先ほどは主要評価項目をお示ししましたが、他にクオリティー・オブ・ライフ(QOL)についても、SF-36という指標を使って評価をしています。
SF36は、QOLの評価でゴールデン・スタンダードな有名な指標です。「身体的機能」、「日常役割機能(身体)」、「体の痛み」、「全体的健康感」、「心の健康」、「日常役割機能(精神)」、「社会生活機能」、「活力」)の8項目で評価します。
HGF群は、日常役割機能以外の7 項目において改善する傾向を示しました。
特に「体の痛み」と「心の健康」において、HGF群はプラセボ群に比較し有意
に改善させました(P<0.01)。
もう一つの重要な指標である安全性については、血清中のHGF 濃度については、遺伝子治療による上昇は認められていません(これは、阪大のデータと同じですね)。
従って、今の量で今の使い方をすれば、HGFは全身循環に影響を与えないことが示されました。
副作用については、両群の発現率は同じでした。
重篤な有害事象については、HGF群(28 例)では6 例8 件、プラセボ群(13 例)では3 例4 件に発生しましたが、いずれも治験薬との因果関係は無いかあるいは関連性は低いと判断されました。
前回のブログの内容とあわせて、非常に高い有用性と安全性が明らかになったといえると思います。ただ、まだ安全性に関しては慎重に見ていく必要があります。
ただ、やっとここまできたといえます。後は、早期の承認申請とアメリカでのフェーズIIIです!
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先ほど書いた私の教育講演に引き続き、自治医大学長の高久先生の特別講演でも少しHGFの結果に触れて頂きました。
そして、丁度今午後のシンポで治験の総括責任者である重松先生によりプラセボとの比較試験の結果が発表されました。
本臨床試験は全国57 施設の多施設共同治験として実施されたプラセボ対照二重盲検比較試験です。
血行再建術の適応が困難でかつ既存の内科的治療が無効なFontaineⅢ度あるいはⅣ度の重症虚血肢を有する閉塞性動脈硬化症患者を対象としています。
HGF遺伝子治療群あるいはプラセボ群に2:1にランダム化し、治験薬を下肢の虚血部位に4週間の間隔をあけて2 回筋肉内投与し、その後8週間観察しています。
ご存知のように、40例(HGF群27例、プラセボ群13例)で中間解析が行われました。
治験薬投与12週後の安静時疼痛又は虚血性潰瘍の大きさの改善率は、HGF群で70.4%(19/27例) に対し、プラセボ群で30.8% (4/13例)、両群の差は統計学的に有意を示しました(p=0.014)。
ここまでは既に明らかにされていますが、ここから新しいデータです。
潰瘍のある患者さん(FontaineⅣ度)での虚血性潰瘍の改善率は、HGF群の100.0%(11/11 例:嬉しくて赤くしてみました!)に対し、プラセボ群は40.0%(2/5 例)でした(p=0.018)。
安静時疼痛を有するFontaineⅢ度の患者さんにおける安静時疼痛の改善率は、HGF群の50.0%(8/16 例)に対し、プラセボ群は25.0%(2/8 例)でした。
予想以上に良い結果だと思いませんか?正直、潰瘍の100%の有効率はびっくりでした!!!
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今、松本で開かれている脈管学会に来ています。朝に私自身が教育講演を行い、バージャー病に対するフェーズIIIの結果を発表しました。
既に海外で、班会議の責任者である東京医大の重松先生が発表している内容ですが、厚生労働省の難病の班会議と合同で行われた治験です。
結果は(15例の予定でしたが、プラセボとのフェーズIIIが終了していたので、10例で終わりました)、潰瘍の改善は12週で60%に及びました。また、安静時疼痛も12週で40%の改善で、投与前値よりは有意に改善いたしました。
ただ、この試験は、フェーズIIIとはいえオープンラベル試験なので、本当の結果はプラセボとの比較試験を参考にする必要があります。それでは、どうなったのか?
これから、発表ですので、発表後書きますね。
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