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診療報酬は医師の人件費ではない

Dr. I / 2011.11.24 23:21 / 推薦数 : 1
日本の医療費は、毎年1兆円以上増えていて、
今は35兆円を越えていますけど。
そのうち、医師人件費というのは
せいぜい1割くらいしかないんですけどねー。

医療費のうち約半分は病院(診療所)に入るけど、
それ以外の半分は製薬会社とか医療材料、
それに不動産の賃貸料とかです。

診療報酬のうち、
医師人件費などに当たる本体部分


もちろん、「など」って書いてあるから、
記事を書いた人はわかっているんだとは思いますけど。

わざと、勘違いさせようとした
意図的な記事なんでしょうか。
まさか、知らないって事はないですよね。


しっかし、この文章。
一つの文が以上に長くて読みにくいんだけど。
プロが書いているんでしょうかね、本当に。



仕分け 医師人件費など議論

政府の行政刷新会議による「政策仕分け」は、
22日から社会保障制度についての議論に入り、
来年度改定される診療報酬のうち、
医師人件費などに当たる本体部分について、
仕分け人から、据え置きや
引き下げを訴える意見が相次ぎ、
来月の改定率の決定を前に、
厚生労働省にも、これを重く受け止めて
対応するよう求める提言をまとめました。

3日目を迎えた行政刷新会議の「政策仕分け」は、
22日から社会保障制度の検証作業に入り、
医療機関に支払われる
診療報酬などを巡って議論しました。

診療報酬は2年ごとに見直されますが、
来年度は、介護報酬と合わせた
同時の改定となります。

厚生労働省は「前回の改定で診療報酬
引き上げたことで、多くの医療機関から
効果があったという声が出ているが、
まだ改善は必要だ」と説明しました。

これに対して財務省は、診療報酬
1%引き上げると医療費がおよそ
3600億円増加すると指摘したうえで、
「デフレや、民間企業の賃金の状況を
踏まえれば、医師人件費などに当たる
診療報酬の本体部分の引き上げは
国民の理解を得られない」と主張しました。

また、仕分け人からも
「この10年間で、国民の所得は10%近く
下がっている一方、医師全体の収入は増えている。
診療報酬が増え続けるのは問題だ」
などという意見が出されました。

そして、診療報酬のうち、医師人件費などに
当たる本体部分について、
9人の仕分け人のうち6人が「据え置くべき」
としたほか、「引き下げるべき」が3人で、
「引き上げるべき」という意見は出されず、
来月の改定率の決定を前に、厚生労働省にも、
これを重く受け止めて対応するよう
求める提言をまとめました。

さらに、病院へ診療報酬を配分する際には、
勤務医の処遇を改善することを
条件にすべきだという提言も取りまとめました。

また、価格の安い「後発医薬品」について、
仕分け人からは「利用率が目標に届いておらず、
患者に理解を求める取り組みが足りない」とか、
医療費の抑制を目指すなか、
効果も安全性も同じなら、
価格が安いものを使うのが当然だ」
などという意見が出されました。

そして、先発医薬品の価格を
後発医薬品の価格に近づけるよう、
大幅に引き下げるとともに、
差額の一部を自己負担とすることを
検討すべきだとする提言をまとめました。

また、医師や薬剤師から、先発医薬品と
後発医薬品のリストを患者に提示する
義務を課すことができないか、
検討すべきだという提言も、
併せて取りまとめました。

『NHK: 11月22日』



2008年、2010年度の診療報酬改定では、
勤務医の負担軽減のために、特に病院の
診療報酬を大幅に上げたんですけど。

7割の医師は、負担が軽減されていないんですよ。

だから、

>さらに、病院へ診療報酬を配分する際には、
勤務医の処遇を改善することを
条件にすべきだという提言も取りまとめました。


というのには、私も賛成します。



勤務医の負担感、改定前後で変化なし7割  
中医協・検証速報

中医協・診療報酬改定結果検証部会の
2011年度調査「病院勤務医の負担軽減の状況調査」
の速報結果によると、病院勤務医の多くが
10年度診療報酬改定後も、長時間連続勤務など
処遇面に変化はないと感じていた。

病院勤務医の負担軽減は08年度改定、
10年度改定で重点項目として盛り込まれたが、
病院勤務医に負担軽減を
実感させるまでには至っていない。

速報結果は10月末の中医協総会に
データのみ配付された。
今後、検証部会の解釈が公表される見通しだ。

18日の中医協総会では、支払い側の白川修二委員
(健保連専務理事)が「病院勤務医
処遇改善のための診療報酬財源は、
病院経営の方に優先的に回ってしまっている。
中医協の方針の優先度が落ちた」
と発言するなど、医師の処遇改善の難しさを指摘。

これに対して診療側の西澤寛俊委員
(全日本病院協会長)は、医師の処遇改善は
給与などの金銭的な部分だけでなく、
休暇を増やすなどある程度の
対応を図っていると主張した。

他の委員からも病院管理者として
医師だけを優先的に処遇改善することは
難しいとの意見も出た。

病院勤務医の負担軽減に関する調査は、
有効回収数804施設で、医師客体数は5465件。

医師が回答した調査では、改定後に
長時間連続勤務が「短くなった」
としたのは11.6%にとどまり、
71.8%が改定前後で「変わらない」と回答。
むしろ「長くなった」との回答が14.7%あった。

時間当たりの業務量は「変わらない」
とした回答が56.2%で半数を超え、
業務量が「むしろ増えた」が36.6%。
当直回数についても「増えた」が10.9%、
「変わらない」が66.2%に上った。

勤務状況を総合的に見て「改善」
「どちらかといえば改善」とした勤務医
18.9%にとどまり、「変わらない」が54.5%で、
10年度改定後も病院勤務医
勤務状況に大きな変化がない
との見方が大勢だった。

処遇面の変化については、
「基本給が増加した」が20.3%、
「変わらない」は70.5%。
手術や当直などの勤務手当は「増加した」が11.2%、
「変わらない」が79.9%で、
診療報酬増収分が医師個人の給与に
反映するまでに至っていない
実態が浮き彫りになった。

医師調査で「勤務医負担軽減策に資する
計画の認知度」を調べた結果、
「知らない」が43.8%を占め、
「知っている」の32.9%を上回り、
診療報酬関連情報の医師への
周知徹底が難しい状況になっている。


『Medifax Digest :2011/11/24』
(ログインしないと、読めません。)



>「基本給が増加した」が20.3%、
>手術や当直などの勤務手当は
「増加した」が11.2%


ですから、医師の負担も減っていないし、
給与が改善した医師も1-2割。

そしたら、その分儲かったお金は、
どこに行っちゃったんでしょうかねー。



そもそも、「提言型政策仕分け」
と言っても、医療に関しては素人が、
一日資料見て言いたい事を言ってる。
ってだけの話ですから。
基本的には、どうせまた言いっぱなしで
終わるんでしょ、って事で期待していませんが。

生活保護」に関する事だけは、
良い事を言っているようですね。

ちょっと長いので、抜粋しますね。



生活保護にメス、「医療機関への指導強化を」
行政刷新会議WG「提言型政策仕分け」、
後発品の使用も求める


行政刷新会議ワーキングループの
「提言型政策仕分け」の最終日の11月23日、
生活保護がテーマになり、医療扶助費の適正化のために、
生活保護の指定医療機関に対する指導強化のほか、
後発医薬品の利用促進や利用の義務付け、
償還払いを前提とした一部自己負担導入などを
検討すべきだと指摘。

さらに、「医療機関のモラルハザードが大きいことから、
その実態把握の仕組みを構築し、
不適切な医療を行っている医療機関は、
生活保護の指定を外すなど厳格な対応を行うべき」
とされ、医療機関に対し厳しい提言がなされた。

生活保護費は2011年度当初予算で
3兆4235億円、うち約半分を医療扶助費が占める。

医療扶助の場合、患者の自己負担はゼロであり、
財務省は、「全額税負担で自己負担が一切ないため、
患者と医療機関の双方にモラルハザードが
生じやすいことを踏まえ、後発医薬品の促進など
生活保護医療の適正化を強化すべき」
と問題提起した。


特に現行の仕組みを問題視した一人が、
仙谷由人・政調会長代行。
「知り合いの良心的な病院経営者によると、
医療機関の経営では未払いの問題が大きい。
しかし、生活保護に限っては国が全額支払うので、
経営上はこれほどいいものはない、
とのことだった」と説明。

その上で、「モラルハザードを起こしているのは、
患者よりも医療機関、というのが直観」とし、
電子レセプトなどを活用し、生活保護の
指定医療機関に対する調査等を充実すべきだとした。

医療機関にモラルハザードが起きる仕組みが問題」

厚生労働省は、生活保護における医療の特徴について、
(1)医療ニーズが高い高齢者の生活保護受給者が増加、
(2)治療が長期化しやすい精神疾患や循環器系疾患が多い、
(3)後発医薬品の利用は一般と比べて低い
医療扶助費に占める後発医薬品の
薬剤費の割合は7.0%、一般では7.9%)、
などの特徴があると説明。

その上で、医療扶助の適正化に向けて、
(1)電子レセプトの活用(医療扶助の請求が高い
  医療機関への指導など)、
(2)向精神薬の処方の適正化、
(3)後発医薬品の利用促進、
などを進めているとした。

一方の財務省は、前述のように、医療扶助には
問題が多いとの認識を示した。

筑波大学大学院システム情報工学研究科教授の
吉田あつし氏は、「医療扶助は、
医療機関にとっては患者を連れて来れば儲かる仕組み。
医療機関の側にモラルハザードが起きる
仕組みを残しておくことが問題。
これを適正化するためには、生活保護の患者が
受診できるのは、信用があり、疾病に関する
十分な知識を持つ医療機関に限定すべき」と求めた。


厚労省は現行制度の見直しに慎重姿勢

一方で、「患者負担ゼロ」が、患者側の
モラルハザードを起こしているとの指摘も少なくなかった。

その是正に向け、玉木雄一郎・衆議院議員は、
受診するたびに「50円」などの自己負担を
徴収することも検討すべきだと提言。

医療扶助費は約1兆5000億円に上る。
今までのようなマイナーチェンジでは、
日本の社会保障費が爆発してしまう。
大胆な改革が必要」(市川氏)。

厚労省は、「指定医療機関において不正があれば、
まず是正することが必要」とし、
指定医療機関の限定は、利用者の医療機関の
選択が制限される面があるとし、
「慎重に検討すべき問題である」と回答。

