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最近忙しくて、あんまりネットで
医療系の情報収集をしていなかったんですが。

刈谷豊田産科医時間外訴訟
いつの間にか決着ついていたんですね。

しかも、この内容を見ると、
原告の産科医側の全面勝利じゃないですか。

結局、裁判になっていないから、
勝訴とは言えないですけどね。


情報元は、Yosyan先生
「新小児科医のつぶやき 2011-12-19」
『刈谷豊田産科医時間外訴訟2・和解の結末』
からです。
いつもお世話になっております。

ここに詳細が書いてあるんで、
私が付け加える事は、ほとんどないんで。
新聞の記事を紹介しますね。



時間外賃金訴訟で和解 刈谷の病院
 
通常の労働をする必要がない当直中に分娩(ぶんべん)や
帝王切開手術などをさせられたとして、
刈谷豊田総合病院(愛知県刈谷市)に勤務していた
30代の女性医師が病院に時間外割増賃金の
支払いを求めていた訴訟は15日、
名古屋地裁で、医師が求めていた
ほぼ全額の280万円を病院が支払うことで
双方が合意し、和解が成立した。

医師は2009年4~9月、この病院に勤務。
夕方から翌朝までの宿直を月3~4回、
休日の朝から翌朝までの日直兼宿直を
月1~2回担当した。

医師によると一度の当直で複数の分娩の処置をし
帝王切開手術をするなど、昼間と同様の仕事をこなした。
しかし、賃金が3~9割増しとなる
時間外勤務とはみなされず、
より安い当直手当しか支払われなかった。

医師は、病院の就業規則で決められた
時間外勤務の割増率に基づいて賃金を計算。
受け取った当直手当を差し引いた
280万余円を支払うよう求め、10年9月提訴した。

厚生労働省の指針では、医師当直勤務は、
病室の巡回や検温などの軽い業務に限るとし、
昼間と同じ労働は時間外勤務として
扱うことを求めているが、浸透せず
全国で過重労働の実態が指摘されている。

女性医師
病院が不当な労働を認識したと和解を受け止めた。
全国では医師の労働環境が悪い病院が多く、
環境改善につなげてほしい」と話した。
刈谷豊田総合病院
「長期間の紛争を続けるのは本意ではない。
円満な和解による解決をした」
とコメントを出した。

中日新聞 2011年12月16日




当直医師時間外手当で和解 
病院側がほぼ全額支払い 名古屋地裁


通常勤務と変わらない仕事をした当直
時間外労働に当たるとして、刈谷豊田総合病院
(愛知県刈谷市)に勤務していた
女性医師病院を経営する医療法人豊田会に、
当直分の時間外割増賃金の支払いを求めた訴訟で、
女性が求めていたほぼ全額の280万円を
病院が支払うことで双方が合意、
16日までに名古屋地裁で和解が成立した。

訴状などによると、原告の女性は
平成21年4月から9月まで同病院
産婦人科医として勤務。
当直中も分娩(ぶんべん)の処置や帝王切開手術など、
通常と変わらない仕事をしたとして、
支払い済みの当直手当を除いた
時間外割増賃金約280万1千円の
支払いを求めて提訴していた。

女性は「医師の労働環境の改善につながってほしい」、
病院は「長期間の紛争を続けるのは本意ではなかった」
とした。

『産経新聞 2011.12.16』



このブログでも、数え切れないくらい書いていて、
上の記事にも書いてありますけど。

>厚生労働省の指針では、医師当直勤務は、
病室の巡回や検温などの軽い業務に限るとし、
昼間と同じ労働は時間外勤務として
扱うことを求めている。


ですからね。
いわゆる、普通の医師当直で、
救急外来の患者を診たり、
入院患者が急変した時の処置
をした、とか。
そういうのは、当直業務ではなくて、
時間外勤務」になります。

当直で病院に泊まっているから、当直手当
というのは当然出るんですが。
それ以外に、外来や入院患者の処置が
頻回に必要だ、という場合は、別途「時間外手当」
を支払う必要があります。

天下の厚生労働省もそうしろ、と指針を出していますし。
それ以前に、労働基準法という法律でも、
そういう事が決まっているですが。

日本の病院は、違法行為をなんとも思っていないんでしょうかね。



Yosyan先生のブログに書いてありましたが。


>■和解交渉
私は感覚としてわかり難いところがあるのですが、
280万円の請求事件にしては裁判は
大がかりなものであったそうです。

両陪席を従えた3人制で、被告側弁護人は
東京から遠征の大弁護団が
溢れかえるほどおられたそうです。
原告側弁護人は少なからず
ビビッたとの感想を聞いています。


さすが、天下のトヨタですね。
あのトヨタ系列の病院なら、280万円なんて金、
はした金なんでしょうけど。
これを時間外労働と認めて、他の医師や従業員にまで
広がったら、大変な事になる
、って事で
大弁護団を編成したんでしょうか。

素人相手に、えげつないですねー。
でも、相手をビビらす効果はあったかもしれないけど。
所詮は、裁判なんて証拠を元に判断する場ですから。
弁護士の数がいくら多くても、関係ないんですよね。
裁判が進んだら、このまま行ったら絶対に負ける、
って事がわかって急に手のひら返してきたみたいです。

他の大企業系列の病院でも、未払い時間外賃金の
話し合いがあった時、病院側の対応は
「裁判になったら、素人なんか目じゃないよ。」
というような感じだったらしいですけど。
やっぱ、同じようなもんなんですねー。


個人的には、裁判で最高裁まで争ってもらって、
勤務医にとっては画期的な判例を出して
もらいたかったんですが。

個人でトヨタのような巨人相手に1人で立ち向かう、
というのはとても大変な事ですから。
ほとんど全面勝利の内容で和解を得られたのですから、
素晴らしい判断だったと思いますよ。

遅ればせながら。
女性産婦人科医の先生。
「おめでとうございます。
そして、お疲れ様でした」


うろうろドクター先生もブログに書かれていますから。
興味ある人は、読んでみてね。

『刈谷豊田総合病院の時間外賃金訴訟は、
原告勝訴に近い和解で決着。 』

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診療報酬は医師の人件費ではない

Dr. I / 2011.11.24 23:21 / 推薦数 : 1
日本の医療費は、毎年1兆円以上増えていて、
今は35兆円を越えていますけど。
そのうち、医師人件費というのは
せいぜい1割くらいしかないんですけどねー。

医療費のうち約半分は病院(診療所)に入るけど、
それ以外の半分は製薬会社とか医療材料、
それに不動産の賃貸料とかです。

診療報酬のうち、
医師人件費などに当たる本体部分


もちろん、「など」って書いてあるから、
記事を書いた人はわかっているんだとは思いますけど。

わざと、勘違いさせようとした
意図的な記事なんでしょうか。
まさか、知らないって事はないですよね。


しっかし、この文章。
一つの文が以上に長くて読みにくいんだけど。
プロが書いているんでしょうかね、本当に。



仕分け 医師人件費など議論

政府の行政刷新会議による「政策仕分け」は、
22日から社会保障制度についての議論に入り、
来年度改定される診療報酬のうち、
医師人件費などに当たる本体部分について、
仕分け人から、据え置きや
引き下げを訴える意見が相次ぎ、
来月の改定率の決定を前に、
厚生労働省にも、これを重く受け止めて
対応するよう求める提言をまとめました。

3日目を迎えた行政刷新会議の「政策仕分け」は、
22日から社会保障制度の検証作業に入り、
医療機関に支払われる
診療報酬などを巡って議論しました。

診療報酬は2年ごとに見直されますが、
来年度は、介護報酬と合わせた
同時の改定となります。

厚生労働省は「前回の改定で診療報酬
引き上げたことで、多くの医療機関から
効果があったという声が出ているが、
まだ改善は必要だ」と説明しました。

これに対して財務省は、診療報酬
1%引き上げると医療費がおよそ
3600億円増加すると指摘したうえで、
「デフレや、民間企業の賃金の状況を
踏まえれば、医師人件費などに当たる
診療報酬の本体部分の引き上げは
国民の理解を得られない」と主張しました。

また、仕分け人からも
「この10年間で、国民の所得は10%近く
下がっている一方、医師全体の収入は増えている。
診療報酬が増え続けるのは問題だ」
などという意見が出されました。

そして、診療報酬のうち、医師人件費などに
当たる本体部分について、
9人の仕分け人のうち6人が「据え置くべき」
としたほか、「引き下げるべき」が3人で、
「引き上げるべき」という意見は出されず、
来月の改定率の決定を前に、厚生労働省にも、
これを重く受け止めて対応するよう
求める提言をまとめました。

さらに、病院へ診療報酬を配分する際には、
勤務医の処遇を改善することを
条件にすべきだという提言も取りまとめました。

また、価格の安い「後発医薬品」について、
仕分け人からは「利用率が目標に届いておらず、
患者に理解を求める取り組みが足りない」とか、
医療費の抑制を目指すなか、
効果も安全性も同じなら、
価格が安いものを使うのが当然だ」
などという意見が出されました。

そして、先発医薬品の価格を
後発医薬品の価格に近づけるよう、
大幅に引き下げるとともに、
差額の一部を自己負担とすることを
検討すべきだとする提言をまとめました。

また、医師や薬剤師から、先発医薬品と
後発医薬品のリストを患者に提示する
義務を課すことができないか、
検討すべきだという提言も、
併せて取りまとめました。

『NHK: 11月22日』



2008年、2010年度の診療報酬改定では、
勤務医の負担軽減のために、特に病院の
診療報酬を大幅に上げたんですけど。

7割の医師は、負担が軽減されていないんですよ。

だから、

>さらに、病院へ診療報酬を配分する際には、
勤務医の処遇を改善することを
条件にすべきだという提言も取りまとめました。


というのには、私も賛成します。



勤務医の負担感、改定前後で変化なし7割  
中医協・検証速報

中医協・診療報酬改定結果検証部会の
2011年度調査「病院勤務医の負担軽減の状況調査」
の速報結果によると、病院勤務医の多くが
10年度診療報酬改定後も、長時間連続勤務など
処遇面に変化はないと感じていた。

