以前頂いたコメントに対する答えです。
>外科医と腫瘍内科医、チーム医療、標準治療に関する記事を載せて欲しいのですが。
>外科医と腫瘍内科医は研修時代の経験が違うのですか?
術後のイニシアチブは?
>国際学会で決定した標準治療は、日本人に適用になるのか?
知りたい事満載なんです。
まず、最初にお断りしなければならないことは腫瘍内科医がほとんどいないという現実です。
日本において、外科医と腫瘍内科医がいる病院というのは極めて稀でしょう。
多くの病院は、消化器がんの場合は主に消化器外科が対応する場合がほとんどだと思います。なぜなら、手術する可能性が高いからです。
そして、術後も外科の主治医が担当患者さんの治療を行うことが多いのです。
最近では、抗がん剤治療が複雑化してきており外科の先生が手術の合間に片手間で抗がん剤治療を行うことが難しく、リスクの高いこととなってきています。
そこで、米国では腫瘍内科医が抗がん剤治療を行っている現実をみて日本でも腫瘍内科医を作ろうとし始めたところなのです。
>外科医と腫瘍内科医は研修時代の経験が違うのですか?
腫瘍内科を最初から志して研修をしている医者は現在ほとんどいないと思われます。
血液腫瘍、消化器腫瘍、呼吸器腫瘍などを専門としているもしくは、専門としようとしている医師が腫瘍内科に鞍替え(と言ってもする事はほとんど一緒と思われます。)
最近は、大学の講座にも腫瘍内科部門ができてますのであと、5年10年すれば最初から腫瘍内科を志す医師が中堅となるのではないでしょうか。
外科医の研修は、ハッキリとした上下関係のもと術後管理などを中心として、手術の助手などをこなします。
>術後のイニシアチブは?
もちろん、外科医です。
>国際学会で決定した標準治療は、日本人に適用になるのか?
適応になることもありますし、ならないこともあります。
既存の抗がん剤(分子標的薬でない)の効果は、あまり人種差はないようです。
最近は、2種、3種のどの組合せが一番成績がいいのか。を比べる場合が多く各々の薬剤で日本人でも欧米人でも成績が出ているものであれば、そのまま、日本の標準治療となることもあります。
しかし、イレッサ、タルセバなどのように人種間で明らかに効果や副作用の発現率に差がある場合は、そのままあてはめることはできません。(当然ですよね。)
中には、日本で標準治療となっているが海外ではなっていない治療法もあります。
それは、日本人の方が重篤な副作用が少ないためとも言われています。
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現実問題として、外科の先生はやはり手術をする事が主な仕事なので抗がん剤治療は内科医がやるべきだろうと思います。
実際何人かの外科の先生に聞いたところ、腫瘍内科医が普及して抗がん剤治療を引き受けてくれるのはありがたいとのことでした。
しかし、医師不足の現在新たな分野にどれほどの医者が腫瘍内科の分野に集まってくるのか不明です。
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この三つが揃わないと癌治療は完結しません。
癌のチーム医療と言われるのであれば、外科・内科というのではチームになりません。
頭頸部での進行癌の多くは放射線治療抜きに治療方針を考えることは出来ません。肺癌も同様でしょう
初回治療だけでなく、再発して苦しんでいる人を想定すれば、チームに放射線治療がなければ適切な治療を考えることすら難しくなります。
もちろん、チームには更に病理医や緩和医療、看護、ソーシャルワーカーなどなど沢山の人が絡むことになりますが、治療チームから放射線治療を外されるのは、一般の人への啓蒙ということを考えると看過できませんでした。
腫瘍内科医が、放射線治療医と相談して放射線治療を行っている現状(少なくとも私が勤務した病院では)ですので、放射線治療に関しての記述がありませんでした。
もちろん、手術、抗がん剤、放射線治療とどれが欠けてもがんの集学的な治療は無理なのです。
そのあたりのことをまた、エントリーにあげたいと思います。
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