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2010.03.18 10:26 |  医療事故  |  昭和 40年代 5  |  スーさん  | 推薦数 : 0

置き忘れ事件

置き忘れ事件(昭和48年)
 昭和48年4月27日,東京都町田市の町田中央病院で患者A(69)さんが尿毒症で亡くなった.Aさんは胃潰瘍の持病があり,4月14日に吐血したため 町田中央病院に入院,輸血を受けることになった.しかし吐血を繰り返したため,4月17日に胃潰瘍の手術を受けることになった.手術は無事に終わったが, 術後に尿が出ないという尿毒症の症状が出現したのだった.そのため血液透析が必要となり,4月20日に北里大学病院に転院となったが,症状は改善しないま まAさんは尿毒症で亡くなられた.亡くなった4月27日は友引だったので,Aさんの遺体は4月29日に相模原の市営火葬場に運ばれた.そして火葬されたA さんの遺骨と一緒に,長さ15センチの鉗子が出てきたのだった.この事件はAさんの死因と鉗子との因果関係が明確とならなかったため,刑事事件には至らな かった.しかし病院は300万の示談金を遺族に払うことで決着がついた.
 鉗子置き忘れ事件は町田中央病院の事件以前からもみられている.昭和45年2月11日,北海道・釧路市の釧路市立総合病院では胃の手術を受けた女性患者 (52)に鉗子を置き忘れ死亡するに至っている.さらに同病院では同年4月にも鉗子置き忘れにより患者を死亡させている.昭和45年5月19日,愛知県新 城市の今泉医院では開腹手術を受けた男性患者(60)に鉗子を置き忘れ半月後に死亡している.手術に用いる鉗子類は,術後に数をかぞえて確認することに なっているが,この常識的作業が抜けてしまい事故がおきたのだった.また内臓疾患の手術で患者の腹部に止血用ガーゼを置き忘れる医療ミスも頻発している が.ガーゼはレントゲンに写らないため分からないことが難点であった.
 この町田中央病院の鉗子置き忘れ事件から,手術後にレントゲン写真を撮ることが習慣となった.そのため鉗子置き忘れは手術後に発見され事件は表面化しにくくなった.しかし平成6年5月21日,は市立池田病院で鉗子置き忘れ事件が起きている.
 また特別な例として,15年間鉗子を腹中に入れたまま平気だった患者もいる.それは昭和62年6月のことである.山梨県にある国立甲府病院(日野原正幸 院長)で15年前に胃潰瘍の手術を受けた甲府市内の女性(54)の腹部にハサミのような手術器具が残されていたことが明らかになった.この女性は子宮筋腫 のため手術が必要とされ,甲府市内の県立中央病院の産婦人科を訪で腹部のレントゲン検査を受けた.その結果,腹部の下方左側の骨盤腔に手術器具の長さ約 14センチの止血鉗子が写っていたのである.異物が発見された女性はこれまで腹痛や違和感を訴えたことはなかった.取り出された鉗子は黒くさびていた.女 性のカルテは5年を過ぎていたことから廃棄されており正確なことはわからないが病院は女性に陳謝した. 

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