『臨床試験とは』のエントリーではっとするようなコメントをいただきました。
このようなギャップをなくそうとブログを書いているのでコメントの返事をエントリーにあげたいと思います。
こんな事に気付かせてくれたコメンテーターに感謝です。
>>他に合併症がない患者さんのことです。
>臨床試験を希望される患者さんは、現行の抗がん剤で効果が無い人 とかが受けると思ってました。
今の治療に効果がある、現状維持、等の場合でも対象になるのですか?
効果がない場合は、何かしら体にも影響が出てきている状態と思うのですが、
合併症とはがん以外の病気を持っているということですか?
それともがんの治療以後にでた症状の事でしょうか?
どんな状態の事をいうのでしょうか? まだまだ知らない事だらけです。
>>臨床試験は、参加する患者さんのためのものではなくて、5年後の同じ病気の患者さんのために行われているものです。
>頭をが〜んと殴られたような気持ちです。
患者にとっては新薬を試せるので一石二鳥なんだと思ってました。
臨床試験に参加する患者のメリットは治療費の事だけですか?
まず、臨床試験は新しい薬、よりよい治療を見いだすために行われます。
なので、一般的な患者さんを対象とします。
例えば、肝機能障害が強い患者さんは対象となりません。
やはり、一般の方より副作用が強く出る可能性がありますし、その副作用が出たからといって一般の方に当てはめにくいのです。
年齢の上限もあります。(中には、高齢者の標準治療を決めるためにエントリーの基準がある年齢以上というような試験もありますが。)
『他に合併症がない患者さんです。』の答えになりましたよね。
臨床試験は、新たな標準治療を作り出すものです。
初回治療の標準を決めるには、今まで治療をした患者さんでは不適当ですよね。当然ながら。
なので、初回治療(未治療)の患者さんだけで試験をします。
治療後再発の標準治療を決める試験ならば、治療して再発した患者さんばっかりで試験をします。
現状維持の期間を延ばすと思われる治療であれば、現状維持の患者さんが対象になりますよね。
>>臨床試験は、参加する患者さんのためのものではなくて、5年後の同じ病気の患者さんのために行われているものです
上記の内容を読んでいただければある程度理解できると思いますが、臨床試験で主なものは「今の標準治療よりも優れているかどうかを見る試験」と「今の標準治療と同じ効果で副作用が少ないかどうかを見る試験」です。
ですので、本当にいいかどうかは、試験の結果が出ないことにはわからないのです。
はっきりといい結果がでれば、結果が出た後に標準治療として認められます。
試験に参加される患者さんは、標準的な治療群化より効果の高そうな治療群(もしくは、同じくらいの効果で副作用が少なそうな治療群)のどちらかにランダムに振り分けられます。
ね、メリットないでしょう。
考え得るよい治療が受けられる確率はだいたい50%。
ただし、本当にいいかどうかは不明。もしかしたら、副作用が強すぎてよくないかも知れない。
でも、本当に良い治療かも知れない。
なんとなく良さそうな気はしますけどね。
採血や検査の日程が厳しかったり、デメリットもありますよ。
まあ、金銭的にはメリットがある試験が多いですけどね。
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もし、その50%に入れなくても標準治療は受けられますからね。
わからないことあったらまた、質問してください。
『患者と医者をつなぐもの』も読んでね。
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非常に素朴な疑問なのですが、イレッサとタルセバは同じような薬なのになぜ承認されたのでしょうか?
イレッサの承認が取り消された国ならば分かりますが、少なくとも日本ではイレッサがあるわけです。しかもタルセバの情報を見ているとことごとく「イレッサと同じような薬」とか「イレッサで効果がない人には効かない」とかあまり評判?はよろしくないですよね。まだ臨床例が少ないからわからないのでしょうが、承認されて間もないのにダメ出しされているこの薬、なんで承認するのだろうと疑問を持ってしまいます。
医師もイレッサとタルセバってどう使い分けるのでしょう?はじめからタルセバ使う理由ないですよね。薬価は高いし副作用は(たぶん)強いしどうみてもイレッサを選びますよね。
どうせ承認するのならアリムタとかアバスチンとか作用機序の異なる抗癌剤選んだ方がよっぽど良いのでは?と思うわけです。
私の考えはおかしいですか?
