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昨日は、バイオエキスポで知財の話をしてきましたが、コラテジェンの厚労省への申請の話も含めさせてもらいました。
海の向こうアメリカでも動きがありました。アメリカのIntrogen Therapeutics社は、2008年6月30日、再発性難治性の頭頸部腫瘍を対象とする「ADVEXIN」の生物製剤承認申請をFDAに提出したと発表しました。
また、Introgen社の子会社のGendux Molecular社が、欧州医薬品審査庁(EMEA)に同様の市販許可申請を提出したそうです。
この遺伝子治療抗がん剤は、テキサス大学M.D. Andersonがんセンターが開発したもので、正常型p53遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターです。
実は、日本でもおなじみで岡山大などで広く行われた遺伝子治療でもあります。
また、中国で生まれた世界初の遺伝子治療薬ジェンディシンと同じものです。
異常なp53の発現がある患者に「ADVEXIN」治療を行うと生存期間が延長したということで、異常なp53の発現がん患者で有効性がしめされたようです。
FDAは今後6カ月以内に医薬品としての許可を明らかにするようですが、アメリカで遺伝子治療薬の発売ということになりますと、これはバイオ業界やアンジェスのような遺伝子治療ベンチャーにとっては、大きなフォローの風になりそうです。アンジェスの申請しているコラテジェンにとっても、プラスのお話ですね。
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皆さん。新しいHGFの特許が日本で成立しました。
今回の特許は、HGFが血管再生作用を持つことから、他の血管系に対する影響を調べたことから、始まりました。
動脈だけでなく、リンパ管の再生もHGFが促すことがわかりました。
リンパ浮腫って、どんな病気と思われるかもしれませんが、がんの後とか手術の後に多くの方がなられます。意外に、マーケットの大きな領域なんですね。以下にプレスリリースを載せさせて頂きます。
当社は、日本において、HGF遺伝子またはHGFタンパク質によるリンパ浮腫を対象とした医薬用途特許が成立し、本日、特許公報(特許第4111993号)が発行されたことをお知らせします。
本特許発明は、HGF遺伝子またはHGFタンパク質を有効成分とするリンパ浮腫治療薬に関するもので、すなわち、HGF遺伝子またはHGFタンパク質を投与することにより、リンパ管新生を促進するリンパ浮腫の新しい治療法を提供します。
当社は、HGF遺伝子治療薬の開発を進めており、末梢動脈閉塞症(PAD(Peripheral Arterial Disease))領域においては、本年3月に国内で虚血性疾患治療剤「コラテジェン」として新薬承認申請しておりますが、さらに、HGF遺伝子治療薬の新たな適応症への拡大を目指しています。本特許の成立は、HGF遺伝子またはHGFタンパク質を新たな適応症であるリンパ浮腫の治療薬として、独占的に製品化する権利を確保したことを意味します。
リンパ系は、毛細血管から漏れ出した組織液を再びリンパ管を通して血液に回収する機能があります。リンパ浮腫は、このリンパ系の輸送・回収機能に障害がおこり、組織液中に血漿タンパク質や水分が貯留した状態で四肢に多くみられ、主に先天性や原因が不明な一次性リンパ浮腫とリンパ流障害の原因が明らかな二次性リンパ浮腫に分けられます。国内で罹患率調査例が少ない為、明確な数値はわかりませんが、二次性リンパ浮腫の一つである乳がん手術後のリンパ浮腫では5年発症率が約30%という報告があり、乳がんや子宮頸がん術後の患者さんの多くがリンパ浮腫で悩まされていると言われています。
リンパ浮腫の治療法としては、浮腫を軽減するためのマッサージや、マッサージ等により細くなった状態を維持するバンテージ(サポーター)を用いた圧迫療法等が行われています。しかし、対症療法しかないのが現状であり、本特許発明によりHGF遺伝子またはタンパク質の投与による新たなリンパ管形成に基づいたリンパ浮腫の根治療法の開発が期待されます。
なお、本特許は、米国及び欧州に出願しておりますが、日本で最初に登録されました。
当社はHGF遺伝子治療薬の開発プロジェクトをより拡大強化するため、他疾患への医薬用途についても順次特許出願し、一層の特許網強化を進めてまいります。
