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このブログでも2年以上前から、
提唱していた制度。
勤務医の負担を減らす為の、
「時間外重症患者割引制度」。
その名の通り、時間外に病院を受診した人
からは、いくらかお金を上乗せして。
重症患者からは取りません。
もしくは、割り引きますよ。
っていう制度です。
詳しくは、この記事を読んでね。
『時間外重症患者割引制度』
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2年前に書いた時は、こういう制度を
取り入れている病院は、まだ日本でも
さほど多くはなかったんですけど。
最近は、徐々に増えてきて。
軽症患者の受診抑制の効果がある、
っていう事もわかってきたので。
今度の診療報酬改定で、もしかしたら
取り入れられるかもしれませんね。
以前にこのブログでも書いた通り、
『時間外加算金で時間外患者2割減少』
12の病院を集めて統計をとったら、
時間外の患者(軽症患者)の数が
2割以上減りました。
でも、重症患者(入院患者)の数は、
変わりませんでしたよ。
っていう小児科医の江原朗先生の論文とか。
鳥取大学医学部付属病院は、
5250円時間外加算金をとったら、
軽症患者の数が半分になった。
って新聞記事とか。
「勤務医開業つれづれ日記・2:2009.9.29」
こういうのが良い例ですね。
今のままでは、いくつか問題もありますけど。
方向としては、良い方に行っていると思います。
m3.comの医療維新に記事が出ていたので、
紹介させていただきますね。
中央社会保険医療協議会
軽症患者の救急外来受診について
特別料金徴収の案を提示
要件は医師等によるトリアージ、
患者への事前説明など
2010年1月15日 村山みのり(m3.com編集部)
1月15日、中医協総会において、
事務局(厚労省)は救急外来を受診する
軽症患者から医療保険の患者自己負担分
とは別に料金を徴収することについて、
具体的内容・要件の案を提出した
(資料は厚労省のホームページを参照)。
『厚労省のホームページ』
救急医療機関を受診する軽症患者が
増加している一方、医師が患者に
協力してほしい内容として、軽症の場合は
近隣の診療所を受診してほしい、
休日・夜間の受診は避けてほしい
との調査結果が示されている
現状を踏まえたもの。
事務局案では、料金徴収をする施設として
救命救急センターを想定しているが、
「あくまでも提案にすぎず、議論により
対象施設が拡大または縮小する
可能性がある」とのこと。
事務局案は、救命救急センター
(2010年1月1日現在、全国で221施設)の
医師の負担を軽減する観点から、
他の医療機関からの紹介のない軽症患者が
救命救急センターの救急外来を受診した場合に、
一定の条件を付した上で、医療保険の
自己負担とは別に、予約診療・差額ベッドなどと
同様の選定療養として、患者から
特別な料金を徴収することを可能とする内容。
医師や経験を有する看護師が
事前に状態等の確認を行った結果、
軽症であることが確認され、別途費用の
徴収が発生する可能性があることを
説明したにもかかわらず、患者の選択により
診療を実施した場合について、
医療保険の自己負担とは別に、患者から
特別な料金の徴収を可能とする。
具体的な要件(案)は以下の通り。
・軽症患者に該当するか否かは、診察の前に、
医師または経験を有する看護師が判断する。
その基準は、学会等が示す
トリアージの基準を参考に、
各医療機関が策定する。
・軽症患者に該当し、特別の料金を徴収される
可能性がある旨は、診療前に患者側に伝える。
・この軽症患者の基準や特別の料金を
徴収される旨は、院内掲示するとともに、
ホームページ等で公表する。
・なお、診療後に軽症の状態に
当たらなかったことが判明した場合や
入院が必要となった場合等は、
特別な料金の徴収はできないものとする。
トリアージの基準については、現在、
日本臨床救急医学会が作成中で、
今年度内に完成する予定。
特別な料金の徴収対象となる患者の典型例として、
事務局は「海外旅行なのでいつもの薬を
長期処方してほしいと言って来院する患者」
「虫刺されがかゆいと言って来院する患者」
「指に刺さった小さなトゲを抜いてほしい
と言って来院する患者」などを例示している。
「挙げたのは極端な例。実際に対象となるのは
これだけではないと思う」としているが、
これらはすべて、現在すでに救急外来を訪れる
軽症患者から時間外特別料金などを
徴収している医療機関で
実際にあったケースとのこと。
既に特別料金を徴収している医療機関は、
2008年7月1日現在1180施設あり、
国内の病院の1割強。
徴収金額は最低で210円、最高8400円。
なお、今回のルールが導入された場合に、
軽症患者が説明を受けた結果
受診を取りやめた時は、
料金は徴収しないこととする方針。
事務局は「料金を徴収することが
目的なのではなく、これによって適正な
救急外来の受診を促したい」と説明した。
この項目は、2010年度診療報酬改定における
重点課題の一つである「勤務医の負担軽減」
の一環として提案されているが、
1号側(支払側)委員からは
「逆に料金さえ払えば軽症でも救急外来を
利用できるようになるということ。
支払能力によって差が生じるのは望ましくない」
「適正受診の促進は重要だが、料金徴収以外の
方策を検討すべき」
などの反対意見もあり、導入の
是非を含めて今後議論される。
「m3.com:医療維新2010年1月15日」
まずは、問題点なんですけど。
>軽症患者に該当するか否かは、診察の前に、
医師または経験を有する看護師が判断する。
勤務医の負担軽減なんだから。
医師に判断させたら、意味ないでしょ。
むしろ、こういう事を医師に説明させたら、
医師の負担増えますからね。
まあ、実際に制度が導入されたら、
医師がやる病院はないと思いますけど。
事前に説明の必要がある、とか。
軽症以外であれば、料金を取らない。
というのは、当たり前なんで。
問題ないとは思います。
あと、2年前から言っている問題になる場合ってのが。
「軽症かどうか決めるのを現場の医師にやらせない」
って事ですよ。
この案でも、
>軽症患者に該当するか否かは、診察の前に、
医師または経験を有する看護師が判断する。
と、なっています。
診察した後に、軽症だったら料金取るし、
軽症ではなかったらお金がかからない。
という事になりますけど。
その判断を現場の医師がするって事になると。
軽症と判断されてお金がかかった場合に、
患者から「なんで俺は軽症で金かかるんだ」
ってクレームが来て、余計現場の医師に
負担がかかる、って事が予想されます。
だから、以前にこのブログでも書いたように
『時間外重症患者割引制度』
「かかった医療費」によって、
軽症か重症かの判断を決める。
とか。
「入院」したら重症で、料金なし。
それ以外は、軽症として全て料金を取る。
というように、「判断基準をシンプル」
にして、現場の医師に余計な負担をかけない。
という事が非常に重要になります。
>救命救急センターの
医師の負担を軽減する観点から、
負担を軽減するのが、救命救急センターだけ、
というのも、問題ですね。
今一番、医療崩壊の真っ只中にいるのは、
「地方の2次救急病院」
これが、一番厳しい状態なんですが。
その事をわかってないようですね。
「救命救急センター」っていうのは、
基本的には都会にある大病院。
ですから。
医師の数も、スタッフの数も、
そこそこいるんですよ。
基本的には。
でも、中堅クラスの都市の
中規模の病院っていうのは。
医師の数もどんどん減って、
看護師やスタッフの数も少ないんです。
それに、患者側の病院志向、
専門医志向が重なってしまって。
その地域では一番大きいけど、
救命救急センター程ではない、
そこそこ近くにある病院。
すなわち、その地域の中堅病院に、
患者が殺到しているのが現状です。
救命救急センターなんかは、
医師の数もたくさんいるから。
当直医も2人、3人体制は当たり前。
という状態ですけど。
普通の中堅病院では、
当直医1人ですからね、基本は。
そんなところに患者が押し寄せて
困っている、というのが現状なのに。
対象が「救命救急センター」だけ、
っていうのでは、お話になりませんよ。
もちろん、「救命救急センター」も、
ものすごく忙しい、ってのは事実ですから。
当然、この制度は適用されるべきですけどね。
昔は、一次で診ていた患者が
2次に行くようになって、
