治療関連死についてやイレッサについてで抗癌剤のことについて少し述べました。もう少し、抗癌剤全般のことについて述べたいと思います。
抗癌剤は今大きく2つに分かれます。まず、昔からあるタイプの抗癌剤でcytotoxic agent(殺細胞性薬剤)と呼ばれる薬剤と2000年代になり急速な進歩をとげている分子標的薬と呼ばれる薬剤とにわかれます。
殺細胞性薬剤とは、簡単に言うと細胞分裂に関するところに作用して細胞を分裂できなくして死に至らしめる薬です。
これ以後は、殺細胞性薬剤のことについて述べます。
がん細胞は、無秩序にどんどん分裂していくのでこの種の薬にやっつけられるのです。ですので、正常な細胞(特に分裂能力の高い細胞は)もダメージを受けます。正常な細胞は抗癌剤投与から3、4週間でダメージから抜け出します。正常細胞がダメージから抜けきったところで、2回目の治療に入ると言うイメージでしょうか。
正常な細胞の方が、がん細胞より分裂能力が低い分ダメージから回復するのが早い、その差を利用して、がん細胞にどんどんダメージを与えるのが抗癌剤治療です。
と言うことは、分裂能力の高いがん(悪性度の高いがん)は、抗癌剤が効きやすいのでしょうか?
正解です。(例外はもちろんあります。)
抗癌剤の投与量の設定はどうなっているのでしょうか?
一般的な薬剤と比べて、至適投与量と致死的投与量が非常に近いです。(がん細胞の分裂を止めようとする薬剤です。正常細胞の分裂も止まります。)
より多くの人により多くの効果をもたらす、かつ致命的な副作用が出にくい量を臨床試験で見いだして至適用量となります。
では、副作用とはどのようなものがあるのでしょうか?
嘔気、嘔吐、全身倦怠感、しびれ、口内炎、脱毛(治療後3ヵ月程度で戻ります。)、肝障害、腎障害、心毒性、肺毒性、アレルギー、皮疹、筋肉痛などなどいろいろありますし、抗癌剤投与からどの位の期間で出てくるかがだいたいわかってます。
また、骨髄抑制(白血球、赤血球、血小板減少)がもっとも注意しなければならない副作用です。赤血球が減れば貧血となりフラフラするし、血小板が減れば血が止まりにくくなるし、白血球が減れば感染症にかかりやすい状態となります。
貧血と血小板減少はある程度以下になれば輸血をして対応することになります。ですので、エホバの証人の信仰者の方の抗癌剤治療は、慎重に行わなければなりません。
白血球が下がれば、G−CSFという白血球を増やす注射をしたり、発熱があればすぐに抗生剤を使用したりしないといけません。
一番治療関連死で多いのが白血球減少時に感染症を併発して命を落とすことが最も多いのです。
抗癌剤でないどの薬もそうですが、個人個人を見れば効果があるかどうかや致死的な副作用がでるかどうかはわかりません。
副作用が強いからよく効くとか、副作用がないから効きにくいとかいうようなことはありあません。
結局、やってみないとわからないのか。と言われるかも知れませんがその通りです。
やってみないとわからないので、やってみる価値はあると思うのですが。いかがでしょうか?
今度は、標準治療ってどうやって決まったのかについて話したいと思います。
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ですので、効果がないのにあんまり頑張りすぎると命、縮めることになりますよ。
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