病院勤務医の負担軽減は08年度改定、
10年度改定で重点項目として盛り込まれたが、
病院勤務医に負担軽減を
実感させるまでには至っていない。

速報結果は10月末の中医協総会に
データのみ配付された。
今後、検証部会の解釈が公表される見通しだ。

18日の中医協総会では、支払い側の白川修二委員
(健保連専務理事)が「病院勤務医
処遇改善のための診療報酬財源は、
病院経営の方に優先的に回ってしまっている。
中医協の方針の優先度が落ちた」
と発言するなど、医師の処遇改善の難しさを指摘。

これに対して診療側の西澤寛俊委員
(全日本病院協会長)は、医師の処遇改善は
給与などの金銭的な部分だけでなく、
休暇を増やすなどある程度の
対応を図っていると主張した。

他の委員からも病院管理者として
医師だけを優先的に処遇改善することは
難しいとの意見も出た。

病院勤務医の負担軽減に関する調査は、
有効回収数804施設で、医師客体数は5465件。

医師が回答した調査では、改定後に
長時間連続勤務が「短くなった」
としたのは11.6%にとどまり、
71.8%が改定前後で「変わらない」と回答。
むしろ「長くなった」との回答が14.7%あった。

時間当たりの業務量は「変わらない」
とした回答が56.2%で半数を超え、
業務量が「むしろ増えた」が36.6%。
当直回数についても「増えた」が10.9%、
「変わらない」が66.2%に上った。

勤務状況を総合的に見て「改善」
「どちらかといえば改善」とした勤務医
18.9%にとどまり、「変わらない」が54.5%で、
10年度改定後も病院勤務医
勤務状況に大きな変化がない
との見方が大勢だった。

処遇面の変化については、
「基本給が増加した」が20.3%、
「変わらない」は70.5%。
手術や当直などの勤務手当は「増加した」が11.2%、
「変わらない」が79.9%で、
診療報酬増収分が医師個人の給与に
反映するまでに至っていない
実態が浮き彫りになった。

医師調査で「勤務医負担軽減策に資する
計画の認知度」を調べた結果、
「知らない」が43.8%を占め、
「知っている」の32.9%を上回り、
診療報酬関連情報の医師への
周知徹底が難しい状況になっている。


『Medifax Digest :2011/11/24』
(ログインしないと、読めません。)



>「基本給が増加した」が20.3%、
>手術や当直などの勤務手当は
「増加した」が11.2%


ですから、医師の負担も減っていないし、
給与が改善した医師も1-2割。

そしたら、その分儲かったお金は、
どこに行っちゃったんでしょうかねー。



そもそも、「提言型政策仕分け」
と言っても、医療に関しては素人が、
一日資料見て言いたい事を言ってる。
ってだけの話ですから。
基本的には、どうせまた言いっぱなしで
終わるんでしょ、って事で期待していませんが。

生活保護」に関する事だけは、
良い事を言っているようですね。

ちょっと長いので、抜粋しますね。



生活保護にメス、「医療機関への指導強化を」
行政刷新会議WG「提言型政策仕分け」、
後発品の使用も求める


行政刷新会議ワーキングループの
「提言型政策仕分け」の最終日の11月23日、
生活保護がテーマになり、医療扶助費の適正化のために、
生活保護の指定医療機関に対する指導強化のほか、
後発医薬品の利用促進や利用の義務付け、
償還払いを前提とした一部自己負担導入などを
検討すべきだと指摘。

さらに、「医療機関のモラルハザードが大きいことから、
その実態把握の仕組みを構築し、
不適切な医療を行っている医療機関は、
生活保護の指定を外すなど厳格な対応を行うべき」
とされ、医療機関に対し厳しい提言がなされた。

生活保護費は2011年度当初予算で
3兆4235億円、うち約半分を医療扶助費が占める。

医療扶助の場合、患者の自己負担はゼロであり、
財務省は、「全額税負担で自己負担が一切ないため、
患者と医療機関の双方にモラルハザードが
生じやすいことを踏まえ、後発医薬品の促進など
生活保護医療の適正化を強化すべき」
と問題提起した。


特に現行の仕組みを問題視した一人が、
仙谷由人・政調会長代行。
「知り合いの良心的な病院経営者によると、
医療機関の経営では未払いの問題が大きい。
しかし、生活保護に限っては国が全額支払うので、
経営上はこれほどいいものはない、
とのことだった」と説明。

その上で、「モラルハザードを起こしているのは、
患者よりも医療機関、というのが直観」とし、
電子レセプトなどを活用し、生活保護の
指定医療機関に対する調査等を充実すべきだとした。

医療機関にモラルハザードが起きる仕組みが問題」

厚生労働省は、生活保護における医療の特徴について、
(1)医療ニーズが高い高齢者の生活保護受給者が増加、
(2)治療が長期化しやすい精神疾患や循環器系疾患が多い、
(3)後発医薬品の利用は一般と比べて低い
医療扶助費に占める後発医薬品の
薬剤費の割合は7.0%、一般では7.9%)、
などの特徴があると説明。

その上で、医療扶助の適正化に向けて、
(1)電子レセプトの活用(医療扶助の請求が高い
  医療機関への指導など)、
(2)向精神薬の処方の適正化、
(3)後発医薬品の利用促進、
などを進めているとした。

一方の財務省は、前述のように、医療扶助には
問題が多いとの認識を示した。

筑波大学大学院システム情報工学研究科教授の
吉田あつし氏は、「医療扶助は、
医療機関にとっては患者を連れて来れば儲かる仕組み。
医療機関の側にモラルハザードが起きる
仕組みを残しておくことが問題。
これを適正化するためには、生活保護の患者が
受診できるのは、信用があり、疾病に関する
十分な知識を持つ医療機関に限定すべき」と求めた。


厚労省は現行制度の見直しに慎重姿勢

一方で、「患者負担ゼロ」が、患者側の
モラルハザードを起こしているとの指摘も少なくなかった。

その是正に向け、玉木雄一郎・衆議院議員は、
受診するたびに「50円」などの自己負担を
徴収することも検討すべきだと提言。

医療扶助費は約1兆5000億円に上る。
今までのようなマイナーチェンジでは、
日本の社会保障費が爆発してしまう。
大胆な改革が必要」(市川氏)。

厚労省は、「指定医療機関において不正があれば、
まず是正することが必要」とし、
指定医療機関の限定は、利用者の医療機関の
選択が制限される面があるとし、
「慎重に検討すべき問題である」と回答。

さらに、患者負担増についても、
「受診抑制にならないよう注意することが必要。
慎重に議論すべき」と答え、
いずれにも消極的な姿勢を示した。


【生活保護医療の適正化策】の評価結果

論点:生活保護医療の適正化策はどうあるべきか
(評価者10人)
給付の適正化の観点から(翌月償還を前提とした)
一部自己負担の検討をすべき:8人

指定医療機関に対する指導強化、
後発医薬品の利用促進などを
通じて適正化すべき:10人
現状維持:0人
その他:2人


『2011年11月24日 橋本佳子(m3.com編集長)』



患者が全員生活保護、っていう病院は、
いくつもあって、そんなのは地元じゃ有名。
というような所もありますからね、実際。

一部の病院がいわゆる「貧困ビジネス
を行っている、というのは事実ですし。
そういう病院を守る必要はないですので、
そういう所はビシビシ取り締まって欲しいです。

ただ、普通の勤務医は、この患者が生活保護だ、
とか知らないで処方していますから。

>(3)後発医薬品の利用は一般と比べて低い
 (医療扶助費に占める後発医薬品の
 薬剤費の割合は7.0%、一般では7.9%)、


これに関しては、一部の悪徳病院が薬価差益
でも儲けようとして、平均値を上げている、
っていうだけで、ちょっと違うんじゃないかな。
と、私は思います。

それと、金銭的に不自由で体も悪くて、
生活保護を受けている人、というのが、
もちろん大半なんだとは思いますけど。

自己負担がゼロだから、簡単に病院にかかる、
とか薬を多く貰おうとする患者。

という人も、結構いますから。

やはり、
患者の側にも、抑制的になるような
システムを構築する
、というのが重要だと思います。

本当は生活保護だけでなく、整骨院の話とかにも
踏み込んでもらいたかったんですが。
この話が出ただけで、悪くはなかったのかな、
とは思いますよ。

でも、問題は法的拘束力がないので。
結局は、声の大きいところには遠慮して、
何も変わらないんでしょうかねー。
この政権では。


いわゆる、アッパーミドルと言われるような、
年収1000万円とか、それよりちょっと上の人。
サラリーマンを狙い撃ちにした、増税とか、
保険料の値上げ
ばかりしてますもんね。
今の民主党。

法人税は40%以上で世界一高い、とか言っても、
実効税率は30%以下ですし。
法人なら、いろんな節税もできるんでしょうけど。
サラリーマンは、そういう節税は
出来ませんからね、基本的に。

年収1億円とか、5000万円とか、
そういうのは、普通のサラリーマンには無理ですけど。
一生懸命頑張って、良い大学に入ったり、
良い会社に入って良い実績を残せば、
年収1000万円程度の部長とか役員とかに
なるチャンスは誰にでもあるんですけどね。

そうなっても、結局、税金や保険料でほとんど
もって行かれる、ってなったら、
頑張る気なくしますよね、普通。

日本がこんなに悪くなってしまったのも、
結局は税収が伸びなかったからなんですけど。
税金を納めるのは、所得税にしても法人税にしても、
人間だ、っていう事をわかってないんでしょうか。