2次で診ていた患者が3次に行く。
だから、救命救急センターがパンクする。
というのが現状なので。
最後の3次(救命救急センター)
だけを対象にしてもダメなんですよ。
2次救急の、地方も含めた病院で
患者を抑制する事ができれば、
3次の救命救急センターも助かりますから。
是非、そうすべきだと思います。
もちろん、2次救急の病院の料金は5千円。
3次の救命センターの料金は1万円。
というように、料金に差をつける、
というやり方は良いと思います。
それと、反対意見として。
>「逆に料金さえ払えば軽症でも救急外来を
利用できるようになるということ。
支払能力によって差が生じるのは望ましくない」
これに関しては、確かにそういう問題もあります。
もちろん、これだけで全てが解決する、
って訳ではありませんが。
最悪なのは、「200円」とか、「500円」
とか、中途半端に安い値段にする、
っていう場合です。
支払能力によって差が生じるのは望ましくない
からといって、中途半端な金額にすると、
「お金払っているんだから、かかって当然」
という中途半端なモラル低下に陥りますから。
だから、5千円とか1万円というような、
ある程度高い金額にする。
という事が、非常に重要になります。
こんなにお金がかかるんだったら、
明日受診しよう、という抑制がかかる程度の
ある程度の高い金額にする、
という事が、この制度を成功させる
絶対条件です。
ただし、某総理大臣みたいに、
何億円もお金を持っている人にとっては、
5百円だろうが、5千円だろうが、
全く痛くも痒くもないでしょうから。
完全に抑制する事はできません。
そのため、次の
>「適正受診の促進は重要だが、
料金徴収以外の方策を検討すべき」
とも関わってくるのですが。
お金以外の方法も考えるべきなんです。
お金を払ってもらう、という方法と
「同時」に行うのが、最も効果的です。
時間外に軽症でも病院にかかる患者
っていうのは、大きく分けて、
いくつかのパターンに分けられます。
1)、
自分が軽症とわかっているのに、
昼間なら待つとか、昼は自分が忙しいから、
とかいう勝手な理由で時間外に病院を
受診する確信犯。
これは、追加料金取って当然でしょう。
お金持ちで、このパターンの患者であれば、
5千円とか1万円の追加料金を取ったとしても、
受診抑制にはならないのかもしれませんが。
お金持ちではない普通の庶民であれば、
5千円や1万円の追加料金を取れば、
抑制する事は可能です。
もっと悪質な例だと、
救急車だと無料だから、わざと
タクシーじゃなくて救急車で来た。
というような、酷い患者もいるので。
総務省の管轄になっちゃいますけど、
救急車の料金も1万円とか2万円の
有料にすべきだと思います。
ちなみに、救急車って一回出動すると、
5万円以上かかりますからね、本来。
全部実費とはいかなくても、一部位は
負担しても良いと思います。
特に、悪質な例はね。
2)、
自分が軽症かどうかわからないけど、
心配だから取りあえず病院に来た。
こういう患者に対しては、
「適切な情報を与える」
というのが、最も有効な策だと思います。
それで成功しているのが、
「県立柏原病院の小児科を守る会」です。
『県立柏原病院の小児科を守る会HP』
最初は、ただ「コンビニ受診を控えよう」
と言うだけだったんですけど。
逆に、「受診を控えて重症になってしまった」
というような事もあって。
どんなときに救急車をよべばいいのか、
という具体的なチャートを作って、
それをみんなに配ったんですよ。
→ ダウンロードできます
『受診の目安チャート図 』
子供用ですが、大人でも参考になります。
その結果、ただ受診を控えるだけでなく、
「こういう症状だったら、
すぐに病院に行く必要はないな。」
という事を自分で判断できるようになって、
時間外受診の数が減りました。
実際、この活動のおかげで、
時間外受診の数が三分の一くらいに
減っていますから。
こういう方法は、非常に有効です。
>学会等が示すトリアージの基準を参考に、
ってありますから。
この基準を、わかりやすく
チャートにしたものを、
一般の人が無料でダウンロード
出来るようにして、いろんな所で広めてもらう、
ってのが良いんじゃないかなー。
そういう事を行えば、
心配だから病院に来たっていう
患者の数は減らせると思います。
ただ、このやり方は言い方を変えると、
「患者のモラルに訴えるやり方」
ともいえますから。
最初からモラルのない確信犯。
先ほど出した、1)の患者
とかに関しては、全く効果がないですから。
だから、お金を取るっていう、
「経済的な方法」と。
モラルに訴える、「道徳的な方法」。
この2つのやり方を「同時」に行うのが、
最も効果的なやり方だと思います。
片方だけやれば良い、
というものでもないし。
経済的な弱者に配慮して、
とか言って、半端に安い値段にすると。
逆に、金払っているんだから、かかって当然。
という「モラルの低下」を
引き起こす可能性がありますから。
「時間外重症患者割引制度」
を勤務医の負担を軽減させるために、
効果があるものとするためには。
1、普通の人であれば、そこそこ痛いな。
という「適性な金額」にする事。
2、「軽症かどうかを現場の医師に
決めさせて、余計な負担をかけさせない」。
3、「救命救急センター」だけでなくて、
2次救急の病院にも適用する事。
この3つを行わないで、中途半端な形だと、
逆効果になる、って事もありえますから。
十分に注意して、制度を決めて欲しいですね。
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医療崩壊を防ぐために、
医療費を増やしましょう。
という事は、このブログでも
何回も主張してきました。
今までは土建国家として、
公共事業を行って雇用を確保
してきたっていう面もあるから。
公共事業自体が悪だ、
というつもりはありません。
でも、公共事業が減って
景気もすごく悪いんだから。
その替わりに、何か雇用を生み出す
ものにお金をかけるしかないんですよ。
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「コンクリートから人へ」
ってキャッチフレーズは立派だけど。
そしたら、どうして医療費が増えるのを
嫌がっているんでしょうかね。
医療費を増やして、病院で
雇用を増やせば良いじゃないですか。
2010年度の診療報酬改定で、
医療費そのものは、700億円増。
国費ベースでは160億円しか
増えていませんけど。
全然足りませんし。
そもそも、自民党が作った、
>地域医療再生基金は、当初予定の
3100億円から2350億円に減額
(地域医療再生基金750億円を執行停止)。
>医師不足や救急医療などに対応して
自治体や個々の医療機関等に出している
補助金は、前年度の428億円から
120億円減の308億円に削減
なんてのもありますから。
補助金なんかを入れると医療にかけている
金額っていうのは減っているんですよ。
残念ながら。
コメントでも指摘されましたけど。
一年位前は、結構、民主党政権に
期待していたんですよ、私。
まあ、選挙近くなってマニュフェスト
がはっきり出来てからは。
かなり怪しいな、って感じになって。
自民党と癒着していた既得権益が
離れる、っていう意味では良いけど。
それ以外は、たいして期待していない。
というスタンスに変わりましたけどね。
それも、ブログに書いています。
でも、医療に関してとか、
天下り、官僚支配をやめる。
とか、そういう事に関しては、
自民党よりはましかな、とかも
ちょっとは期待していただけに。
非常に残念ですね。
ちなみに、
医療費を増やして医者の給料を
上げるなんてけしからん。
と言う主張が良くありますけど。
医療費のうち、医者の分の人件費
というのは、1割くらいのもんですよ。
開業医だと、自分の取り分は
人件費に入っていないから。
本当はもう少し高いけどね。
普通の病院だと、医療費当たりの人件費。
いわゆる人件費率、というのが約50%。
医師の人件費率が10%位です。
公立病院の場合は、事務員など
医師以外の給料が民間病院より高くて、
医師の給料は、民間よりも低いので。
医師の人件費率はもう少し
低いですけどね、多くの場合は。
逆に言うと、医療費のうちの
4割くらいは、医師以外の人件費なんで。
そのお金で、いろんな人を
雇うことが出来るんですよ。
まあ、看護師とか薬剤師とか、
技師とかなんかは資格がいるんで。
誰でも雇える、って訳じゃないですけど。
医療秘書さんとか、医療補助員
