予想以上の地滑り的な民主党の勝利で、今後どう変わるのか、大変興味があります。
特に、固い厚労省の壁がどう変化し、バイオが発展するか、自民党とは違ったアプローチを期待したいところです。
で、今日の話題は、NEDOの新規事業(戦略的基盤技術高度化支援事業)にアンジェスの子会社ジェノメディアのプロジェクトが採択されたことです。
HVJを一緒に開発している株式会社TSDが、大阪大学や産業技術総合研究所と共同提案していました「真空維持技術を利用したテーラーメード的バイオ医薬用の保存安定化プロセスの研究開発」プロジェクトが採択されました。
ジェノミディアとTSDが開発しているがん治療薬(GEN0101/TSD-0014)の製造が、大きく進みそうです。
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東京証券取引所が、8月13日にキャンバス(静岡県沼津市、河邊拓己社長)の東証マザーズへの上場を承認したと発表しました。
キャンバスは、抗がん剤の研究・開発を行うバイオベンチャーで武田薬品と提携しており、数年前よりIPOの有力候補だったんですが、遂に上場になりました。
実は、最近バイオベンチャーのIPOが相次いでおります。
経済全体が悪いので、いま一つ目立っていませんが、密かに話題を呼んでおります。
最近、このことに関して、少し書きましたので、その内容をここで再掲します(新日本監査法人の社内誌に掲載したものです)。
ちょっと長いですが、お付き合いください。
「閉じた窓をこじ開けるのは、バイオ産業か?」
私が創業した大学発バイオベンチャーであるアンジェスMGは、2002年9月に東京証券市場マザーズに上場した。公募価格22万に対し、初値が30万と上々の滑り出しをし、その後バイオブームが低迷する証券市場を盛り上げた。今日、より深刻な状況の中、今度はどの産業がIPO市場再開の主役になるのであろうか?私は、やはりバイオ産業がIPO市場の再開を担うと予測する。
2008年度以降、IPO市場は低迷しているが、その中でもバイオ関連産業は目立っている。2008年度にIPOしたバイオ関連企業は、眼科・皮膚科の医薬品開発のアールテック・ウエノ(ヘラクレス)、イナリサーチ(ジャスダック)、メディサイエンスプランニング(ヘラクレス)、データホライゾン(マザーズ)、リニカル(マザーズ)があり、最も困難であった2009年に入っても、正露丸で有名な大幸薬品(東証2部)、JCLバイオアッセイ(ヘラクレス)、テラ(NEO),大研医器(東証2部)、と健闘しており、50%を超える比率になっている。また、パーフォマンスも、新型インフルエンザが発生したこともあるが、大幸薬品が公募価格の2.5倍以上で株価が推移するなど、市場全体の低迷の中で目立っている。
これは、国内外景気に左右されず、世界最大の高齢化社会という国内巨大市場、製造コストに左右されない知的財産による輸出産業といったバイオ関連産業の強みが理解されているためであろう。特に市場の低迷が最も顕著であった2009年1-3月期においては、新規上場6社中4社がバイオ産業であり、IPO市場=バイオ市場の様相を呈している。特徴的な変化として、医薬品のみならず医療機器や医療関連サービスなどの幅広いバイオ関連業種が上場していることがあげられる。もともと、バイオ産業は、裾野の広い産業であるが、周辺領域への拡大が著しい。また、大幸薬品や大研医器のような地方の有名な老舗企業や中堅企業が上場したことも、今回の特徴である。今後、同様のいわゆる堅実な中堅バイオ関連企業の上場が予想されており、その知名度もあり、一般投資家の興味を引くことで、新興市場の盛り上がりが期待されている。
