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さて、今回何故ケンブリッジにいるのか?今回のケンブリッジ訪問の一つの目標は、前回書いたMOTIプログラムの最終打ち合わせをすることでした。写真で見てわかるように美しいキャンバスで1週間過ごすという魅力的なプログラムで既に多くの方に問い合わせを頂いております(といいながら、前回は写真が間に合いませんでしたので、ここで見てください)。興味のある人は是非お問い合わせをしてください。
第二の目標は、大阪商工会議所や近畿経済産業局と一緒に関西バイオミッションとして訪問してきました。ご存知のように大阪では彩都バイオヒルズというアジア最大のバイオクラスターがありますが、ケンブリッジのバイオクラスターはヨーロッパ最大のバイオクラスターでこちらのほうでは、ビジネスセンターなどを訪問してきました。以前にも書きましたが、ケンブリッジのバイオベンチャーだけでドイツ全部のベンチャーより多い創薬の化合物数を誇るという大型バイオクラスターです。
意外?なことに日本のバイオミッションのプレゼンは大変評価されました。日本のまだ未熟な点も含め、非常に好意的でこれからの交流に期待が持てそうです。小泉内閣・安部内閣と2つの政権でのバイオ振興策、大学発ベンチャーの活性化策は欧米では高く評価されています。
今度の内閣では、イノベーション担当大臣ができましたが、引き続きバイオ振興を是非お願いしたいですね。
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やっとイギリスから帰国しました。向こうからホットな話題を伝えようと思っていたのですが、残念ながら劣悪なインターネット環境で断念しました。実は、ケンブリッジ大学に行っていました。
写真で見てわかりますように、非常に美しいキャンバスです。しかし、古いホテルしかなく、残念ながらLANはなく、電話でダイアルアップするという7年ぐらい前に戻った環境で一晩トライしましたが、あきらめました。
ホテルのフロントに色々チャレンジしましたが、800年の歴史にはかないませんでした(実は、ケンブリッジ大学の歴史は800年に及びます)。なんといっても、学長がエジンバラ公という格式の前には力尽きました。ということで、帰国後の報告になってしまいました。
ということで、仕方がないので?、見て歩いたケンブリッジの紹介をしたいと思います。最初に私がケンブリッジに訪問したのが、およそ20年前ぐらいです。確か国際生理学会がケンブリッジであり、発表のために来たのですが、その時は学生寮(カレッジのドミトリー)に宿泊をするというユニークな経験をしました。
写真に写っている川は、ケム川といわれるシンボルで川くだりをする観光名所です。私も20年前にはのんびりと楽しみました。川沿いには多くのパブがあり、イギリス名物のフィッシュ&チップスとギネスビールで楽しむことができます。
で、実はここまで会議の合間に書いたところで、スタバを見つけてしまいました!!!
ご存知のようにスタバでは、無線LANが使えます。ということで、実は今ケンブリッジの街中からの実況生中継になりました。
しかし、写真のアップは間に合わず、写真は次回です。また、何故ケンブリッジにいるのか?これも次回をお楽しみにしてください。
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変わった名前ですが、私たちが開発している新しいアトピー性皮膚炎の治療薬です。NFkBというのは、転写因子で遺伝子をオンにする作用があります。炎症や感染、ストレスなどが起こると、このNFkBというスイッチが入ります。そうすると、炎症性サイトカインと呼ばれるインターロイキンやTNF-aなどの発現があがり、アトピーの皮膚症状が起きてきます。
一個一個の遺伝子を押さえるのは大変なので(たくさんありすぎますので)、まとめて押さえるにはどうしたらよいか?ということで考えたのが、デコイです。
デコイというのは、変わった名前だと思われる方も多いかと思います。実は、デパートの家具売り場に行くと、木彫りの鴨がおいてあると思いますが、あれをデコイといいます。
もともとは、カナダのモントリオールのあたりの鴨猟が発祥らしいのですが、鴨の木彫りを置いておくと仲間と思った鴨が寄ってくるので、それを鉄砲で撃って捕まえていたようです。デコイというのは、おとりという意味なんですね。
そこで、先ほどのスイッチをおとりを入れて機能をなくしてしまえということで、私がアメリカに居る頃に考えたのが、デコイです。デコイの入った軟膏を作れば、アトピーが治るのではということから始まり、弘前大学での臨床研究を経て、今度やっとフェーズIIに入ることになりました。
先日、全国の治験に参加する先生方を集めた研究会が行われました。ステロイドと同じくらい効果があって、ステロイドの副作用がない薬剤を目指していますので、是非ご協力をお願いします!