さらに、患者負担増についても、
「受診抑制にならないよう注意することが必要。
慎重に議論すべき」と答え、
いずれにも消極的な姿勢を示した。


【生活保護医療の適正化策】の評価結果

論点:生活保護医療の適正化策はどうあるべきか
(評価者10人)
給付の適正化の観点から(翌月償還を前提とした)
一部自己負担の検討をすべき:8人

指定医療機関に対する指導強化、
後発医薬品の利用促進などを
通じて適正化すべき:10人
現状維持:0人
その他:2人


『2011年11月24日 橋本佳子(m3.com編集長)』



患者が全員生活保護、っていう病院は、
いくつもあって、そんなのは地元じゃ有名。
というような所もありますからね、実際。

一部の病院がいわゆる「貧困ビジネス
を行っている、というのは事実ですし。
そういう病院を守る必要はないですので、
そういう所はビシビシ取り締まって欲しいです。

ただ、普通の勤務医は、この患者が生活保護だ、
とか知らないで処方していますから。

>(3)後発医薬品の利用は一般と比べて低い
 (医療扶助費に占める後発医薬品の
 薬剤費の割合は7.0%、一般では7.9%)、


これに関しては、一部の悪徳病院が薬価差益
でも儲けようとして、平均値を上げている、
っていうだけで、ちょっと違うんじゃないかな。
と、私は思います。

それと、金銭的に不自由で体も悪くて、
生活保護を受けている人、というのが、
もちろん大半なんだとは思いますけど。

自己負担がゼロだから、簡単に病院にかかる、
とか薬を多く貰おうとする患者。

という人も、結構いますから。

やはり、
患者の側にも、抑制的になるような
システムを構築する
、というのが重要だと思います。

本当は生活保護だけでなく、整骨院の話とかにも
踏み込んでもらいたかったんですが。
この話が出ただけで、悪くはなかったのかな、
とは思いますよ。

でも、問題は法的拘束力がないので。
結局は、声の大きいところには遠慮して、
何も変わらないんでしょうかねー。
この政権では。


いわゆる、アッパーミドルと言われるような、
年収1000万円とか、それよりちょっと上の人。
サラリーマンを狙い撃ちにした、増税とか、
保険料の値上げ
ばかりしてますもんね。
今の民主党。

法人税は40%以上で世界一高い、とか言っても、
実効税率は30%以下ですし。
法人なら、いろんな節税もできるんでしょうけど。
サラリーマンは、そういう節税は
出来ませんからね、基本的に。

年収1億円とか、5000万円とか、
そういうのは、普通のサラリーマンには無理ですけど。
一生懸命頑張って、良い大学に入ったり、
良い会社に入って良い実績を残せば、
年収1000万円程度の部長とか役員とかに
なるチャンスは誰にでもあるんですけどね。

そうなっても、結局、税金や保険料でほとんど
もって行かれる、ってなったら、
頑張る気なくしますよね、普通。

日本がこんなに悪くなってしまったのも、
結局は税収が伸びなかったからなんですけど。
税金を納めるのは、所得税にしても法人税にしても、
人間だ、っていう事をわかってないんでしょうか。

人間って単純だから、
やる気が失せたら、
仕事の効率が悪くなって、稼げなくなるから、
税収も減る、
っていう事をわかっていないんですね。

農家とか、労働組合とか、票をくれる団体にだけ
配慮して、普通のサラリーマンとか、
弱い人からだけ搾り取る。

そういうのが嫌で、前の衆議院選では
民主党に投票した人が多いんだと思いますけど。

政権担当能力がなくて、しかも癒着は
自民党と変わらない、っていうだけの政党ですね。

皆さん、がっかりしていますよね。
私も含めて。
とても残念です。

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第4回 医療の未来を考える会

Dr. I / 2011.05.30 22:58 / 推薦数 : 1
毎年恒例の、「医療の未来を考える会
が今年も開催されますよー。
毎年、各界の有名人に講演してもらって、
すごくおもしろい話が聞ける会なので。
今年も楽しみですね。

今年は、6月19日の日曜日にやります。
テーマは、「
医療情報と患者さん
Health2.0で医療が変わる
」です。



第4回 医療の未来を考える会のご案内


3月11日の東日本大震災により甚大な被害を
受けられた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
さて、来る6月19日に第4回
医療の未来を考える会」を
開催いたしたいと存じ上げます。


テーマ:「医療情報と患者さん
Health2.0で医療が変わる」

これまで医療経営や病院建築、そして
在宅医療などでしたが、今回の震災でわかったよう
ツイッターやFacebookのような
ソーシャルメディアが役立つことはわかりました。

では、実際にこれからの患者さんに必要な
情報をどう伝えて行くのか?
という点からお二人の方に
お話いただくことになりました。


日時:2011年6月19日、日曜日

会場:東京都千代田区神田美土代町
7番地住友不動産神田ビル10階
メディカル・データ・ビジョン株式会社 
会議室
『メディカル・データ・ビジョン』


時間:午後1時半~午後4時

会費:1500円(資料代込み)

<人数>
先着50名様(医師、看護師、学生のほか、
一般の方も歓迎いたします)


講演1:DPCデータと情報公開(仮)
演者:株式会社 ケアレビュー 
代表取締役:加藤良平氏

『株式会社 ケアレビュー 』

全国の急性期病院をかなり細かく分析、
比較できる医療情報サイト「病院情報局」
を運営している会社です。

『病院情報局』

病院情報局】は、全国の急性期病院
患者数・平均在院日数などの診療実績や、
医師数・看護師数・病床数などの基本情報を
比較できる医療情報サイトです。

厚生労働省が集めているDPCデータからわかる
手術件数や病院が得意とする診療分野など、
これまで患者さんが得られなかった情報は、
21世紀の医療に変革をもたらすか?
について講演をいただきます。


講演2:「闘病体験の共有と傾聴 
~ソーシャル・リスニングの時代へ~」
演者:株式会社 イニシアティブ 
代表 三宅 啓氏

『TOBYO(闘病)』

TOBYO(闘病)とは、ネット上のすべての
闘病体験を可視化し検索可能に
することをめざすプロジェクト。
うつ病、乳がん、関節リウマチから希少難病まで、
1000疾患、28000件の闘病サイトに
蓄積された貴重な体験と知識へアクセスできる、
最大級の闘病ポータルサイトです。

従来の医療では見えなかったこと、
そしてこれからの医療について講演をいただきます。



<申し込みは下記のフォームよりお送りください>

『第4回医療の未来を考える会、参加申し込み』




『病院情報局』
は、全国の急性期病院の実績なんかがわかるので。
この病院に行こう、と思ったときとか、
自分の地元の病院って、どんな病院かな。
と思ったときに、重宝されるサイトです。

テレビ「がっちりアカデミー」で紹介された事もあって、
今すごい人気のようですよ。

『「がっちりアカデミー」2010.4.16』

きちんとした病院は、当然、自分の病院
データーを公開していますから、
参考になると思いますよ。

ごくわずかですけど、データーの公表をこばんでいる、
という病院もあるようですけど。
何か、やましい事やっているんでしょうかねー。
ちょっと、信用できないかもしれませんね。

東電もそうですけど、情報をきちんと公開しない、
というのは、今の時代、
信用されないのは当たり前だと思います。

良い子の皆さんは、きちんと調べてから
ちゃんとした病院に行ってね。



注目すべき映像:Health2.0の潮流

web2.0およびクラウドコンピューティングの
影響をうけ、ネットでの医療情報の扱いも
変わってきたというHealth2.0の潮流を
紹介したものなので、reshape2009という
オランダでのweb医療の研究会での
オープンニングに使われたビデオなのですが、
内容がすごいです。


◆世界最大のSNSであるfacebookの
 加入者は3億人を超え、世界で4番目に
 多い国の人口に匹敵する

◆「友達」意味がかわってきた

◆ボストン大学がメールアドレスを学生に
 配布するのをやめて、SNS中心の
 コミニケーションにしたという
 SNSを中心としたweb環境の推移とともに

◆10分間の診察室での話の
 50-60%しか患者の記憶にない

◆30%の人はネットの情報で医者を選ぶ

◆57%の患者が自分の医療情報をネット上で共有する

◆1/4のアメリカの患者が、ネット情報でERを選ぶ

◆次のヘルスケアパートナーはonline上にいる?

というショッキングな内容をつたえています。
是非ご覧あれ。

『注目すべき映像:Health2.0の潮流』



 <本の紹介>

「医療が変わるto2020」
―DPC/PDPS・地域連携・P4P・臨床指標・
RBRVS・スキルミクス・etc

国際医療福祉大学院教授の
武藤正樹先生が、本を出されましたよ。

1年後,5年後,10年後に日本の医療
医療制度がどう変わっているか,
医療機関はその変化にどう対応すればいいのか,
そのために今為すべきことは何か?

変わりつつある「現状」と,「未来」へと向かう
日本の医療の「潮流」を明快に描出されています。

興味ある人は、是非どうぞ。

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菅野医師、「世界の100人」選出

Dr. I / 2011.04.25 00:06 / 推薦数 : 2
(宮城県南三陸町)志津川病院で、
自分も被災した直後に、すぐに病院の上の方に
患者さんを搬送して、3日間、電気も点滴もない中、
ずーっと患者さんを診ていた、菅野武先生。

この方が、米誌タイムが選ぶ、
世界で最も影響力のある100人」に
選ばれましたよ。

菅野先生、31歳と医師の中では若手ですけど。
実際に、自分も被災してしまった時に、
臨機応援に対応して、患者さんを搬送して、
しかも患者さんが全員ヘリで搬送されるまで、
自分も避難もせず患者を診ている。
なんて、やっぱりすごい先生ですね。

最近、医療
ドラマとか映画が流行っていますけど。
やっぱり、本物の方がすごいですね。



菅野医師「私も救われた」 
タイム誌「世界の100人」選出

米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」に
選ばれた内科医菅野武さん(31)は4月22日、
所属する東北大大学院医学系研究科で記者会見し、
「被災者は今も苦しい生活を送っている。
被害は終わっていないことを広く伝えたい」
と話した。

菅野さんは、勤務していた公立志津川病院
(宮城県南三陸町)から患者全員が
救出されるまでの3日間について
「電気も点滴もない中で、患者さんや
避難してきた人とつらい夜を過ごした。

みんなで声を掛け合い、自分自身も
多くの人に救われた」と振り返った。

菅野さんの志津川病院での
任期は3月末までだったが、
被災した患者を診察するため、
今月中旬まで勤務を延長した。

仙台市の実家に戻ってからは、地震5日後の
3月16日に生まれ、ほとんど会えなかった
長男を世話しながら、罹災(りさい)証明の申請や、
津波で流された車の手続きなどに
追われているという。

震災前から東北大大学院医学系研究科への
進学が決まっており、5月からは
専門の消化器内科の研究に取り組む。

菅野さんは「専門性を身に付けた上で、
さらに地域医療に貢献したい」と抱負を語った。

『2011年04月23日 【河北新報】』




「目の前の人助けただけ」 
宮城の菅野医師

米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」
に選ばれた宮城県の内科医菅野武
(かんの・たけし)さん(31)は4月22日、
「目の前の困っている人を助けるという
当たり前のことを、震災という
受難の中でも続けただけ」
と心境を語った。

菅野さんは「すごいことをしたとも思わないが、
日本人全体が復興に向けて頑張っている中で、
その1人として選ばれたと考えることにした」
と選出を受け止めている。

震災前から決まっていたとおり、勤務していた
南三陸町の公立志津川病院を4月中旬に離れた。

仙台市の実家で、被災者としての
罹災(りさい)証明の申請や流された
車の手続きなどに加え、生まれたばかりの
長男の世話に追われている。

5月から東北大の大学院に進む予定。
「地域でも一流の治療が受けられるようにしたい。
南三陸町には通い続けるつもり」と話した。

2011年4月22日 提供:共同通信社



南相馬市長と菅野医師選出 
政府批判、患者避難尽力 
米誌の影響力ある100人

米誌タイムは4月21日、毎年恒例の
「世界で最も影響力のある100人」の
2011年版を発表し、福島第1原発事故での
政府の対応を動画投稿サイト
「ユーチューブ」で批判、
世界に支援を訴えた福島県南相馬市の
桜井勝延(さくらい・かつのぶ)市長
(55)が選ばれた。