今後バイオ関連産業は、IPO市場の中で単なるバイオブームでなく、日本経済のエンジン産業として主要なプレイヤーとして大きな位置を占めると考えられる。既に欧米では、知的財産重視の中で大手製薬企業を凌駕する成長率でIPO市場を牽引してきた。バイオテクノロジーが産業化された始まりは、インシュリンなどの組み換え型タンパク医薬の生産に必須な特許「コーエン・ボイヤー特許」と言われる遺伝子組み換えの特許であるが、この特許により生まれたバイオベンチャー、ジェネンテック社とアムジェン社は、一兆円近い売上高を誇る世界屈指の製薬企業に30年で発展している。これらのバイオ企業は、日本を代表する武田薬品工業よりも、世界でのランキングは上位に位置している。
日本においても、小泉内閣以降、知的財産立国の掛け声の下、大学発ベンチャーの育成やバイオテクノロジー戦略会議設置などによるバイオ産業振興の政策でバイオ企業は700社を超え、日本経済再生の活力に繋がってきている。もちろん低迷するIPO市場の中で目立っているとはいえ、サブプライム問題に端を発した経済危機は、バイオベンチャーに対しても暗い影を落としている。特に、資金需要の旺盛なバイオ産業では株式市場の低迷やベンチャー投資の冷え込みは、折角育ち始めた日本のイノベーション創造システムを破壊しかねない状況である。しかし、現在の世界同時不況を乗り越えるための補正予算編成の中では、従来にない大型の支援策が打ち出されている。国内でのバイオ産業育成の弱みとされた基礎研究から臨床への橋渡しに対しては、革新的な医薬品や医療機器育成のために設置されたスーパー特区への重点的な補助が打ち出された他、2700億円の研究開発基金設置、1200億円を超えるインフルエンザ対策費など、バイオ産業に対する振興策は目白押しである。また、産業再生の切り札とされる1兆円近い資金を抱える産業革新機構(旧イノベーション革新機構)においても、バイオ企業支援は目玉の一つである。同様の支援策は、欧米においても強力に打ち出されており、かつての自動車産業に代わるエンジン産業として欧米のみならず、中国やインドなどの新興国も巻き込んだ世界的なバイオ産業の競争力強化が行われている。国内バイオ産業の発展には、継続した政府の資金援助や規制緩和などに加え、バイオビジネスを理解した人材育成などの諸課題の解決が必須であるが、世界でも有数の高齢者人口を抱える日本において成長産業として大きな期待が寄せられている。今年は、バイオベンチャーにとって収穫の年と予測されており、ますます市場の盛り上がりが期待される。
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といいましても、ちょっと古いネタです。
ここのところ、忙しくて、ブログが更新できず、申し訳ありませんでした。
お盆休みで少し余裕ができたので、いくつかフォローしていきたいと思います。
まずは、尋常性乾癬に対するNF-κBデコイオリゴの医薬特許が日本で成立した件です。
既に、プレスがでていますが、日本において尋常性乾癬に対するNF-κBデコイオリゴの医薬特許が成立しました(特許第4305857号)。
乾癬という病気は、あまりなじみがないと思いますが、治りにくい病気の一つで、良い治療方法が求められています。
欧米では、頻度の高い皮膚疾患の一つですが、日本の罹患者数は約10万人と推定されています。
慢性炎症的な皮膚疾患で、赤く少し盛り上がった湿疹に銀白色のカサカサしたフケのような鱗屑(りんせつ)が付着し、健康な皮膚との境目が明確であるため外見上目立つことと非常にかゆいので、患者さんにとってはつらい病気です。
今のところ、乾癬の病因は不明ですが、サイトカインの関連が疑われており、NF-κBデコイオリゴの作用機序から治療効果が期待されています。
NF-κBデコイオリゴの乾癬適応の権利は欧州においてアボンテック社(独)に対し、開発権及び販売権を許諾しており、まずは海外での開発になります。
国内では、NF-κBデコイオリゴのアトピー性皮膚炎に対する第Ⅲ相臨床試験に向けて実施計画の詳細を検討していますが、新しい適応として患者さんの役に立ってほしいですね。
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