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2010.01.29 22:50 |   |  スーさん  | 推薦数 : 1

エーザイ

後継品と後継者育てないエーザイ社長の21

 新薬メーカーはそろって抗がん剤の開発に血眼になっている。世界最大手のファイザーは言うに及ばず、国内メーカーでも武田薬品工業や中外製薬なども抗が ん剤の開発を柱に据えている。「大手製薬会社ではブロックバスター(1000億円以上売れる新薬)が2010年以降、次々に特許切れを迎える。ところが、 それに代わる有望な新薬がない。慌てて大手製薬会社は今まで大量使用が見込めないと熱心でなかった抗がん剤開発に血路を見出そうとしている」(製薬業界 通)という理由だが、エーザイもそのような1社だ。

  同社はもともと中堅製薬会社にすぎなかったが、アルツハイマー型認知症治療薬の「アリセプト」が爆発的に売れ、大手製薬の仲間入りを果たした。ブロックバ スターはアリセプトと消化性潰瘍治療薬の「パリエット」で、7800億円(093月期)の売り上げのうち、アリセプトが3000億円、パリエットが 1000億円を占める。特にアリセプトは売り上げの4割を構成しているが、10年には特許が切れる。同社は重度のアルツハイマー症にも効果があるとして、 さらに貼り薬との組み合わせ方式で特許の延長をもくろんでいるが、今のところ進展が望めそうもない。抗がん剤への進出は生き残りを賭けた開発なのである。

アリセプトに代わる新薬が不在

  エーザイは昨年初めに米MGIファーマを4100億円の巨費をかけて買収した。同社で開発中の抗がん剤を手に入れ、アリセプトの特許切れ後の穴を埋めるの が狙いだ。もちろん、エーザイ自身も抗がん剤の開発を進めているが、がん治療用ワクチンが開発途上で、まだ海のものとも山のものともいえない。アリセプト に頼りすぎているため、早急にこれに代わる新薬を手に入れないと大手製薬から脱落する。

 今春、ファイザーが同業のワイスを買収すると 発表した直 後、エーザイはファイザーに対して「アリセプトの販売契約を打ち切る可能性がある」と通告した。販売提携契約では合併した場合、契約を見直すという条項を 盾に取ったものだが、製薬業界では「もっと積極的にアリセプトを売りまくってくれ」という、ファイザーに対するエーザイの要求だと受け取られている。特許 切れ前に大量に売っておきたい焦りの表れともいえる。

 エーザイの歴史は1936年に田辺元三郎商店に在職中の内藤豊次氏が桜ヶ岡研究 所を設立し たことに始まる。41年に日本衛材(現エーザイ)を創業し、43年には桜ヶ岡研究所と合併。当時は避妊薬などの衛生材料を製造していたが、ビタミンE B、「ザーネクリーム」で成功した。

 2代目の内藤祐次社長が優良な製薬会社に脱皮させる。祐次氏は東京大学経済学部在学中に学徒動員 で特攻隊員 になり、45年、九州・鹿屋海軍飛行場から特攻に飛び立つが、出撃間もなく帰還命令を受けて戻った直後に終戦を迎えた。祐次氏が社長になるのは66年。 「戦後はつり銭のようなおまけの人生」と語っていたように人情味あふれる人との評価が高く、新薬メーカーの団体である日本製薬工業協会(製薬協)の会長に 就任している。

 3代目の内藤晴夫氏は慶應義塾大学卒業後、米ノースウエスタン大学経営大学院に留学。卒業後には米スターリングドラッ グ社に入社 し、MR(医療情報提供者)を1年間経験してエーザイに入社。社長就任は88年、40歳の若さだった。エーザイが大手に成長したのは、彼の手腕による。

  当時の同社の売り上げは1700億円程度だったが、アメリカ事情に精通していた晴夫氏は米市場に積極的に進出。そんな折に開発されたのがアリセプトだ。 「レーガン元大統領の治療に間に合わせた」とも言われているが、日本より先にアメリカ、イギリス、ドイツで新薬承認され、同社の売り上げは急増した。