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MOTIといっても、もちのことではありません(少しベタすぎましたか)。MOT(Manegament of Technology)+Innovationで、MOTIという名前です。医療界では、MOTそのものもあまり知られていないと思いますが、最近日本では流行っています。日経新聞などでは、良く色々なMOTコースというのが載っているので、なんとなく目にした人はいるかもしれません。
以前に書いた知的財産戦略本部では、知的財産を生かした経営をするためにMOTなどの専門コースや専門大学院を設けることを推進しています。
既に新聞報道などでご存知かもしれませんが、今回ケンブリッジ大学と大阪大学では、MOTにイノベーションがついたMOTIという共同講座を始めるわけですが、これは今までのMOTではイノベーションという新しい変革に十分対応できていないということから始まった講座です。
既に欧米では、10年以上前からMOTが行われてきたわけですが、従来技術の取り込みにとどまり、進化の激しいイノベーションの理解や経営への取り込みなどが不十分であるという批判が出てきました。それに対し、ケンブリッジ大学がMOTIという形でイノベーションまで取り込めるような新規の講座を作ったところ、大変高い評価を受けました。
今回の共同講座は、製薬企業やバイオベンチャーに特化したオープン・イノベーションに対応したアジアで始めての講座ということになります。
実は、ケンブリッジ大学の連携は、今までアメリカのMITとしかなく、今回の連携はアジアで初めてということでイギリス側にとっても、大きな意味があります。大阪側にとっては、シンガポールや上海など並み居る強敵を押さえてアジアでのプレゼンスを示したという点でバイオキャピタル大阪の面目躍如というところです。
大阪での講義に加えて、ケンブリッジに1週間泊り込み、GSKやゼネカなどのビッグ・ファーマとのトップ・ミーティングやケンブリッジ周辺のバイオベンチャーのCEOとのミーティングなどがアレンジされています。特筆すべきなのは、伝統のカレッジ・ディナーなどのレクリエーションも入っていることです。
2005年の成長率をみますと、ファイザーなどのアメリカのビッグ・ファーマは一桁台なのに対し、ノバルティスやゼネカ、GSKなどのヨーロッパ勢は2桁台の高い数字を出しました。今やアメリカ型のMAではなく、ベンチャーを活用したヨーロッパのオープン・イノベーションに成長の秘訣があることが明確になってきています。その意味で、MOTIは日本の製薬企業に貢献できるのではと期待しています。
講師は、有名かつ実力派がそろっています。まだ、日程調整中ですが、ケンブリッジ側からこの話を聞かれた某大製薬企業のトップが自ら講師をしたいといわれて、急遽コースをアレンジしています。これから募集開始ですので、是非お問い合わせください(詳しくは、URL: www.athuman.com/moti/を見てください)。
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以前に医師問題を書きましたが、未だ行き先が見えない状況です。医学部の定員増は決まりましたが、結局は人員配置の調整不足が原因ですので、解決策にはなかなかならないように思います。
また、看護師に対する外国人の入国緩和の話題も出てきました。実は、今大学病院では医者よりも看護師不足が最大の問題になっています。
医者も勿論不足しているのですが、看護師の不足は病院経営に直結しているので、更に大問題です。東大で300人、阪大や京大では150人強の新規雇用が必須になっています。これは、ベッド数に対する看護師の定員が改定され、1:7の比にしないと今までどおりの高度先進病院としての認定が維持されなくなるためです。
ということで、全国で看護師の奪い合いが起こっており、東大が大阪や新潟などの他の地域で就職説明会を開くという事態になっています(阪大では、黒船来る?と大騒ぎでした。同じことが研修医のスーパー・ローテで起こると真っ青になりますね)。
今後、介護保険の増加なども考慮すると、看護師の不足が必須なので、外国人の雇用もという流れで一気にうごいているようです。
今回のスーパーローテや診療報酬の改正にしても、現場の感覚では方向性がわかりません。先を見据えて対応しようにも、将来像がどちらを向くのかも不明であるようでは、対応のしようがないという状態です(ジェット・コースターの振り落としみたいなところがありますよね)。
厚生労働省の改革の方向性が正しいかどうかは別にして、今後20年後の医療のグランド・デザインを出した上で、政策を発表してもらうことが必須なように思います。
皆さん、どう思いますか?