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前回書きました朝日新聞の記事は、降圧薬だけでなく、コレステロール治療薬のスタチンも、アルツハイマー予防に効果があるかもしれないことが、最後に小さく書かれています。
使いましたのは、vascular statinのフルバスタチンです。記事には出ていませんが、抑制効果は抗酸化作用にも関係があり、シンバスタチンでは効果はありませんでした。
この研究は、栗波仁美先生がしてくれましたので、彼女のコメントです。
「全国紙に自分の実験に関することが掲載されるというのは、感激もひとしおです。アルツハイマーを研究している人と同じくらい、あるいはそれ以上に、アルツハイマーという病気を身近に感じている人たちはこの病気の治療および予防という点に強く関心を抱いているはずですから、(しかもその数は研究者よりも多いはず!)そういった人たちに少しでも希望を抱かせることができたのではないかと思います。
スタチンという薬剤は、特定検診(通称メタボ検診)が始まった昨今、おそらく使用頻度が増えると予想されるのですが、コレステロールを下げる薬だよという説明だけでは服用をしぶる人も、「アルツハイマーに効くかも」と付け加えると、喜んでとまではいかないにしても、より使用してもらいやすいのでは、とを考えてみたりしています。」
ということです。
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前回のブログは、記事の内容引用でいっぱいになり、感想を書きませんでした。そこで、改めて私たちの考えを書きたいと思います。
今回の研究内容は、アルツハイマーの予防が、ARBやスタチンでできるかもしれないという内容です。
特に実験に使用したオルメサルタンは、強力な降圧作用が知られていますが、今回の研究ではアルツハイマーの原因であるAbの神経毒性を抑制している可能性が示されました。
研究を行ったのは、私たちの教室の里直行准教授と武田朱公先生です。以下に、里先生と武田先生のコメントを載せますね。
「えっ、血圧を下げれば、認知症が防げるの?と題名通り、半信半疑になられたと思います。
我々はある種の降圧剤、アンジオテンシン受容体拮抗薬(オルメサルタン)が認知症予防効果があるのでは、ということを将来的にはヒトで検討しようと考えています。
アンジオテンシンという物質は血管を収縮させ、ひいては高血圧の原因になります。アンジオテンシン受容体拮抗薬はそのアンジオテンシンが血管に作用するところを阻害する薬剤です。
疫学研究により、中高年における高血圧はアルツハイマー病を含む認知症の発症リスクをあげると報告されています。
ただ、今回の我々の結果は血圧を下げる効果によって、認知機能が改善したとは考えていません。
アンジテンシン受容体拮抗薬が持つ降圧効果とは別の作用、そこに我々は注目しています。
詳細は論文発表を待って頂きたいですが、一歩一歩、アルツハイマー病を始めとする認知症の病態を理解し、それに基づいた治療法を提唱していきたいと考えています。」
アルツハイマーは、遺伝病で予防できないと思われている方は、まだ多いかもしれません。実は、現在の概念は生活習慣病です。
皆さん全員がなる可能性があり、予防できる可能性のある病気です。
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5月27日月曜日の朝日新聞朝刊に私たちの教室の新しい研究成果を紹介してもらいました。残念ながら、東京版のみだったようで、関西ではでなかったようです。
内容は、下記のようになっています。
高血圧や高脂血症の薬が、アルツハイマー病による記憶や認知機能の低下を防ぐかもしれない――。大阪大学の森下竜一教授、里直行准教授(臨床遺伝子治療学)らがこんな研究成果を近く学会で発表する。動物実験の結果でまだ研究が必要だが、病気予防につながる可能性がある。
アルツハイマー病はβアミロイドという物質が脳に異常にたまり、神経細胞が侵されるのが原因と考えられる。
森下さんらは、アンジオテンシン2受容体拮抗(きっこう)薬という高血圧薬(オルメサルタン)を飲ませたネズミと、飲ませていないネズミで、脳にβアミロイドを注入して認知力と記憶力を調べた。
プールに入れて足がつく場所を探させると、薬を飲んでいないネズミは足場をあちこち探し回ったのに対し、4週間前から高血圧薬を飲ませていたネズミは、足場のある水域を中心に探すなど認知機能が高かった。足場発見までの時間も1回目は約50秒で大差なかったが、5回目には約35秒と約15秒で記憶力に差が見られた。
