ここのところ、学問的な話題から遠のいていましたので、久々にサイエンスの話題です。
ご存知のようにHGFは現在フェーズIIIの評価を行っています。でも、正直大阪大学で臨床研究を始めた時点では勿論効果はわかりませんでした。
個人的には、色々な理由があってHGFにこだわっていましたが、ベストかどうかは不明です(これは今も不明ですね。次回、また何故かは書きます)。
HGFでなくても、実験的には出来る限り血管再生能力が高ければ良いわけですから、色々な種類があります。実は、我々のグループでも多くの血管新生因子を見つけました。
ある意味では、HGFのバックアップを探していたわけです。幸いにもHGFの効果が予想以上であったという嬉しい?誤算のために、これらの候補は臨床に入る前の段階で止めている状態です。
例えば、内皮型NO(一酸化窒素)合成酵素の遺伝子も血管を正常に維持させている比較的控えめな?遺伝子にもかかわらず、強力な血管新生作用があることもわかりました(Circulationという雑誌にだしています)。
また、血管拡張作用を持つプロスタグランディンの合成酵素にも血管新生作用はあります。
では、なぜこれらはHGFのバックアップになったのでしょうか?
確かにこれらの遺伝子は血管新生作用はあるのですが、タンパクの持続期間が短いことと発現量が多く必要であるため、プラスミドを使った遺伝子治療では難しいことがわかりました。
今の医薬品としての感覚からいくと、ウイルスベクターを使うのは難しいので、候補品から落ちたわけです。
でも、もっと工夫はないの?という質問が当然ありますよね。実はあります(答えは、次回)。
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