等の職種は、資格いらないですからね。
どんどん雇えるように
すれば良いんですよ。
一応、医療秘書をある程度雇うと
ちょっと診療報酬が上がる、
という仕組みはあるんですけど。
はっきり言って、焼け石に水
程度の金額なんですよね。
どんなに医療が高度になろうと、
患者さんを運んだり、体を拭いたり、
とか、そういうのは
絶対に機械では変われないですから。
医療っていうのは、人材集約型産業
なんですよ。
儲かっている病院っていうのは、
たくさんの人を雇って、
良い医療をしている、
っていうのが現状です。
今のシステムでも、儲かっている
病院はたくさん人を雇っているので。
逆に、人をたくさん雇えば、
今以上に診療報酬も高くなる。
っていうシステムになれば、
病院ももっとたくさんの人を
雇うようになりますからね、
そうなれば、雇用も増えて
失業率も下がりますし。
GDPも上がりますから。
良い事ずくめなんですよ。
医療費って、無駄な金。
のような事を言われて、
なんか嫌われていますよね。
医療費削減、医療費削減の話ばっかで。
でも医療費だって、GDPに含まれる
立派な支出なんですよ。
テレビを買って、無駄に時間を使う、
っていうのが良くて。
医療費を使って、病気を治す、
っていうのが、何で悪いんでしょうか。
日本人の資産は1400兆円あって、
そのほとんどを高齢者が持っている。
っていう話とか、
よく聞きますけど。
そういう高齢者から、お金を
取れば良いんですよ。
後期高齢者制度の主旨はそれなんで、
方向としては悪くなかったんです。
お金を持っている老人からお金を取る、
という事に関しては、私も賛成です。
でも、「後期高齢者」っていう風に
年齢で分けてしまったのが良くなかった。
まあ、後期高齢者制度は、
もう少しでなくなるから。
もう関係ないですけどね。
でも、新しくなる制度で、
金を持っている高齢者からは、
きっちりお金を頂く。
という事はできるんでしょうかね。
ちょっと疑問です。
ssd先生がもっと具体的に
書いていたんで。
ここでも紹介させて頂きますね。
いつもお世話になっております。
医療費興国論
先日のエントリで、H19年の日本の
「自治体病院で4兆円の医療費が使われている」
と書きました。
まあ、厳然たる事実でしょう。
国民医療費の34兆円からすれば、
自治体の基幹中核病院で使われている
医療費などは4兆円のうち、
更に少ない金額でしかないでしょう。
どの病院がろくに患者のこない
僻地の斜陽病院で、どこの病院が
野戦病院のごとき、中核病院であるのか
という厳密な線引きは難しいですが、
感覚的な比では中核病院で
費やされ得る医療費は3兆円は
超えないのではないかと思います。
私自身、中核病院での勤務も、
僻地病院での勤務も経験がありますが、
確実に言えるのは、地方中核病院での
業務において、「無駄な医療」など
ほとんど無いということです。
高齢者は予後の悪いがん、
脳・大血管イベント、若者は事故に遭い、
急性腹症で緊急手術になり、
みんな命に関わるシリアスな状況なのです。
無駄を削ると言うことは、
そのまま患者さんの死を意味します。
もちろんそんな中核病院にも、
アレ気な、メンヘル、軽症患者、
コンビニ受診も来ますが、
あの手この手で追い出します。
(そのエネルギーも馬鹿になりませんが)
マジな患者以外はお呼びでないのが、
現実です。
圧倒的な需要過多。
このご時世に、他に
「客が多すぎて、困っちゃう。」
なんて景気の良い業界は滅多にありません。
それなのになぜ自治体病院が
斜陽であるのかというと、
儲からないからです。
客がたくさんいるのに儲からないのは
国定の価格体系が原価割れしている
からに他なりません。
その原価を下げるために、民間病院では、
医療スタッフの給料を下げて、
薄氷の上のような経営を
余儀なくされています。
亀田理事長の「公立病院の看護師の
給料は高い。民業圧迫だ。」
という失笑ものの発言に至るわけです。
国民皆保険制度の、価格体系は、
始めに国家予算ありきで、
原価積み上げの合理的な
決め方をしていません。
今回、自民党を支持した開業医の
再診料を削って、病院に付け替える
というこ姑息な手段を取りましたが、
本質的な構造問題には立ち入っていません。
これから団塊世代が、死亡年齢に
差し掛かる時代。
取るべき道は、多くありません。
1. 給付水準を下げる
2. 保険料を上げる
3. 税金で何とかする
4. 受益者負担
5. 原価を下げる
これらは、独立ではなく、
複合的に行われることでしょう。
1.給付水準を下げる・
2. 保険料を上げる・
4. 受益者負担
を複合的にやろうとしたのが、
後期高齢者医療制度でした。
でも爺婆が、ふざんけんな
と蹴ってミンスを選びました。
3.は自民党も訴えていました。
景気を回復させた上で消費税を上げる
というのを麻生が言っていましたが。
これも国民の皆さんが
拒否しやがりました。
5.は、つまりは、
「医療労働者はもっと安く働け」
「ゾロを使え」「外国人をこき使え」etc.
医師の数を1.5倍にするのも
その一環でしょう。
ま、ミンスのどの政策も
うまくいかないでしょう。
話は変わりますが、OECD加盟国中
底辺レベルの日本の医療費ですが、
なぜ医療費が増えるといけないのでしょうか。
医療費は別にどぶに捨てる
お金ではありません。
医療費が使われれば、病院は儲かり、
職員には給料が支払われ、
病院を建築する建設業や、機器を納入する
会社は利益を上げ、お金は天下を回ります。
GDPが増えます。
問題は、そのお金を誰が出すかというと、
これから起こる団塊世代のご臨終に
使うお金なんですから莫大な資産を
お持ちの団塊の皆様が出すのが筋でしょう。
終身雇用・年功序列型の
ネズミ講でため込んだ資産を温存して、
貧困に落ち込んだ若い世代や、
子孫に負わせるのは、
人非人的行為です。
ただ、一口に団塊と言っても、
団塊間の格差というものも
無視できないのです。
金持ちじいさんと貧乏じいさんが
いるわけですな。
この辺の富の再分配も団塊間でやってね。
とはいえ、日本は民主主義国家です。
人口ピラミッドが高齢化社会である以上、
選挙で、そうした高齢化問題を
ドラスティックに解決するような政策を
唄う政治家が勝てる道理がありません。
しかし、子ども手当などと言う、
とてもまともでない、有権者数の少ない層に
アピールして選挙に勝つことも
可能であったもの事実であり、
やりようによっては、
不可能ではないかもしれません。
『医療費興国論』
昔は、自治体病院の給食のおばちゃん、
掃除のおばちゃんの給料が
年収1000万円以上で。
退職金も数千万円。
っていう時代もあったようですけど。
さすがに、今はほとんどが
外部委託になってるので、それはないです。
今でも、自治体の基幹中核病院でも
「公立病院」の場合は、はっきり言って、
卸問屋から舐められるんで。
民間病院の場合は、定価の4割引、
5割引は当たり前でも。
公立病院の場合は、1割引き、2割引き、
しか引いてくれない。
というか、ふっかけられている。
という現状とか。
昔は「随意契約」で、どっかの
天下り先のくだらん業者から、
高い金で契約していたけど。
最近は、そういう露骨なのは
さすがに減りましたけどね。
一応、名ばかりは「自由入札」
っていう事になって公平だけど。
本当は、入札にものすごい
細かい条件をつけて。
結局、条件に合う業者は1社だけ、
なんてのは、今でもありますから。
正直、無駄金っていうのもありますけど。
「無駄な医療」自体は、お偉いさんが
思っているのは単にイメージだけで。
ほとんどないと思いますよ。
まあ、それは公立病院に限った事
ではないんでしょうけどね。
そういう細かい事は放っておいて。
ssd先生がおっしゃる通り、
>医療費は別にどぶに捨てる
お金ではありません。
医療費が使われれば、病院は儲かり、
職員には給料が支払われ、
病院を建築する建設業や、機器を納入する
会社は利益を上げ、お金は天下を回ります。
GDPが増えます。
わけですから。
「コンクリートから人へ」っていうなら、口ばっかりじゃなく、
本当に医療費を増やすべきでしょう。
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「医療崩壊の真犯人」っていう本を、
元財務官僚の村上正泰氏が書かれましたね。
元財務官僚も、『医療崩壊の真犯人』で、
医療崩壊の一番の原因は「医療費抑制策」
と思っているようですね。
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医療費を上げろ、って言ったって、