βアミロイドは血管をうまく広がらなくさせる作用が知られる。その結果、神経活動に見合う血液が供給されず、認知機能などが低下するとみられる。今回の実験では薬の効果で血管が回復し、記憶に深くかかわる神経活動も増強されたと考えられるという。
高脂血症薬では、いったん覚えた水飲み場の場所を1日たっても覚えているかをマウスで実験。薬の一つであるフルバスタチンを飲ませたマウスは、薬を飲んでいないマウスの3分の1ほどの時間で水飲み場を見つけた。
成果は6月の国際高血圧学会と日本抗加齢医学会で発表する。(小西宏)
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皆様。新しいプレスを本日アンジェスから出しました。プレスリリースの内容は、最後に記載しますが、HGFの独占的な立場がさらに強くなりました。
今回の特許は、HGF 遺伝子を心筋に投与し、HGF の血管新生作用に加え、繊維化改善作用に基づき心筋症を治療するものです。
ご存じのようにHGFの強力な血管新生作用を利用して、アメリカで重症狭心症のフェーズIを既におこないましたが、今回の特許は、心臓領域でのHGF(いや、コラテジェンですね)の商品力をあげるものです。
特に、今回の特許でカバーされているのは、エコー(超音波画像診断装置)で観察しながらカテーテル等を用いてHGF 遺伝子を心筋に投与する方法です。
この方法を使えば、開胸手術を伴わない心筋症や心筋梗塞に対してコラテジェンを投与することができます。
現在米国で行いました難治性狭心症に対するHGF遺伝子治療の臨床試験に対しても、新たな遺伝子投与法を提供できると思っています。
新たなHGF医薬特許が成立(欧州)
- 心筋症が対象-
当社は、欧州においてHGF遺伝子による心筋症を対象とする医薬用途特許が成立し、特許公報(EP1136083B1)が発行されたことをお知らせします。
本発明は、HGF 遺伝子を心筋に投与し、HGF の血管新生作用に加え、繊維化改善作用に基づき心筋症を治療するものです。
さらに、エコー(超音波画像診断装置)で観察しながらカテーテル等を用いてHGF 遺伝子を心筋に投与することも可能であり、開胸手術を伴わない心筋症の新たな治療方法をも提供するものです。米国で行いました難治性狭心症に対するHGF遺伝子治療の臨床試験に対しても、新たな遺伝子投与法を提供する可能性があります。
なお、心筋症とは、原因不明の心筋の変性により心臓のポンプ機能が低下し、動悸、息切れ、呼吸困難などの症状が現れる疾患であり、現状では心臓への負担を軽くする対症療法以外に有効な治療方法は確立されておらず、最終的には補助人工心臓の使用や心臓移植が必要となる極めて重篤な疾患です。これに対し本発明は心臓のポンプ機能向上を目指すものであり、優れた改善効果とともに、欧州でも実施困難性が高い心臓移植に代わる治療法となり得る可能性も期待されます。
また、本特許は、HGF遺伝子治療の開発プロジェクトを強力にサポートするものであり、当社は国際開発にあたり一層の特許網強化を進めてまいります。
以上
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前回書きましたジェネリックに関する通達は、取り消されたようです。
以下に毎日新聞の記載を引用しますが、舛添要一厚労相が撤回する通知を出したということで一段落みたいです。
しかし、こういう通知が出ること自体、どうかしていますね!
生活保護受給者は安価なジェネリック(後発)医薬品を使うよう、厚生労働省が自治体に指導を指示していた問題で、厚労省は30日午後、従わない場合の手当打ち切りなどの対応を撤回する通知を都道府県などに出す。舛添要一厚労相が閣議後会見で明らかにした。
後発医薬品の普及は、国が医療費削減策の一環として取り組んでおり、厚労省は今月1日付で▽先発薬を使い続ける生活保護受給者には口頭や文書で指導する▽指導に従わなければ保護の一時停止や打ち切りを検討する--などの通知を出した。これに対し「患者の選択権を奪う」との批判が上がった。
新たな通知は、後発品は国民全員で使用を進めていくとの趣旨を受給者に説明するとし、強制措置の検討は盛り込まない。舛添厚労相は通知について「役人言葉で書かれており国民の目線に立っていなかった」と不備を認めた。
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皆さん。いよいよ5月ですね。今年の前半は、サブプライムに政府の機能不全とメロメロな年でしたが、5月に入って五月晴れのような良い話はあるんでしょうか?