宮城県南三陸町で患者の避難や治療に
尽力した内科医菅野武(かんの・たけし)さん
(31)も含まれた。

一般からのネット投票で選ぶ別の
「世界で最も影響力のある100人」では、
福島原発で作業に従事している
「福島原発の作業員」が16位に入った。

桜井市長は3月24日撮影の動画で、
同原発から半径20~30キロ圏内に出された
屋内退避指示により「南相馬市は食料、
ガソリンが不足し、市民は兵糧攻め的な
状況に置かれている」と支援を訴え
「政府や東京電力からの情報が不足している」
と批判。
英語字幕を付け世界に発信、21日までに
再生回数は35万回を超え、大きな反響を呼んだ。

タイムは「日本で政治家になるということは、
抑制的な態度を取り、あいまいな言葉を話す」
ことを意味するが、未曽有の地震、津波、
原発事故を受け、桜井市長は
「通常の礼儀正しさを捨て、
政府や大企業にかみついた」
とたたえた。

菅野医師については「津波警報が鳴った直後に、
病院上階への患者の搬送を開始。
2日後に患者全員がヘリコプターで
搬送されるまで自分は避難しなかった。
3日後、妻の出産になんとか間に合った」とした。

菅野さんはニューヨークで予定される選出に
関するイベントに出席すると述べた上で
「被災地の状況を伝えたい」と語った。

100人はタイム編集者が毎年、政治家や科学者、
芸術家、経済人などから独自に選出。

エジプトの大規模反政府デモをインターネットで
呼び掛けて拘束されたワエル・ゴニム氏、
米外交公電を暴露した内部告発サイト
「ウィキリークス」創設者の
ジュリアン・アサンジ容疑者、
約7年半ぶりに自宅軟禁を解除されたミャンマーの
民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん、
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の
後継者に決まった
金正恩(キム・ジョンウン)氏も選ばれた。
100人に順位はない。

2011年4月22日 提供:共同通信社



管野先生、言っているコメントもさすがです。

これから、研究して、終わったら
臨床に戻る事になるんだと思います。
きっと、良い医者になると思いますから、
期待したいところですね。

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医療格差、病院間で死亡率3倍

Dr. I / 2010.10.17 19:10 / 推薦数 : 2
日本の医療WHO(世界保健機関)で世界一だ、
と認定されているほど優秀です。

海外の文献などを読んでも、手術の成功率、死亡率
それに、私の専門の循環器で言えば、
心不全や心筋梗塞の病院内死亡率とか。
冠動脈という心臓の血管内治療の成功率、等。
世界と比べても、日本の方が優秀だな、
と思う事も、多々あります。

個人的にも、医療関係者は優秀な人も多いし、
頑張っているとは思います。

ただ、
一生懸命にやった結果が最良だ、
というのは、必ずしも限りません
から。
自分がやった治療が最善なのか、
という事を確認するためには、
結果」がどうなっているのか、
比較検討する必要があります。

でも、残念ながら、日本では情報を公開する、
というのが、あまり行われておりません。

一握りの人間が、既得権益を守るために
情報を独占しているのか。
あるいは、そういう文化なのか、
理由はよくわかりませんけど。

日本では、欧米に比べて、情報公開は遅れています。


だから、自分では最良の医療をやっている、
自分の病院最高の医療をやっている、と思っても、
実際に結果的には死亡率が高いのか低いのか。
成功率は高いのか低いのか、という事が
よくわからなかったんですよ。
残念ながら。

でも、今回、病院名は非公開とはいえ、
病院毎の死亡率が発表されたんですよ。

こういうのがわかると、自分の病院
日本の他の病院と比べて、死亡率が低いから
良い医療をやってるんだ、という事がわかって、
今までやっている医療に自信が持てたり。

逆に、死亡率が高いのは、どこかに原因があるからだ。
って事で、もっと勉強するようになって、
より良い医療が出来るようになる、
というメリットがあります。

だから、とても良い事だと思いますよ。

本日は、医療関係者からは非常に評判の悪い、
毎日新聞」の記事からの引用です。



明日へのカルテ:第2部・
医療格差をなくすには/1 
死亡率、最大3倍差も


◇70病院、入院患者 
医師ら研究班、日常データ比較


入院患者死亡率が最も高い病院
平均的な病院の1・6倍に達し、
逆に最低の病院は0・6倍--。

文部科学省研究班(班長、上原鳴夫・
東北大医学部教授)と、「医療の質・安全学会」
などで作る「医療安全全国共同行動企画委員会」
が、全国70病院患者が入院中に死亡した率を
比較可能な形で算出したところ、
大きな格差が存在することが明らかになった。

病院名は非公表だが、こうした
データが日本で算出されたのは初めてだ。

算出した数値は「標準化病院死亡比(HSMR)」
と呼ばれる指標。

病名や年齢などから患者死亡率を予測し、
病院死亡率が平均の何倍かを割り出す。
結果は平均的な病院が100になるよう
調整して数値化する。

欧米では10年以上前から医療の質の
指標の一つとして使われ、質向上や
問題発見の契機になっている。


上原教授たちは、医療安全全国共同行動に
参加している大学病院や各地の基幹病院など
70施設から、07~08年の患者データを収集。

HSMRの計算法を開発した英国の
専門家に送り算出を依頼した。

多くの病院は100前後だったが、
120を超える病院が六つあり、最高は160。
低い方では、80未満の病院が11あり、
60程度が三つあった。

死亡率に最大で3倍近い格差がある可能性がある。
上原教授は「思ったより差があった」と話す。

結果は各病院に知らせ、医療を改善する
参考にしてもらった。
今は対象病院を180余りに増やし、
2回目の算出を進めている。

算出の目的は、各病院医療の改善ぶりを
数字で明らかにすることだ。


病院が安全対策の徹底に努めても
手応えは実感しにくい。
改善の成果がHSMRの変化として
数字に反映されれば、現場の励みになるし、
努力を社会に分かってもらえる」
と上原教授。

決して病院のランクづけが目的ではないという。
 
もちろん、これだけで病院の質が
決まるわけではない。

だが、HSMRが並外れて高ければ、
その病院医療のどこかに問題があることを
疑うきっかけになる。

データが増えれば、病院全体の死亡率だけでなく、
病気ごとの死亡率もチェックできるようになる。

しかも、今回の算出に使った患者データは
特別なものではない。

診療報酬を包括払い方式で請求する病院が毎月、
患者の診療内容を記載して厚生労働省に提出
している「DPC(包括払い)データ」だ。

提出している病院は約1400あり、
合計病床数は全国の約半数に達する。
主要な病院にとっては日常的なデータといえる。


欧米では、HSMRが130前後だった病院が、
努力して100未満に下げた事例が
複数報告されている。

一方、貴重なデータが生かされない日本。
格差は見え始めたばかりで、改善はこれからだ。


    ◇

病院選びに悩む患者・家族は多く、
出版物やインターネット上には
病院ランキング」があふれている。

だが、本来なら全国どこでも
最善の医療を受けられる状況が理想だ。

このため、今後のキーワードとして、
病院間の医療格差やばらつきを明らかにする
「見える化」や、格差をなくす
「均てん化」が注目されている。

患者にとってメリットの大きいこれらの
取り組みを進めるにはどうすればいいのか。
課題や解決策を探る。




明日へのカルテ:第2部・
医療格差をなくすには 
データ生かし死者減


医療の質のばらつきや格差を明らかにし、
是正していく取り組みは、欧米では既に一般的だ。

今回、国内で初めて算出された
「標準化病院死亡比(HSMR)」も利用が進んでおり、
実際に患者死亡率の低下につなげた病院がいくつもある。
日本でも同様の取り組みを広げていくには、
どうしたらいいのか。


 ◆診療の質、改善図る欧米

 ◇英の2病院、4年間で905人

HSMRが開発された英国では、公立病院などの
診療の質の管理に利用されている。

開発者の一人で、元英国医師会長の
ブライアン・ジャーマン英ロンドン大名誉教授
などによると、各病院のデータは毎月、
英インペリアル・カレッジに集められて分析され、
公開もされている。

数値が異常に高いとみられる病院には、
カレッジが警告を出す。
警告は同時に、法律に基づいて医療や福祉の質を
規制する独立組織「ケアの質委員会」に通知される。

 
効果は既に上がっている。
英中部のウォルソール病院は、
00年のHSMRが130だった。

死者数は年間1080人で、
平均的な病院より250人多いと推計された。

これを受け病院は、心臓病や呼吸器病、
がんなど7診療グループでそれぞれ改善を図った。
その結果、04年のHSMRは93に下がり、
死者を年295人減らせたと推定された。

また、01年のHSMRが95だった、
英中部の聖ルカ病院など2病院

さらに向上を目指し、院内に死亡率低減チームを設け、
院内感染予防や誤投薬防止などに努めた。
05年には78に低下し、02~05年の4年間で
死者を905人減らせたと推計されたという。

カナダでも、政府と地方自治体が共同で設立した
非営利の独立組織「カナダ保健医療情報研究機関」が、
90余りの病院について04年以降のHSMRを調査。

毎年の値を病院の実名とともに
インターネットで公開している。
この機関は、保健医療情報を収集・分析し、
公開するのが仕事だ。

HSMR導入後、07年までの3年間に、
カナダ全体のHSMRは約6ポイント下がったという。

機関は「HSMRは医療を改善する機会を与え、
変革を動機づけし、進歩の跡を示す」と指摘する。

日本では、今回の算出を継続的な取り組みに
つなげることができるのか。
今回はジャーマン名誉教授と研究班の協力で、
病院の負担はなかったが、本来は費用がかかる。

算出に携わった上原鳴夫・東北大医学部教授は
「改善の効果を『見える化』し、異常を早めに
察知し対処する仕組み作りのため、
日本でもHSMRが普及してほしい」と話し、
予算と態勢づくりに行政の支援を期待する。


 ◆分析ノウハウ探る日本

 ◇検査見直し黒字例も

日本では、HSMR算出に使われた
「DPC(包括払い)データ」を活用し、
医療の質や経営を改善する試みも始まっている。

DPCデータには、退院または病棟を移った
入院患者全員について、いつ、どんな治療を
実施したかなどの詳細情報が含まれる。

厚生労働省は全国の病院別データを公表しており、
これを分析することで他病院や全国平均と
診療プロセスを細かく比較することが可能だ。


「こんなに差があるのか……」。
昨年6月、愛知県の小牧市民病院で開かれた
「東海自治体病院DPC勉強会(ToCoM)」
の初会合で、参加者から驚きの声が上がった。

胆のう摘出手術後、感染症を防ぐため
注射する抗生剤について、1症例当たりの
平均使用額をDPCデータから比べたところ、
病院間で約300円から約1万1000円まで
大きな開きがあったためだ。

ToCoMには、愛知、岐阜、三重3県の
県立や市立の21病院が参加。
年2回程度、各病院の診療情報管理士らが集まり、
DPCデータを交換して
検査や投薬の状況を比較している。

初会合で高額な抗生剤使用が明らかになった病院は、
その後半年で使用額を半減させたという。

松阪市民病院(三重県)は08年度にDPCを導入し、
ToCoMで得た情報も参考にしながら
手術前検査などの効率化を徹底した結果、
09年度決算で平成に入って初の黒字を達成した。

ToCoMの代表世話人でもある同病院
世古口務・総合企画室副室長は
「各病院は最高の医療を提供している
と思い込みがちだが、実態は違うということを
DPCデータは客観的に示してくれる。
診療の効率化は在院日数が短縮するなど、
患者にとってもメリットが大きい。
DPCデータはまさに『宝の山』だ」
と話す。