以前もそのような話について、ブログの中で書いたと思いますが。(カテゴリーの癌関連を見てください。)
やはり、タルセバの効果はイレッサよりも良さそうです。(臨床試験の結果を見たところ)
ですので、認可されることに疑問は感じません。
新薬の認可の条件は現在の治療薬よりも効果が高いもしくは、副作用が軽いなどのメリットがないと認可されません。
すっきりとさせるのであれば、イレッサの承認取り消しとタルセバの認可を行えばすっきりとはするでしょうが、現実的には難しいですね。
イレッサが効果のない方でたまにタルセバが効くようですよ。
ですので、効果だけを見ればイレッサよりタルセバだけでいいみたいです。
ただし、副作用も強いので悩みどころですね。
例えば、イレッサで効果が弱いけど、副作用がほとんどない方をタルセバにスイッチする方法と最初からタルセバを使用して効果あるけど副作用も強い方をイレッサにしたりとか。(ただ、タルセバは量の少ない剤型もありますからね。)
>私の考えはおかしいですか?
そのような疑問は当然だと思います。
ご理解いただけましたか?
よく理解できていないのですが、臨床試験は、標準治療を受けて、もう使う薬が無くなってしまった場合に行うものと思っていました。
〉臨床試験は、参加する患者さんのためのものではなくて、5年後の同じ病気の患者さんのために行われているものです。
〉考え得るよい治療が受けられる確率はだいたい50%。
ただし、本当にいいかどうかは不明。もしかしたら、副作用が強すぎてよくないかも知れない。
初回にしても、再発にしても、標準治療が受けられる場合は、効果も副作用も分かっているので、標準治療を受けたほうが良いということなのですよね。でも、実際は試してみないと分からないのですけれど。
はじめまして。
十分理解されてると思いますけど。
臨床試験は、今の標準治療よりもより良い治療を見つけるための試験なのです。
>初回にしても、再発にしても、標準治療が受けられる場合は、効果も副作用も分かっているので、標準治療を受けたほうが良いということなのですよね。でも、実際は試してみないと分からないのですけれど。
おっしゃるとおりです。効果も副作用もだいたいわかっているのですが、それが、患者さんひとりひとりにバッチリあてはまるかどうかはわからないんですね。
非常に、難しいです。
標準治療の効果がなく、使う薬が無くなった場合に、臨床試験を受ける患者さんは普通にいるのですよね。
〉参加する患者さんのためのものではなくて、5年後の同じ病気の患者さんのために行われているものです。
効果があるのかどうかも分からない、今後の医療に貢献するつもりで受けるように、ということなんですよね。
言いすぎかもしれませんが、効果がなく、副作用だけということもありますよね。そうだとしたら、受けないほうが余命が長いということもあるのですよね。
臨床試験も初回治療の臨床試験なら、未治療の方が対象ですし、その臨床試験の内容にもよると思います。
>効果があるのかどうかも分からない、今後の医療に貢献するつもりで受けるように、ということなんですよね。
ただ、理論上、あるいは今までの試験の結果、標準治療と同等もしくは、優れていることが予想される治療方なのでおそらく効果はあると考えられています。
その確認のための試験が第3相試験です。
>言いすぎかもしれませんが、効果がなく、副作用だけということもありますよね。そうだとしたら、受けないほうが余命が長いということもあるのですよね。
もちろん、その通りです。
残念ながら、中にはそのような方もいらっしゃいます。
第3相試験は、標準治療となっている薬と、新しい薬との、比較試験なのですか?
患者は、自分でどちらの薬を使用するのか、希望できるのでしょうか?
普通はそうです。
>患者は、自分でどちらの薬を使用するのか、希望できるのでしょうか?
普通は、希望できません。
だいたいはランダムにどちらかの治療群に割り付けられます。
理由は、目の前の患者さんのために試験を行っているからではなく、将来の患者さんのための試験なので同じような背景(病気の進行度とか男女比とか年齢など)を持った患者さんが両方の治療に均等に分かれるようにしなければならないからです。
そうしないと、臨床試験の質を担保できなくなります。
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