人間って単純だから、
やる気が失せたら、
仕事の効率が悪くなって、稼げなくなるから、
税収も減る、
っていう事をわかっていないんですね。

農家とか、労働組合とか、票をくれる団体にだけ
配慮して、普通のサラリーマンとか、
弱い人からだけ搾り取る。

そういうのが嫌で、前の衆議院選では
民主党に投票した人が多いんだと思いますけど。

政権担当能力がなくて、しかも癒着は
自民党と変わらない、っていうだけの政党ですね。

皆さん、がっかりしていますよね。
私も含めて。
とても残念です。

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神様のカルテ2

Dr. I / 2011.09.19 19:45 / 推薦数 : 3
医療系のドラマは、日本でも
何十年も前からありますけど。

ここ5年くらい、医療系のドラマ
それに映画は増えましたよね。

医龍もそうですし、ドクターコトー
つい最近まで、ブルドクターっていうドラマ、
やっていましたよね。
普通の臨床ものではないけど。


最近は、いろんなタイプがでてきていますけど。
基本的には、医療系のドラマとか映画って、
神の手をもつ医師」みたいな、
スーパーマンが主人公なのが多いです。

それでも、描写が非常に細かくて、
現実でもありそうな事ばかりだ、とか、
そういうのであれば良いんですよ。

素人なりにそれなりに考えて、
専門家の監修とかもそれなりに入っている、
とは思うんですけど。

どうしても、現実離れして、
なんかいまいち、ってのが多いですよね。

実際の医療現場には、神の手を持つ医師
なんてのは基本的にはいないし。
仮にいたとしても、スーパーマンでも、
百人力って訳にはいかないから。
せいぜい、2、3人分の力でしょう。

でも、医療現場では、何十人とかの医師
マンパワーが必要な事が多いですから。
そんなんじゃ、全然足りないんですよね。

だから、必要なのは、スーパーマンのような、
神の手を持つ医師ではなく、
スーパーマンがいなくても、
なんとかなるような「システム」なんですよ。

医師が過度に働かなくても、患者がきちんと
医療を受けられるようなシステムを造る事。
これが、最も大事な事だと思います。

朝から晩まで、医師は働いているのが当たり前。
というような、医療環境というのは、異常です。
他の業界だったら、とっくに淘汰されているような
異常な状況が、医療の業界です。

そんな事にも、少し踏み込んでくれるかな、
っていうのが、今度公開される
神様のカルテ2』みたいですよ。

とりあえず、私も本を買ってみたので、
これから読んでみまーす。



神様のカルテ2』

神様のカルテ』の続編です。
8月27日から映画が公開され、
映画原作の続きの物語となる
2作目にも注目が集まっています。

神様のカルテ2』の舞台は前作と同じ、
「24時間・365日対応」を掲げる
長野県松本市にある総合病院「本庄病院」。

大学病院からの誘いを断り、
本庄病院に残ることに決めた主人公の
内科医・栗原一止(くりはら・いっと)は
新年度を迎えます。

年度が変わっても劣悪な職場環境は変わらず、
不眠不休で働く毎日を送っていました。
そんなとき、長野で大学生活を
共に過ごした親友・進藤辰也が、
血液内科の新戦力として赴任してきます。

頭脳明晰(めいせき)で学部を首席で卒業、
その後は東京の有名病院の研修枠を勝ち取って
信州を出ていったエリートです。

出世街道を走るはずの男が、
田舎に戻ってきたことに
一止は疑問を抱きます。
ですが、それ以上に旧友との再会に
心を躍らせていました。

ところが辰也は、昼間はあまり回診に来ず、
夕方にはさっさと帰宅し、
休日や平日の夜に連絡が取れないこともしばしば。

明らかに現場から距離を置いたような態度に、
看護師たちから苦情が殺到します。

大学時代に辰也が医療へ向けた
真摯(しんし)な思いをよく知っていた一止は、
意外に受け止めます。
"医学部の良心"と呼ばれ、高い志を持っていた
辰也はどうしたのでしょうか……。

その実、辰也には、実家のある長野に戻るに至った、
家族の問題を抱えていました。

辰也の妻・千夏は小児科の医師で、
2人は東京の第一線の病院で働いていました。

夫婦が病院に勤めて3年目には、
娘が生まれます。
育児休暇後に病院に戻った千夏は、
遅れた時間を取り戻そうと、焦ります。

そして、毎日病院に泊まり込んで、
ほとんど家に帰らなくなり、
娘の保育園の送り迎えもしなくなりました。

育児の一切を引き受ける辰也に、
臨床が務まるはずもありません。
医局長に呼び出され、
「育児の片手間で医療が務まると思っているのか」
と叱咤(しった)されます。

それでもなお、とりつかれたように
昼夜働き続ける千夏。
千夏に対して周囲はこう言います。
「立派なお医者様ですね」と。

辰也は、医師はあらゆる余事を放置し、
家族を捨てて患者さんのために
命がけで働くことになりがちな
日本の医療の一面に、ジレンマを
感じるようになりました。

娘と過ごす時間をできるだけ持とう、
離れれば妻も何か気づくはずだと、
辰也は長野に戻ってきたわけです。

神様のカルテ2』では、患者さんを取るか、
家族を取るかという医師にとって
最大の難題に踏み込んでいます。

ある先輩医師が一止にかけた
「いつでも病院にいるということは、
いつでも家族のそばにいないということです」
という一言には、ハッとさせられます。

また、一止は物語終盤に、
医師の話ではない。人間の話をしているのだ!」
と印象的なセリフを残します。

過酷な現場で、大切なものを抱えながらも
医師を続ける主人公たちの姿は、
読む者の胸を熱くします。

本作を読んだ患者さんに残るのは、
「お医者さんも人間だ」という
当たり前の気づきでしょう。

本作で語られているのは、
人間としていかに生きるか、
家族の在り方、親友との絆などです。

患者さんと『神様のカルテ2』の話題になった際は、
医師である前に人間だ」という
一止の言葉について、自分なりの
感想を話してみてはいかがでしょうか。

さらに、患者さんは小説のどの部分に
共感したか、驚いたかを聞いてみてください。

患者さんと医療を超えた部分でつながれる、
きっかけになるかもしれません。


神様のカルテ2 【ISHIDO 医師道 VOL_009】




本を読みたいって人は、こちらでーす。

神様のカルテ

神様のカルテ 2

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若手医師、働きすぎでしょ

Dr. I / 2011.08.21 18:55 / 推薦数 : 2
若手医師3割が、1日12時間以上働いている。
休日が一ヶ月に一回もない医師7%いる。
というアンケートの結果が出たんですが。

これ、働きすぎですよね、どうみても。

しかも、正確に勤務時間を申告しているのは、
半分しかいないって。

勤務時間が長すぎるのも問題だけど、
最低限、医師は自分で自分の労働時間は把握して、
正確に申告しないとダメですよ。

昔から、医師の労働環境は悪いんですけど。
少なくとも、自分の労働環境に関しては、
自分できちんと管理して。
こんなに働いていますよ、っていうのを
病院側に把握させておかないと。

病院医師が勝手に勤務時間を少なく申告
しているから、過労ではない。
とか、言い訳しますから。

医師が自分だけだったらまだ良いんですけど。
そういう事をやると、他の医師の環境まで
悪くなるだけですからね。

周りもみんなやっているから、とか、
そういう事をやっても、結局は
自分の首を絞めることになりますから。

自分の労働時間はきちんと自分で管理する。
そして、正確に申告する。
というのが、医師の労働環境を改善するための第一歩だ。
という認識を、全ての医師に持って欲しいです。


m3.comの「医療維新」からです。
いつもお世話になっております。



医師を取り巻く環境:2011
「1日12時間以上勤務」、若手医師の3割◆Vol.1
休日は週1日が最多、「なし」も勤務医で7%弱


2008年8月の福島県立大野病院事件の
福島地裁判決から、約3年が経った。

同事件は、医療の不確実性や医師の厳しい勤務環境などが
医療界外に広く知られるきっかけとなり、
社会の医療に対する見方に大きな変化をもたらしたとされる。

では、3年を経た今、医師を取り巻く環境は、どのように、
またどの程度変化したのだろうか。

現在の勤務実態や3年前と比較した変化、
行政・国民・マスコミの医療に対する理解の変化などを、
m3.comの医師会員を対象に調査を実施、504人
(勤務医267人、開業医237人)から得た
回答を集計した(調査日は、2011年7月12日)。



Q.1 、1日の平均勤務時間は何時間ですか。

「勤務医」
8時間以内:10.5%
8-10時間:44.2%
10-12時間:29.2%
12-15時間:13.1%
15時間以上:3.0%

「開業医」
8時間以内:35.4%
8-10時間:44.7%
10-12時間:14.8%
12-15時間:4.2%
15時間以上:0.8%


勤務医、開業医ともに、1日の平均勤務時間は、
「8-10時間」との回答が多く、4割を超えた。

一方で、「12-15時間」、「15時間以上」という
長時間勤務の回答も、勤務医で計16.1%、
開業医で計5.0%に上った。

もっとも、卒後年数別で見ると、開きは大きい。
勤務医の「15時間以上」だったのは、
「卒後10年以下」では8.2%に上ったものの、
「卒後31年以上」では0%。

「12-15時間」、「15時間以上」の合計で見ると、
「卒後10年以下」30.6%、「卒後11年以上20年以下」12.2%、
「卒後21年以上30年以下」14.0%、
「卒後31年以上」6.3%という結果で、
若手医師ほど長時間勤務を強いられている実態が浮き彫りに。