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こういう書き方をすると、怒られそうですが、個人的な感想です。やはり戦後生まれの総裁(総理になる前ですが)が誕生するというのは、大きな意味があると思います。
やっと戦後体制が終了するという意味で、マスコミの批判とは別の捉え方をしています。今の医療体制も、実は戦後レジームの影響を強く受けています。安部さんは、厚生族ですので、その知識を生かして、金属疲労を起こした医療体制を変革して欲しいと思いますし、場当たりでない根本的な解決策の提示を期待したいものです。
前に書いたように知的財産戦略本部でご一緒ですし、実は第一回の本部会合では当時副長官だった安部さんの席は私の隣でハンサムだなあというのが感想でした(既に、拉致問題で有名でした)。
その後、お話をする機会が何回かあり、大変率直な正直な方というのが私の印象で、正直今までの政治家の先生方とはかなり違う感じでした。これからの業績が将来の評価を決めるのでしょうが、ITとバイオ産業育成を将来の日本の進路してあげてくださっているので、期待しています。
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後で、話に出る知的財産戦略本部の第一回会合の様子です。塩ジイがいるのが、わかるかと思いますが、私の席は総理の斜め前ぐらいが、何故か多いです。
ここから、本文です。
前々回、知財学会という変わった?学会のお話をしました。私は、今年から理事になりましたと伝えましたが、何で?というように思われるかもしれません。
実は、講演会で私の職歴を聞かれた方は、あ~と納得されるかもしれません。講演会で紹介される私の履歴書には、知的財産戦略本部本部員と書いています(私の履歴書は長いのですが、単に忘れないように何でも書いているのを省略せずに出しているので、ご迷惑をおかけしています)。
変わった肩書きですので、良く質問されます。実は、政府は小泉内閣のもと日本を知的財産立国として今までの製造業に偏った経済構造から将来を見据えて頭で勝負する国に買えていこうということで、知的財産重視にハンドルを切りました。
中国やインドの台頭をみれば、製造業で日本が勝負し続けることはいずれに不可能になることは、明らかであることは、皆さん納得されると思います。
そこで、頭で勝負する!という発想の変換が図られました。いわゆるプロ・パテント政策(特許を積極的にとり、活用を図るという考え方です)に舵を切りました。司令塔として、日本全体の知財政策を検討するために設立されたのが、知的財産戦略本部です。
内閣官房に設置され、小泉総理が自ら本部長になっておられます。司会は、官房長官(最初は福田さんで、現在は安部さんです)が務め、全閣僚がメンバーです。民間は、10人の有識者(この言い方も不思議な政府用語ですよね)で、私もその一人です。
他のメンバーは、キャノンの御手洗会長(この度経団連会長になられましたので、経済財政諮問会議に多分移られると思いますが)、三菱電機野間口会長の産業界代表、アカデミアからは慶応大学の安西塾長など、で構成されています。
扱いとしては、医療界では悪名高き?経済財政会議と同じ格ということになり、政府の閣僚クラスということのようです。
月に一回程度官邸で会議が総理臨席(官の専門用語です)のもと開かれます。わかったことの一つは、会議というのは上のレベルに行けばいくほど、時間が短くなり、要領がよくなるということでした。
わずか1時間の会議ですが、密度は大変濃く、事務局の努力も今までに見たことがないものでした。日本の官僚が優秀というのは、良く知っていましたが、フル回転しているときは世界でも最高クラスの気がします。
この会議のお陰で、今総裁選に出ている3候補に直接お目にかかり、その謦咳に触れることができました。三者三様で皆さん大変魅力的です。まもなく、結果がわかりますが、どうなることでしょうか?
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今回は、再度医師不足問題についてです。
スーパーローテのスタート以来、地方の医師不足が一気に進み、東京一極集中が医療の世界にも起こってきています。この本質は、なんなのでしょうか?
