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2007.09.21 13:13 |  診療  |  研究  |  仕事 / 職場  |  癌関連  |  よっしぃ  | 推薦数 : 2

画像診断の限界

がんと診断されたら、どんな治療法があるかを検討しなければなりません。
病期分類(どの癌腫でもだいたい1から4期まであります)をして、治療方針を決定します。

以下、肺がんについて述べます。
病期分類とは、T因子(原発巣の状態)とN因子(所属リンパ節転移の状態)とM因子(遠隔転移の状態)の3つの因子で決まってきます。(『肺癌取り扱い規約』なる200ページをこえる本があります。もちろん、他のがんにも取り扱い規約があります。)

ですので、この病期分類が微妙なときは、非常に悩むのです。
だって、治療法の選択によって治る確率がかわってくるんですから。
患者さんの人生を左右する事なんですから。

例えば、CT上リンパ節の大きさが1cmをこえれば転移ありと考えます。実際、手術してみたら1cmを超える大きさのリンパ節にがん細胞があった率は、8割程度です。(報告によっても異なりますが)

また、1cm以下のリンパ節でも、術前に気管支鏡で針でついて調べてみたらがん細胞を認め転移ありだったこともあります。

他にも、画像上はわからなかったが、手術したら、胸膜(肺を覆う膜)面にたくさんの転移がみつかったとか、実際に開けてみないとわからないことも多々あります。(ほとんどの場合は画像診断と一致する場合が多いのですが。)

PETの検査があるじゃないかと思われるかも知れませんが、完全ではなく、肺内のリンパ節の診断に関しては8割くらいしか正しくないのではないでしょうか?

病期分類には、臨床病期分類と病理組織学的病期分類とがあります。
前者は、主に画像診断です。後者は、術後に顕微鏡で見てどこまでがんがあるかによって決まります。(手術しない場合はわかりません。)

と言うことは、術前の病期分類と術後の病期分類がかわる事があると言うことです。(術前が1期で術後が3期なら手術しない方が成績がいい場合があります。)

われわれは、できるだけそんな事がないようにいろいろ検査で検討して治療法を選択します。
しかし、どれだけ、画像検査の技術が向上しても直接見ての診断ではありませんので、術前と術後の診断が100%一致する事はないでしょう。

しかし、患者さんにとってベストな選択になるようにいろいろな検査を行って画像診断の限界と戦っています。

他の、がん種でもほぼ似たようなものだと思います。

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 当方の場合、肺がんがCT画面では約2センチでした。手術して取り出したら、2*2*4センチのウズラの卵状の腺がんでした。画像は二次元、がんは三次元、、、画像診断の限界を認識しました。
 H外科医の本で、「肺がんは周囲の正常細胞を引き込みながら大きくなり、進行しても小さくなったように見える場合がある。写真では小さく見えるが実は大きかった、ということがある」とありました。
 医師が「わからないなあ」って言う時は、素直にその通りに受け取るようにしています。
written by christmas / 2007.09.22 09:19
christmasさん
画像だけでは、なんとも言えない時は本当に多々あります。
しかし、それが、治療法の選択を大きくかえる時は、あまりありません。
できるだけ、お薦めの選択肢を示すようにしています。
written by よっしぃ / 2007.09.22 13:10
>できるだけ、お薦めの選択肢を示すようにしています。

 よっしぃ先生、この言葉、とてもほっとします。最近の風潮のように感じることに、医師がいくつかの選択肢を提示する。自己責任で患者にその内の1つを選ばせる、がありました。患者としては、どうがんばったって専門家の知識を正確に理解できるはずもなく、選べないよーっと思ってしまう。
 でも、専門家の<お薦め>の範囲での選択なんですよね、、、って、こんな当たり前のことを忘れる程、私は自分で情報の渦にどっぷり浸かり、悲鳴を上げていたようです(^^;)。とはいえ、納得できるまで医師の説明を聞ける時間も実際はむずかしいのも事実ですが。←理解力も関与するか
written by christmas / 2007.09.23 10:29
christmasさん
あんまり気にしなくても、医者が選択肢としてあげるものはどれを選択しても基本は悪くないものですよ。
だから、選んでもらうんですよ。
だって、へんな治療は誰だって(どんな医者だって)やりたくないですよ。
written by よっしぃ / 2007.09.23 22:23

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