Q.2 、1カ月の休日数はおよそ何日ですか。

「勤務医」
なし:6.7%
月1-3日:23.6%
週1日:36.5%
週2日:30.7%
月10日以上:2.6%

「開業医」
なし:2.1%
月1-3日:8.9%
週1日:54.4%
週2日:31.6%
月10日以上:3.0%


休日数は、「週1日」との回答が、勤務医の36.3%、
開業医の54.4%で最多。
「週2日」も約3割。
その一方で、「なし」も勤務医で6.7%、開業医2.1%。


『2011年8月17日 橋本佳子(m3.com編集長)』






医師を取り巻く環境:
2011「勤務時間を正確に申告」、
5割弱にとどまる◆Vol.2
いまだ残る「時間外勤務」の宿日直扱い


Q.3 勤務時間は実際の勤務に対して
正確に申告されていますか。


勤務医に限って、実際の勤務時間を
正しく申請しているかを質問したところ、
「申請している」は47.6%にとどまり、
何らかの形で制限(「申請時間に上限」と
「一定の割合で削減」の合計)されているのは、
32.2%に上った。

「管理職のため超過勤務手当は原則なし」、
「年俸制、上限なしのボランティア」、
「残業代はなく、医師手当という名の一括支給」など、
給与体系上、超過勤務をしても
時間外手当等がつかないという意見もあれば、
「タイムカード制、ただし、超過勤務はつかない」、
「正確に申告しても超勤は一切考慮されないので無意味」
など、申請しても時間外手当が付かないという意見、
さらには「申請しづらい雰囲気がある」
といった意見などが上がった。


Q.4 現在当直・夜間勤務を行っていますか。

同じく勤務医に対し、当直・夜間勤務を
行っているかを聞いたところ、
行っているとの回答は74.5%。

2009年4月の同様の調査では、
「当直・夜間勤務を行っている」は84.7%
(『名目上の“宿日直”、
「勤務実態と異なる」が6割以上』を参照)。

この違いには、回答者層の違い
(「卒後20年以下」の回答は、2009年調査では86.6%、
今回調査の勤務医は61.0%)も影響していると見られる。


Q.5 宿日直勤務について、
厚生労働省では以下のように定義しています。
この規定に照らし、ご自身の行っている
当直・夜間勤務は、「宿日直勤務」と
「時間外勤務」のどちらに当たると思われますか。

(厚労省の定義:所定労働時間外又は休日における
勤務の一態様であり、当該労働者の
本来業務は処理せず、構内巡視、
文書・電話の収受又は非常事態に備えて
待機するもの等であって常態として
ほとんど労働する必要がない勤務である。

医療機関における原則として診療行為を行わない
休日及び夜間勤務については、病室の定時巡回、
少数の要注意患者の提示検脈など、
軽度又は短時間の業務のみが行われている場合)

前述の2009年調査は、東京都内の病院などで、
医師の勤務時間に対し、労働基準監督署が
是正勧告したことがマスコミで
再三取り上げられたことを機に実施。

是正勧告の一つが、実際は時間外勤務を
したにもかかわらず、「宿日直勤務」扱い
とされ、管理上問題の問題があった点。


Q4で当直・夜間勤務を行っていると回答した
医師にその取り扱いを聞いたところ、
このような取り扱いをされているのは、59.3%。

2009年調査の62.2%からわずかに減少したものの、
いまだ改善が進んでいないことが示された。
 
「どこかで医師の勤務状況に改善が
見られているのでしょうか。当直という名の
時間外労働並びに次の日の通常勤務。
いい加減に改善しない限り、
勤務医はいなくなってしまいます。

問題だと思うのであれば、法律で
禁止すればいいのではないのでしょうか。
それがなされない以上は、国、社会も
その異常な勤務態勢を認めている
ということだと思います。
医療事情はどんどん悪くなる気がしてなりません」
(民間病院勤務、卒後11~20年目)
といったコメントも。


2011年8月19日 橋本佳子(m3.com編集長)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/140484/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin



労働基準法上、時間外手当のつかない管理職、
というのは病院で言うと、院長、理事長くらい。
あと、そこそこ規模の病院なら副院長も入るかな。
その位ですよ。

各科の部長、課長とかも、いわゆる「名ばかり管理職」
ですから、時間外に働いたら、病院は医師に
時間外手当を払う必要があります。

それと、年俸制でも時間外手当は払う必要があります。
ですから。

>「管理職のため超過勤務手当は原則なし」、
>「年俸制、上限なしのボランティア」、

こういうのは、完全に違法です。
もちろん、

「残業代はなく、医師手当という名の一括支給」

も、違法行為ですね。

>「タイムカード制、ただし、超過勤務はつかない」、
>「正確に申告しても超勤は一切考慮されないので無意味」

こういうのも、きちんと正確に申告して。
もし病院を辞めるなら、その時にまとめて申告する。
という方法を取られた方が良いと思いますよ。

それでも払わなければ、完全に違法ですから。
もし、裁判になったら病院側は負けます。

ちなみに、労働者の未払い時間外賃金の
時効は2年ですから。
それは是非、覚えておきましょー。

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弘前で研修医過労死か

Dr. I / 2011.07.25 23:30 / 推薦数 : 5
2010年の11月下旬。
残念な事に、28歳の若い医師が亡くなられました。

卒業してまだ半年しか経っていない医師が、
毎月、過労死の認定基準以上の労働をし、
急性循環不全でお亡くなりになりました。

7月22日、家族が労災の申請をしたそうです。

『医師の7割超が仲間の過労死など経験』
の記事にも以前書いたように、
多くの医師が仲間の過労死を経験しています。

私も同期の医師が、当直先の病院の当直室で、
冷たくなっていたのを発見された、
という経験をしております。

何年か前から、医療崩壊とか、医師の過労、
という事がメディアに出るようになりましたが。
医療現場は、ほとんど変わっていないと思います。

2004年に、臨床研修制度が義務化されて、
新しくなったので、研修医に関しては、
かなり労働基準法とかも守られるようになって。
逆に中堅の医師が厳しくなったな、
という印象はあったのですが。

最も守られている、そして体力のある若い研修医も、
過労死になってしまったようですね。


出展は、skyteam先生
「医師の過労死:防げない構図の中で何をするべきか?」
からです。
いつもお世話になっております。



研修医死亡で遺族 労災を申請/弘前

弘前市立病院勤務の研修医呂永富さん
=当時28歳=が昨年11月に
急性循環不全のため亡くなったのは、
長時間労働などが原因として、
遺族が22日、弘前労働基準監督署に
労災を申請した。

代理人弁護士によると、呂医師が亡くなる前の
1カ月の時間外労働が140時間を超えるなど、
長期間にわたり過重業務が継続していたとした。

一方、市立病院は時間外労働は最大でも
60時間程度との認識を示し
「指導医の指示の下で業務を行っており、
過重な負担はなかった」としている。

医師は中国出身で2004年に
弘前大学医学部に入学。
10年3月に卒業し、同年4月から
市立病院研修医として勤務していた。

昨年11月29日に呂医師
出勤しなかったことから病院の連絡を受けて
警察が確認し、自宅で倒れている
医師を発見。
解剖の結果、前日に死亡していたことが分かった。
医師に特別な既往歴などはなかった。

22日は群馬県内に住む呂医師の母親(62)と
姉(33)が同監督署に労災を申請。
記者会見した。

代理人弁護士によると、出勤簿や家族からの
聞き取りなどから確認した呂医師
時間外労働時間数は
死亡前1カ月間で142時間43分。
死亡前8カ月間の平均でも136時間余りと
100時間を大きく超えるとした。

また死亡前1カ月の休日が2日だけだったとし、
深夜の呼び出しなど勤務時間も不規則だったとした。

医師の姉は「電話で連絡を取っていたが、
とにかく忙しいと話していた」と話し、
医師が眠れないなど
うつ病気味な話もしていたという。

代理人の川人博弁護士は
「背景には青森県をはじめとする
東北地方における根強い医師不足の問題がある。
日本が多くの留学生を受け入れ、
医師として安心して働いてもらうためには
現在の医療状況の早急な改善が求められる」
と述べた。

一方、市立病院
「研修中は指導医の指示の下で業務を行っており、
過重な負担はなかったと考える。
労働基準監督署から照会などがあれば、
適切に対応したい」とコメントした。

取材に対し、同病院では病院として
把握している時間外労働は多い時でも
月60時間程度で、指導医について
研修を行うため、精神的な負担も
一般の医師に比べ、重くはなかった
との認識を示した。

また入院患者を受け持っているため、
休日も患者の様子を見ることはあるが、
長時間にわたり、勤務をするような
態勢ではなかったとした。


『陸奥新報:2011/7/23』


まあ、過労死かどうかは、過労死と認定されないと
わからないんですけどね、本当は。

でも、いわゆる過労死の認定基準というのは、


発症前1か月間におおむね100時間又は
発症前2か月間ないし6か月間にわたって、
1か月当たりおおむね80時間を超える
時間外労働が認められる場合は、
業務と発症との関連性が強いと評価できること


『「厚 生 労 働 省 発 表」: 過労死新認定基準』


とされていますから。
家族の言い分を聞くと、完全にこれに当てはまります。

>時間外労働時間数は
死亡前1カ月間で142時間43分。
死亡前8カ月間の平均でも136時間余りと
100時間を大きく超えるとした。


ですから。

おかしな病院になると、責任回避のため、
わざと勤務医の時間外労働を把握しないで、
責任を逃れる。
とか、もっと悪いと、時間外手当を払わない、
なんてところもあるんですが。

そこまでではないんでしょうけど、
病院が勤務医の勤務状況をきちんと把握している、
というところは、実際のところ、少ないんですよね。
残念ながら。

一般の企業だったら、そんなのありえないんですよね。
人の命を扱う、医師とか看護師とか、
そういう職業だからこそ、きちんと管理すべきなんですが。
日本の病院は、本当に遅れていると思います。