 だが、エーザイの弱点は大黒柱のアリセプトが特許切れを控えていることだ。海外での依存度が大きいだけに、特許が切れた後の不安は大きい。

  後継者の問題もある。晴夫氏はアメリカで経営学を学んだ合理主義者といわれている。製薬協の会長に指名されたことがあるが、拒否。「業界団体の会長を引き 受けても何のメリットもない。なりたがっている人がやればいい」と言い切ったという。「世の人のために」と言い続けた父親の祐次氏とはかなり違う。

「同族経営はしない」発言の真意

  その晴夫氏も既に61歳。社長在任は21年に及ぶ。後継者について「同族経営はしない」と語っているが、社内に次を噂される人物が見当たらない。「ワンマ ン会社ですから後継者の話は厳禁」(幹部社員)だという。晴夫氏は後継者を育てていない。ある知人が言う。「晴夫氏には一男一女の子供がいます。ただ、長 男は大学生のはずです。長男が若いから同族経営をしない、と言っているだけで、息子が大きくなるまで社長を続けるつもりでしょう」。言行不一致なのかもし れない。

 同社PR部は編集部の取材に対し、後継のアルツハイマー型認知症治療薬については「開発に積極的に取り組んでおります」、後継者については「お話しさせていただくような事柄はございません」などというそっけない回答が届いた。

  晴夫氏は94年の日本商事(現アルフレッサホールディングス)株インサイダー取引事件で批判されたことがある。日本商事が開発し、エーザイが販売した抗ウ イルス剤「ソリブジン(商品名・ユースビル)」の副作用で死者が出て回収騒ぎになったとき、公表前に日本商事株を大量売却したインサイダー取引事件で、証 券取引等監視委員会は日本商事の社員ら32人を告発した。その中にエーザイの社員が3人(1人は不起訴)含まれていたが、同社はプレスリリース1枚を配布 して逃げ通そうとした。

 ところが、アリセプトの販売契約を結んだファイザーとの発表会見の席上、「(インサイダー取引事件の)処分に 社長も含ま れているのか」という質問が飛び出し、ファイザーのウィリアム・C・スティア会長の目の前で醜態をさらした。晴夫氏は「役員会の決定に従っただけ」と答え た。オーナー社長に物申せる役員はいない。

 

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2010.01.29 21:35 |   |  スーさん  | 推薦数 : 0

ジェネリック業界の戦国時代

 ようやく陽が当たるようになったかと思えば、今度は競争の時代に突入。ジェネリック医薬品(後発薬)を取り巻く環境を端的に言葉にすれば、前記の通りだ。

 あるジェネリックメーカーの幹部が自嘲気味に解説する。

 「ジェネリックはかつてはゾロといわれ軽蔑されていた。だが、懸命の宣伝が奏効し、医療費抑制のための見直しで正当な評価を得られるようになった。今度は新薬メーカーや外資が相次いで参入。過当競争が火蓋を切った」

 業界団体・日本ジェネリック製薬協会には日本ケミファなどの新薬メーカーも加盟。新薬業界団体の日本製薬工業協会(製薬協)からは「どちらが主業なのか」と皮肉られている。

  もっとも、新薬メーカーで後発薬に手を出していないのは第一三共とアステラス製薬くらい。エーザイや武田薬品工業は子会社としてそれぞれエルメットエーザ イ、あすか製薬という後発薬メーカーを抱える。「ジェネリックは手掛けない」と強調する第一三共は2008年、インドの大手ジェネリックメーカー、ランバ クシー・ラボラトリーズを買収した。同社は日本で後発薬を販売するのだから、手掛けても手掛けなくても大差はない。

 国内勢ばかりでは ない。世界 最大のジェネリック企業であるテバファーマスーティカル・インダストリーズはすでに興和新薬と提携し興和テバを設立、第2位のスイスのサンドは日本参入を 果たして久しい、米ファイザーは日本で後発薬の販売を始めると宣言──「過当競争」とはこのことだ。

 後発薬が重視された背景には年間 34兆円に も上る医療費の抑制を目論む霞が関の意向がある。このうち医薬品が占めるのは8兆円ほど。後発薬に置き換えれば、薬剤費の大幅ダウンが可能になる。イギリ スやドイツでは後発薬の使用比率は7割に達している。フランスは医療費抑制の一環として後発薬の利用促進策を進め、数量シェアが30%を超えた。

