないですから。
ステロイドは、副作用に注意して使うことは問題ないことが多いです。
この件に関しては、担当医とよく相談ください。状況により異なると思います。
>EGFR阻害剤の皮疹は、よくなったり悪くなったりでずっと使いっぱなしと言うことは少ないですから。
そういえば我が家の場合も、時々使う程度でした(^^;)。担当医に確認してみます。
タルセバの皮膚障害について、静岡がんセンター皮膚科部長の清原先生の「分子標的治療におけるRash management 治療成功のために」というpdfファイルを参考にしています。他に参考になるものがあれば、またアップをよろしくお願いいたします。
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