もう、ずいぶん前のことです。
Hさんが病院にやってきたのは。Hさんは、二十歳になったばかりの大学生でした。
主訴は下血です。
発熱はありませんが、CRP(炎症反応)は5と上昇していました。白血球も増加しています。
若い女性の下血、鑑別診断(医師が考えなければいけない病気)として潰瘍性大腸炎、クローン病、ベーチェット病、感染症などがあげられます。
診察上、下血しているのは事実のようです。(性器出血ではないようです。)
大腸ファイバーの出番です。
中をのぞきました。
ベテランの部長先生が『見たことない景色や。』とつぶやきます。
直腸からの連続する病変です。S状結腸から下行結腸のみの病変でした。全周性に炎症が強く、隆起性病変などもありません。イメージとしては、ただれてる、と言うような感じです。典型的な潰瘍性大腸炎の像とは異なります。
何の病気か診断できませんでした。
部長先生は、ウイルスなど稀な感染症を強く疑ったようです。
まあ、いずれにせよ、よくある病気ではなさそうです。
困ったときの基本的な治療方針として、休ませると言う方針があります。
大腸を休ませるとは、絶食にすると言うことです。
1~2週間ごとに大腸ファイバーを行うと、炎症は徐々に取れていっていました。
結局、Hさんは、絶食のみですっかり良くなりました。
しかし、確定診断はついていません。もし、再発する病気だったら、次は下血だけではなく、腸管に穴があいて手術が必要になるかも知れません。
大腸ファイバーの予約をして退院しました。
大腸ファイバーの検査の前に主治医宛に1通の手紙が届きました。
謝罪から始まる文章でした。
Hさん自身は、下血の原因がわかっていたようです。
もう、病院に来なくてもいいと自己判断しました。
衝撃的な事実が書かれていました。
簡単にまとめると
『テキーラをおしりから流し込んだ事があった。』とのこと。
それで、こんな事になったんだろう。
おそらく正解です。
Hさんは、もう二度とそんなことはしないでしょう。
しかし、女子大生の大腸が高濃度のアルコールが原因で炎症をおこして下血しているなんて誰が思いつくでしょうか。
まあ結局、問診が 非常に大事である。と言うことです。
以上。
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コメント
コメント一覧
テキーラはさすがに、急性中毒を起こしそうな気がしますが。
ちょっとはずかしくて、かつじのへんかん、できません。
アメリカでもDrugの病歴は誘導尋問しないと喋らないことがありますが。
ワイン浣腸って、同じようなことですか?
rinzaru先生
アナムネをしっかりと、丁寧に、聞き出すことです。
Tai-chan先生
自分で入れたかどうかは、考えた事なかったです。道具使えば自分でもできるか。確かに。
妙齢の女性ですと、ちょっとはずかしくてかんじのへんかん、できない方向と、ダイエット方向と、同じぐらいに可能性はアリかと、女子大生と長らく付き合った経験上、私は想像してしまいます。
で、よっしぃ先生、手紙から、どっち方面だったのですか?
恥ずかしくて、苦しくて、女子大生さんかわいそうでしたね。テキーラは、飲んでも口から、喉から、やけちゃいますもんねええ。
最近、コーヒー浣腸なんて、でてますけど、ワイン浣腸なんてもあるんですね。あやしい。。。
多分、そのお手軽さがウケるんじゃないかと思います。大変あやしいと思います。
ワインだけじゃなくコーヒーも。。。
何でも、浣腸にできるんですね。
しかし、そんなダイエットはやるんですか?凄いとしか言いようがありません。
ワイン浣腸などなどについては、トラバとばします!よどしく。
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