「医者の給料をもっと上げろ」
って言っているわけではないんですよ。
我々医者も含め、医療費を上げろって
主張している人間は。
病院にたくさん患者が押し寄せてきて、
患者を診る医師や看護師の数が足りない。
それに、医師や看護師以外の人も足りないから、
医師達の仕事が増えて、医師が疲弊して
どんどん病院からいなくなる。
でも、患者は増えつづけている。
という負の循環で医療崩壊は起こっています。
医療というのは、「人材集約型産業」ですから、
人を雇わないとできない仕事なんですよ。
でも、人を雇うだけの金がないから、
医師や看護師の仕事がどんどん増えている。
年々医療は高度化して、人手がもっと必要なのに
病院の人は増えない。
それは、人を雇うだけのお金が病院にないからです。
んで、人を雇うお金っていうのは、
基本的には「診療報酬」になりますから。
診療報酬を上げろ、っていう主張になります。
日本の診療報酬、とくに「技術料」
と言われる手術とか手技の値段は
他の先進国の数分の一とか、
下手したら、十分の一くらいですからね。
それらを適正な値段にしなさい。
というのが、私の主張です。
もちろん、診療報酬だけでは難しい面もあるから、
地域医療に貢献している病院とか、
診療所なんかには、それに応じた補助金を出す。
という政策も必要だと思います。
もちろん、金だけで全て解決するとも思っていません。
患者の数が多くて医師が少ない、
というのが原因ですから。
患者の数を減らす、アクセス制限や予防医療、
といったものも、もちろん必要だと思うし。
医師の数を増やす事も必要だと思います。
民主党は医師数を1.5倍に増やす。
医療費もOECD平均まで増やす。
とマニュフェストには書いてありましたが。
いつまでに、って事は書いていないんですよ。
残念ながら。
それでも、民主党が政権を握るまでは、
期待はしていたんですけど。
なんか、官から民へ、とか言っておきながら
財務省の言いなりで、医療費は抑制する。
っていう方向にしか見えないんですけどねー。
今のところ。
元財務官僚で「医療崩壊の真犯人」って本を
最近書かれた村上正泰さんも、
私と同じように考えられているみたいですね。
m3.comにインタビューが出ていたので、
ちょっと引用させていただきますね。
いつもお世話になっております。
「医療費亡国論」からの脱却が不可欠
-元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.1
「国民負担率の抑制が、あらゆる政策の出発点だった」
2009年11月25日 聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)
「わが国の医療制度の危機的状況の最大の原因は、
これまでの低医療費政策」。
今年10月に上梓した『医療崩壊の真犯人』(PHP新書)で、
こう指摘した村上正泰氏。村上氏は財務省に入省、
2004年から2年間は厚生労働省に出向し、
2006年の医療制度改革に携わった。
現在は退職し、財団法人日本国際フォーラム所長
として活動すると同時に、財務・厚労の
両省での経験を踏まえ、医療分野での評論活動を展開する。
医療の現状認識や、事業仕分けをはじめ
民主党政権下の政策決定プロセスなどについて、
村上氏に聞いた。
(2009年11月21日にインタビュー。計5回の連載)
村上正泰氏 1974年生まれ。
東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現財務省)入省。
在ニューヨーク総領事館副領事などを経て、
2004年7月から2年間、
厚労省保険局総務課課長補佐。
2006年7月退職。
――『医療崩壊の真犯人』では、様々な要因があるとしながらも、
医療費抑制策が一番の医療崩壊の原因であるとしています。
社会保障費の適正な水準は、各国の状況によって
違ってくるため、一概には言えません。
ただ、日本は既に世界で最も人口の高齢化が進んでおり、
対GDP比の医療費がOECD加盟国の中で
長年下位である状況は、明らかに異常でしょう。
高齢化が進めば、医療費は当然増えざるを得ない。
医療費の中でも効率化すべき部分は確かにあると思いますが、
過度に抑制されすぎていた。
その結果、現場にひずみが生じ、医師不足、
救急搬送、医療事故など様々な問題に
つながっているのだと捉えています。
――なぜ政府、あるいは財政当局は医療費を
抑制してきたのか、どんな政策決定プロセスのために、
それが継続してきたのでしょうか。
1980年代から、『医療費亡国論』に代表されるように、
医療費の抑制が政策の前提条件になるような
雰囲気が非常に強かった。
税や保険料負担を抑えないと、経済の活力が失われ、
国民の生活が苦しくなるという認識が、政府だけでなく、
国民の間にあったと思います。
さらに、1990年代に入り、バルブ経済が崩壊し、
経済成長率は低下した。
税収も、保険料収入も落ち込む。
医療費を取り巻く財政状況が厳しくなってくる。
こうした中で、ますます「医療費を抑制しないと、ダメだ」
という雰囲気が強まった。
自民党政権時代の経済財政諮問会議でも、
「中長期的に医療費を抑制していく」という
大きな文脈の中で、医療費の伸び率管理
という議論が出てきました。
こうした点を踏まえると、20数年来、
医療費抑制という基本は変わらず、
そこに大きな問題があると考えています。
――2004年7月、財務省から厚労省に出向され、
経済財政諮問会議にもかかわっています。
「医療費抑制」という目的の是非自体は、
議論にならなかったということですか。
当時も、厚労省はそれに対する反論を
細々とはやっていました。
国際比較でも、日本の医療費をはじめとする
社会保障費の水準は低い。
一方、ヨーロッパ諸国を見るとGDP比の
国民負担率が50%を超えていても、
経済成長率が低いわけではありません。
英国のオックスフォード大学の公共経済学の大家である、
アンソニー・アトキンソン教授は、詳細な国際比較を行い、
「国民負担率と経済成長率との間に、
統計的に有意な関係はない」という結論を出しています。
厚労省がこうした視点で反論しても、
経済財政諮問会議では、全く聞き入れられませんでした。
もっとも、厚労省が財務省に財源確保を要請しても、
他方で厚労省は他の役所とは異なり、
財政当局の役割を果たしている点にも着目すべきでしょう。
――それはどのような意味でしょうか。
国土交通省が「公共事業費亡国論」、
文部科学省が「教育費亡国論」などと言い出すでしょうか。
彼らは予算を上げろと言い、財務省との
つばぜり合いを展開するわけです。
これに対し、厚労省も医療費の引き上げを主張しますが、
医療費が増えれば保険料に跳ね返ってくる。
保険財政を預かっている立場からすると、
「保険料の上昇を抑えるためには医療費を
抑えなければいけない」と厚労省は考える。
実は財務省の中にも、「厚労省、特に保険局は、
自分たちと近い考え方をする」との見方があります。
私は厚労省出向時、財務省の先輩から、
「保険局はなぜ医療費の伸び率管理に抵抗しているのか。
保険局は我々の味方、近い存在だと思っていたのに」
といった内容のメールを受け取ったことがあります。
――厚労省でも、保険局と、医政局をはじめ
他局との間では考え方が違うと思われますか。
医療制度改革の議論は保険局中心のところがあり、
医政局の主張、意見はプラスアルファで付いてくる程度。
私は2006年の医療制度改革に関わったのですが、
その前の2002年の小泉内閣最初の制度改革時も、
保険局マターが中心で、医政局関連の事項が
大きく取り上げられることはなかった。
私は保険局総務課で、「医療費適正化計画」の
枠組み作りに携わったのですが、平均在院日数の短縮、
療養病床削減の議論において、医政局の存在は薄かった。
これらは医療提供体制の話ですから、
医政局の観点からの議論が本来的には重要。
しかし、保険局で決めて、医政局に「こうしたい」と言っても、
医政局から積極的に意見が返ってくることはありませんでした。
――療養病床を削減するのであれば、
急性期から慢性期、在宅への流れを踏まえ、
医療提供体制の枠組みを考える議論があるべきです。
保険局から数値目標を提示しても、
医政局は無反応に近い状況でしたね。
その時に限らず、医療制度改革の時には、
保険局の声が強い。
「最後は、カネに行き着く」という面があります。
――その辺りを変えないと、「財政当局としての厚労省」
という側面が強く出てしまう。
