前回の続きです。
娘の結婚式に出たいけれども、がんによって命が幾ばくもない状態のNさん。
しかも、だんだん状態は悪くなってきていました。
それでも、Nさんの家族、O医師をはじめ医療スタッフもNさんが結婚式に出れるように、少なくても会場には行けるように努力していました。
傾眠傾向の状態からはあまり変化なくとうとう前日になりました。
ただ、結婚式の話の時は目をしっかりと開いて話をするそうです。
寝台タクシーに乗れば、何とか結婚式場にたどり着くことはできそうです。
いよいよ、結婚式の日の朝です。
O医師は、Nさんに尋ねます。
『大丈夫?行けそう?』
Nさんは、こくりとうなずきます。
寝台タクシーでNさんは、O医師とともに結婚式場に行きました。
そして、結婚式だけでなく、親族の写真、披露宴まで参加されたそうです。
もちろん、リクライニングのきく車いすでしたけどね。
Nさんは、何事もなく嬉しそうに病院に帰ってきました。
まさに、一生ものの結婚式だったようです。
結婚式場で、O医師はつぶやいたそうです。
『エビデンスなんてわずかなもんだな。』
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この話は、友人からの伝聞を基づいて作成しました。
よって、フィクションかも知れません。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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