今日は、重たい話です。
気が滅入ってる方は、読み進めないようにしてください。
この間、ある研究会に参加してきたのですが、がんと自殺の話でした。
幸い、私の医者人生で自分の担当患者さんが自殺したことはありません。
しかし、知人の医者の患者さんが病院内で飛び降りたりとかしたことは何回かあります。
研修医の頃はがんの病名を伝えるだけで、その方の自殺には気をつけるようにと教えられました。
今は、あまりそのような事を細かく言わなくなったと思いますが。
しかし、がん患者さんの0.2%の方が自殺で命を落としているそうです。
その頻度は、がんでない方と比べると約2倍高いそうです。
がんと診断されて1年以内であることが多いそうです。
そして、男性、進行がんに多いようです。
何となく理解は出来ますね。
終末期であれば、痛みが出現したりして、精神的にも落ち込んでまた、周りのサポートの薄い方が『死にたい。』と周囲にもらすようです。(希死念慮と言います。)
この『希死念慮』の意味ですが、多彩な意味が含まれているようです。
『「生きたい」と言うことに対する逆説的表現。』であったり、
『今現在や将来起こりうるであろう耐え難い苦痛に対する援助の求めや対処法。』であったり、
『自身をコントロールするための主張。』であったり、
『自分のことに関心をいだいて欲しい。』や『家族から見捨てられる不安』であったり、
『悲嘆や苦悩』や『だんだん状況が悪くなっていく過程のつらさ。』などを意味していることが多いそうです。
希死念慮は、進行がんにおいて、身体的な機能が低下していて、痛みなどの症状があり、うつ状態になっている場合に多いのです。
ただ、『死にたい。』と口に出す方のほとんどは、生きる事への援助を求めていることが多いのです。
ですので、サポートが必要なのです。
家族の方の支えでもいいですし、心理カウンセラーや場合によってはナースや主治医が支えることもできます。
そして、過去に自殺企図があったかや、若くしてお亡くなりになった家族はいないかの確認をしなければなりません。
希死念慮の患者さんに対しては、自殺することは悪いことと批判するのではなく、なぜ、そう考えたのかなどありのままの心をさらけ出してもらうことが大切です。
と同時に希死念慮の強さや計画性を持っているかなども評価していかねばならないでしょう。
人の心は、難しいですよね。
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万が一、自殺してしまった場合は、家族、医療スタッフへの対応(心のケア)が一番肝心です。
決して、個人を責めてはいけません。
無念な気持ちは誰もが同じなのですから。
何が悪かったかを話し合ってはいけません。
いろんな行為が悪かったことに思えてくるからです。
『この経験を次に生かすようにする。』を第一に考えなければなりません。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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