 このフランスを参考に後発薬利用を促進しているのが日本。まずは処方箋に医薬品の商品名ではなく一般名を記入するよう義務化。続いて、先発薬を指定する場合は医師の署名を必須とした。

  これだけ努力しても、現実にはシェア20%にも満たない。厚生労働省は後発薬を30%以上処方した調剤薬局へのインセンティブなどを検討している。裏を返 せば、今後は後発薬が伸びる見込みがある。研究開発に苦戦する新薬メーカーや外資が日本市場に参入するのも当然だろう。

 典型的な例 が、大日本住 友製薬とファイザーの血圧降下剤「アムロジピン」。アムロジピンは国内で1000億円を売り上げるブロックバスターだ。特許が切れるや、38社ものジェネ リックメーカーが参入し、関係者を驚かせた。旧三共のヒット商品・高脂血症薬「メバロチン」の場合でさえ二十数社にすぎない。アムロジピンはこれを軽く上 回る。ジェネリックメーカーの大半が参入するありさまだった。

 結果的にトップの座に就いたのは日本ケミファと明治製菓。「ジェネリック専業メーカーはどうしても医師や薬剤師から低く見られがち。その点、日本ケミファや明治製菓は新薬の信用で大量に売った」(後発薬メーカー社員)。

 「ジェネリックメーカーにはMR(医療情報提供者)がいない」。後発薬を使用しない代表的な理由としてこうした声があった。

 アムロジピンの後発薬の中にはメーカーは違うのに添付文書が酷似したものが見られた。38社がすべて単独で作っているわけではないものと推察される。おそらく他社に製造委託したものも混じっているだろう。

  薬価もアムロジピンの7割から、わずか3割の格安品まで幅がある。価格の差はそのままMRを駆使する大手と廉価販売に賭ける中小以下の体力の差。売れると 見込んだ特許切れ薬には一斉参入、結果が出なければいち早く撤退。熾烈な競争が続く市場ではこうした企業の姿勢が常態化しつつある。

  市場拡大が 確実視されるこのマーケットでは競争激化は今後も避けられない。新薬各社は特許切れが続発する「2010年問題」を抱えているにもかかわらず、期待できる 新薬が見当たらない。明治製菓や日本ケミファのようにジェネリック医薬品で利益を稼ぎ、新薬の開発を待つところが目立つ。

 「画期的な新薬が開発されなければ、ジェネリック専業に転向せざるを得ない」(大手製薬会社幹部)と心配する向きもあるほどだ。新薬系の後発薬進出加速でジェネリック専業は苦境に立たされかねない。

  それでなくとも、大手外資の参入がある。例えば、イスラエルのテバ。次々に欧米のメーカーを買収して世界最大になった。もっぱら医薬原料を持つメーカーを 専門に買収してきたため、原料の供給先になっている。日本進出に当たり、買収先を探したが、飲み込まれるのを恐れてどこも拒否。ようやく後発薬参入を狙う 興和と合弁で参入。今のところ品数が少ないが、ジェネリック業界は戦々恐々だ。

 ノバルティス・ファーマの子会社、サンドも同様。先ごろバイオ医薬品が承認された。バイオは設備に巨額の費用がかかる上、高度な技術を要するため日本のジェネリック企業は手が出せない。下手をすれば、バイオ後発薬はサンドに独占されるおそれもある。

  ファイザーも後発医薬品に注力している。欧米のジェネリック企業は「先発品で安全性は十分確かめられている」という思想に立っている。その分、後発品は日 本より安価。日本の大手ジェネリック専業の営業利益率は平均13%ほどだが、テバは24%を超える。ジェネリック系は利益でも苦境に立たされかねない。今 後はMRを増員して生き残るジェネリック専業グループと製造受託に特化するグループ、外資の傘下に入るグループの3つに再編されることになりそうだ。

 

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2010.01.29 16:10 |   |  スーさん  | 推薦数 : 0

