
この写真は、懐かしい光景だと思いませんか?昔の先生は、板書中心の講義でした。ある阪大の生化学の高名な先生は、黒板にひたすら書き続け、学生が写そうとした瞬間に、独り言でこれはおかしいとつぶやき、消してしまうという泣きの入る授業をしておりました(余談ですが、私が卒業が怪しくなったのは、この先生のせいだと思っております)。
話を元に戻しますが、前回まで述べた理由ばかりでなく、荻原先生の高血圧研究は当時から有名で、私は荻原先生が教授になるものと思い、高血圧は将来患者も増えそうだし、薬もないし、医者のしがいもあると信じて入局したのも事実です。
最終講義でも、ご自分で紹介されておられましたが、レニンやアルドステロンのRIA測定法を作られ、企業と組んで実用化されるなど今から思えば、産学連携のお手本のようなお仕事でした(今ではこの測定法は全世界で発売、使われており、大臣賞でも良いと思います。なんとなく、不肖の弟子の私もそのDNAを受け付いているような気がします)。
で、入局すると予想通り?荻原先生が教授となり、それから20年恩師として御仕えをしてきたという幸せな研究生活になりました。20年前には、先輩方と「これから20年のお付き合いか、長いなあ~」とぼやいていたのが、今では嘘のようで、本当に早い!というのが感想ですね。
ちなみに、高血圧に関する私の読みは大きく外れました。薬がないはずでしたのに、入局の年にはACE阻害薬が発売され、カルシウム拮抗薬、ARBと降圧効果の優れた薬剤が次から次へと出てきて、あっさり大学での高血圧研究は失業に追い込まれてしまいました(この話はまた、書いていきたいと思います)。
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