Dr. I
Profile

関連リンク

ブログ内検索

カレンダー

<< 2008/01 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

医師(勤務医)の仕事

Dr. I / 2008.01.04 01:36 / 推薦数 : 6

医師不足、特に勤務医が日本では不足している。
というのは、他の先進国と比べて、日本では
人口当たりの医師が少ないので。
まあ、当たり前といえば当たり前で。
その事が、医療崩壊医療破壊の原因の一つです。

医療崩壊という言葉は、最近よくマスコミとかでも
使われるようになってきましたけど。
医師数抑制政策、医療費抑制政策というのは、
政府の政策ですから。
医療崩壊というよりは、医療破壊の方がふさわしい。
というのは、以前に書いた通りです。

医療崩壊医療破壊の原因として、大きいのは、
医師不足医療費不足の二つなんですけど。
その他にも、医療崩壊医療破壊の原因はあります。

これも、最近よくマスコミでも取り上げられている、
医師勤務医の過労です。

医師の数が少ないから、過労になるのは当たり前、
といえば当たり前なんですけど。
そもそも、

医師勤務医)の仕事って何よ?

って思いませんか。
医療関係者以外は、医者の仕事っていうのが
どんな事か知らない人も多いでしょうから。
ざっと、ここで医師勤務医の仕事を書いてみましょうか。

その前に、応援もよろしくね!

→ 人気ブログランキング


勤務医の仕事

外来
入院患者の回診
検査
手術
当直
当番
書類書き
後輩医師の指導
医学の勉強
地域の学校への検診
往診
くだらない会議
看護学校、看護師等への教育


とりあえず、ざっと思いつくだけ上げてみました。
それぞれについて、解説していきましょうかね。


○外来

外来、っていうのは循環器内科であれば、高血圧とか
狭心症とか糖尿病とか心不全とか。
そういう、持病で定期的に病院に通院している患者
診察する仕事です。

まあ、持病はないけど、風邪とか動悸がするとか、
そういう患者も診るんですけどね。

ほとんどの一般的な方がイメージしている医師の仕事
っていうのが、いわゆる「外来」の業務の事です。


○入院患者の回診

入院している患者の診察です。
外来に通院するだけでは、治療が難しい。
という人が、基本的には入院するので。
入院患者っていうのは、基本的には重症です。

明日、明後日にでも退院できる人もいるし、
いわゆる社会的入院の人もいますから。
全員が重症というわけではないのですけどね。

基本的には、入院患者っていうのは、重症患者です。


入院患者そのものを診察、治療する。
っていうのが、もちろん一番の仕事なんですけど。
重症の患者ですから。
一定の危険性が伴う、検査とか治療、それから輸血とか、
そういう医療行為も行う事が多いんですよ。

そんな時には、患者の家族に説明をしなければいけません。

アメリカ等の国だと、患者への説明は専門のスタッフが行う、
というところもあるようですけど。
日本では、全て医師が行います。

まあ、補足を看護師が行う事もあるとは思いますけど。
基本的には100%医者の仕事です。

今の時代、「説明義務違反」って事で、
裁判で何千万円も支払わされる事もあるので。
大変手間のかかる仕事です。

でも、どんなに丁寧に患者や家族への説明を行っても、
医者には一円も入らないんですよ

はっきり言って、これはおかしいと思います。
説明義務違反」とか言っておいて、裁判では
大金を支払わされる事もあるのに。
その対価はゼロ

これは、やっぱりおかしいのではないでしょうか。


○検査

循環器内科だと、心エコーとか、心臓カテーテル検査とか、
運動負荷試験とか、そういう検査です。

他の科だと、胃カメラとか、眼底検査とか、
そういう検査の事です。

エコーとかだと、忙しい病院だと検査技師が中心になって、
検査をする病院も多いのですけど。

危険性の伴う検査の場合は、基本的に全て医師が行います。


○手術

手術をするのは、基本的には外科系の医師で、
内科系の医師はほとんど手術は行わないのですけど。
循環器内科だと、ペースメーカーを植え込む手術とか、
心臓の表面の血管(冠動脈)を広げる、血管内手術
という手術は行います。

心臓カテーテル検査をやって、すごく血管が狭いとか、
詰まっているという時は、その場で血管内手術をやるし。
胃カメラ
をやって、大量に血が出ていればその場で、
止血する治療をやりますから。

内科の場合は、手術と検査、っていうように、
完全に分ける事は難しい場合もあります。


○当直

いわゆる「病院」というところには、
夜でも病院内に医師が待機していなければならないので。
当直という業務が当たります。

年齢が一定以上の医師とか、地位が高い医師では、
免除される場合もあるのですけど。
まあ、だいたいある程度以下の年齢の医師は全員、
当直という業務をやります。

本当は、入院患者に何かあった場合にのみ備えるもので、
患者を診察した場合は、当直料とは別に残業代を貰える
そして、外来に来た患者は診る義務はない
というのが、労働基準法という法律で決まっているのですけど。

