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20年後の携帯電話

ryu-chan / 2007.01.06 17:45 / 推薦数 : 2

先ほどのマイカルテに対して携帯電話を使えない人もいるのでは?という最もコメントが入ってきました。実は、イノベーション25の委員会で私が同じ話をした時も同じ意見が出ました。

ここで、問題なのは、議論の時点では今ではなく2025年ということです。その時には今の20歳の方が40歳です。私が64歳、今の50歳の方が70歳です。その時の携帯電話はどうなっているでしょうか?

たまたま先ほど開いたMSNのホームページで「ネット君臨:第1部・失われていくもの/5 ケータイ無しで、生きられますか…」という記事を見つけましたが、今の20歳にとっては携帯電話がないことは生存にかかわる問題のようです?(本当かといわれそうですが・・・)。

その意味で、我々が今思っている携帯電話のイメージではないというのが、私の考えです。最も、もう携帯電話自体ないかもしれません。最近読んだ本では、携帯電話の次のポケタミと呼ばれる端末が使われているという設定でしたが、どうなっているでしょうか?

おそらく、財布と携帯は一体化している可能性は高い様な気がします。時計とも一体化しているでしょうね(既に時計型の携帯電話はNTTドコモから発表されています)。個人情報や年金情報なども、一体化しているかもしれません。

もし、そうなっていればという前提ですので、そんなことはないと言われれば、マイカルテもある一定の患者さんだけが使うことになるでしょうね。でも、私は携帯電話(この言い方がアナログですね)が最大の個人のツールになっているような気がしています。

皆さん、どう思われますか?

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マイカルテ

ryu-chan / 2007.01.06 15:29 / 推薦数 : 2

マイカルテのアイデアについても、もう少し説明いたしますね。今の電子カルテは医療機関側にあります。ですから、各医療機関によって異なる様式になってしまいます。もちろん互換性はいずれできてくるでしょうから、それ自体は私は大きな問題になるとは思いません。

むしろ情報量が大きくなりすぎることが、いずれ電子カルテを崩壊させるのではないかと思っています。現在のCTでも電子情報の容量が大きくなりすぎて十分使えていないのですが、これからPETやSPECTが本格的に普及されてきたり、いわゆる分子イメージングが進んでくれば、半端でない容量になります。既に大規模な病院では、5-10年ごとにコンピューター・システムの入れ替えが必須ですが、今後更に速度が速くなってしまいます。そうすると、財政的に大変な事になることは簡単に予想できますよね。これでは、到底管理できなくなります。

では、どうすればよいか?情報を病院外に出してしまえば、当然病院のシステムは軽くなります(言い換えれば、長持ちをします)。患者さん本人が情報を持てば、病院は楽になります。また、個人情報の漏洩も、本人管理ですので、病院側の責任ではありません。

アイデアとしては、携帯電話を利用してサーバー上に患者さん本人の情報を置いておきます。医療機関受信時には、患者さんが携帯を診察室の端末に接続すると、PC上に検査データや画像データが読み出せるようになります。また、各医療機関で測定したデータは端末を介して携帯電話のサーバーで自動更新できるわけです。

実現可能か?といわれると、実は現在のIT技術でもおそらく可能だと思います。後は、医療システムの問題ですが、おそらく今後の情報量の増加を考えると医療機関側での管理は破綻すると思っています。

皆さんは、どう思われますか?

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新年最初の仕事

ryu-chan / 2007.01.06 13:15 / 推薦数 : 0

今年も新年最初の研究会に出てきました。ブログでも書いたDzau研究室の卒業生で作っている研究会です。いつも、新年最初に行う研究会で、新年会の代わりに行っています。

今年は、写真のハーバード大学のIngelfinger教授をお招きして行いました。彼女は、ハーバード大学の教授ですが、New England Journal of MedicineのDupty Editorもしており、NEJMの話を色々伺いました。現在アクセプト率は5%で、年に7000報を超える応募があるそうで、狭き門ですね。

日本も、第二期科学技術基本計画を通して、ScienceやNatureには多く通るようになりました、なかなかNEJMのような臨床系のトップジャーナルには通らないと批判されています。彼女に聞くと、プラセボとの比較試験でないとなかなか難しいという話なので、やはり日本からは大変ですね。

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アロベクチンのフェーズIII開始

ryu-chan / 2007.01.06 11:01 / 推薦数 : 1

既にアンジェスとバイカルからプレス・リリースがありましたので、ご存知の方もおられると思いますが、メラノーマの遺伝子治療薬アロベクチンのフェーズIIIが始まりました。