医師の側で出来る事は、きちんと自分の
労働は自分で管理する、という事と。
病院に改善を申し出ても改善されないなら、
そんな病院なんて辞めてしまう。
という事くらいでしょうかね。

だって、口では「患者様のため」とか、
立派な事を言っていても。
徹夜明けの医者が手術をしたら、
うまくいく確率だって下がるに決まってるし。
そんなの、危なかしくて、しょうがないでしょ。

そんな、最低限の事も出来ない病院からは、
医師も出て行って、患者もそんなとこには行かない。
という事で、淘汰していく。
という時代になったのではないでしょうか。

変な言い訳ばかりしていないで、
きちんと対策を練ってもらいたいものですね。
病院には。

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第4回 医療の未来を考える会

Dr. I / 2011.05.30 22:58 / 推薦数 : 1
毎年恒例の、「医療の未来を考える会
が今年も開催されますよー。
毎年、各界の有名人に講演してもらって、
すごくおもしろい話が聞ける会なので。
今年も楽しみですね。

今年は、6月19日の日曜日にやります。
テーマは、「
医療情報と患者さん
Health2.0で医療が変わる
」です。



第4回 医療の未来を考える会のご案内


3月11日の東日本大震災により甚大な被害を
受けられた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
さて、来る6月19日に第4回
医療の未来を考える会」を
開催いたしたいと存じ上げます。


テーマ:「医療情報と患者さん
Health2.0で医療が変わる」

これまで医療経営や病院建築、そして
在宅医療などでしたが、今回の震災でわかったよう
ツイッターやFacebookのような
ソーシャルメディアが役立つことはわかりました。

では、実際にこれからの患者さんに必要な
情報をどう伝えて行くのか?
という点からお二人の方に
お話いただくことになりました。


日時:2011年6月19日、日曜日

会場:東京都千代田区神田美土代町
7番地住友不動産神田ビル10階
メディカル・データ・ビジョン株式会社 
会議室
『メディカル・データ・ビジョン』


時間:午後1時半~午後4時

会費:1500円(資料代込み)

<人数>
先着50名様(医師、看護師、学生のほか、
一般の方も歓迎いたします)


講演1:DPCデータと情報公開(仮)
演者:株式会社 ケアレビュー 
代表取締役:加藤良平氏

『株式会社 ケアレビュー 』

全国の急性期病院をかなり細かく分析、
比較できる医療情報サイト「病院情報局」
を運営している会社です。

『病院情報局』

病院情報局】は、全国の急性期病院
患者数・平均在院日数などの診療実績や、
医師数・看護師数・病床数などの基本情報を
比較できる医療情報サイトです。

厚生労働省が集めているDPCデータからわかる
手術件数や病院が得意とする診療分野など、
これまで患者さんが得られなかった情報は、
21世紀の医療に変革をもたらすか?
について講演をいただきます。


講演2:「闘病体験の共有と傾聴 
~ソーシャル・リスニングの時代へ~」
演者:株式会社 イニシアティブ 
代表 三宅 啓氏

『TOBYO(闘病)』

TOBYO(闘病)とは、ネット上のすべての
闘病体験を可視化し検索可能に
することをめざすプロジェクト。
うつ病、乳がん、関節リウマチから希少難病まで、
1000疾患、28000件の闘病サイトに
蓄積された貴重な体験と知識へアクセスできる、
最大級の闘病ポータルサイトです。

従来の医療では見えなかったこと、
そしてこれからの医療について講演をいただきます。



<申し込みは下記のフォームよりお送りください>

『第4回医療の未来を考える会、参加申し込み』




『病院情報局』
は、全国の急性期病院の実績なんかがわかるので。
この病院に行こう、と思ったときとか、
自分の地元の病院って、どんな病院かな。
と思ったときに、重宝されるサイトです。

テレビ「がっちりアカデミー」で紹介された事もあって、
今すごい人気のようですよ。

『「がっちりアカデミー」2010.4.16』

きちんとした病院は、当然、自分の病院
データーを公開していますから、
参考になると思いますよ。

ごくわずかですけど、データーの公表をこばんでいる、
という病院もあるようですけど。
何か、やましい事やっているんでしょうかねー。
ちょっと、信用できないかもしれませんね。

東電もそうですけど、情報をきちんと公開しない、
というのは、今の時代、
信用されないのは当たり前だと思います。

良い子の皆さんは、きちんと調べてから
ちゃんとした病院に行ってね。



注目すべき映像:Health2.0の潮流

web2.0およびクラウドコンピューティングの
影響をうけ、ネットでの医療情報の扱いも
変わってきたというHealth2.0の潮流を
紹介したものなので、reshape2009という
オランダでのweb医療の研究会での
オープンニングに使われたビデオなのですが、
内容がすごいです。


◆世界最大のSNSであるfacebookの
 加入者は3億人を超え、世界で4番目に
 多い国の人口に匹敵する

◆「友達」意味がかわってきた

◆ボストン大学がメールアドレスを学生に
 配布するのをやめて、SNS中心の
 コミニケーションにしたという
 SNSを中心としたweb環境の推移とともに

◆10分間の診察室での話の
 50-60%しか患者の記憶にない

◆30%の人はネットの情報で医者を選ぶ

◆57%の患者が自分の医療情報をネット上で共有する

◆1/4のアメリカの患者が、ネット情報でERを選ぶ

◆次のヘルスケアパートナーはonline上にいる?

というショッキングな内容をつたえています。
是非ご覧あれ。

『注目すべき映像:Health2.0の潮流』



 <本の紹介>

「医療が変わるto2020」
―DPC/PDPS・地域連携・P4P・臨床指標・
RBRVS・スキルミクス・etc

国際医療福祉大学院教授の
武藤正樹先生が、本を出されましたよ。

1年後,5年後,10年後に日本の医療
医療制度がどう変わっているか,
医療機関はその変化にどう対応すればいいのか,
そのために今為すべきことは何か?

変わりつつある「現状」と,「未来」へと向かう
日本の医療の「潮流」を明快に描出されています。

興味ある人は、是非どうぞ。

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菅野医師、「世界の100人」選出

Dr. I / 2011.04.25 00:06 / 推薦数 : 2
(宮城県南三陸町)志津川病院で、
自分も被災した直後に、すぐに病院の上の方に
患者さんを搬送して、3日間、電気も点滴もない中、
ずーっと患者さんを診ていた、菅野武先生。

この方が、米誌タイムが選ぶ、
世界で最も影響力のある100人」に
選ばれましたよ。

菅野先生、31歳と医師の中では若手ですけど。
実際に、自分も被災してしまった時に、
臨機応援に対応して、患者さんを搬送して、
しかも患者さんが全員ヘリで搬送されるまで、
自分も避難もせず患者を診ている。
なんて、やっぱりすごい先生ですね。

最近、医療
ドラマとか映画が流行っていますけど。
やっぱり、本物の方がすごいですね。



菅野医師「私も救われた」 
タイム誌「世界の100人」選出

米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」に
選ばれた内科医菅野武さん(31)は4月22日、
所属する東北大大学院医学系研究科で記者会見し、
「被災者は今も苦しい生活を送っている。
被害は終わっていないことを広く伝えたい」
と話した。

菅野さんは、勤務していた公立志津川病院
(宮城県南三陸町)から患者全員が
救出されるまでの3日間について
「電気も点滴もない中で、患者さんや
避難してきた人とつらい夜を過ごした。

みんなで声を掛け合い、自分自身も
多くの人に救われた」と振り返った。

菅野さんの志津川病院での
任期は3月末までだったが、
被災した患者を診察するため、
今月中旬まで勤務を延長した。

仙台市の実家に戻ってからは、地震5日後の
3月16日に生まれ、ほとんど会えなかった
長男を世話しながら、罹災(りさい)証明の申請や、
津波で流された車の手続きなどに
追われているという。

震災前から東北大大学院医学系研究科への
進学が決まっており、5月からは
専門の消化器内科の研究に取り組む。

菅野さんは「専門性を身に付けた上で、
さらに地域医療に貢献したい」と抱負を語った。

『2011年04月23日 【河北新報】』




「目の前の人助けただけ」 
宮城の菅野医師

米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」
に選ばれた宮城県の内科医菅野武
(かんの・たけし)さん(31)は4月22日、
「目の前の困っている人を助けるという
当たり前のことを、震災という
受難の中でも続けただけ」
と心境を語った。

菅野さんは「すごいことをしたとも思わないが、
日本人全体が復興に向けて頑張っている中で、
その1人として選ばれたと考えることにした」
と選出を受け止めている。

震災前から決まっていたとおり、勤務していた
南三陸町の公立志津川病院を4月中旬に離れた。

仙台市の実家で、被災者としての
罹災(りさい)証明の申請や流された
車の手続きなどに加え、生まれたばかりの
長男の世話に追われている。

5月から東北大の大学院に進む予定。
「地域でも一流の治療が受けられるようにしたい。
南三陸町には通い続けるつもり」と話した。

2011年4月22日 提供:共同通信社



南相馬市長と菅野医師選出 
政府批判、患者避難尽力 
米誌の影響力ある100人

米誌タイムは4月21日、毎年恒例の
「世界で最も影響力のある100人」の
2011年版を発表し、福島第1原発事故での
政府の対応を動画投稿サイト
「ユーチューブ」で批判、
世界に支援を訴えた福島県南相馬市の
桜井勝延(さくらい・かつのぶ)市長
(55)が選ばれた。