日医会長選の行方

「大阪冬の陣」が左右する日医会長選の行方

 「2月に行われる大阪府医師会会長選挙は4月の日本医師会(日医)会長選の帰趨を決する戦い」。そんな見立てが関係者の間に野火のように広がっている。もっとも、状況は依然として視界良好とは言いがたく、もやに包まれたままだ。

 酒井國男現会長に挑むのは、2年前の選挙で「疑惑の1票」差で落選した伯井俊明氏。「選挙結果は無効」と訴訟を起こしていたが、昨年12月、控訴審も一審同様に敗訴になってしまった。それでも今度こそはと失地回復に挑む。

 世に言う選挙はおしなべて知名度の高い現職有利が通り相場。だが、今回の大阪冬の陣に限ってはそのものさしもあてはまらない。

 前回選挙が僅差による薄氷の勝利だったことに加え、酒井氏は自民党と親密な関係にあった唐澤祥人現日医会長の体制を支えてきた。現政権と折衝できるルートがない点は致命的。

 そんな世評を気にしてか、最近では「民主党とのパイプ」を誇示する喧伝に余念がない。だが、実際のところは、仙谷由人行政刷新相に電話した際、本人が出て言葉を交わした程度。これを本当に政権与党とのよしみと呼んでいいものだろうか。

  一方、伯井氏はこれまで唐澤執行部に批判を続けてきており、民主党も一定の評価をしているといわれる。しかも、ここにきて伯井氏は有力な援軍を得た。後期 高齢者医療制度をきっかけに唐澤氏に反旗を翻し、先の衆院選で民主党支持に回った茨城県医師会の原中勝征会長が伯井氏支持の姿勢を明らかにしているのだ。 原中氏は日医会長選出馬に向け、20日に都内のホテルで「マニフェスト」発表の記者会見を行ったばかり。

 「民主党寄り」と見られる京都府医師会の森洋一会長も大阪府医師会の選挙結果によっては日医会長選に出馬する意向とも伝えられる。さらに唐澤氏の出身母体で大票田である東京都医師会の動向も「大阪の結果次第」との読みがある。

 反唐澤派の伯井氏が勝てば、日医会長選では埼玉県や山梨県、大阪府、兵庫県の各医師会が原中氏支持に回り、原中氏優勢の布陣が固まる。その場合、京都府医師会会長は出馬を取りやめ、原中氏支持を打ち出す可能性もある。

  再選を目指すと公言している唐澤陣営はどうか。もともと人望はあるものの、今や弱小野党にすぎない自民党と昵懇だった過去はぬぐえない。10年ぶりにプラ ス改定になった医療報酬の審議過程でも完全に蚊帳の外。今や民主党シンパの病院や歯科とは好対照だった。現状では政権と疎遠な唐澤氏の再選はかなり苦し い。大阪で伯井氏が勝利を収めた場合、完全に孤立を余儀なくされ、出馬自体が危うくなることも考えられる。

 そうなれば、東京都医師会が唐澤氏に代わって鈴木聰男会長を担ぎ出す展開もあり得る。「民主党と話ができる」原中氏と、最大最強の都道府県医師会である東京都医師会が正面から激突する構図だ。

 大阪府医師会会長選で現職の酒井氏が再選を果たすと、原中氏は大阪という有力支持基盤を失う。会長選にも色濃い影響が出るだろう。流れによっては、酒井氏が推す京都の会長が日医会長選に打って出て、三つ巴の争いにもなりかねない。

 

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2010.01.29 04:29 |  私たちの責任  |  スーさん  | 推薦数 : 0

幸福と豊かさを考える責任

幸福と豊かさを考える責任

 平成18年九月、英国の社会心理学者エードリアン・ホワイトが、世界各国の国民の幸福度の順位を示す「世界幸福地図」を作成しまた。178か国を調査対象として、各国の基礎データや国際機関の報告書を調べ、8万人から聞き取り調査を行い、幸福度を調べたのです。その結果、1位はデンマーク、2位はスイス、3位はオーストリア、米国は23位、英国は41位、中国は82位、日本は90位、韓国は102位、インド125位、ロシア167位でした。アジアではブータンが8位、マレーシアが17位、台湾は68位、香港は63位、シンガポールは53位で幸福度は日本より高かったのです。つまり日本は幸福度後進国と言えるのです。