 
ただ、こうした取り組みは一部にとどまっている。
国のDPCデータ調査研究班の代表者、
伏見清秀・東京医科歯科大教授は
「データの分析や活用のノウハウが、
まだ浸透していない」と指摘する。

厚労省は03年度にDPC制度を導入したが、
公表データの扱いは病院任せで、データを
管理・分析する統一的なシステムも構築していない。

診療情報を適切に管理・分析し、
臨床現場にフィードバックできる
人材の育成も大きな課題だ。

伏見教授は
「日本の病院は経営感覚にたけたスタッフが
欧米に比べ少ない。
臨床の担当者も医療の質の評価や効率化に
もっと目を向けるべきだ」
と訴える。


==============

 ◇病院が提出するDPCデータの主な情報

■診療録(カルテ)情報
 ▽患者の識別番号・性別・生年月日
 ▽治験の有無
 ▽入・退院日
 ▽入院経路
 ▽退院先
 ▽入院後24時間以内の死亡の有無
 ▽傷病名
 ▽手術の名称・実施日・回数
 ▽麻酔の種類
 ▽妊娠の有無
 ▽がんのステージ(病期)
 ▽化学療法の有無

■診療報酬明細書(レセプト)情報
 ▽診療行為の名称・実施日・回数
 ▽使用薬剤の種類・量・価格
 ▽医師識別番号、病棟識別番号
 ※患者名は匿名


『毎日新聞 1:2010/10/16』
『毎日新聞 2:2010/10/16』



こういうデーターが公表される事自体は、
非常に良い事だとは思います。

ただ、この数字だけを単純に比較する
という事は危険ですよ。

市販されている「病院ランキング」とか、
そういうのにも当てはまる事ですけどね。


何故かというと。
重症患者が多ければ、死亡率は上がる。
これ、当たり前の事ですよね。

言い方を変えれば、
重症患者が多い病院は、
死亡率が高い
んですよ。

だから、
死亡率が高い病院」 = 「悪い病院
というのは、必ずしも当てはまらないんです。


例えば。

ある地域に病院病院がある、とします。

という病院は小さい病院で、
医療スタッフも足りないし、
医療器械も最新の物はそろっていません。

という病院は、地域の基幹病院で、
医療スタッフもたくさんいて、
最新の医療機器もそろっているし、
集中治療室などもある立派な病院です。

だから、病院はその地域のいろんな病院から、
重症の患者をたくさん紹介してもらっています。


とっても重症の患者さんが、
Aという病院に来た場合。

小さな病院が、うちの施設の医療では、
この患者は助からない。
この患者の命を助けるためには、
集中治療室もあって、医療スタッフも
器具も充実している大病院Bに送るしかない。


こういう場合、小さな病院
病院に送る事は、正しい事ですよね。

Bという大病院は、医療スタッフも優秀で、
医療器具もそろっていて、
素晴らしい治療が出来ますけど。

残念ながら、
全ての患者さんを助ける、
という事はできません。


このまま病院にいたら助からなかった患者
助ける事が出来る場合も、もちろん多いけど。

病院で治療しても、病院で治療しても
助けられない、という命はもちろんあります。

だって、病院に来た瞬間、
人間が不死身になる訳じゃないですからね。


小さな病院は、重症患者病院に送る。
病院は、重症の患者さんばかり、
病院や他の病院から紹介されて治療している。

こういう場合、病院で亡くなる患者さんの数は、
かなり多くなりますよね、当然。

重症患者を診るのには、軽症患者を診るよりも
何倍も労力がかかります。

だから、軽症の患者さんは、なるべく中小病院で診て、
病院Bは軽症患者を減らして、重症患者の治療に
専念する
、という形を取ることになります。

こういうの「医療連携」、「地域連携」と言います。

その結果、病院には
軽症患者は少なくて、
重症患者が多く集まります
から。
当然、死亡率は高くなります

こういう場合、病院死亡率が、
病院死亡率よりも低い、
という事があり得ます。


じゃあ、「
病院BよりもA病院の方が
医療の質が良い」
、と言えますか?

そんな訳ないですよね。
元々診ている、
患者の質、というか内容が
全然違う
んですから。
そもそも、比較になりません。


だから、この病院死亡率が高い
というだけで、医療の質が低い
という事にはならないし。
比較する事も、単純ではないんですよ。

だから、「死亡率が3倍」という言葉だけを聞いて、
この病院はけしからん。
なんて事を言ってはいけませんよ。


ただし、
同じような病気、同じような重症度で、
死亡率に差があるか、ないか。

という事を比較して、差があった場合
やはり、医療の質自体に問題がある
と思った方が良いと思います。


死亡率が高い病院というのは、実際に存在します。
でも、客観的なデーターも見ないで、
「うちの病院は、重症患者が多いから」とか、
単なる「言い訳」をするだけでは、
良い医療が行われませんので。

客観的なデーターを比較して、
もし悪いのであれば、謙虚にそれを受け止める。
そして、何故悪いのかを、冷静に分析して、
悪いところを改善して、より良い医療を行う。

という事は、絶対に必要です。

そのためには、「客観的なデーターを集める
という事と「そのデーターを公表する
という事の両方が必要になります。


今まで、日本では欧米では当たり前だった、
そんな事が出来ていなかったので。
今回の件は、画期的な事だと思います。


実際、記事にも書いてあるように、
悪いところを分析して、死亡率が改善した。
という病院も、たくさんあります
から。

より良い医療を行うためにも、
どんどん広げていってもらいたいものですね。

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外科医「過剰労働」

Dr. I / 2010.08.14 19:20 / 推薦数 : 5
外科医の労働が過剰だ、
っていうアンケート結果が、
日本外科学会から発表されましたね。

私は循環器内科なので、
外科ではないんですが。
循環器内科っいうのは、どっちかと言うと、
内科の中では外科に近い科なんですよ。


外科っていうのは、大雑把に言うと、
手術をする科」。

内科っていうのは、
手術をしない科」という言い方で分類されます。

循環器内科内科ですから、
基本的には手術はしないんですが。
ペースメーカー植え込み術、
っていうのは小さい手術はします。

それに、いわゆる「血管内手術
と言われているような手術もします。
医学的な言い方をすると、
「冠動脈形成術(PCI)」
とか、「心臓カテーテル手術」、
「冠動脈ステント留置術」
という言い方をされるものです。


心筋梗塞」っていう病気は、
心臓に血液や酸素を与えている、
心臓の表面にある「冠動脈」という血管。
これが、突然詰まる病気です。

日本人の死因の第二位は、
「心不全」、「心筋梗塞」といった
心臓に関する病気ですから。
死亡する事もある重大な病気です。

こういう病気は、「突然」なりますから。
ほどんどの場合、緊急手術(検査)になります。

外科っていうのも、急に腸が詰まった、とか。
腹膜炎になった、とか。
緊急でやる手術が多いから大変。
というのは、全国どこでも一緒です。

緊急手術検査が多い、という意味では、
外科循環器内科は似ている、
という言い方もできると思います。

日本循環器学界では、こういうアンケートは
行われていないんですけど。
是非、やってもらいたいものですね。



改善なく依然「過剰労働」 
日本外科学会が労働実態調査


日本外科学会・外科医労働環境改善委員会は、
外科医療のシステム改革を推進する
基礎データとする目的で、学会員の
典型的な1週間について
タイムスタディ調査を実施した。

調査機関は昨年12月4日から
今年3月2日までで、学会員約3万8000人のうち
電子メールアドレスが明らかな
2万人余の会員を対象にアンケート調査を案内し、
1744人から回答を得た。
回答率は全会員数に対し4.5%だった。

外科医の週間平均労働時間は全体で97.6時間。
診療に要した67.2時間のうち、
手術が15.2時間であったのに対し、
手術以外の医業・仕事(以下、手術以外診療)
が52.0時間だった。

診療以外の教育・研究・管理・院外の仕事
(以下、診療以外)に要した時間は、
30.4時間だった(図1)。

特に診療以外の所要時間では、卒後年数が
増えるに従ってカルテ以外の書類書きや
雑事などが増えることが分かった(図2)。
また教育・会議系業務も卒後年数の
増加に伴って増えることが示された。


当直明け勤務はほぼ100%

当直については、回答者の46%が
当直ありと回答し、週間当たりの当直回数は
1回が79%、2回が15%、3回が5%だった。

卒後年数で比べると、当直ありの回答者は
平均16.2年、当直なしの回答者は
平均23.9年だった。

当直明け日の労働時間は12.2時間で、
このうち手術が2時間、手術以外診療が7.1時間、
診療以外が3.2時間。

当直明け日に手術があるとした回答者は42%に達し、
当直明け日に仕事があるとした回答者は99%だった。

調査では平日昼夜以外の労働実態も明らかになった。
休日(土曜午前8時から月曜午前8時前まで)の
勤務時間は、平均19.1時間だった。

手術2%に対し、手術以外診療が62%、
診療以外が37%を占めた。

年収に関する回答では、卒後年数が増えるにつれ、
外勤時間は減り、年収も増えることが示された。

卒後年数1-10年では外勤が12.4時間で
年収は882万円だったのに対し、
卒後31年以上では外勤は2.9時間、
年収は1607万円となった。

国公立・私立を問わず大学病院は
外勤時間が15時間を超えた。

回答者の卒後年数は平均20.3年で、
男女構成(不明を除く)は男性91%、
女性7%だった。

診療科別では消化器外科が37%で最多となり、
次いで心臓血管外科、呼吸器外科が続いた。
調査結果の詳細な解説は、
7月下旬に発行される学会誌に掲載される。


2010年6月7日
提供:Japan Medicine(じほう)




外科医の週間平均労働時間は
全体で97.6時間。


いわゆる「法定労働時間」というのは、
一日8時間で週5日労働ですから。
週40時間

平均で97.6時間という事は、
並の外科法律で決められた労働時間
2.5倍働いている、って事ですね。

過労死の認定基準っていうのが、
月80時間の時間外労働が3ヶ月、
または月100時間の時間外労働が1ヶ月


ですから。
週45時間オーバーしているというのは、
月に直すと、約4倍で200時間ですか。

過労死の基準の2倍ですね。
しかも、あくまでこれ「平均」ですから。
若い外科はもっと働いている、
って事になりますよね。

厚生労働省は、そういう事を
認識しているんでしょうかねー。



検査や治療など、
医者にしか出来ない仕事」
っていうのもありますし。

急に胸が痛くなったとか、お腹が痛い。
だから、緊急の手術や検査が必要だ。
という事に関しては、
医者であるからには、しょうがない。
という事で、ほとんどの医師
納得していると思います。

患者数が多すぎて対応できない、
とかそういうのはあるかもしれませんけどね。

でも、事務員や医療秘書にも出来る仕事を
全部医者に押し付けた結果、
医師の仕事が多すぎる。
その結果、医師労働時間が長い
という事で納得していないという
医師の方が多いんじゃないでしょうかね。
実際のところ。

看護師や事務員は労働組合に入っているから、
そういう力の強い所には遠慮して。
個人主義で労働組合に入っていない医師
全部仕事を押し付けている。
という病院も、残念ながら多いです。


医師の場合は、給料がそれなりに良いですから。
お金の問題で文句を言う人は、
他の職種に比べたら多くないと思いますけど。

逆に言うと、時給の高い医師に、
時給が安い職員でも出来る仕事をやらせる。
という事は、「医療経済額的に損」です。

アメリカなんかは、そういうのが
徹底していますから。
いわゆる「コメディカル」と言われる、
医師以外の医療関係職員が日本の病院の
10倍くらいいるのが平均的です。