宮城県南三陸町で患者の避難や治療に
尽力した内科医菅野武(かんの・たけし)さん
(31)も含まれた。

一般からのネット投票で選ぶ別の
「世界で最も影響力のある100人」では、
福島原発で作業に従事している
「福島原発の作業員」が16位に入った。

桜井市長は3月24日撮影の動画で、
同原発から半径20~30キロ圏内に出された
屋内退避指示により「南相馬市は食料、
ガソリンが不足し、市民は兵糧攻め的な
状況に置かれている」と支援を訴え
「政府や東京電力からの情報が不足している」
と批判。
英語字幕を付け世界に発信、21日までに
再生回数は35万回を超え、大きな反響を呼んだ。

タイムは「日本で政治家になるということは、
抑制的な態度を取り、あいまいな言葉を話す」
ことを意味するが、未曽有の地震、津波、
原発事故を受け、桜井市長は
「通常の礼儀正しさを捨て、
政府や大企業にかみついた」
とたたえた。

菅野医師については「津波警報が鳴った直後に、
病院上階への患者の搬送を開始。
2日後に患者全員がヘリコプターで
搬送されるまで自分は避難しなかった。
3日後、妻の出産になんとか間に合った」とした。

菅野さんはニューヨークで予定される選出に
関するイベントに出席すると述べた上で
「被災地の状況を伝えたい」と語った。

100人はタイム編集者が毎年、政治家や科学者、
芸術家、経済人などから独自に選出。

エジプトの大規模反政府デモをインターネットで
呼び掛けて拘束されたワエル・ゴニム氏、
米外交公電を暴露した内部告発サイト
「ウィキリークス」創設者の
ジュリアン・アサンジ容疑者、
約7年半ぶりに自宅軟禁を解除されたミャンマーの
民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん、
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の
後継者に決まった
金正恩(キム・ジョンウン)氏も選ばれた。
100人に順位はない。

2011年4月22日 提供:共同通信社



管野先生、言っているコメントもさすがです。

これから、研究して、終わったら
臨床に戻る事になるんだと思います。
きっと、良い医者になると思いますから、
期待したいところですね。

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「生命の危険」でも点滴は違法

Dr. I / 2011.03.07 00:00 / 推薦数 : 8
医療崩壊の原因として、「医療訴訟
というのもある、と言われています。

特に勤務医に多いのですが。
一生懸命に治療をしたのに、
結果が悪かったら、裁判で訴えられる。
という事になるのであれば、
勤務医なんか辞めてしまおう。

って思う人がたくさんいて、
結果、急性期の病院から勤務医がいなくなって、
医療崩壊を招いている、と
も言われています。

もちろん、医療崩壊の原因は
医療費不足とか医師不足とか、
他にもたくさんありますけどね。


ニュースになる医療訴訟は、
ほとんどが医師に関係するものですけど。
看護師や救急救命士が関係する
医療訴訟もあるんですよ。


今回紹介するのは、
医療訴訟ではないんですけど。
救急救命士点滴が「違法だ」
って話です。




救急救命士、「生命の危険」で
患者に違法点滴

愛知県常滑市は6日、同市消防本部の
男性救急救命士(38)が、交通事故負傷者を
搬送中に、救急救命士法に違反する点滴
行っていたと発表した。

同本部は当時の状況をさらに詳しく調査を
したうえでこの救急救命士を処分する方針。

同本部によると、救命士は2月7日、
常滑市内で起きた交通事故現場に出動。
負傷した男性(35)に、救急車内で
血流確保のための輸液を静脈に点滴した。

救命士は「大量出血で意識がもうろうと
していたため、搬送先の常滑市民病院の医師
連絡を取りながら輸液を行った」
と説明したという。

負傷した男性は病院で治療を受け、
現在は快方に向かっている。

救急救命士法の施行規則では、
心肺停止状態の患者に限って医師から
具体的な指示を受けながら、点滴や気管に
チューブを挿入して酸素を送ることができるが、
男性は心肺停止状態ではなかった。

同本部の事情聴取に対し、救命士は
「施行規則のことは知っていたが、
生命の危険があると思ったので輸液を行った」
と話しているという。
救命士は2004年に資格を取得した。

石川忠彦消防長は
「救命のためだったが、違法行為は遺憾。
病院とのやりとりを含めて、
当時の状況を検証していく」
と述べた。


『「読売新聞 :2011年3月6日』


全くの素人で点滴をする技術も
知識もない人が点滴をする。
って事だったら、止めた方が良い。
という事も言えると思いますけど。

心肺停止状態の患者にであれば、
点滴を取ることも出来る、
知識も技術もあって、訓練された人間。
というのが「救急救命士」ですから。

物理的に、点滴をする事は可能なんですよ。


>大量出血で意識がもうろうとしていたため

というのは、いわゆる「外傷性ショック」、
出血性ショック」という状態です。

心肺停止状態ではないんだけど、
このままいったら、血圧もどんどん下がって、
命に関わる状態です。

出血して、ショックになっている状態ですから。
最も良いのは、「輸血」をする事なんですが。
すぐに輸血が出来るわけではないですから、
それまでの間、出来るだけ早く、
たくさん「輸液、点滴」をする。
というのが、命を助ける為に、最も重要です。


医師救急救命士
そんな事はわかっていますから、
ルールがどうのう、とかそんな事よりも、
目の前の命を助けるために、必要な事をした。
という事だと思います。


救急救命士の施行規則では、
救急救命士は心肺停止状態の人以外には、
点滴を行ってはいけない。
という規則があるのは事実だし。
救急救命士がそれに違反した、
という事も事実でしょう。

愛知県常滑市から、そういう発表があった、
という事も事実ですから。
それを報道するな、と言うつもりはありませんが。

でも、「違法だ、違法だ」っていう報道じゃなくて、
規則には違反したけど、そのおかけで助かったとか、
助からなかったけど、すばやく点滴するしか、
助ける方法はないんだ。

規則には違反したけど、この救急救命士
目の前の命を助けようと一生懸命頑張ったんだ。
っていう伝え方をしていただけませんかね。

実際、
>負傷した男性は病院で治療を受け、
 現在は快方に向かっている。


という事なんですから。
もしかしたら、この救急救命士
点滴をしていなかったら、
命を落としていた可能性もある訳ですからね。

なんか、ちょっと寂しいです。

本来であれば、こういうケースは十分
想定できるものですので。
規則が間違っているんだから、
命を助けるために、規則を変えよう。

という報道がされるべきだと思います。

今回の報道をきっかけに、
そういう議論が起こってくれればありがたいです。

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トンデモ判決、減少?

Dr. I / 2010.12.26 21:33 / 推薦数 : 3
最近、医療訴訟とかトンデモ判決で、
ブログのネタになるような記事が
減っているような気がするんですが。

やっぱり、気のせいではないんですね。
年々、医療訴訟の数も減っているし。
トンデモ判決も減っているそうです。

日系メディカルに書いてありましたので、
ちょっと引用させてもらいますね。



日経メディカル2010年11月号「特別対談」(転載)

この10年の医療訴訟のトレンド


今年6月、本誌の好評連載「医療訴訟の『そこが知りたい』」
に掲載した判例を中心に、
注目の47判例を解説した書籍を発刊した。

弁護士7人の執筆陣の中から平井利明氏と
桑原博道氏にご登場いただき、医療裁判史上、
激動の10年間を振り返ってもらった
(前・後編の2回に分けて掲載します)。
(司会は本誌副編集長・豊川琢)

_____________________________________


──連載「医療訴訟の『そこが知りたい』」
が1冊の本になりました。
何か感じた点はありますか。


桑原 古い判決を集めた判例集は
ほかにもありますが、本書は、
ここ10年ほどの裁判例を満遍なく取り上げ、
医療裁判のトレンドを理解できるように
仕上がったと思いました。

世間の医療不信が高まるきっかけとなった
事件も網羅しており、あらためて読んでみて
私も勉強になりました。


平井 医療ミスの有無を争った判例以外にも、
カルテ開示や医師の過労死などに関する
判例も盛り込まれており、医療現場において
それぞれの時代で何が問題になってきたのかを
把握できる書籍になったのではないでしょうか。

そもそも裁判の内容には、その時代の
世間の問題意識が反映されます。
こうした動向を感じ取れると思います。



医師の権威が失墜した10年

──印象に残った判例は。

桑原 やはり、47判例の中でも注目判決として
取り上げた横浜市立大の患者取り違え事件(※1)と、
都立広尾病院の注射器取り違え事件(※2)です。


当時は医療界に限らずあらゆる業界で、
安全と思われていたものが崩れた
時代ではなかったでしょうか。

代表的なところでは、2000年に起きた
雪印乳業の集団食中毒事件(※3)があります。
医療においては、横浜市立大事件と
都立広尾病院事件によって安全神話が完全に崩れ、
医師医療機関の権威が失墜しました。

さらに、患者の権利意識の高まりも加わって、
2000年代前半には医療訴訟件数が
急増していきました。


平井 世間の医療に対する不信を高めた
一因として、マスコミ報道もあるでしょう。

患者の死亡といった悪い結果が生じると、
すぐに医療機関の体質や医師の技量を
問題視し、“医療たたき”に近い報道を重ね、
世間の医療不信に拍車をかけた。

私は、「医療現場の実態が分かっていない」と、
憤りを感じながらいくつかの
ケースの報道を見ていました。

そんな中で医療界の不満が爆発したのが、
04年に生じた福島県立大野病院事件
(※4)だと思います。

産科医が臨床上標準的な医療を行ったのに
業務上過失致死罪に問われたことに対し、
医療団体など医療界全体が抗議しました。

この事件は、産科医が無罪となり検察も
控訴を断念したため、医療界は安堵しました。

実は産科医への刑罰についての判決以上に
われわれが注目したのが、
医師法21条に定められた
警察への異状死の届け出義務に関する
福島地裁の判断でした。

かつては、「医療過誤で
患者が死亡すれば必ず警察に
届け出なければならない」と思っていた
医療者は多かったのですが、
都立広尾病院事件で最高裁は異状死について、
「死体の外表に異状があった場合」と提起した
高裁判決を維持し、一定の方向性を示しました。