「国民負担率を50%以内に抑える」という
前提条件を変える議論にもならない。
そうですね。
最終な部分は、政策の価値判断の話になると思います。
「国民負担率を50%以内に抑えなければいけない」
と考えるのか、ヨーロッパ諸国のように、
国民の合意形成を経ながら、社会保障費を徐々に増やし、
充実していくのがいいのか。
少なくてもこの10年間くらいは、
小さな政府志向が非常に強かったので、
「国民負担率は抑制しなければならない」
という考えが、あらゆる政策を考える上での
出発点になっていた。
この辺りはもっときちんと議論されるべきだと思います。
社会保障国民会議で抑制論から転換の兆し
- 元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.2
医療者だけでなく、患者・国民にも医療への危機感
――麻生政権時代の社会保障国民会議は、
2008年11月に報告書をまとめています。
医療・介護費用についてシミュレーションし、
複数の改革シナリオを提示して、
負担増にも言及しています。
この会議では、原点に立ち戻った議論が
行われたとお考えですか。
今までの議論と方向性は変わってきたと思います。
従来の医療制度改革は、「2025年の医療費は
これくらいですが、改革を実施すれば、
この程度に削減できます」という議論ばかりやっていた。
これに対し、社会保障国民会議では、
「こういう改革を実施したら、このくらい
医療費が増える」という議論だった。
ただ、その際の議論の中身は、
「急性期医療の部分はマンパワーを充実して、
在宅医療も整備し、平均在院日数は短縮する」
といった内容にとどまっています。
ではこうした改革を実施した時にどんな医療が実現するか、
もう少しビジョンがほしかった。
また、幾つかの改革シナリオを提示していますが、
結局、医師数や平均在院日数を変数としている程度で、
シナリオの中で、「どれを選びますか」と聞かれても、
大差がなければ選びにくい。
とはいえ、不満もありますが、
議論が変化してきたことは確かです。
――なぜ長年続いてきた医療費抑制という
議論の方向性が変わってきたのでしょうか。
やはり小泉改革で、ここ数年、相当荒っぽく
改革をやりすぎて、医療崩壊を招いた。
「このままでは安心して医療が受けられない」という声が、
医療者だけでなく、患者、国民からも
強くなってきたことが大きいと思います。
――しかし、社会保障国民会議では、
平均在院日数など以外の新しい指標が打ち出せなかった。
「在宅医療、介護なども含めて、
退院後も安心して生活できる体制作り」は、
長年指摘されてきた話。
これは正しい方向性ですが、社会保障国民会議の
ビジョンはこれだけなのか。
またこのビジョンを掲げるとしても、これまで遅々として
実現できなかったのはなぜか、
本当にこれを進めていくには何が必要なのか、
という議論が少なかった。
在宅医療は、診療報酬上で重点評価する
程度ではなかなか進みません。
在宅医療を推進するのであれば、
様々な側面から条件整備を行う必要があります。
――ビジョンに新しさや具体性がないとのことですが、
例えばどんなビジョンをお考えですか。
結局、同じような方向になるとは思うのですが、
在宅シフトを進めるという政策の根底にも、
医療費抑制の発想があります。
この考え方で組み立てていくと、絶対にうまくいかない。
そうではなく、「在宅医療がいい」のであれば、
在宅へのシフトが進んだ結果、医療費が
増えても構わないという発想でスタートしないと、
急性期から慢性期、さらには在宅への流れは
永遠に「絵に描いた餅」でしょう。
医療費抑制を出発点にすると、政策自体も
非常に荒っぽいものになる。
療養病床の再編がその典型。
本来であれば、療養病床を削減するのであれば、
慢性期の医療の在り方、医療と介護の関係、
さらには受け皿の整備の議論から進めるべき。
しかし、実際には「医療費抑制」から議論がスタートした。
だから「病床を減らす」という数値目標をまず掲げる。
その後のことはそれから考えるという、
厚労省の政策の荒っぽさにつながる。
後期高齢者医療制度にしても、荒っぽく映っている部分は
この辺りが原因ではないでしょうか。
こうした思考であれば、厚労省の役人が
じっくりと物事を考えて決めるという雰囲気も失われる。
また実際に時間的な余裕もないのが事実でしょう。
――厚労省は、他省庁と比べて多忙なのでしょうか。
省内で余裕がある部署があれば、
そこから多忙な部署に職員を配置できます。
しかし、今はどの部署も忙しい。
また各部署にはそれなりに職員はいますが、
各部署が抱えている業務の多さ、責任の重さ、
重要性は相当なものだと思います。
日々の業務をこなしながら、次の政策を
考えていくだけの物理的な余裕があまりない。
――財務省との比較ではどうなのでしょうか。
例えば、財務省主計局は、各省庁との間で
予算の交渉はしますが、主計局が矢面に立って
国民と接することはほとんどありません。
国民、あるいは利害関係者と直接接して、
時には対峙するのは各省庁です。
特に厚労省の仕事は国民生活に
密接につながっているだけに、政策的な問題、
失敗があった時にそれだけ批判もダイレクトに受ける。
それに向き合うのは、大変だと思います。
もっとも、政策の失敗は自分が招いている
という自己責任はありますが。
次期診療報酬改定は民主党の医療政策の試金石
- 元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.3
「今の議論を見ると、政権交代した意味があるのかと思う」
――社会保障国民会議で「医療費抑制政策」の
方向性が変わってきた。
そうした中で、民主党政権が誕生しました。
まず民主党のマニフェストに対する評価をお聞かせください。
最初にマニフェストを見た時は、
「医療費をOECD平均並みに増やす」ことを
打ち出していたので、方向性としては期待していました。
ただ、いつまでに増やすのかなどの具体性に欠ける上、
医療についての理念が見えてこない。
医療以外でも「子ども手当て」の創設を打ち出すなど、
社会政策を重視する方向性は伺えますが、
一方で、“ムダを排除する”など、構造改革的、
小泉改革的な路線も見える。
両方の要素が混在しており、両者の整理が理念上、
あまりなされていない印象を持ちました。
――「期待していた」とは、過去形なのでしょうか。
医療の今後の方向性を占う上でも、
今回の診療報酬改定が重要だと思うのです。
医療政策をどうするか、民主党の姿勢が一番、
はっきり現れる。
現時点は、まだ議論の過程であり、
結論が出ているわけではないのですが、
野田財務副大臣などが、財務省主計局と
ほとんど同じことを言っているわけです。
政治家としての発言なのか、主計局に
言われたことを言っているだけなのか。
「診療報酬の配分を見直し、開業医から勤務医に回し、
全体としては上げない」という発言は、
主計局に踊らされているとしか思えない。
長妻厚労大臣も、発言が揺れており、以前は
「診療報酬を増やさなければいけない」と言っていた。
しかし、最近、「上げ幅をなるべく抑えて」
と発言しており、厚労大臣の発言としては
きわめて不適切だと思います。
このように今は「診療報酬全体は押さえ、
配分の見直しで改定」という議論が非常に強い。
それはおかしいのではないでしょうか。
従来から「開業医は儲けすぎ」という議論があります。
財務省が昔から言っていたことで、
今回の行政刷新会議の
「事業仕分け」でも議論になりました。
しかし、それが果たして本当なのか、
実態を反映しているのか、という点は実は
明確になっていません。
多くの方が指摘していますが、個人開業医の収入には、
将来の設備投資のための積立や、
退職金引当金に相当する部分などが含まれており、
勤務医との単純な収入比較はできません。
さらに「事業仕分け」では、診療報酬への
「公務員人件費・デフレの反映」なども言われていますが、
これも一方的な議論です。
こうした議論を続けているのだったら、
政権交代の意味がない。
政権交代はいったい何だったのかと。
主計局が「医療費抑制」を主張していた
時代と変わりません。
――そもそも主計局はなぜ、「医療費抑制」
を掲げ続けるのでしょうか。
仕事だから抑制政策を訴えるのか、財務官僚の
個人的な見解としてはどうお考えなのか。
それは個人にもよるでしょう。
ただ財務省は最初は厳しい玉を投げるものです。
「診療報酬本体でプラスマイナスゼロ」は、
最終的には無理だと分かっていても、
財務省からは最初から緩やかなことは言えない。