日本でもいわゆる「勝ち組病院」
と言われている病院のやり方の基本は。
医師には医師しか出来ない仕事に集中させる」
というやり方をして、そのために、
医療秘書や事務員、助手などのスタッフを雇う。

その結果、患者の数も増えるし、単価も上がる。
人件費は当然増えるけど、それ以上に
収入も増えて病院の利益も増える。

というやり方をしています。

病院で働く「100床当たりの人員」と
「病院の利益率」が比例する、

というのは有名な話です。


看護助手とか医療秘書とか事務員とか。
そういう職種は、医師や看護師、薬剤師など、
資格のいらない職種ですから。

そういう人たちを多く雇ったら、
地域の雇用にも貢献できるし。
病院の利益も上がるし、地域住民の
信頼も得られるんですけどねー。

残念ながら、多くの病院の上の人は、
「目先の利益」しか考えられずに、
力の弱い医師をこき使う
事しか出来ていないのが、今の日本の現状です。

医療崩壊の原因は、国の医療費とか、
政策とか、そういう「マクロの視点」
の問題もあるんだけど。

半分くらいは、理解のない病院の上層部、
とか患者側の問題とか、
「ミクロの視点」でもあるんですけどね。
実際は。

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労働基準法違反バレバレ

Dr. I / 2010.07.04 23:10 / 推薦数 : 2
労度基準法」という法律で、
経営者は労働者の労働時間を把握する義務
そしてそれに応じて賃金を払う義務、
というのがあります。

まあ、それには「適用除外者」というのもあって、
いわゆる国家公務員や地方公務員とか
そういう人たちは別ですけど。
病院に勤める「医師」には適用されます。

中には病院の経営者で、
平気で「医者は別だ」とか言う人もいますが。
時代錯誤もはなはだしいですね。
全くそんな事はありません。

医者」でも「勤務医」である限り、
病院に雇われている「労働者」ですから。
経営者は、「労働基準法」に従って、
タイムカード等を使って労働者の
労働時間を管理して、それに応じて
もし時間外に働いているのであれば、
時間外賃金を払う義務があります。


厚生労働省の課長が中医協の分科会で、
厚生労働省の課長は、
「職種別の給与が把握されていない病院がある。
タイムカードなんか全然使っていない。
もしかすると、労働基準法違反が
バレバレになるのでやらないのかもしれない」


と言っているんですけど。
まさか「故意」ではないですよね、きっと。
労働基準法違反って、違反したって、
ばれたら金払えば良いんだろ、とか、
子供の万引きみたいな言い訳してる
アホな経営者もいるみたいですけど。

労働基準法違反で悪質な場合は、
「刑事罰」がありますからね。
逮捕」されて、もしかしたら
牢屋」に入るかもしれないんですけどねー。

檻の中で反省すれば良いんでしょう。


今日は「ロハスメディカルブログ」
からの引用です。
いつもお世話になっております。



「労基法違反がバレバレになる」 ─ 厚労省課長
新井裕充 (2010年6月29日 )

医療機関のコストを調査する中医協の
分科会で厚生労働省の課長は、
「職種別の給与が把握されていない病院がある。
タイムカードなんか全然使っていない。
もしかすると、労働基準法違反が
バレバレになるのでやらないのかもしれない」
と述べた。(新井裕充)


厚労省は6月28日、中医協の下部組織である
医療機関のコスト調査分科会」(分科会長=
田中滋・慶應義塾大大学院経営管理研究科教授)
を開催した。

この分科会は、診療報酬改定に医療機関の
コストを反映させることを目的として
年1回のペースで開かれている。

池上直己・慶應義塾大教授は08年6月13日の
同分科会で、「公的な調査として
活用可能な段階になった」と自信を見せた。

昨年の分科会では、このコスト調査が
実用可能な段階になったことは了承されたが、
悩みの種があった。
 
それは、調査に参加する病院の数。
この複雑怪奇なコスト調査に協力できるのは、
DPC病院の中でも比較的規模が大きく、
経営管理の体制が整っている病院に限られている。

しかし、診療報酬改定の基礎資料である
医療経済実態調査」を補完するデータとして
使用するためには、127のDPC病院
回答ではあまりにも少なすぎる。

そこで、大病院だけでなく中小病院にも
調査に協力してもらうため、調査を
簡素化する方針が昨年の同分科会で決定。
次の調査に向けて、まずは回答する上で
手間が掛かった項目をアンケート調査することにした。

具体的にどの項目の回答に手間が掛かったのか、
既存のデータを回答票に転記するだけで済んだのか、
判断に迷った項目は何か─。

これらを調べるため、厚労省は205病院を対象に
09年11月から12月にかけてアンケートを実施、
106病院から得た回答を今年の分科会で報告した。

厚労省は、改善や廃止などが必要な項目として、
▽職種区分 ▽保険外収益 ▽部門ごとの延床面積 
▽実施場所 ▽医師の勤務状況─の5項目を挙げた。

このうち、医師の勤務状況については、
「個々の医師の給与は調査せず、
勤務時間割合についても診療科医師全体について
代表者が記入する方式としてはどうか」と提案した。

質疑では、簡素化せず正確に
把握するような調査を求める意見があった。

厚労省保険局医療課の佐藤敏信課長は
病院団体の関係者らに向かってこう言った。

「ビックリなんですけれども、職種別の給与が
把握されていない病院がある。
通常の企業では普通ないんじゃないか。

こういうことが、これほどの病院ですら存在している。
医者さんの給与1つとりましても、
勤務実態1つとりましても、
想像はついたんですけれども、
タイムカードなんか全然使っていない。

そんなことを言われると、もしかすると、
労働基準法違反がバレバレになるので
やらないのかもしれないけれども。

医者さん自身が何時間働いてその給料を
得ているのかが分からないし、
単に調べものだけをしたり学会の準備を
したりして病院にいた時間がどれぐらいかが
まったく分からないという状況です」

~ 中略 ~


■「労働基準法違反がバレバレになる」
─ 佐藤課長
 

[保険局医療課・佐藤敏信課長]

お答えというよりは感想に近いものが
あるんですけれども、私はちょっと
大げさな話をしますと、結局のところ、
この調査を5年以上続けていただいて......、
まあ、ご協力いただいて
やっているわけですけれども......。

今やっている延長線上でやり続ければ、
いつかはどの病院でも、規模の小さい病院でも、
DPCじゃなくても参加できるような
ものになるかというと、残念ながらですね、
私どもの感覚では難しいのかなと思っています。


▼つまり、使えない調査ということか。
会議終了後に佐藤課長に尋ねると、
「いえいえ、そんなことはありませんよ。
調査手法についてはこれはこれでいいんだと思います」
と言っていたが......。


回答病院を増やして調査の「代表性」を
高めようとすると精度が下がる。
一方、精度を高めようとすればDPCの
病院を中心とするデータになってしまう。

しかも、医業収入を「これは外科」
「これは内科」などと割り振る
「階梯式配賦」がブラックボックス。
「調査班」を設置するようだし、目に見えない所で
「○○科は儲かっている」という結論になりそう。
なお、この日の会場に池上直己・
慶大教授の姿はなかった。

だから、結果的にはDPC病院で、
しかも規模の大きな所だけ
参加したんだろうと思っています。
その原因を探ろうとして、去年は先ほど
医療課の)渡辺からお話しをしましたが......。

例えば、、ビックリなんですけれども、
職種別の給与が把握されていない病院があるというのは、
(ちょっと笑いながら)通常の企業では、
ふつーはないんじゃないかと思うんですけれども。

▼小山信彌委員(東邦大教授)、苦笑い。


こーゆーことが、(語気を強めて)
これほどの病院ですら、存在している! 
いわんや、じゃ、お医者さんの給与1つとりましても、
勤務実態1つとりましても、たぶん......。

▼猪口雄二委員(全日本病院協会副会長)も苦笑い。


想像はついたんですけれども、
タイムカードなんか全然使っていないと。
(委員ら笑い)

ま、そんなことを言われると、もしかすると、
労働基準法違反がバレバレになるので
やらないのかもしれないけれども。
(委員、傍聴者も笑い)

タイムカードなんか置いていない! と。
従って、お医者さん自身が何時間働いて
その給料を得ているのかが分からないし、
単に調べものだけをしたり学会の準備を
したりして病院にいた時間がどれぐらいかが
まったく分からないという状況です。

従いまして、実は良い結果が出たかどうかは
別として、昨年ちょっと一歩立ち止まって、
「なんで入力できないんですか」
という調査をしてみた結果は、何度も言いますが、
ちょっとこう......、うーん、広げるには、
相当にまだ......、うーん、もう一度越えなきゃ
いけない壁があって......。

西田先生がおっしゃったような
「鍋底型」のような分析も本当は
してみたいんですが、ちょっと難しい。

話が長くなりましたが、要は何が言いたいかというと、
まず1つは病院が科学的、論理的な経営を
しようという気持ちになっていただいて、
そういうインフラが病院にできるということが1つです。


『「ロハスメディカルブログ」:2010年6月29日』



平成22年度の診療報酬改定。
これで、医療費が0.19%増えた
っていう事はマスコミ報道等でも
かなり流れていたので。
ご存知の方も多いでしょうけど。

おおざっぱに言うと
勤務医の負担を取る」ために、
医療費を上げましたよ。

というのが主旨です。


例えば、今まで医師が書いていた書類を
秘書さんが書く事になりました。
そのためには、医療秘書を雇う必要があるから。
ある一定人数の医療秘書を雇って、
そういう書類とかを書かせているような病院には、
これだけお金をあげます。

とか、そういう制度ができた、というか。
その分の金額が増えたんですよ。

>􀂍病院勤務医の勤務時間について、
タイムカード等の客観的な指標を
用いて把握している

􀂍 勤務医ごとの勤務時間や当直回数等を
把握し、改善に関する提言を行う
責任者を配置する


という項目もあります。

最初は「タイムカード」を導入する、
というのが算定用件だったんですけど。
どこかの反対で、結局は「義務化」
に関してはなくなってしまったんですけどね。

タイムカード」以外に客観的に
勤務医の労働時間を把握する方法って
あるんでしょうかねー。

忙しい医者に「自己申告」で書かせても、
それは「客観的」とは言えませんしね。

「時間外手当」も払わないくせに、
医師に自己申告表を記入させる病院、とか。
それって、たんに「勤務医の負担を増やした
ってだけですよね。

どうやら、そんな酷い病院もあるみたいですよ。

時間外手当が出ないんだったら、
適当にしか書かないに決まってるじゃないですか。
医者は忙しいんだから。


タイムカード」も導入しない。
時間外手当も払わないくせに、
忙しい医師に自己申告で記入させて、
それで勤務医の労働時間を把握している
なんて言える訳ないですよ。

当然、「労働基準法違反」である事は明確ですが、
加えて「診療報酬の不正請求」ですよね。

だって、
病院勤務医の勤務時間について、
タイムカード等の客観的な指標を
用いて把握している


っていうのが条件なのに、
勤務時間について客観的に把握していないのに
その分を上乗せして金だけくれ。
って言っているんですから。

診療報酬不正請求」っていうのは、
わかりやすく言うと「詐欺」です。


労働基準法違反を隠すために
わざとタイムカードを導入していない。
当然、勤務医の時間把握をしていないのに、
その分の診療報酬を請求する病院
なんて、世の中にはないですよね。