ほとんどの病院では、これが守られていません。

夜から朝まで、当直でびっちり働いて、
その次の日も普通に朝から、通常業務。

という事も多々あるので、それが医療ミスの原因にもなります。

問題なのは、そういうシステムなのですけど、
違法状態は放置
されており、一向に改善の気配はありません。


○当番

待機」っていう言葉も使われます。
夜だろうが明け方だろうが、病気が悪くなる人はいるし、
病院に来る患者もいます。

そういう時は、まず当直医が診察するのですが。
(本来であれば、当直医に時間外の患者を診る義務はないですけど)
自分の手には負えない、これは専門医の判断が必要だ。
という時には、その科のその日の当番の医師が呼ばれます。

当然、時間外に呼ばれる事が多くなります。
大きくて忙しい病院だと、夜中に呼ばれる回数も多いので、
非常に大変です。


○書類書き

入院したら、入院した患者、家族への書類。
退院の時も書類。
検査をするにも、治療、輸血、血液製剤を使うにも、
患者に説明をして、その都度書類を書かなければなりません。

保険会社への診断書とか、生活保護、リハビリの書類
大量にあります。

これらの書類のほとんどは、病気によって
パターンが決まっていますから。
医師以外も書くことは可能なんですけど。
今のところ、ほとんどの病院では、
全て医師の仕事
になっています。


○後輩医師の指導

大学病院じゃなくても、医者が複数いれば、
たいていは上下関係がありますからね。

医者15年目20年目とか、
両方が一人前だとそういう事はないのかもしれませんが。

2,3年目とか5年目位だと、まだ医師として
一人前ではありませんから。
それより上の医師は、若手医師の指導をする事になります。
もちろん、研修医への指導も含みます。

研修医への指導は、ほとんど義務ですけど。
それ以外の若手医師への指導は、
個人によるところが多いかな。


○医学の勉強

医療というのは、非常に猛スピードで進歩しているので。
仮に一人前の医師だとしても、常に医師には勉強が必要です。

患者や病気の事は全てわかる。
なんて医者は、いないんですよ。
医者神様じゃないんだから

だから、わからない事があったら、当然本やネットで調べたり、
他の医師に聞いたりします。

でも、医学の勉強っていうのは、厚労省に言わせれば、
医師の仕事ではない」らしいですよ。

個人が勝手にやる事らしいです。

役人や政治家が答弁の為の書類を作ったり、勉強するのは
役人や政治家の仕事ではない
っていう事なんでしょうかねー。


○地域の学校への検診

病院にもよるし、季節にもよりますけど。
春なんかだと、地元の学校検診医師がかり出される事も
結構あります。

ちゃんとした病院だと、きちんと報酬が出るのですけど。
地方自治体病院だと「公務員の副業は認めない」って事で、
ただ働き」させられる事もあります。


○往診

これも、病院や医師にもよりますけど。
病院に来られない患者の家に行ったり、
老健施設なんかに往診にいく医師もいます。


○くだらない会議

ある程度以上のキャリアの医師になると、
くだらない会議のメンバーにされますね、たいてい。
まあ、他の職業でも一緒なのかもしれませんけど。
医師でも、そういうのはあります。

本来は、医療ミスをなくそうとか、
経営を良くしようとか、っていう意義があるんですけど。
とりあえず、会議を行うのが目的になっている、
って場合が多いですね、正直。

平均時給3000円医師看護士、技師10人集めて、
一ヶ月に一回、一時間の会議を行うと、一年間で

3000x10x1x12=36万円

のコストがかかるんですよ、本来は。
週一回だと130万円くらいですか。

36万円の価値がない会議であれば、損だから会議を止める
という意識を病院の経営者側には持ってもらいたいものです。

一時間くだらない会議に出たら、
一時間患者を診察する時間が減るしね。


○看護学校、看護師等への教育

地方自治体の病院とか、医師会関係の病院だと、
関連の看護学校を持っている病院も多いです。
そういう病院に勤めると、看護学校の講師をやらされます。
テスト作ったりしなきゃならなくて、結構面倒くさいっす。

たいてい、雀の涙ほどの給料は出ますけどね。
正直言って、ないようなもんです。

他に、病院にいる看護師とかに頼まれて、
勉強会をやって欲しいとか、って言われる事も多いです。

こっちは、完全にボランティアですね。



ざっと思いつくままに上げてみましたが、
医者の仕事ってのは、こんなもんです。

もっと偉い先生になると、講演もあるようですけどね。


医療関係者以外には、医者の仕事ってわからないだろう。
というように、冒頭では書きましたけど。
厳密に言うと、看護師とか検査技師とか、
医者と一緒に働いている人達でも。
医者の仕事の全部はわかっていないと思いますよ。

入院病棟の看護師は、医者外来や夜中に呼ばれる
当番の業務
とかは、あんまり知らないでしょうし。
外来なら、入院の事は知らないでしょうからね。

医局の中で、地道に書類書いているなんて、
医者以外は誰も知らない事ですしね。


開業医っていうのは同じ医者でも、
いわゆる中小企業の社長ですから。
経営とか、そういう事務仕事がもっと多いのでしょうね。
私には、詳しい事はわかりませんけど。

そのかわり、手術や検査が減ったり入院患者がいない
クリニックだと、入院患者はいないし
当番とか、そういうのもなくなるんでしょう。


まあ、そんな感じで、今後医師不足の話とか、
そんな話はたくさん出てくると思うんですけど。
その際に、参考にしてみて下さいね!


医者のホンネが知りたい人は、こちらから!
→ 『医者のホンネが丸わかり!(改)』

固定リンク | コメント (4) | トラックバック (1)