ところがそれでも、手術で腹部を切開していれば
「外表の異状」と考え、過誤がなくても
届け出なければならないのかなど、医療者が
判断できない部分が少なくなかった。

それが福島県立大野病院事件で福島地裁は、
患者の死亡の原因を「癒着胎盤」という
疾病と認定し、「過失なき医療行為を
もってしても避けられなかった結果なので、
異状と認められず届け出義務はない」
と、一歩踏み込んだ判断をしました。

つまり、「診療中の患者が診療を受けている
当該疾病によって死亡した場合は
異状死に当たらない」と判示したのです。

編集部注

※1:1999年に、患者2人を取り違えたまま
気付か手術を実施し、医師らの
注意義務違反が問われた事件。

※2:99年に、看護師が誤って消毒液を点滴し、
患者が死亡した事件。
異状死として届け出なければならない
事例の範囲も問題になった。

※3:2000年に雪印乳業の低脂肪乳を
飲んだ子どもらが嘔吐や下痢を
訴えたことで事件発覚。
最終的に約1万5000人が
食中毒になったと認定された。

※4:04年に、産婦が胎盤剥離の際に失血死し、
大量出血の恐れを認識しながら漫然と
胎盤を剥離したとして産科医が
検察に起訴された事件。
裁判所が異状死の
届け出義務についても言及した。



医療側の努力も訴訟減の一因

──福島県立大野病院事件の判決を境に、
医療訴訟の件数が
減少に転じたように感じますが。

平井 以前は、「医療は安全・安心なもの」
という幻想がありました。
そんな中、救急患者の“たらい回し”
事件などを機にマスコミも国民も
医療への不信感を強めたのです。



それが、医師不足など医療崩壊が
起きていることが、徐々に世間に認識されるように
なってきたのではないでしょうか。

実際、福島県立大野病院事件では、
逮捕された産科医が、医師不足のため
1人医長として勤務していた実態
などが広く知られました。
マスコミも一時期に比べると、“医療たたき”を
前面に出した報道をしなくなってきています。


桑原 医療側の医療安全への意識も
全く違ってきています。
横浜市立大事件を機に、医療ミスや診療に関する
患者との認識の違いを減らそうと努力する
医療機関が増えました。

万一医療事故が起これば、院内に調査委員会を
立ち上げて原因を調べる取り組みは
かなり一般的になっています。

患者に診療の方針や経緯を詳しく説明したり、
カルテに診療内容をしっかり書いたりすることも
医師の間に浸透してきました。

結果、「これはひどい」と感じるような医療事故が
減ったほか、医療側と患者側の事故に対する
認識の違いも埋まりつつあり、
訴訟に発展するケースが
少なくなっているように思います。


──患者が提訴する内容にも変化が見られますか。

桑原 裁判の争点は訴えた患者側が
設定することになるのですが、以前は、
医療側が「なぜこれで訴えられるのか」
と感じるおかしな争点がかなり多かった。

そうしたケースが最近ではだいぶ減っています。
患者側の弁護士もカルテを精査したり、
第三者の医師に相談したりして、
医療の実情を勘案して
争点を示すようになりました。

ただ、法曹人口の急増に伴い、医療知識が
あまりない弁護士が弁護を担当する例も増え、
的外れな争点が設定されて、
裁判で不毛な議論が延々と続くことも
依然としてあります。
弁護士の質によって二極化してきているのが
現状でしょうか。


平井 そうですね。単に
患者はかわいそうだから助けてあげたい」
という思いから、安易に医療訴訟
弁護を引き受ける弁護士もいます。

裁判の中で病院側が一番困るのが、
不毛な議論です。
医師はただでさえ忙しいのに、
それに付き合わなければいけないことほど
無駄なことはない。

その時間を多くの患者の診療に当ててもらいたい
というのが私の思いです。
弁護士も医療訴訟の弁護を手掛けるのであれば、
経験豊富な弁護士の指導を受けるべきです。


トンデモ判決”は減ってきた

平井 裁判所も、医療者をどん底に陥れるような
理解しがたい判決を下さないでもらいたい。
医療者が「そんなことで裁判に負けるのか」
と思ってしまうと、萎縮医療につながってしまいます。
それはひいては、患者の不利益にもなるわけです。

桑原 雑談していると、
こんなことを言う医師がいます。
「提訴された裁判についての書類が
勤務先の事務部門から届くと、
非常にがっかりしてモチベーションが下がる」と。

本書では、裁判所がどのような根拠に基づいた
診療を重視して判決を下したのかを
分かりやすく解説したつもりです。

多くの医師が本書を読み、
常に「根拠」を意識しながら
診療に携わってもらえるようになれば、
私も執筆にかかわってよかったと思います。

また、医療者の教訓になる裁判例だけでなく、
教訓にならない判決を盛り込んだ点も
役立つと考えています。


──判決内容も以前とは
だいぶ変わってきているようです。

桑原 裁判官が医療側の主張に耳を傾けるように
なりつつあるように感じます。

患者の死亡といった悪い結果や理想論だけから
判断されたら医療側は負けてしまう。

それが最近は、医療側にも何か理由があって
こう判断したのではないかと、考えを巡らす
裁判官が増えているのではないでしょうか。

結果、“トンデモ判決”が
目立たなくなっているようです。


平井 ただ、“トンデモ判決”を下す裁判官は
依然として存在するのは事実です。
こうした裁判官は常に不可解な判決を出すようで、
そういう実態があることも本書には記しました。


──過失と医療事故との因果関係の考え方も、
この10年でだいぶ変わってきました。

桑原 昔は、医療行為が
医療水準に反しているかどうか、
つまり過失があるかどうかが裁判で
重点的に検討されていました。

ただ、過失があったとしても、それが原因で
患者が死亡するといった
悪い結果が生じたのでなければ、医療側は
法的責任を負う必要はありません。

この「因果関係」が認められるには、
過失によって悪い結果が生じたという
「高度の蓋然性」、つまり高い可能性
証明することが従来から求められてきました。

ところが、診療した時点では既に回復しがたい
疾患に侵されていた場合など、
患者側がこの「高度の蓋然性」を
証明するのはかなり困難が伴います。
それができなければ、患者側は全く
損害賠償を請求できなくなります。

そこで2000年代に入り最高裁が判決で
言及し始めたのが、
「相当程度の可能性」という理論です。
過失と悪い結果との間に
「高度の蓋然性」はないが、その可能性が
相当程度あると証明されれば、
数百万円程度の慰謝料を認めるとしたのです。


不可解な「相当程度の可能性」

平井 ところが、この概念が非常に分かりにくい。
「高度の蓋然性」といえば80、90%程度の可能性
と考えられていますが、それでは
「相当程度の可能性」は何%なのか。
20%なのか、50%なのか。
法律家である私たちも分からない。

最高裁は、「相当程度の可能性」を因果関係の
程度ととらえておらず、それ自体を新たな法益
と考えています。

「悪い結果を回避できた高い可能性がなくても、
その可能性があること自体が利益だ」と。

ただ、その利益があることを
どうやって証明するのかと考えると、
結局、過失がなければ悪い結果を回避できた
程度が何%あったのかが必要になっちゃう。


桑原 現実は、裁判所が「エイヤッ」
と決めているような感じですよね(笑)。

平井 医療行為に過失があったら、
それを放置していいのかという、
裁判官の思いもあったのでしょう。

桑原 「相当程度の可能性」理論が出て以降、
「和解を進めやすくなった」
と話していた裁判官がいました。
「落ち度があったのだから、因果関係が
証明できないとしても
多少の賠償をしてくださいよ」と、
医療側に言いやすくなったそうです。


平井 過失と結果の間に確固とした
因果関係がないんだから、
ある意味、感覚論ですよね。

2000年代以前に、適切な医療を受けることを
期待する権利が侵害されたとして、
若干の損害賠償請求を認める「期待権」
理論がありましたが、「相当程度の可能性」
はその理屈を変えた感じでしょうか。
でも、かえって分かりにくくなった
と私は思います。

医療裁判をするときには、
患者側は弁護士費用など
それなりのコストをかけています。
悪い結果との関係はともかく、落ち度のある
医療行為を行った医療側が、その経費を補填しても
いいのではないかという感覚があるようです。


「相当程度」の適用は拡大?