しかし、今のやり方を見ていると、財務省の
厳しい玉を受けて、落とし所を探っていく
という従来の手法と変わらない。
「政治主導」と言うのであれば、
まず医療政策のビジョンがどうあるべきか、
その議論から入っていく必要があるのでは。
――今回の診療報酬改定は、今後の民主党の
医療政策を占う上で重要とのことですが、
長年の政策決定プロセスや方針を変えるのは
容易ではありません。
今、この時点で何をすべきでしょうか。
財務省も、勤務医対策の必要性は認めており、
急性期、救急、産科、小児医療なども
評価しなければならないと言っています。
その財源を開業医の側から持ってこようとしている。
しかし、診療報酬はマイナス改定が続き、
様々な部分が痛んでいる。
全体的な底上げをやらなければいけない時に、
配分の議論で全体としてプラスマイナスゼロにしたら、
解決にならない。
例えば、診療所は外来で重要な機能を
担っているわけです。
そこを削り、診療所が窮地に陥り、診療所の患者が
病院に押しかけたら、ますます勤務医は疲弊します。
道路や橋などの公共事業は、
「これは不要」と思えば、その部分だけを
中止することが可能です。
道路に当てる予定の予算は浮きます。
しかし、医療費に効率化の余地があるとは思うのですが、
医療の場合、「ここにムダがある」と言って、
すぐにその部分を削減・廃止することはできません。
効率化するにしても、徐々に時間をかけながら、
進めていくことになると思うのです。
例えば、ジェネリックを普及させ、
医療費を削減するという議論があります。
しかし、一気に普及して、医療費が一気に
下がるようなことにはなりません。
ジェネリックの有効性や安全性について
関係者が共有するなどの条件整備が必要で、
普及には時間がかかります。
――医療費を効率化できる余地があると思うのは、
どんな部分でしょうか。
明確に「ここにムダがあり、これだけ減らせる」とは、
なかなか言えないのではないでしょうか。
例えば、複数の医療機関を受診して、
多くの薬をもらう。結局、ほとんど服用せず、
患者の自宅に残っているケースがあります。
しかし、一気にこの問題を解決することは難しい。
あるいは軽症の患者でも、大病院を受診する。
その分の医療費は効率化できるとは思いますが、
一気には難しい。
厚労省も今まで診療報酬で、
例えば診療所の外来機能、病院の入院機能を
重点的に評価するなどしてきましたが、
なかなかうまくいかない。
そこで、かかりつけ医的な機能を制度化する
という話になります。
方向性はいいでしょうが、それを進めるためには、
信頼できるかかりつけ医を養成し、
患者が適切なかかりつけ医を選べる仕組みを
作っていかなければいけない。
その上で、病診連携を進めていく。
医療の効率化は、相当長い目で
考えていく必要があります。
それを道路や橋のように、不要だからスパッと
廃止して効率化できる、医療費を浮かす
と考えるのは「幻想」で、危険な議論です。
――療養病床の削減も同様です。
先ほども話がありましたが、まず「削減目標ありき」で、
医療提供体制の話は二の次になった。
結局、最初に削減目標を立て、その受け皿は
各都道府県が計画して整えますとしているだけです。
医療提供体制は、急性期の入院医療、
慢性期医療、診療所の外来医療、在宅医療が
それぞれ別個に存在するわけではなく、
密接につながっている中で医療が成り立っているわけです。
「ここにムダがある」「ここを手厚くするために、
こちらには痛みを」という構図は、どこかに
過度の負担がかかり、ひずみが生じる。
システム全体を壊しかねません。
財務省が昔ながらの主張をするのは、
「またか」という感じ。
しかし、事業仕分けの議論の影響を受けて、
長妻大臣まで「上げ幅なるべく抑えて、
配分を見直してやる」という話をするのは、おかしい。
長妻大臣の場合、社会保障、特に医療には
あまりかかわってこなかった。
どちらかと言えば、「ムダの排除」が
得意なのではないでしょうか。
だから、「ここにムダがある。
ムダは減らさなければいけない」といった
財務省的な議論に、親和性を
覚えているのかもしれません。
『元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.1』
『元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.2』
『元財務官僚・村上正泰氏に聞く◆Vol.3』
長妻厚生労働大臣。
野田財務副大臣とは違って、
官僚にコントロールされていないのは良いんですが。
予想通り、医療に関しては素人だから。
最初は診療報酬上げる、って言っていたのに、
なんかだんだん弱気になってますもんねー。
そもそも、診療報酬を上げるか、
医療費を上げるかっていうのは、
政治が決める事ですからね。
そういうのに口出して来る事も
おかしいような気はしますが。
財務省も、支出を減らすのが仕事だから
言ってくるのはしょうがないんでしょうけど。
それを、そのまま受け取るようじゃ、
とても「政治主導」とは言えないでしょー。
たしかに、医療にもたくさん無駄ありますよ。
「病院評価機構」って、厚労省の役人の
天下り先の機関ですけど。
これのせいで、大きな病院は「病院機能評価」
に受かるため、それこそ何千項目もある
評価をクリアしようと、数年っていう年月と
膨大な手間をかけているんですよ。
まあ、100%無駄とは言わないけど。
メリット1としたら、デメリット10位ですね。
このせいで、無駄な書類が増えたり、
決まりが増えたりして、医師や看護師、
その他の医療従事者の仕事が大幅に増えて、
医療崩壊が進んでいる、っていう側面もあります。
こういうのこそ、「行政刷新会議」で取り上げられて
「必要ない」って結論になれば良かったんですけどねー。
まあ、それは置いておいて。
財務省の官僚も、厚労省に来れば、
きちんとわかるんですから。
現場を知りもしないくせに、ただ「削減しろ」
って言うだけじゃなくて、いろんな所で
現場を見て欲しいですねー。
元財務官僚の村上正泰さんが書いた
「医療崩壊の真犯人」を読みたい人はこちら↓
『医療崩壊の真犯人』
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医療や介護が、雇用を生み出す力は
公共事業などに比べて劣らない。
という事は、よく言われている事です。
高度経済成長期の日本を支えていたのは、
製造業とか土建業なんかだったので。
税金や補助金でそれらの産業を優遇する、
という事自体は間違っていなかったとは思いますが。
日本の面積は限られていますからね。
もう、成長しきっちゃった国では、
そんなにたくさんの道路や空港は
いらないんですよ。
こんなに国土の狭い国に、
空港が100もいらないでしょ。
隣に農道があるのに、
もう一本国道を作る必要はないでしょ。
昔はそれで良かったとしても、
今は必要のない事なんですよ。
だったら、辞めれば良いんです。
昨日の衆議院選で、
民主党が選挙で勝つのは予想通りでしたが。
さすがに、300議席以上っていうのは、
予想を大幅に超えましたけど。
せっかく、政権交代が実現したんだから、
時代遅れの減税、補助金は辞める。
という事は、絶対にやるべきだと思います。
民主党が勝ったのは、はっきり言うと、
「自民党が自滅したから」
というだけで、民主党にすごく期待している人は、
そんなに多くないと思いますよ、正直。
いや、期待はしているんでしょうけど。
とりあえず、積極的に応援した、というよりは、
「自民党よりはちょっとはましかな。」
という程度でしょうね。
多くの人は。
「民主党のマニュフェスト」を見ても、
「ばらまき」に関しては、たくさんの事が
書いてあるんですけど。
一番大事な、日本という国を
どういう方向に持って行きたいのか。
どうやって成長させるか。
という事に関しては、具体的には
書いていないようなんですよ。
少なくとも、私にはわかりません。
まあ、細かい事を書いてもしょうがないんでしょうけど。
土建業や製造業に対する優遇政策を辞めて、
医療や介護産業を優遇して、雇用を生み出す。
というような方向で行ってくれると良いのですけどね。
民主党の話とは別に、そういう話が
ダイヤモンドオンラインで掲載されていましたので、
ちょっとここでも引用させてもらいますね。
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戦略的な公的補助で、製造業の
介護サービスへの参入を促進せよ!