とりあえず、良いニュースを一つ!日本で初めての核酸医薬が発売されることになりました。
皆さんもご存じのように、アンジェスの開発しているデコイは核酸医薬です。世界では、アンチセンスとアプタマーという2種類の市販されている核酸医薬があり、デコイはその3番目を狙っています。
しかし、日本では既に海外で販売されている2種類の核酸医薬はまだ認可されておらず、実は発売されていませんでした。
ついに、その中のひとつであるアプタマーを使ったマクジェンが厚生労働省の薬事・食品衛生審議会で承認されました(2008年4月25日)。
日本では、加齢黄斑変性症治療薬として「マクジェン(一般名:ペガプタニブ)」という名前で、ファイザーから発売されます。ただし、市販後の全例調査が条件のようです。
マクジェンは、1本鎖RNAで、血管新生を促進する血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に特異的に結合し、その機能を阻害するという作用をもっています。
投与は、眼球への直接注射ですので、核酸医薬の良い適応疾患を選んだということになりますね。
実は、このマクジェンはファイザーが発売しますが、元々はEyetech Pharmaceuticals社というベンチャーが開発した商品です。
日本でも核酸医薬が登場したことで、デコイの医薬品化も近づいたといえます。また、今進めている第二・第三世代のデコイも、将来が楽しみになってきました。
ところで、この間コメントの制限の話をしましたが、再度自由に受付に変更しました。というのも、まったくスパム・メール対策になりませんでした。読みにくいかもしれませんが、おゆるしください。
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実は、今年から日経BP社の広告大賞の審査員になりました。写真は、第14回の授賞式の模様です。
皆さんにおなじみの日経メディカル、日経ヘルスケア、ドラッグ・インフォメーションの3誌のそれぞれで、最もよい広告を選んで表彰するものです。
更に、日経BP社の他の雑誌からも選ばれた広告の中で最優秀を決めます。
昨年は、武田のブロプレスの広告が最優秀だったんですが、今年は残念ながら医学領域からは出ませんでした。
ただし、ファイザーのジェイゾロフトの広告が審査員特別賞をとりました。
ア~、アレと思った方は、よく読まれていますね。ひまわりと飛行機の宣伝です。
なぜ、ひまわりと飛行機か?うつ病の薬ですので、ひまわりは薬の効いた爽快感ですね。
では、飛行機は?実は、離陸と着陸という飛行機の運航で一番難しい場所を、うつ病治療の過程にたとえているんですね(皆さん、ご存じでした?)。
他の分野の方からは、とてもプロでは思いつかない初心者の広告?という、褒められたような、いないような評価を受けて、選ばれました。
日経メディカルの広告賞は、第一三共のオルメテック(血管の絵の宣伝ですね)と万有製薬のプレミナント(あの虎のですね)が選ばれました。どちらも、インパクトの高い宣伝です。
審査員をしてわかったのは、外資系の会社はやっぱり広告に力を入れていることと、医療領域の宣伝は、他の業界から考えるとかなり意外感のあるものだということでした。
さあ、来年は何がとりますでしょうか?
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ついにナグラザイムを発売いたしました!皆様、お待たせしました。
これまでにも、承認やら薬価収載やら、ネタを小出しにしてきた感じでしたが、ついに新発売です。
これで、正式にアンジェスとしては患者さんにナグラザイムを届けることができますし、アンジェスとしての初の商品です。
アンジェス製薬(あるいは、ファーマ?)への第一歩です。
次は、コラテジェンの発売といきたいですね。
以下は、アンジェスのプレス・リリースです。
当社は、ムコ多糖症Ⅵ型治療薬「ナグラザイム点滴静注液5mg」 を、本日、国内で新発売いたしましたので、お知らせいたします。当社にとっては、本剤が自社販売する初めての製品になります。
ナグラザイムは、当社が米国BioMarin Pharmaceutical Inc.から国内での開発及び販売権を取得した医薬品で、ムコ多糖症Ⅵ型患者で欠損している酵素を外部から補う、いわゆる酵素補充療法を目的として開発された薬剤です。ムコ多糖症Ⅵ型に対する治療法としては、骨髄移植術がありますが、ドナー確保の問題や移植に伴うリスクがあり、より安全で有効な治療法が求められています。ナグラザイムは、米国及び欧州においては既に上市されており、国内においても患者団体や学会から早期使用の要望が高く、当社も早期上市に向けて準備を進めてまいりました。
<「ナグラザイム点滴静注液5mg」の概要>
製造販売承認取得日: | 平成20年3月28日 |
製品名: | ナグラザイム点滴静注液5mg |
一般名: | ガルスルファーゼ(遺伝子組換え) |
効能・効果: | ムコ多糖症Ⅵ型 |
用法・用量: | 通常、ガルスルファーゼ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり1mgを週1回、点滴静注する。 |
薬価: | 5mg 5mL 1瓶 256,775円 |
発売日: | 平成20年4月14日 |
以上
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