在宅医療についてコメントをいただきました。もっと「受け入れる側」に立場を考えた支援する態勢が出来ていなければ、介護心中事件が増えそうな気がします、という最もなご意見です。
私も、同じように思います。私が提案しているのは、従来の在宅医療でなく、在宅管理というべき姿です。病院にいくのは、自宅で管理ができなくなった時でそれまではわざわざ通院しなくても、かなりの部分が在宅でできる管理システムを作るべきでないかという未来像です。
というのも、これから少子高齢化が今まで以上のスピードで進んできます。ということは、過疎地域で医者がいない地区が急増していくわけです。そこに、医者を張り付かせるのは現実的でありませんし、不可能です。
その代わりをITによるホーム健康管理でまかなうようにするという未来像です。たとえば、自宅で血圧やバイオマーカーの測定を行い、遠隔で医師が診断し、注射や投薬も宅配便などで行う。自分のカルテは、病院でなく、自分で携帯電話のサーバー上に持ち、マイカルテを提示する。
このようなシステムを構築すれば、病院への負担はぐっと減りますし、過疎地域でもある程度までは在宅で見ることが可能になります。
既にマイカルテは、携帯電話の着メロの大手のフェイスの子会社であるメディカル・コミニケーションがプロト・タイプに着手しています。マイカルテになることで、個人情報保護や保管期限も関係なくなるなど病院側のメリットも大きくなります。あるいは、保険支払い側もカルテが共通化されるので、医療費の無駄が減ると思います。
また、介護もロボット技術を利用したパワーアシスト・システムの開発が進んでいます。省力化を図ることもこれから大事になると思います。もちろん、今後、地域社会などで受け皿を作ってきちんと支えるシステムを構築することも大切ですね。
皆さん。どう思われますか?
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間が開いてしまいましたが、HGFの発見秘話5です。
といっても、実はHGFより先に見つめたのは、デコイでした。前回書いたアンチセンスで抑制する方法では、2種類が必要で、いわゆる合剤のようになってしまい、医薬品開発では面倒です。そこで、1種類でできないだろうかと、暇に任せて考えました。
アメリカにいても、日本の雑誌をとっており、実験医学か細胞工学かを読んでいるとHIVに対するデコイタンパクというのが載っていて、おとりで抑制するというアイデアを見つけました(暇な時は雑誌でもみておくものだと正直当時は思いました。めちゃ、ラッキーという感じですね)。
そこで、同じように細胞周期を制御する遺伝子に共通のスイッチ(転写因子)を抑制すれば、2種類のアンチセンスを抑えるのと同じ効果があるのでないかと考え、E2Fという転写因子に注目しました。
E2Fの結合するプロモーターでの配列はわかっていましたので、アンチセンスと同じDNAでE2Fに対応する結合配列を作ってやると、2種類のアンチセンス以上の効果が出ることがわかったわけです(PNASという雑誌に出しました)。
そこで、おとりという意味でデコイと名づけました(命名の話は以前書きましたよね)。このE2Fデコイは、その後Corgentechというベンチャーに導出され、ブリストル・マイヤーズ・スクイブと一緒に4000人規模のフェーズIIIを行ったのですが、残念ながら失敗に終わってしまいました。
この第二段が、今行っているNFkBデコイです。ただし、当時はアメリカではほとんどしませんでした。実は帰国の時期が近くなってきており、日本でやろうと思っていたので、とっておいたわけです。
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