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HGFの発見秘話?

ryu-chan / 2006.12.09 08:20 / 推薦数 : 3

私が、何故HGFに注目したか?というコメントを頂きました。最近記憶力が悪くなってきているので、覚えているうちにどこかに書いておくのも悪くないかな?と思い、お答えしてみる気になりました(最も既に記憶は都合の良いようになっているかもしれませんが)。

話は、私がアメリカからの帰国時にさかのぼります。私は、1991-1994年までアメリカのスタンフォード大学に留学しました(これは、私の人生観を固めたという意味で大きな経験でした。その経験から、私は研究室の若い方には留学を強く勧めています。聞くのと見るのは、大違いです!)。

サンフランシスコの観光にも、スタンフォード大学見学は入る時があるので、行かれた方も多いかもしれませんが、スペイン風の大変美しい場所で、日本人のイメージするアメリカの大学の典型例です。

スタンフォード大学は、産学連携やベンチャーのメッカというイメージで、今やこの手の話題では常に出てくるお手本です。実際、日本の大学のお手本にふさわしいエピソードが満載されています。

現在のような産学連携路線になる前、スタンフォードは地方の一大学でちょっと良いという程度でした。創設者は、鉄道王だったリーランド・スタンフォードで、ある意味典型的な重厚長大型のスタートです。

何故変わったか?実は、産学連携路線で活性化しようと考えて学長が出てきました(日本では学長は大学内の教授の選挙ですので、極端な改革派は出てきにくいですが、アメリカでは政治任用で大学の経営陣はこうしたいという路線に基づいて決めます。ハーバードやスタンフォードなどの有名大学では、通常政府に入った大物学者が戻ることが多いですね)。古い頭の教授陣と新しい分子生物学などの知識豊富な若手教授を入れ替え、実用化の観点を入れました。

この時に新たに参加したメンバーには、ノーベル賞を取ったPaul Baug(最近息子さんもノーベル賞を取りました。私も講義を一度スタンフォードで聞きましたが、当時はまだ大変お元気で、お茶目な感じの方でした)、Author ConbergやBoyer教授(この方の遺伝子組み換えの特許で、スタンフォードは数十年年間何十億の特許料を受け取りました)などがいます。

その結果、多くのベンチャーが誕生して、スタンフォードも財政的に立ち直ってきたわけです。ITでは、ヒューレット・パッカード、アップル、グーグル(ここのキャピタル・ゲインだけで大学の収入は300億だそうです)など、バイオでは、ジェネンテック、クロンテック(ここの創業者は前述のポール・バーグで私も共同研究で本社に何度も行きましたが、大きな彼の写真が入り口にありました。ノーベル賞受賞者の創業したベンチャーがごろごろしている状況というのを知った時の驚きを理解してもらえますか?最近、タカラバイオに実はこの会社買収されました。個人的には、とても感慨深いです)、コルスなど錚々たる会社が生まれています。

実際、HPは未だにスタンフォードの敷地内に大きな建物を持ち、土地代をスタンフォードに払っており、財政的にも貢献しています。

現在では、敷地内に5つのデパートもあり(これも賃借料をスタンフォードに払っている優良テナントです)、シリコン・バレー。バイオベイの中心地としてにぎわっています。

ある意味で、日本の大学の再生の道を示していると思いませんか?

今回話が長くなって終わりませんでした。続きは、また。

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