完全に「犯罪」ですから。

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慢性疲労症候群

Dr. I / 2010.05.05 23:16 / 推薦数 : 1
ご無沙汰しております。
一ヶ月以上、ブログ更新できず、すいません。

いわゆる「燃え尽き症候群」というか、
慢性疲労症候群」というか。
精神的にも肉体的にもまいってしまって。
他の医師ブログを読んだりとか、
SNSに入る頻度も極端に落ちてしまいました。

医師慢性疲労症候群の人は、
私を含め、かなり大勢いると思いますが。
看護師でも多いようですね。

新聞に出ていたので、ちょっと引用します。



看護職員:過酷な労働環境 
薬の常用6割、切迫流産3割
--医労連調査

病院や診療所などで働く看護職員の
約7割が慢性疲労を訴え、鎮痛剤や睡眠剤など
何らかの薬を常用している割合は約6割に上り、
妊娠者のうち3人に1人は流産の前兆である
切迫流産を経験していたことが
日本医療労働組合連合会(医労連
の調査で分かった。

医労連は「慢性的な人手不足による
過重労働が原因とみられる。
不当なサービス残業も横行しており、
法令順守を関係機関に徹底させたい」
としている。

09年11月~10年1月に看護師
看護師、保健師、助産師の4職種を対象に
アンケートを実施、約2万7000人から回答を得た。

「疲れが翌日に残る」など慢性疲労の症状を
訴える人は73・5%に達し、
20年前の調査から7ポイント増加した。

疲れやストレスなどから薬を常用する割合は、
多い順に鎮痛剤(29%)、ビタミン剤(19%)、
胃腸薬(17・6%)など。

睡眠剤(6・9%)や安定剤(4・3%)の常用者もいた。
「常用してない」は40・5%にとどまった。
また、06年4月以降に妊娠した
約3500人のうち34・3%が切迫流産を
経験しており、20年前より10ポイント増。

07年に全国労働組合総連合が一般事務職員を
対象に行った調査時の17・1%を大きく上回った。
逆に「順調」との回答は8ポイント減って
22・4%だった。
【佐々木洋】


『毎日新聞 2010/4/27』


読売新聞は、こちら。


【新潟】看護職員7割「慢性疲労」、
「業務負担が増えた」6割 医労連調査

新潟県医療労働組合連合会(県医労連)は4月26日、
県内の看護職員の労働実態調査について発表した。

医労連に加盟する30病院の看護職員805人から
回答があり、6割が「業務負担が増えた」、
7割が「慢性疲労」と感じるなど、
過酷な勤務の実態が改めて浮き彫りとなった。

調査は、日本医労連が2009年末~10年1月に実施した。
それによると、「最近、看護業務量が増えた」
との回答が62・4%。
1時間以上の残業をしている職員は4割近くで、
年次有給休暇の取得は「年間5日未満」が過半数を占めた。

「十分な看護が提供できている」と答えた職員は8・1%。
「この3年間でミスをしたり、しそうになったことがある」
が90・6%に上り、8割近くが「人員不足」
「業務過密」だとしている。

健康問題も深刻で、65・9%が「健康不安」、
72・3%が「慢性疲労」を感じている。
妊娠時に「切迫流産」の症状があった女性職員は
30・4%に上った。

医労連は「看護職員の繁忙感は増しており、
命を削りながら医療が支えられている状況」とし、
近く県に働きやすい環境作りなどを訴えるという。


『読売新聞 2010/4/27』



医労連は「慢性的な人手不足による
過重労働が原因とみられる。
不当なサービス残業も横行しており、
法令順守を関係機関に徹底させたい」


これ、医師でもそうですよね。
医師を残業させておいて、時間外手当を払わない
っていうのは明らかに違法なんですけど。

他の病院でもやっている、とか。
そういうのは、何の言い訳にもならないんですが。
是非、他の病院にもしっかり監査に入って、
きちんとした対処をしていただきたいです。

医労連、頑張って欲しいものですね。


ところで、慢性疲労症候群の治療なんですが。
結局は休むしかないようですね。

在宅リハビリ・カウンセリングでは、
慢性疲労症候群の症状を改善しない

っていう論文もあったので。
一応、ここでも載せときますね。



在宅リハビリ・カウンセリング、
慢性疲労症候群の症状を改善せず

2010年04月30日 ソース:BMJ
カテゴリ: 神経内科疾患(関連論文)

文献:Wearden AJ et al. Nurse led, home based
self help treatment for patients in primary care
with chronic fatigue syndrome:
randomised controlled trial. BMJ. 2010;340:c1777

慢性疲労症候群・筋痛性脳脊髄炎患者296名を対象に、
在宅でのリハビリと非指示的カウンセリングの
有効性を単盲検無作為化比較試験で検討。

治療開始から20週目にリハビリ群で疲労の
有意な改善が得られたものの、1年後には
疲労・身体機能の改善は見られず、
またカウンセリング群では試験を通して効果が見られなかった。


「m3.com:医療ニュース&ジャーナル 2004.4.30」

『原文、BMJ 2010;340:c1777』


まあ、20週までは改善する、って事なので。
やらないよりはまし、って事なのでしょうかねー。

やっぱ、仕事のせいで慢性疲労症候群になってるなら、
仕事を休むか変えるしかないんでしょうかね。

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「特定看護師」モデル事業実施へ

Dr. I / 2010.02.21 22:27 / 推薦数 : 1

医療現場で忙しいのは、医師だけでなく、
看護師なんかもみんな忙しいです。
病院に入院した人や、家族の人だったら、
たいていわかっていると思います。

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医師には医師免許があって、
看護師には看護師の免許。
それに、放射線技師や薬剤師、
いろんな技師の資格もあって。
専門職、と言われる人達は、
その免許をとって働いているわけです。
まあ、当たり前ですわ。

人間の体を扱うのに、なんの資格もいらなかったら
危なくて、任せられないですよね。
放射線や薬を扱うのにも危険が伴いますから。
ちゃんと勉強して資格を持った人に
任せたいですよね、皆さん。

だから、医療現場で働く人の中には、
なんらかの資格を持った人間がたくさんいます。

そいで、その免許がないとやってはいけないよ、
っていう仕事もたくさんあります。

手術や、特殊な技術がいる検査をしたり、
薬や処方をする、っていうのは医師免許がないと
出来ない仕事です。
まあ、当然と言えば当然なんですが。


例えば、眠れない時に飲む、「睡眠薬」。
薬局で売っているやつと、病院で出される薬は、
厳密に言うと違うんですけど。

病気で病院や診療所に行って、
「眠れないので眠り薬ください」
患者さんが言うと、医者は睡眠薬を処方します。
そいで、「眠れない時に飲んでくださいね」
と言って、患者さんに薬が出されたら。
本人の判断で、睡眠薬を飲みますよね。
一般の人でも。

じゃあ、入院している患者さんがいて、
その患者さんが「眠れない」と言った場合に、
看護師の判断で睡眠薬をあげて、それを飲んでもらう。
この行為って、ダメでしょうかね。

医療の知識がない一般人でも、
眠れない時に自分の判断で眠り薬を飲めるんだから。
看護師の判断で飲ませても良いでしょ。

もちろん、一般人の場合は、
医師が処方した眠り薬」限定ですけどね。

現在でも、病院に患者さんが入院したら、
医師が「不眠時指示」というのを、事前に書いておいて。
その指示に従って、看護師が睡眠薬を患者にあげる、
という事は行われています。

これ、法律で医師しか処方してはいけない、
って決められているので、入院時に事前に
医師が指示を出している、っていう事なんですけど。
この人は、きっと入院しても眠れるだろうなー。
って医師が最初は思っていたので、
不眠時指示を出し忘れてしまったけど。
でも、やっぱり入院して環境が変わったら、
眠れないので、眠り薬下さい。

という状況になったら。
今の法律では、どんなに夜中でも
医師がたたき起こされて処方しなければならない、
っていう事で決まっています。

でも、こういう場合は、他の患者さん達も
たくさん飲んでいる睡眠薬があるんだから。
経験や技量のある看護師であれば、
その睡眠薬を患者さんに出してあげても良い、
と思いませんか?

もちろん、経験豊富で、技量もあって、
その上できちんとトレーニングを受けた看護師
っていう限定ですけどね。


なんか、モデル事業っていうので、
特定看護師というのが出来て、
今は医師にしか出来ない仕事、って言われている
うちの一部の仕事が「特定看護師」には可能。
という事をやるみたいなんで

これからどうなるか、わかりませんけど、
ちょっと期待してみたいと思います。



特定看護師」創設、モデル事業実施へ


厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」
(座長=永井良三・東大大学院医学研究科教授)は
2月18日、第10回会合を開き、
同省がこの日示した報告書の素案について協議した。

素案では、看護師の業務範囲を拡大するため、
現行法の医師の「包括的指示」のもと、
侵襲性の高い特定の医行為を担う
特定看護師(仮称)」を創設することが盛り込まれ、
大筋で了承された。

焦点となっていた「ナースプラクティショナー」
については、特定看護師の評価を踏まえ、今後、
資格化の是非を検討する。

また、「フィジシャン・アシスタント」の導入
に関しても、「引き続き検討することが望まれる」
としている。

同省では、来年度からモデル事業を実施する方針で、
年度内に報告書を取りまとめた後、
大分県立看護科学大など、先行して高度な
看護師を養成している大学院を選定するため、
その要件の作成に着手する。


素案によると、特定看護師の要件は、
看護師免許を保有▽看護師としての
 一定期間以上の実務経験(例えば5年以上)
特定看護師の養成のため、新たに設立する
 第三者機関が認定した大学院の修士課程を修了
▽修士課程修了後、第三者機関による
 知識・能力の確認及び評価
―の4項目。

認定については、必要とされる専門性に応じて
一定の分野ごとに行い、臨床実践能力を確保する
観点から、一定期間(例えば5年)ごとに
認定を更新すべきとしている。

養成課程を認定する際には、医師などの
実務家教員や実習病院の確保、実践的な
カリキュラムの策定といった指導体制の整備に加え、
質と量の両面で充実した臨床実習が行える
環境に留意すべきとしており、専門職大学院のような
教育機関を想定している。

モデル事業を検証し、特定看護師による医行為の
安全性が評価された場合は、現行の
保健師助産師看護師法を改正し、
特定看護師の医行為を法律上で明確に位置付ける。


一方、日本看護協会が認定する「認定看護師
については、現在の教育課程(6か月・600時間以上)
を見直した上で、限定的な領域で特定看護師
位置付ける方向で検討すべきとしている。

それにより、新たな職種の不足など、
制度化に伴う現場の混乱を回避する。

素案では、これまで法律上の「グレーゾーン」
とされてきた業務内容のうち、
特定看護師に期待される特定の医行為を例示した。


特定の医行為は次の通り。

 ◆検査など 
患者の重症度の評価や治療の効果判定などのための
 身体所見の把握や検査
▽動脈血ガス測定のための採血など、
 侵襲性の高い検査の実施
▽エコー、胸部単純エックス線撮影、
 CT、MRIなどの実施時期の判断、
 読影の補助など(エコーについては実施を含む)
▽IVR時の造影剤の投与、カテーテル挿入時の介助、
 検査中・検査後の患者の管理など

 ◆処置 
▽人口呼吸器装着中の患者のウイニング、
 気管内挿管、抜管など
▽創部ドレーンの抜去など
▽深部に及ばない創部の切開、縫合などの創傷処置
▽褥瘡の壊死組織のデブリードマンなど