介護費用の大部分は、保険と
公費で賄うことになっている。
これが介護に関する現在の日本の基本思想である。
介護保険においては、費用の1割を利用者が負担する。
残りの9割は公費と保険料で賄われ、
その比率は50%ずつである。
具体的には、国25%、都道府県12.5%、
市区町村12.5%、第1号被保険者保険料19%、
第2号被保険者保険料31%が原則とされている。
なお、現行の65歳以上の平均保険料は
月4090円で、制度発足当初の月2911円の
4割増になっている。
ただし、2006年の改正で、介護保険施設に
かかる費用に関しては、国20%、
都道府県17.5%の負担としている。
介護保険施設の指定・開設権限が
都道府県にあるため、権限者の負担を
多くすべしと考えられたためである。
公的主体の関与が必要になる理由
一般に、市場ではなく公的主体が
提供すべきサービスは、数多くある。
なぜ公的主体が提供しなければならないかの
理由は、つぎのようにいくつかある。
第1は、費用を払わない人を
サービスの享受から排除できない場合だ。
たとえば、防衛、警察、司法などがそれにあたる。
これらは「公共財」と呼ばれるカテゴリーであり、
私的主体では費用を回収できないので、
政府が提供せざるをえない。
第2のカテゴリーは、「外部経済」と
呼ばれるものが存在する場合だ。
たとえば、教育から生じる利益は、
教育を受けた人だけでなく、社会一般に及ぶ。
しかし、教育を受ける人は自分の利益に
相当する費用しか払おうとしない。
したがって、供給を市場にまかせると、
過少供給になる。
医療サービスについても、同じことが言える。
これとは逆に、社会一般に対して
負の便益が生じる場合を、
「外部不経済」が存在するという。
外部経済・不経済効果がある場合には、
市場は最適な資源配分を実現しないので、
政府の関与が必要になる。
ところで、介護については、こうした側面はない。
それにもかかわらず介護サービスの供給を
完全に市場にまかせられない理由は、
つぎのとおりだ。
第1に、提供されるサービスの内容を、
あらかじめ判断することが難しい。
これは、「情報の非対称性」と言われる問題である
(サービスの供給者はサービスの内容を知っているが、
サービスの需要者が知らないため、こう呼ばれる)。
こうした問題がある場合にサービス供給を
市場にまかせると、サービスの質が
低下するおそれがある。
したがって、介護サービスの内容について、
公的主体がなんらかの関与をする必要がある。
サービスの多様化をいっそう進める
第2に、介護の必要性は偶発的な原因で発生し、
しかも、発生した場合には巨額の費用が
必要とされる場合が多い。
実際、要介護者が発生した家庭は、
崩壊の危機に直面する場合も珍しくない。
このようにきわめて深刻なリスクであるため、
個人レベルでは、十分な対応が難しい。
そして、これは誰にでもあるリスクである。
したがって、公的主体が保険などの方法によって
関与する必要が生じる。
同様の問題は、医療にも存在する。
以上のように、介護と医療は似た面もあるが、
完全に同じではない。
介護に医療的な側面があることは事実であるが、
それ以外の側面も多いのだ。
たとえば、食事、入浴、排泄等の支援は、
医療行為ではない。
こうしたサービスは市場化することが可能であり、
必要でもある。
しかも、労働集約的であり、
大量の労働力を必要とする。
そして、必ずしも専門的な知識や
技能が必要とされるわけではない。
したがって、介護のすべてを国家で行なうという
福祉国家的な思想は、見直す必要がある。
すべてを介護保険の枠内で行なうのではなく、
それは最低限のサービスを確保するもの
としてとらえるべきだ。
その上で、市場を通じるサービス供給の
拡大を考えることが重要である。
最低限のサービスは公的主体の関与で確保し、
それ以上のさまざまなサービスが
市場で供給されるべきだ。
なお、多様化の必要性は、
サービス形態の多様化だけではない。
後で述べるように、費用負担の形態についても
多様化が必要だ。
現在でも、有料老人ホームは、
民間の経営主体により運営されているが、
実際にはさまざまな問題がある。
サービスの多様化をいっそう進める
介護サービス供給の形態としては、
在宅サービスと施設が供給するサービスがある。
施設には、老人保健施設、特別養護老人ホーム、
介護療養医療施設(老人病院)、有料老人ホーム
という区別がなされている。
老人保健施設は、全国で約3500ある。
特別養護老人ホームには40万床あるが、
待機者が38万人いると言われる。
有料のケア付き老人ホームで、保証金が
最低でも約300万円、普通は1500万円ほど必要である。
また、実際には、いくら費用をかけても、
施設が十分でないのが実情だ。
在宅(居住)介護としては、訪問介護
(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス)、
通所リハビリ(デイケア)、短期入所介護(ショートステイ)
などがある。
ホームヘルパーは約40万人足りないと言われる。
製造業の転業を促進させる
これまでも、介護分野への
異業種からの参入はなされている。
たとえば、セコム、ベネッセ、ニチイ学館、
ワタミなどがある。
今後も、異業種からの参入が促進されてよい。
その際、大きな可能性が考えられるのは、
製造業である。
今回の経済危機で、日本の製造業は
大きな過剰生産能力を抱えるにいたっている。
さらに、製造業は、今後、海外立地の
方向を強めざるをえない。
とりわけ、新興国需要に対応するには、
生産コストを引き下げる必要があり、
低賃金国での生産が不可避になるだろう。
これは、国内における過剰をさらに
促進させることになる。
そこで、製造業がその施設と人員を転用して
介護分野に進出することが考えられてよい。
国内で過剰になる生産施設と
人員は介護に向けるのだ。
こうした変化は、単に製造業の過剰能力への
対応だけでなく、介護分野での過少供給にも
対応するという意味がある。
したがって、経済全体の構造変化に
適合した動きである。
製造業が持っている経営資源と組織力を、
別の方向に振り向けるのだ。
こうした転換で利潤が確保できるかどうかは、
料金体系や公的な補助などにもよる。
工場を福祉施設に転換する際に、
補助を行なってもよい。
こうした補助は、将来のための
明白なビジョンに基づいて、
それを実現するために行なうものだ。
エコカーへの買い替えやエコ家電のポイント制のような、
場当たり的な産業援助とは違う。
財政的に抜本的な措置を講じる
施設建設への補助は現在でも行なわれているが、
今後も必要だろう。
また、施設の建設・運用者に対してだけでなく、
民間施設利用者の税控除が拡大されてもよいだろう。
医療控除とは別に、介護控除を
設けることが検討されてもよい。
こうした施策を促進するには、
当然のことながら、財源が必要である。
社会保障・福祉政策の財源として
通常考えられているが、社会全体の
世代間移転の観点から考えれば、本来は、
高齢者の持っている資産が活用されるべきだ。
高齢者は社会一般の水準より広い住宅に
住んでいる場合が多いし、市街化区域内農地を
保有している場合もある。
本来は、相続税あるいは贈与税を強化して、
それを介護サービスの財源とすべきだ。
公平の観点からはそれが望まれる。
ただし、社会的な合意は難しい。
実際、贈与税は減税されているのが現状である。
次善の策としては、高齢者の保有する
不動産を介護目的に転用するための
仕組みをつくることだ。
たとえば、これらの土地を福祉施設に転用したとき、
優先入居を認めることが考えられる。
また、リバースモーゲッジ制度(持ち家を
担保に融資を受ける年金制度の一種)の拡充も
考えられる。
これは、不動産を流動化して
介護費用にあてうる制度だ。
「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,1」
「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,2」
「ダイヤモンド・オンライン:2009.8.31,3」
日本では、出生率が下がり、人口が減って、
若い人が減って、高齢者が増えていますから。
働く人の数が減っているんですよ。
GDPっていうのは、国内で新たに生産された
モノやサービスの付加価値の合計額の事ですけど。
日本の人口が減って、労働人口も減れば、
日本のGDPも減るのは当たり前ですよね。
普通に考えれば。
なんの対策も打たなければ、
今と同じ生産性であれば、日本のGDPは
マイナスが当たり前なんですよ。
働く人が減っているんですから。
でも、それって日本という国の成長が止まる。
っていう事ですから。
ちょっとまずいですよね。
そうならない為に行うのが「政策」だと思います。
日本という国を豊かにして、成長させるために、
一部の産業をピンポイントで優遇する。
これ自体は、別に悪いことではないと思います。
土建業とか製造業とかの癒着。
のような事も、今まできっとあったんでしょうけど。
裏でそういう事があるのは良くないですけどね。
これからの日本は高齢化が進んで、
医療も介護も必要になるんだから。
日本という国全体の事を考えたら、
介護や医療を優遇する、というのは
むしろ当たり前の事だと思います。
>工場を福祉施設に転換する際に、
補助を行なってもよい。
こうした補助は、将来のための
明白なビジョンに基づいて、
それを実現するために行なうものだ。
エコカーへの買い替えやエコ家電のポイント制のような、
場当たり的な産業援助とは違う。
箱物だけじゃなくて。
新たに、介護産業で雇用を生み出した企業には
補助金をあげるとか。
そういうのも含めて、
政策として、こういう事を行うのは
良いんじゃないですかねー。
民主党さん。
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今度の衆議院選。
民主党の目玉政策の一つで、
「月2万6000円のこども手当て」
っていうのがありますよね。
私だったら、同じ「こども手当て」でも。
「こども1人、1000万円」
っていう政策を目玉にしますけど。
どう思いますか?