日本では馴染みがあまりありませんが、メラノーマは欧米人では頻度の高い皮膚がんで、末期がんには打つ手がない悲惨ながんです。

アロベクチンは、HLAB7という遺伝子をメラノーマにプラスミドDNAで注射をして、免疫誘導を行うDNAワクチンで従来にない薬効を示すのでは内科と期待されています。既にフェーズIIでは有望な結果がでており、FDAからファースト・トラックに指定されました。もちろんポジティブに出ないと話は始まらないのですが、少なくとも良い効果が出れば早く医薬品になります。まだ、しばらく結果が出るまでに時間がかかると思いますが、これからが楽しみです。

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過疎地域の医療

ryu-chan / 2007.01.06 10:13 / 推薦数 : 0

将来医療に関して、コメントをいただきました。舌足らずのところもありましたので、追加しますね。

実は、今回の考えは、イノベーション25と新健康フロンティアの議論の中で示した20年後の将来像です。さすがに今すぐとはいいませんが、おそらくそのような方向に行くのではないかという考えです。

その背景は、少子高齢化です。先日の政府の発表を聞かれた方も多いかと思いますが、2050年には日本の人口は8800万人になるそうです(出生率が下がると、数字は下がりますので、おそらく8000万にぐらいが実際の線でしょう。ご存知のように100年持つはずの年金制度が出生率の低下で2年で崩壊しました)。

そうなると、医師の人口も減りますし、いわゆる医療過疎は拡大してきます。適正配置だけで問題が解決するでしょうか?適正配置という言い方は、きれいですが、過疎地域に行きたくないという医師の気持ちを無視した配属をするという意味でもあります。強制措置をすれば可能かも知れませんが、実質的には個々の生存権の侵害につながりかねません。

某省の方とお話していると医療過疎地域に住むのは自由だが、それは自由意志であり、国がそこまで医療を保障するのは無理だといっています(平たく言うと、ダムで水没する村に住みたいという人に行政保障をするかというのと同じ問題だということです)。

実際いわゆる医療の効率の観点から言えば落ちてきますし(この言い方は個人的には好きでないですが)、財政の悪化の中で果たしてそこまでの保障ができるかは確かに疑問です。

しかし、切捨てはできないのも、事実です。その解決策は、ITによる遠隔医療の充実しかないように思います。もちろん救急にどう対応するのかといった問題などは残りますが、2025年という長期タームで見た場合、混んだ病院にいかなくても大部分の医療が完結するのは、悪くないのではないでしょうか?

ある意味、過疎地域こそIT化に真剣に取り組む必要があります。顔が見える医療が望ましいのは真実ですが、顔が見えるIT医療を作り上げればよいのではないでしょうか?

現実の医療を担っている先生方からは、良く今の医療を見なさいと怒られるのですが、25年後にどうするかについて将来像を見ておくことは、医療の方向性を考える上で重要だと思います。

皆さん。25年後はどうなっていると思われますか?

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いよいよ帰国:HGF発見秘話6

ryu-chan / 2007.01.06 10:10 / 推薦数 : 0

1991年に留学して、94年3月に日本に帰国することにしました。仕事はうまくいったので、ボスからはポジションをあげるので、残るようにいわれましたが、なんとなく根無し草になりそうだったのと、妙な愛国心?に芽生えたせいのように思います。

日本人のほうが、実験は得意なんですが、英語力とプレゼン能力で欧米人に負けており、どうも劣っているように見られているような気がして、日本でもいい仕事ができるというのを証明したかったという思いもありました(現在では、日本のサイエンスのレベルも高くて、こんなことはありませんが、当時は日本では実用化できないので、動物で遊んでいるだけという揶揄をされていました。遺伝子治療の世界では、この当時から今でいうトランスレーショナル・リサーチが盛んだったせいもありますね)。

帰国にあたり、ボスから何をするのかと聞かれ、どう答えようかなと考えました。というのも、ボスは自分の研究と競合するのを嫌がっており、その場合共同研究にしたがっていたためです。

実は、帰国にあたり、血管再生の遺伝子治療をしようと思っていました。というのも、アメリカで最後にやろうとしていたのが、VEGFによる遺伝子治療で、当時タフツ大学のIsner教授が閉塞性動脈硬化症の治療に応用し、成果を出していました。

しかし、VEGFの特許を持つGenentechにコンタクトをしたところ、彼ら自身がタンパクでの開発をしていたためもあり、遺伝子をもらうことができませんでした。また、最初はタフツ大学のグループと共同でしていたようですが、この頃は特許問題でGenentechがタフツを訴えたという噂もあり、不明確でした(その後、タフツのグループは、VEGF2という別の遺伝子を手に入れて、VEGF165はあきらめました)。

私も、特許に触れない遺伝子で、血管再生させるものはないだろうかと考え、探し始めました。実は、ここでHGFが目に留まりました。

まだ続くのかといわれそうですが、まだまだお付き合いください。

 

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