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Doctors Blog

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前回、私のボスでしたザウ教授について書きました。アメリカには、メンターといわれる習慣があり、いわゆる後見人のような感じです。彼の口癖は、お前は私の学生である、ザウ・スクールなんだ、ということで、アメリカでの研究慣習などを良く教えてくれました。

その中の一つが、メンターで、私が君のメンターになってやるというありがたいお言葉をもらいました。彼の言い方によると、これは優れているというポスドクがいると、ボスはメンターになるそうで、良いメンターに恵まれるとアメリカでの研究生活は成功するのだそうで、誰が後見人かというのは大変重要だそうです。逆に、ボスがメンターになることを断ることも結構あるそうで、感謝しろという感じでした。

余談ですが、最近経団連がメンター制度に注目し、ベンチャー経営者に対するメンター運動ができないかということを始めています。メンターは、単に後見人というだけでなく、精神的な指導もするので、このような運動を試みようとしています(いうまでもなく、ライブドア事件の後始末ですが)。

また、彼がしきりに教えてくれたのは、「研究は再現されなくてはいけない」、「研究は役に立たなくてはいけない、他の研究者がフォローすることが大事なんだ」ということでした。日本的には、自分の研究の真似がうまくいかないと、それは自分の技術が高いせいで、むしろ自慢なんですが、アメリカ的には、それは技術が未熟である、あるいは、うそである、ということになり、何度もよそのラボで失敗したら、教えに行くように言われました。第二次世界大戦で何故、日本がゼロ戦をつくり、負けたか、アメリカはグラマンを作り、勝ったかを思わせる会話でした。日本的には、精巧で最高なものを作れば、他の人が真似できなくてもOKですが、アメリカでは量産体制で大学卒業すぐの学生がすぐ車のように乗りこなせるのが最高であるという考え方の違いですね。今も似たような点が残っており、産学連携の日本での難しさにつながっているように思います。

ラボでの発表では、「君のプロジェクトは私の中では10分の一だ。何故、私が君のプロジェクトに関して君以上に知っているのだ。君が私に教えるぐらい、勉強しろ!」といわれました。当たり前ですが、ポスドクが10人以上いるわけですから、ボスにとっては価値は10分の一以下。やっている本人が最も知っていて、当然という発想でした。ボスが自分より知っているのは、当たり前で、教わるつもりで、こちらはいるわけですから、びっくり仰天です!今でこそ、良く意味は理解できますが、当時は「大変なところに来たもんや!えらいこっちゃ!(なんか、藤原紀香風ですが)」という感じでしたね。

ちなみに、ザウラボの卒業生は、多士済々で、名誉同窓会長が大阪医大の宮崎先生、同窓会長京大の中尾先生、会員に愛媛大学の堀内教授、慶応大の伊藤教授、三重大の伊藤教授、などなどで、大変勉強になりました。同じ釜の飯を食った仲間という感じですね。

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