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第一三共 インド子会社から逆買収のリスク
第一三共が2008年、傘下に収めたインドの後発医薬品大手ランバクシー・ラボラトリーズに揺さぶられている。合併直後には世界的な金融危機の影響でラ ンバクシー株が急落。09年3月決算で第一三共は約3500億円もの株式評価損を特別損失として処理せざるを得なかった。その後、ランバクシー株は回復し たものの別の難題も持ち上がっている。ランバクシーが金融機関と結んだ為替デリバティブ契約がインド通貨ルピーの相場変動で巨額の損失や利益を出し、同社 を連結対象にしている第一三共は四半期ごとに反映せざるを得なくなっているからだ。4~6月決算ではルピー急落で200億円の差損、7~9月決算ではル ピー急騰で同額の利益を計上した。
「犬 が尻尾を振るのではなく、尻尾が犬を振り回している」と製薬業界関係者は言う。第一三共はインドやルーマニア、メキシコで相次ぎランバクシーの販売網を 使って自社の主力薬品の販売を開始、それなりの業績を出している。海外市場にあまり基盤のない第一三共の弱点をカバーしてくれるわけだが、今後の事業展開 を考えれば、「日本国内よりも海外。比較にならないほど伸びが期待できる」(同関係者)。
第一三共は高血圧症治療薬「オルメテック」や骨粗鬆症 治療薬「エビスタ」に加え、「タミフル」を上回る治験効果を出したインフルエンザ治療薬など世界市場で通用する医薬品を持っている。自前ではできなかった 世界市場攻略をランバクシーのネットワークを使って果たそうという狙いだが、海外市場への依存が高まれば高まるほど、ランバクシー側の発言力が強まるのは 確実。そのうち、第一三共がランバクシーに逆買収される恐れも出てきつつある。ガラス業界では、英ピルキントンを買収した日本板硝子が世界市場展開で同社 に頼りすぎた結果、ピルキントンが日本板硝子の社長(すでに一身上の理由で辞任)を出すといった逆転の構図にまで至ったことがある。第一三共がその罠には まらないとも限らない。
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