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実はこれ、3年位前から考えていた事なんで。
一部の方は私から聞いて、
知っているかもしれませんけどね。
以前は、月に1万6000円だったので。
財源がないと、ちょっと厳しいかな、
と思ってはいたのですが。
小沢代表になって、こども手当ての額が、
月2万6000円に増えたんで。
そいで、民主党のマニフェストを見ると、
なんとなく出来そうな気がしてきたので。
ブログに書いてみる事にしました。
財源に関しては、民主党の政策を元に
シミュレーションしました。
「民主党マニュフェスト2009」
私は、どの政党も支持していないんですけど。
敢えて好き嫌いで言うなら、
岡田さんが代表をやっていた時の
民主党は結構好きでしたよ。
消費税をきちんと上げる、っていう話もしていたし。
年金の話だと、「歳入庁」っていうのを作って、
税金も年金も一緒に払ってもらえば、
取りっぱぐれが少ない。
とか。
ガソリンの暫定税率を一回下げたら、
国民に好評だったんで。
民主党のマニフェストにも、また下げるって
載せざるを得ないのかな、とも思いますけど。
環境とか、CO2削減とか言ってるのに、
完全に時代に逆行していますよね。
高速道路も無料化したら、合わせて4兆円近くの
お金がかかるんですけど。
本当にお金がない人達は、車なんか持ってないし。
持っていてもそんなに乗らないし、
高速道路にも乗らないんですよ。
そういう人達に、4兆円を使うべきじゃないんですかねー。
このままだと、運輸業界とか車にたくさん乗る人達の
為だけにお金を使う。
っていう事になりますよね。
岡田さんは、暫定税率を下げるのは、
環境税を取るのとセットだ。
という話だったお思いますが。
結局、今はその話がなくなっちゃいました。
「こども手当て」で、こどもにお金をあげる、
って言うんだったら、わからんでもないんですけど。
車に乗ってる人だけにお金あげるのは、
あんまり納得できないんですけどねー、私は。
農家もそうだけど。
ちなみに私だったら、同じ「こども手当て」でも。
「こども1人、1000万円」
っていう政策を目玉にしますよ。
そっちの方が、絶対にインパクトあるんで。
親に渡すのではなく、全部現物支給で。
って事にして。
例えば、高校の授業料なら、
親にその分のお金を払うんじゃなくて。
授業料や教科書代、制服の代金として、
直接高校や店に払う。
出産一時金や、健診の費用は直接、
病院や診療所、助産所に払う。
小さい子供に関しては、幼稚園や保育園、
それに小学校では、授業料とか給食費として。
足りない分は、塾や子供服など、
こどもに関する事に限定しか使えないように。
場合によっては、商品券のような
物でも良いんですけどね。
そしたら、金だけ貰った親が、
子供をほったらかして、パチンコに行く。
って事もないですしね。
さすがに、財源の問題があるんで。
全員1000万円ではなくて、2人目以降1000万円で、
1人目は500万円、位の方が現実的かな。
これなら、民主党が言っているのと、
さほど変わらない額で出来ますから。
実際に計算してみましょうか。
民主党のマニフェストによると。
月2.6万円のこども手当ては、
中学卒業までだそうですから。
2.6万円x12ヶ月x15年=468万円
1人のこどもに、これだけかかります。
このこども手当てには、5.3兆円。
出産一時金は55万円だから。
生まれた時に55万円。
それプラス、一年間で31.2万円x15年。
だから、1人のこどもを産むと、15歳までに、
55万+468万円=523万円
これだけかかる事になります。
高校生の授業料を実質無償化。
これには、年間12万―24万円。
これが3年間だから。
一年間に24万円で3年とすると、
24万x3=72万円。
この政策には、0.9兆円かかるそうです。
高校までの18年間にかかる額は、
55万+468万円+72万円=595万円
ですから。
今度の民主党の政策でも、こども1人当たり、
18年間では、約600万円かかるんですよ。
おおざっぱに。
出産一時金の財源は、0.2兆円だそうですから。
全部合わせると、
5.3兆円+0.2兆円+0.9兆円=6.4兆円
の財源が必要になります。
日本の出生率は、今だと1.3台ですけど。
夫婦が産む子供の数っていうのは、
今の日本でも2.0人位ですから。
おおざっぱに、半分の子供が1人目。
という計算になると思います。
んで、一年間で約100万人の子供が産まれます。
これを元に計算すると。
民主党の案だと、
600万円(/18年)x100万人=60000億円・人
これで、年間6.4兆円。
1人目は500万円で、2人目以降は1000万円。
という私の案だと。
100万人の子供のうち、半分の子供が1人目、
残りの半分(50万人)が2人目以降とすると。
500万円(/18年)x50万人
+1000万円(/18年)x50万人=75000億円・人
75000億円・人/60000億円・人=1.25倍だから
6.4兆円x1.25=8兆円
の財源が必要、って事になります。
民主党の案と比べると、足りない分は、
8兆円―6.4兆円=1.6兆円になりますね。
高速道路の無料化が1.3兆円ですから。
だいたい、その分で出来ますかね。
そもそも、高速道路を無料化したら、
他の道路を使っていない人達から取る。
っていう事になるんですけど。
なんで、これやっているんでしょうか。
少子化対策にもならないし。
環境にも悪いし。
渋滞も出るし。
2人目以降なんて、せこい事言わないで。
「こども全員に1000万円」だとしても、
1000万円(/18年)x100万人=100000億円・人
100000億円・人/60000億円・人=1.67倍だから
6.4兆円x1.67=10.7兆円
10.7兆円―6.4兆円=4.3兆円
その差は4.3兆円ですか。
これだと、ガソリン税の暫定税率を下げないで、
高速道路も、使った人に出してもらったら。
3.8兆円ですから。
だいたい、その額で出来ますかね。
「月2万6000円の子供手当て」を出して、
ガソリン税の暫定税率をなくして、
高速道路を無料化して、車に乗りまくる人と、
こどもを持つ親を優遇する政策。
それと、「こども1人、1000万円」出して、
こどもを優遇する政策。
どっちが良いんでしょうかねー。
ちなみに、「インパクト」を重視するために、
「こども1人、1000万円」って事にしたけど。
今度の民主党の政策だと、
おおざっぱに、こども1人、600万円ですから。
これで、6.4兆円なんですから。
「こども1人、500万円」だったら、
5.3兆円くらいで出来る、って計算になります。
私が民主党のブレインなら、
「こども手当て、月2万6000円」
ではなくて、
「こども1人、600万円の子供手当て」
で、ばんばん宣伝しますけどねー。
そっちの方が、なんとなくインパクトありませんか?
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