厚生労働省や有識者からは、大学の教育システムが一般病院に比べて劣っている、医局システムの弊害である、などなどのご意見があります。個人的には、それらの大学への批判は、ある程度あたっていることは認めざるを得ないと思います(この辺は、前に医局の功罪でも書きましたよね)。しかし、今回の医師不足の本質ではないのでは?と考えています。
私個人の考えでは、今回の騒動の原因は、第二受験?であるということだと思います。医学部受験時は、学力の問題や大学生という時期で東京にまではなかなかいけないという状況の中で地元に行かれた方やあるいは別の地方の大学に行かれたという状況があるわけです。
今までのシステムでは、卒業後本来行きたかった大学の医局に入っても優遇されないかもしれない、あるいは、ルートがなくて申し込みできず入れない、そのため何となく安定した地元の医局へ進んでいたわけです。
ところが、今回の制度により自由にどこへでも進めますし、その後の就職などの進路も考えなくていいという状況になりました(ある意味良いことではあるのですが)。そうすれば、再度以前あきらめた東京の大学に行ってみたい、あるいは、有名病院に行ってみたい、と思うのは、当たり前の気持ちです(私も、今研究医ならそうしたかもしれませんね)。
その意味で第二受験という気持ちの問題が入っているのが、難しい点だと思います。この当たり前の気持ちを押しとどめるのは、並大抵の努力では難しいでしょうね。
実は、同じ構図が地域の過疎の構図です。医者はいわゆる就職という儀式がありませんので、今まで過疎問題から関係ありませんでしたが、スーパーローテの開始により実は就職という一般社会と同じ構図になったのだと思います。
大学卒業後、通常は企業に入るわけです。地方大学を出た学生は、ブランドの有名企業にあこがれます。バブルの頃のように大量に採用してくれれば、憧れの企業に入社が決まり、東京に行きます。そして、地元に帰ってこなくなる。今の医療界の構図と似ていると思いませんか?
そう考えると、解決策も見えてきます(あるいは、闇?が見えてくる)。地元へのUターンをさせるためには、地元企業に有名ブランドが存在すること(名古屋のトヨタみたいな)、あるいは、地域の魅力があること(九州はUターン率が高いそうです)、などの条件を作ることですね。場合によっては、金銭的なインセンティブも必要かもしれません。
いずれしろ、通常の社会での過疎問題が医療界にも同じ構図でおきてきたのだという認識で、自治体レベルで対応しないと気づくと、誰もいないという怖い現実があるかもしれません。
地域の過疎により、医者が見るべき患者がいなくなるのが早いか、医者がいなくなるので、更に患者さんがいなくなるか、かなりシュールな状況になりかねません(一部では、過疎地域の住民を統合しないと医者の配置だけでは追いつかないという声もでています)。
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以前医師不足について、書いた時にある方の投稿で現在研究室浪人?という感じのコメントを頂きました。独立行政法人のメリットの一つとして研究室の移動が以前より簡単になったことが上げられます。もし、同じように研究室の移動や将来のキャリアに不安がある方で、私どもの研究にご興味があれば、一度コンタクトを取ってくださればと思います。
修士や博士課程の大学院だけでなく、従来型(この言い方も変ですが)の研究生も、貴重な研究者の卵ですので、私どものところではウエルカムです。実際多くの方が、国内留学などで来られています。研究内容は、ホームページhttp://www.cgt.med.osaka-u.ac.jp/を見ていただければと思います。高給優遇とはいきませんが、自由闊達な研究環境は保障できますので、ご興味があれば是非メールでもいただければと思います。今回は、宣伝でした。
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知財学会というのを、ご存知ですか?
実は、既に第4回学術総会まで行っています。あまり医療に関係ないので、何人医者が参加しているのかは、わかりませんが、日本の将来ということでは重要な学会です。
私は、今回社団法人に衣替えをするということで、今回から理事になっているのですが、正直始めて学会にシンポジストで呼ばれるまで、学会の存在もしりませんでしたし、学会にあいそうもない分野だなあというのが、正直な感想でした。
まず、知財を説明する必要がありますよね。知財=知的財産です。平たく言えば、特許ということになりますが、単に特許だけでなく、無形有名の(例えば、医者のノウハウ技術も将来はあてはまるかもしれません)の技術なども対象になります。あるいは、最近流行の地域おこしの地域ブランド(関サバなども入ります)なども対象です。
こうした知財の保護・活用のあり方や国際的な状況などを議論しあう場で、アカデミアだけでなく、産業界からも同じぐらい参加者が多いという医療界の常識からいうと変わった学会です(むしろ産業界が多いかもしれません)。
来年は、東大で行うことが決まりましたが、医療界では常識的なことが他の分野では結構違うことがありますね。今後の日本の将来という点では、是非興味をこの分野にもお持ちください。
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