 ◆患者の状態に応じた薬剤の選択・使用 
▽疼痛、発熱、脱水、便通異常、不眠などへの対症療法
▽副作用出現時や症状改善時の薬剤変更・中止



『キャリアブレイン:2010/02/18』



医療崩壊の一因に、「医師の過労」があります。

医師免許がないとできない、
っていう仕事がたくさんあるから。
医師の仕事が増えて、医師が過労になって
医療崩壊が進んでいる、という側面が
非常に大きいですので。

今は医師にしか出来ない仕事の一部を
それ以外の人間がやることにすれば、
医師の負担は軽くなります。
技術的な仕事であれば、それは経験のある
看護師にしか替われないとは思います。

そして、看護師が今やっている仕事でも、
患者さんにご飯を食べさせたり、患者の搬送とか。
そういう事に関しては、看護師以外の職種でも
出来る仕事はたくさんありますから。
看護師の仕事も、一部は他の職種にやってもらう。

そして、病院で人を雇ったら補助金がつくので
病院経営上も得をするようになる。
という事になれば、雇用の問題も
少しは良くなりますよね。

もちろん、そういう事になれば、
お金もかかりますけど。
公共事業で道路を作るのだって、
雇用を生み出すためには、お金がかかる、
っていうのは当たり前ですから。

その結果として、
「診療報酬が増えたからけしからん」
っていうのは、ちょっと違うかな。
と思いますよ。


医師事務作業補助体制加算」という制度。
これ、その名の通り、医師の事務作業を
手伝う人を雇ったら、報酬を出しますよ。
っていう制度なんですけどね。

今までもこの制度はあったんだけど。
はっきり言って、ないよりはまし、
という程度のものなので、それがあるから
病院経営上も得するからやろうかな。
というレベルではなかったんですよ。

それが、平成22年度の診療報酬改定で、
結構金額が増えたので。
特定看護師を作って、医師の仕事を減らす、
っていうのも悪くはないんですけど。
ストレートに、今は医師がやっている事務作業を
いわゆる医療秘書さんのような人にやってもらう、
という事も、非常に大事だと思います。

ちなみに、skyteam先生のブログに書いてあったけど、
外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事
だそうですよ。


大腸の手術で2週間に入院する場合。
医師の仕事は、2週間で700分(11時間)
のうち、医師時事務作業補助者(医療秘書)に
頼める時間は284分(4時間)もある。


『日本の外科医の仕事のうち36パーセント書類仕事がある』

という事です。

国際医療福祉大学の武藤先生も
医師の仕事を事務作業補助体制加算はいい仕組み」
と言っていたようですね。


特定看護師」や「医師時事務作業補助者
医師の仕事を少しでも手伝ってもらって。
今やっている医師の仕事が少しでも減れば、
その分、患者さんの話を聞いたりも出来ますから。
患者の為にもなる事なんで。

こういうのが、これからも続くと良いですね。

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軽症患者から特別料金、断念

Dr. I / 2010.01.31 21:52 / 推薦数 : 2

時間外重症患者割引制度
というか、
時間外に受診した
軽症患者から加算金を取る制度


「時間外重症患者割引制度実現か」
の記事にも書いたけど、
2010年度からの診療報酬改定で、
もしかしたら導入されるかも、
って思ったんだけど。
断念、というか見送りになりましたね。

まあ、予想通りではあるんですが、
はっきり言って、すごく残念です。

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軽症救急患者から特別料金、
10年度は見送り

症状が軽く必要性が低いのに
救急外来を受診する患者から
特別料金を徴収できる仕組みについて、
中央社会保険医療協議会(中医協=
厚生労働相の諮問機関)は1月27日、
新年度の診療報酬改定での
導入見送りを決めた。

委員間で合意が得られず、断念した。
ただ、救急医療の適正な利用を
求めていく点では一致し、当面は
啓発活動を充実させることで対応する。

軽症患者が、自分の都合で夜間や
休日に受診するケースがあり、
救急医療現場の負担増加に
つながっていると指摘されている。

中医協は、医師らの負担軽減策の
一環として特別料金の徴収を検討。
対象を重度の患者を受け入れる
救急救命センター(全国で221施設)に
限定したうえで、診療前に患者側に
周知することや診療の優先順位の
基準を各医療機関で策定する
――などを条件に徴収できる
仕組みが検討されていた。

徴収対象の典型例として
「虫さされがかゆい」「海外旅行なので、
いつもの薬をたくさんほしい」
が示されていた。
 
この日の中医協では、患者ら
支払い側委員が、「患者自身が
軽症か)判断できないことが多い」
「逆に、お金を払えば(救急に)
行っても良いとなりかねない」
など導入に反対。
患者に適正利用を働きかける
取り組みをしたうえで、
検討すべきだとの意見が出た。

これに対し、医師ら診療側委員は
「本当に救急医療が必要な人が
受けられないことがある」など
導入の必要性を訴えたが、
新年度からの導入は時期尚早
と結論づけられた。

ただ、現在も一定の条件を満たして
救急外来で特別料金を徴収している
場合は、今後も継続できる。


『asahi.com: 2010年1月28日』


まあ、救急救命センターに限定
っていうのも、あまり意味ないし。
適正な価格でないと意味がないので。

最初に安い値段で始めて、
徐々に高くしていく、っていうやり方だと、
むしろ逆効果っていう事もあるんで。
中途半端に始めるよりは、
適正な価格と、どの病院で適応するのか。
っていう事をきちんと決めてから始める、
って方が良いかもしれないので。
逆に良かったのかもしれませんけどね。



医療ではないんだけど。
実例があるんで、ちょっと紹介しますか。

安すぎる値段でペナルティを課したら、
減るどころか逆効果だった
、って実験です。


「ヤバい経済学」
という、経済の本から引用。



経済学者達が、イスラエルの保育園
10カ所で20週間行った実験。

保育園って子供を預かっている訳なんだけど。
親が子供を迎えに来るのに、
遅れてくる事がよくあるんですよ。

そこで、どうやったら迎えに来る
親の遅刻を減らせるのか、
っていう実験をしました。


最初の4週間は、遅れてくる
親の数を数えます。
平均で、保育園一カ所当たり、
週に8件の遅刻がありました。

5週目に、罰金制度が実施されます。

迎えに来るのが10分以上遅れた場合。
その親には毎回子供1人につき
3ドルの罰金を課すって事にしました。


さあ、遅刻してくる親は、
減ったのでしょうか、増えたのでしょうか。





すると、どうでしょう。
罰金制度が始まると、
親の遅刻はすぐに、増えました。

以前は平均で、保育園一カ所当たり、
週に8件の遅刻があったのですが。
罰金制度が導入されると、すぐに
週当たりの遅刻は20件に増えました。
約2.5倍ですね。



インセンティブが完全に
裏目に出てしまった例です。

インセンティブには、
経済的インセンティブ
社会的インセンティブ
道徳的インセンティブ
の3つがあります。

「タバコ」の例を出すと。

タバコ税を取って、購入意欲をくじくのが、
経済的インセンティブ。
レストランやバーでの喫煙が
禁止されているのは、社会的インセンティブ。
アメリカ政府が、テロリストは
ヤミでタバコを売って資金を調達している
って主張するとき、あれは
道徳的インセンティブです。


イスラエルの保育園の場合。
子供1人が毎日遅刻しても、
月に60ドル追加で払えば良いだけです。
これは、基本料金の1/6ほどで、
ベビーシッター料としても安いですから。
経済的インセンティブとしては、
軽すぎです。

替わりに罰金が100ドルだったら、
かなり効果があるんでしょうが。
大変な恨みを買うでしょうねー。

この罰金制度の問題は、
経済的インセンティブが軽すぎた、
って事と。
道徳的インセンティブ
(遅れた親が感じる罪の意識)を
経済的インセンティブ(罰金3ドル)に
置き換えてしまった、って事です。

毎日ほんの3ドルで免罪符が変える。
そのうえ、罰金が少額なので、
迎えに来るのが遅くなっても
たいしたことじゃない、
というシグナルが親御さん達に
送られてしまったんです。


この実験の続き。

調査の17週目になって、
経済学者が罰金をやめても、
遅れる親は減らなかった。
遅れて来た人達は、罰金を払わされる事もなく、
そのうえ罪の意識もなくなったんです。





ここで本題に戻って。

柏原とか東金とかのやり方は、
道徳的インセンティブに訴えるやり方です。
参照:
「県立柏原病院の小児科を守る会」
「NPO法人:地域医療を育てる会」
これは、間違ってはいないと思います。

そして、軽症患者から時間外加算金を取る
っていうのは、経済的インセンティブです。

軽症患者時間外加算金が、
300円とか500円っていう
少額で、
免罪符が買える
、という事になれば、
イスラエルの保育園の例と同じ。

経済的インセンティブを
道徳的インセンティブに
置き換えただけですから。

逆に受診者の数が増える事がありえます。

だから単に少しだけでもお金を取る、
っていうやり方ではなくて、
時間外は5千円とか1万円くらいの、
ある程度痛みの伴う額
にしないと、
逆効果になる可能性はあると思います。

お金を取るなら、受診が抑制されるくらい、
しっかり取る。

数百円とか1000円とかじゃ、
経済的インセンティブが軽すぎるので。
時間外加算料金5000円位取りなさい

っていうのが私の主張です。


それと、前回の記事にも書いた通り、
「時間外重症患者割引制度実現か」

1、軽症患者への加算金は、
  普通の人であれば、そこそこ痛いな。
  という「適性な金額」にする事。

2、「軽症かどうかを現場の医師に
  決めさせて、余計な負担をかけさせない」。

3、「救命救急センター」だけでなくて、
  2次救急の病院にも適用する事。


この3つ揃っていないと、
中途半端なことになって。
安い値段だと、
逆にモラルの低下を
引き起こして、患者数が増える

なんて事もありえるんで。

今回、制度として導入しなかったのは
しょうがないですから。
2年後か、いつかわからないですけど、
やる時には、きちんとした金額、
それと、適切な病院に適用する。
という事を、しっかり考えてから
やって欲しいものですね。



保育園の迎えに遅刻する親の話だけでなく、
相撲の八百長とか、マフィアの経済学とか。
普通の本とは全く違った経済の話が
おもしろおかしく書いてある本がこれ!