平井 今後は、「相当程度の可能性」
理論がどのような悪い結果まで
適用されるのかが問題でしょう。

桑原 現在は患者が死亡した場合と、
重大な後遺障害が残った場合に適用された
最高裁判例がありますが、
より軽度な後遺障害にまで
対象が広がる可能性もあります。


平井 東京地裁の裁判官が、
「重大な後遺障害に限らず後遺症が発生した
場合でも、『相当程度の可能性』が証明されれば

適用していいのではないか」
と書籍に記しています。

これを考慮すると、医療行為を受けた患者
何かしらの実害があれば適用される
可能性はあると思われます。

ただその場合、後遺障害の程度が
何等級までなら認めるのか、ミスと思わしき
医療行為があったら軽微な後遺障害でも
損害賠償の対象となるのか
──などの問題が残ります。


桑原 適用される範囲に限度が
なくなる可能性もありますね。

──今後のその行方によっては、医療訴訟
件数がまた増えていく可能性はありますか。

平井 軽微な後遺障害であれば、
過失と悪い結果との因果関係が
認められても損害賠償額は
それほど高くはなりません。

だとすれば、仮に「相当程度の可能性」
理論の対象が広がっても、軽微な後遺障害では
患者側の訴訟費用を補填できるほどの
賠償額になるとは考えにくいので、患者側が
提訴しようと考えるのは
どこかで限度があると思います。

しかし、対象範囲があまりにも広がり、
例えば後遺障害が発生しないときでも、
医療側がやるべき医療行為を
しなかったからといって賠償責任が
認められてしまうと、悪い結果の有無を
問わないことになってしまう。

これはかなり恐ろしいことではないでしょうか。
こうした判断をしないように、
裁判官にはお願いしたいと思います
(後編に続く)。

(2010年10月18日東京都内で収録)

『日経メディカル、2010. 12. 9』


記事にも書いてありましたけど。
医療訴訟自体は、昔からあるんだけど。
マスコミ等で全国に広まって有名になったのは、
1999年に起きた横浜市立大事件
都立広尾病院事件の後。

その後、いろんな医療訴訟が起きて。
マスコミの医師叩きもひどくなって、
一番ピークになったのが、2004年の
福島大野病院の事件だと思います。

その後、医師ブログ等で仕方ない、
等の意見が徐々に出てきて。
救急車の「たらい回し」とか、
そういう言葉もはやったんだけど。

結局、原因なのは医師不足とか医療費不足
そういうのもあって、現場は大変なんだ。
という事が徐々にマスコミでも報道されて、
世間にも広まってきた。
そして、医療訴訟トンデモ判決も減ってきた、
という事なんだと思います。


最近は、「某大新聞」 v.s. 「某有名大学」
とか、そういうマニアックな戦いが
一部では盛り上がっているようですが。

それも訴訟がらみではありますけど、
基本的には医療訴訟とは違いますしね。


自宅で分娩していろいろあって、
最後に助けようと思った病院が悪者にされている、
っていう医療ネタはありますけど。
まだ訴訟にはなってないみたいですし。

医療訴訟医療ネタの話というのは、
新聞やテレビ、ネットの記事になっているのを
我々医療関係者が見て、それを解説する。
というのが、医師ブログの基本スタンスなんですけど。

一番ネックになるのは、情報不足なんですよ。
結構、医療関係者のネットワークというのがあるから、
記事になっていない情報が入ってきて、
それも参考にしてブログの記事を書く、
という事もあるんですがね。

それでも、どこまで信用して良いのかわらない、
というのがあって、なかなか難しいんですよね。
自分でも、今更ながら、良く書いてたな、
と思いますね、ホント。

今でも、バリバリ毎日の様に記事を更新している
医師ブロガーもいますけど。
尊敬しちゃいます。
絶対、すごい忙しいと思うのにね。


個人的に、医療訴訟で一番記憶に残っているのは、
福島大野病院」の事件です。

担当の医師が無罪判決を勝ち取ったのは、
約3年前なんですけど。
この時に、裁判には入れませんでしたけど、
福島地裁まで行きましたからね、私。

それと、ブログが炎上した「奈良大淀病院」の件。
今、どうなっているんでしょうか。
ちょっと、良くわかりませんけど。

この2つが個人的には、最も印象に残る
医療訴訟の事件です。

どちらも、医療崩壊が最も進んでいる、
と言われている「産科」の話だ、
というのは偶然ではないと思います。


ちなみに、この記事で取り上げられていた本。
医療訴訟の『そこが知りたい』」
これ、かなりおもしろいので、
皆さんも是非読んでみてね!
ちょっと高いけど。

医療訴訟の「そこが知りたい」―注目判例に学ぶ医療トラブル回避術

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このブログでも力を入れている医師の労働問題
特に時間外勤務に関してですが、
大阪高裁で、医師にとっては画期的な判決が出ましたよ。

なんと、yahooのトップページにも出ています。
まずは、この記事をご覧ください。



医師当直時間外勤務
=奈良の産科医、二審も勝訴―大阪高裁

奈良県立奈良病院(奈良市)の男性産婦人科医2人が、
宿日直勤務を時間外勤務と認めないのは違法として、
割増賃金の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、
大阪高裁は16日、県に約1540万円の支払いを命じた
一審奈良地裁判決を支持し、県側と
原告双方の控訴を棄却した。

原告側代理人の弁護士によると、医師当直勤務を
時間外労働と認めた司法判断は一、二審ともに初めて。

紙浦健二裁判長は、当直医に要請される
入院患者の出産立ち会いや緊急手術、
助産師との頻繁な連絡などは通常業務と同じで、
法定の時間外勤務に該当すると指摘。

「待機時間が多く、労働密度が薄い」
との県側主張を退けた。 

『2010年11月16日:yahooニュース』


本来、当直というのは、
寝ているだけとか、
鍵がかかっているかチェックするだけ
、とか。
その程度の軽い業務だけで良いという条件なので、
通常の業務よりも安い手当てで働いても良い
という条件がついています。

でも、実際の医師当直というのは、
一晩で何十人も患者を診察したり、
全然眠れない、という事も多いです。

通常なら、日中にやっているような業務を
夜中ずーっと通してやっているのですから。
本来であれば、通常の業務と同じ時給で、
15時間とか、その位の給料を払う必要があります


というか、
時間外勤務、深夜勤務として、
時給に加えて割増料金を払わなければならない

というのが、労働基準法という法律から言うと正しいです。

でも、今まで、そういう値段の当直というか、
時間外賃金医師に払っている病院というのは、
ほとんどなかったんですよ。

それなのに、医師は不当に安い当直料でこき使われていた

そんなのはけしからん、と言って奈良地裁に訴えたのが、
奈良の産科医二人です。

奈良地裁で、当直に関しては、産科医の主張を認める
という判決が出ていたのですが。

お互いが控訴したので、大阪高裁で判決が今日出たんですよ。

それが、この記事です。

もっと詳しいのが、m3.comに載っていたので、
これも読んでみてね。



m3.com 11/16号
 
医師時間外手当の請求認めた
一審判決支持、大阪高裁

2010年11月16日
11月16日、大阪高裁で、奈良県立奈良病院の
産婦人科医2人が、未払いだった
時間外・休日労働に対する割増賃金」
(以下、時間外手当)を請求した
裁判の判決の言い渡しがあり、
「宿日直勤務は、実際に診療に従事した
時間だけではなく、待機時間を
含めてすべて勤務時間」
であると判断した奈良地裁の一審判決を
支持しました。

2009年4月22日の奈良地裁の判決では、
A医師に736万8598円、B医師に802万8137円の
支払うよう命じていました
(判決の詳細は、
『「宿直」扱いは違法、奈良地裁が時間外手当支払い求める』
を参照。

医師時間外手当を求めた裁判は珍しい上、
「待機時間を含めて勤務時間」
とした同判決は注目されていました。


これに対し、原告医師、被告である奈良県ともに控訴。
原告は、
(1)時間外手当の割増賃金計算の算定基礎額に、
「給与、調整手当、初任給調整手当、
月額特殊勤務手当」だけでなく、
「期末手当、勤勉手当、住居手当」を加える、
(2)宅直(オンコール)についても
手当を認めるべき、と主張。
一審分に追加し、2人分で
計2700万円を請求していました。

一方、奈良県の控訴理由は、
「実態として通常業務に従事していたか否かにより、
宿日直勤務時間を切り分け、それぞれ割増賃金、
宿日直手当の対象とすべき」などの点。

大阪高裁は、これら両方の主張を退け、
一審判決を支持したわけです。

とはいえ、「待機時間を含めて勤務時間」
という判断が支持されたことは評価すべきであり、
オンコールについては手当の請求は
認められなかったものの、一審判決より、
やや踏み込んだ点があります。
判決言い渡しの際、裁判長は、
以下のように述べ、オンコールの制度的、
運用的な扱いについて、県、
ひいては国に求めています。

「原判決通りの結論になる。
時間外労働、休日労働、その分については、
全時間を勤務時間とするという認定をした。
その理由について詳細に判決文では説示している。

宅直勤務関係については業務命令がない以上、
法的には(請求を)棄却せざるを得ない。
ただし、いろいろな問題点があり、
現状のままでいいのかという点について
十分に検討してほしい。
このようなことについて判決文について記載している」

一審判決は33ページであるの対し、
大阪高裁判決は64ページ。
丁寧に時間外労働やオンコールについて判断しています。

16日夕方、産婦人科医の代理人弁護士の
藤本卓司氏による記者会見が予定されています。
その内容も含め、判決の詳細について、
改めて医療維新のコーナーで掲載します。


『2010.11.16:m3.com』



患者というのは、いつ病気になるかわからないので。
多くの病院は、緊急で病気になった人のために、
夜も救急外来をやっています。

外来患者だけでなく、入院患者も夜に急変する、
という事もありますからね、当然。

毎日1人の医師が日中も働いて、夜もいつ呼ばれるかわからない、
という事は医師だって人間ですから不可能です。
でも、夜でも患者が悪くなる場合もありますから。

夜に急変した患者がいたとき、緊急の患者が来た時に、
各科でそれに対応する医師を決めましょう。

というルールが「暗黙の了解」的に
どこの病院でもなっています。

それがいわゆる
宅直(オンコール)のドクターです。



医師の側も、
>宅直(オンコール)についても手当を認めるべき、

と書いてあるのは、宅直(オンコールでも、
いつ呼ばれるかわからないから、その為に
待機しているんだから、そのための時間に関しても
時間外手当を払ってくださいね。

という理由で、産科医の先生は控訴していたようです。

欧米では、そういうのにも手当てが当然のように
ついているんで。
とんでもない主張ではないんですけどね。

残念ながら、そちらの方は認められませんでした。


でも、

>宅直勤務関係については業務命令がない以上、
法的には(請求を)棄却せざるを得ない。


という事は、逆に
「○○先生は今日は宅直してください」
という、業務命令があれば認められる可能性がある
という事ですよ。

たいてい、各科で「勝手に
オンコール
宅直
、というのを決めているのが現状なので。

利口な医師の皆さんは、「業務命令」をもらってから、
宅直、当番、オンコール、待機医師を決めてくださいね。

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