  日本は戦後、高度経済成長を遂げ、欧米と肩を並べるまでになりました。科学技術にも優れ、教育水準も高く、国民は豊かな生活を享受してきました。貧困や戦 争のない平和で豊かな日本なのに、なぜ幸福度は低いのだろうか。日本は豊かさが当たり前すぎて、それゆえに幸福感がないのでしょうか。

 いっぽう「国民の豊かさ指数」というのもあります。国民の豊かさ指数とは健康、環境、労働経済、教育、文明、マクロ経済の6つに分類し、56の項目の平均値順位づけたものです。この国民の豊かさ指数の国際比較(OECD30カ国)では日本は第7位で、1位はルクセンブルグ、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位スイス、5位フィンランドで、6位オーストリア、米国は12位、英国16位、フランス18位、ドイツ19位、韓国20位でした。

 日本は環境指標が4位、健康指標が5位、逆に教育指数17位、経済指標が23位、日本の1人当たり政府累積債務、経済成長率、国際観光収入は最下位でした。また日本の労働コストの低下率は世界1位でした。前年度に比較し順位が上がったのはパソコン台数で昨年の14位から9位、順位が下がったのは家計支出が10位から17位、失業率が5位から9位、交通事故死が7位から10位でした。

  豊であっても幸福ではない。この国民の豊かさと幸福度のギャップはどこからくるのでしょうか。豊であってもストレスがある、心が満たされず不満や不安が多 い、将来に希望も夢もない。よく分からない閉塞感、何のために生まれて来たのか分からない。このようなことが理由なのだろうか。確かに年間3万人以上が自殺する日本は豊であっても不幸な国かもしれません。

 昭和の30年代から40年 代は貧乏でしたが、夢がありました。力道山、長島茂雄が国民を夢中にさせ、道行く人は流行歌を口ずさんでいた。幸福とは「ただ生きているだけ」 の人生ではなく、目的のある、喜びのある、夢のある生き方なのです。それが立身出世であれ、学問であれ、金儲けであれ、ボランテアであれ、それらが生き甲 斐につながればよいのです。生き甲斐が、学問から金儲けに変わっても、金儲けからボランテアに変わってもよいのです。生き甲斐という喜びを持てる国は幸せ であり、持てない国は不幸です。まして喜びという生き甲斐を奪うような国は最低です。これまでの日本人のテーマは生活の向上でした。しかし生活は人生の一 部にすぎず、人々が求めているのは「人生の充実、喜び、夢」なのです。そして相手を信頼し、連帯感を持つことなのです。

 「いかに生きて、いかに死ぬか、何をもって自分の喜びとするか」なのです。そして政治のやるべきことは、個人の生き甲斐や夢、自由や権利を奪わないことです。

  国民の幸福とは何か、日本の幸福度は調査ごとに低下しています。この幸福度を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。多分、有識者が議論をすればするほ ど、悪くなるだけです。ご隠居さんならば「あまりうるさいことは言わず、好きなことを仲良く気楽にやることだね」、「お上が何かやれば、悪くなるだけだか ら、お上に期待するなんて、最初からダメだよ」、「不景気というけど、昔に比べれば全然ましさ、だいたい「野垂れ死に」という話しは聞いたことがないも の」、「幸福になりたい? 幸福なんて考えるから、ダメになんだ。考えれば考えるほど不幸になるよ」、「人の役に立つ喜びを共有することが一番。他人の不幸は甘い蜜だって?馬鹿を言 うんじゃないよ、他人の不幸はみんなの涙、他人の幸福ははみんなの喜びでなければ」、「日本は犯罪率が世界一低く、世界一の長寿国だろ。それだけでも幸せ というものじゃないかい。幸せと思えば幸せ、不幸と思えば不幸、それだけのことさ」と言うだろう。

 このご隠居さんの考えが案外正しいのかもしれない。日 本人のひとり1人が他人を思いやる気持ちを持ち、それが当たり前になれば、日本人の身も心も豊かになるのです。「困った時はお互い様」という日本人の美徳 を取り戻すことです。日本人の良識とやさしさの底上げによって、医療や介護だけでなく、日本そのものが良くなるものと確信しています。

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