→ 
「ヤバい経済学」

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病院は赤字が良い

Dr. I / 2010.01.03 23:37 / 推薦数 : 2

あけましておめでとうございまーす。
今年もよろしくお願いいたします。

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昨年くらいから、忙しいのもあって。
なかなか、ブログが更新出来なかったのですが。
多分、今年から急に楽になる、
って事はないと思うので。
更新頻度自体は、あまり変わらないと
思うんですけど。
昨年までと同様、今年も
このブログをよろしくお願いしますね。


そいで、今年最初の記事は。
病院赤字の方が良い」
ってネタですわ。

医療崩壊の原因が、医療費不足
医師不足にある、っていう主張を
以前からしているくせに。
病院赤字の方が良いとは何事だ。
って思う人もいるかもしれませんけど。

赤字の方が良い、っていうのは
何も病院だけじゃないんですよ。

具体的に言うと、病院以外にも、
警察消防、あと自衛隊なんかもですね。

ここまで言ったら、意味わかりますよね。

警察や消防、自衛隊なんかの組織は、
国や自治体、国民を守るためにある訳で。
全く仕事がないから存在価値がない
っていうもんではないんですよ。

警察は赤字だから潰せ、とか。
消防は赤字だから潰せ。
とか言う主張をする人は、誰もいません。

まあ、自衛隊はなくても良い、
って主張をする人はいますけど。
それって、本来は警察がなくても良い、
って発想と同じなので。
私には賛成出来ません。

まあ、自衛隊の話はおいといて。

警察が暇だ、っていう事は、
犯罪の数が少ないって事ですから。
誰がどう考えても、良い事ですよね。

消防が暇だ、っていう事は、
火事が少ないっていう事ですから。
これも良い事だっていうのも
反対する人はいませんよね。

犯罪や火事は多い方が良い、
って人なんか誰もいませんよね。

それと同じで、病院が暇だって事は、
病人が少ないっていう事ですから。
本来は、良い事なんですよ。

なんか、病院赤字でけしからん、とか。
事業仕分けとか、財務省とか、
そういう所から文句言われているけど。
本来、病院っていうのは、
赤字の方が良いものなんですよ。

病院を黒字にするために、
特に地方自治体なんかが苦労してますけど。
病院赤字で何が悪いんですかね。

病院が赤字っていう事は、
病人が少ない、病気になって
病院に行く人が少ない。
入院する人が少ない、って事ですから。

それのどこが悪いんでしょうか。

病院を黒字にしろ、っていう事は
国民や市民にもっと病気になれ、
もっと病院にかかれ、
っていう事なんでしょうかねー。


まあ、実際のところは、
人口10万人位の都市であれば、
大きな病院が一つ位が適正だ。
と言われているんですけど。

こういう都市に、民間病院が2つもあって、
公立の病院が潰れそうだ。
っていうのに、この公立病院
赤字なのはけしからん。
もっと立派な病院に建て直して、
公立病院を黒字にしろ。
とか、無茶な事を言うのが悪いんですよ。

病院は3つもいらないんですから。
この赤字の公立病院を潰せば良い
っていうだけの話ですからね。

まあ、例えばの話ですけど。
こういう所で、新しい病院
豪華に建てるから、町や市の赤字
大きくなるから悪い。
っていうだけの話で。

病院自体が赤字だ、っていうのは
むしろ病人が少ない、病気の人が少ない
っていう事ですから。
むしろ、喜ばしい事なんですよ。

実は、すごく当たり前のような事で、
こういう主張をしている人っていうのは、
以外と少なかったんですけど。

ちょっと似たような意見を見つけたので、
ここで紹介させていただきますね。

夕張」に行かれて、今や全国でも
超有名になった、村上智彦先生の話です。

いつもお世話になっております。



時代を駆ける:村上智彦/5止 
北海道から地域医療モデル、発信したい

 ◇TOMOHIKO MURAKAMI

<生まれたのは北海道北部にある歌登
(うたのぼり)村(現枝幸(えさし)町)。
06年に合併し、歌登は
市町村名としては消えた。

典型的な医療過疎の町で、
母親は村上さんを自宅の長いすで産んだ>
 
僕は子どものころ、へき地の
みじめさを味わった。
それでも当時の住民には
モラルがあったように思うんだ。

だけど、今は違うね。
住民や自治体は医者を使い捨てにし、
国も医師を増やそうとしないのに、
「命にかかわることだから」
と過労死するレベルまで平気で
時間外勤務を強いる。
地域医療を立て直すには、まず
医師を疲弊から救うことが必要だよ。

そのために、僕は夕張の住民に、
かかりつけ医を持つように言っている。
いつ病気になるか分からないから、
定期検診を受けてもらい、
異常が見つかれば治療する。

そうすれば、診療所へ慌てて
飛び込んでくることもない。
病状が悪化してしまった場合には
専門医を紹介するし、専門医も
同業者に言われれば
「責任を持って診なければ」
という気になるものだ。

「どこの病院にかかろうが、患者の自由」
というのは間違いなんだよ。
 
もう一つ、119番とは別の
電話相談窓口を確保できないか考えている。
病状が心配な時に電話をかけてもらい、
アドバイスを受けてもらう。
一方、救急車は本当に
必要な人のためだけに使おうよ。
そうすれば医師の負担は軽くなる。

 
<夕張市に来て4度目の冬を迎えた。
村上さんは新たに「支える医療
を提唱し、高齢化社会における
あるべき医療の姿を模索する>

「支える医療」は、
地域の高齢者だけでなく、
福祉事業などを含めて医療が支える
という意味で名付けたんだ。

やっていることは地域医療と同じだけど、
地域医療という言葉だと、都会からは
「田舎の特殊な医療
とみられる傾向がある。

都市部の医師でも受け入れやすいように
違う言葉で表現した。

今、日本全体で高齢化が進んでいる。
高齢者医療が必要なのは都市部も同じ。
どこでも通用する仕組みを作り、
夕張から発信したいと思っている。

具体的には、市立診療所では
歯科医師が自宅に出向いている。
高齢者に食事の喜びを
味わってもらえるようにね。

また、高齢になると家で何が起きるか
分からないから、自宅で倒れた場合に備え、
緊急医療に必要な情報をまとめた
「命のバトン」の設置を進めている。

その人の基礎疾患や薬などの情報を
書いた紙をリレーのバトン形の
容器に収めたもので、
(戸棚などではなく)自宅の冷蔵庫に
入れておくと決めておく。

そうすれば、救急搬送が必要になった時、
救急隊員は冷蔵庫を開ければいい。
そして搬送先の医師に活用してもらう。
こうしたやり方は、
都会でもできるはずだ。

 
<患者はみんな自宅で老衰で死んでほしい>

母方のじいちゃんは戦争で片足を失い、
戦後を障害者として生きた。
でも不自由な体で僕を競馬に連れていったり、
鉄道に乗って駅弁を
食べさせたりしてくれた。

僕は「障害があっても、
その人らしく生きていける」
っていうことを学んだ。

じいちゃんは80歳近くまで生き、
最後は認知症と胃がんを患って
病院で亡くなった。

大学受験のさなかだった僕は
死に目に会えなかったけど、
今なら家で死なせてあげられたのに、
と残念に思っている。

高齢者には死ぬまで
尊厳を失ってほしくない。
だから患者には
「若い人に迷惑かけてもいい。
死ぬまで生きて」
と言っている。
僕の患者はみんな老衰で
死んでほしいんだ。


<北海道が好きでたまらない
“北海道バカ”を自称する。
夢は「日本一長生きな北海道」
をつくること>

北海道の自治体は補助金依存が強いし、
住民は健康意識が低い。
でも本州に出たら北海道の良さが分かった。

この豊かな自然を伸ばせば
北海道のアイデンティティーになるし、
医療に生かせば日本一長生きになれる
と思ってね。

「北海道は老後を過ごすにはいい場所だ」
って言われるのはうれしいじゃない。
地域医療を充実させ、
都市で疲れた高齢者が来て老後を過ごす
モデルができるなら、そこに
お金をつぎ込む価値はあると思う。


<地域医療はまちづくり>

地域医療の面から見て、
良いまちのシンボルは
「国保黒字で病院赤字」。

自治体が運営する国民健康保険は、
住民が健康意識を高めて病気予防に
励むと医療費を安く抑えられるから
黒字になる。

健康な住民は医者にかからないから、
そのまちの病院は収入が減る。
それでいい。
都会の医師
「住民の健康意識が高く、働いてみたい」
と思えるような地方をつくりたい。

僕が理想とする地域医療は、
まちづくりと似ている。

医師と行政が連携し、限られた
社会資源を上手に使うシステム作り。
瀬棚町でやったようにね。

だから、お金はかからない。
社会保障がしっかりすると、
住民は将来への不安がなくなる。

すると貯金をしないでお金を使うから、
まちが元気になる。

長生きできるようになれば、
孫の面倒をみられるから
少子化対策にもなる。
それはまちづくりと同じでしょう?

究極の地域医療とは、自分が骨をうずめたい
と思える地域をつくることじゃないかな。
僕にとってそれは夕張じゃない。

将来は生まれ故郷の歌登か
その周辺に戻りたい。
いずれ、そこの住民たちと地域を愛する
気持ちを共有できたら幸せだな。

=村上さんの項おわり


『毎日新聞:2009/12/29』


村上先生は毎日新聞で
>地域医療の面から見て、
良いまちのシンボルは
「国保黒字で病院赤字」。


と主張されていますけど。
おっしゃる通りだと思います。

実は私、2年程前から、
あまり誰も言っていない地域医療の理想
について、一部の人間には
話しているんですけど。
ちょうど良い機会なんで、
ちょっとブログに書いてみますね。
多分、ブログとかに書いて
公にするのは初めてだと思います。

上に書いた通り、私の理想とする
地域医療病院赤字
っていうのもあるんですけど。
実際問題として、赤字になったら
困ってしまいますよね。

でも、冷静に考えてみて、
病院赤字だろうが何だろうが、
医療には金がかかるし。
国も医療を出さなければならないし。
国民は保険料も出している。
という状態なんですから。

病院赤字って事は病人が少ない、
病気になる人が少ない、って事ですから。
そうなったら得をする、っていう
システムを作れば良いんですよね。

村上先生が言うように、シンプルに
「国保黒字で病院赤字」。
って事でも良いんでしょうけど。

私が言うのは、理想論なので、
ちょっと実現は難しいかもしれませんけど。

私の理想は、
道州制にして、
医療費を一括して国が地方に渡す。

そして、残った金は自由に使ってよい。
というやり方です。

細かいやり方は、いろいろあるんでしょうが。
一言で言うと、そういう事です。

例えば、記事にも出てきた北海道。
これを例に出しますけど。
今、北海道の医療がいくらかかってるか、
全く知りませんけど。

例えば、国が北海道に医療として、
一兆円を渡します。
まあ、この額は去年の実際の医療
そのまま渡すって事で良いかと思いますが。
それが、例えば一兆円だとして。

今年、北海道の医療9000億円ですんだ、
という事になれば、今年は1000億円の黒字
っていう事になりますから。
余った1000億円で、公共事業を
行っても良いし。
定額給付金みたいにばら撒いても良いし。
更に病院を造るとか、保育所を造る、とか。
思っていた以上の黒字に関しては、
地域の自由にして良い。

っていう仕組みが理想だと思います。

そしたら、医療を少なくするために。
例えば、インフルエンザワクチンを無料にする。
とか、健康診断は無料にする、とか。
そういう工夫をしていきますからね。

病気の人を作らない、病院にかかる人を
なるべく減らそう、という工夫

すなわち、「予防医療」に
もっとお金をかける事になります。

そいで、医療だけでなく。
私が思っている道州制っていうのは、
アメリカの州のようなものなので。
北海道はタバコ税が高くてタバコ1000円。
とか、東北は医療は無料だけど、
消費税は10%とか。
そういう、税金に関しても、
州が自由に出来る、っていうやり方なんですよ。

タバコ税を上げて、医療が減ったら、
自由に使えるお金も増えますからね。

まあ、あくまで理想ですけどね。


民主党になって「地域主権
とか、訳のわからない造語が出来てますけど。
そういう、意味がわからないけど、
実際は主権が地域にない、
っていうのとは、全く別の「道州制」。
そういうのが良いなー、
って個人的には思います。

まあ、道州制でなくても良いんだけど、
病院赤字になって病人が減れば
得をするような「システム
というのが出来れば良いな、
って思っています。

今のシステムだと、全く逆なんで。
意味のない競争をする事によって、
逆に医療が高騰している。
という事になっていますからね。
その悪い典型が「アメリカ」です。

アメリカの悪い面ばかりを真似しないで、
日本独自の良いシステムを
作っていってもらいたいものですね。

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