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『とくダネ!』6/5、麻酔科医不足

Dr. I / 2007.06.05 21:22 / 推薦数 : 5

本日もとくダネ!』を見てみました。
6/5放送分、『とくダネ!』医療プロジェクト の放送内容と感想です。

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今日は、昨日やる予定だった、
麻酔科医不足についてでしたね。
(1)【手術が受けられなくなる!麻酔科医不足に潜む危険】
 6月4日(月)放送予定

参照:「こちらフジテレビ」

放送の内容は。

最初、歯科医が研修で麻酔をかけていて。
本当は指導医がつきっきりでいなきゃいけないのに。
オペ室が3つで、並列でオペをしていて。
指導医2人しかいないから、
一時的に指導医が離れなきゃなんなくなって。
そいで、患者が亡くなった、って話でした。

病院内で後から出来た委員会では、
術前の心機能リスクを過小評価していたから。
って事だったみたいです。
自称医療ジャーナリスト、伊藤氏が
麻酔科医は、術前回診とかも
いろいろやって当然のような話をして。
私は何例も手術を見たらか、
麻酔がどんなに大事かわかる。
みたいな話もしていましたけどねー。

「いや、素人が手術を何回か見ても
わかんないんじゃないですかね。
医学的知識が相当ないと。」


そいで、その後に出てきた「浅山」だか、って麻酔科医
本当は、麻酔を並列でやっていて。
患者が亡くなった時に行けなかったんだけど。
そんな事は患者には言えないから、隠した。
って話とか。
最初の方は、医者悪者にする作りでしたね、番組的には。

で、麻酔科医へのアンケートがあって。
並列麻酔(同時に2つの手術場で、1人の麻酔科医
麻酔をかけること)をやっている人が、半分以上。
事故を起こすかもしれない、って思う人も半分以上。
麻酔科医を辞めたい、って思った事がある人も半分以上。
って内容でした。

「都市部では麻酔科医は余ってるけど、地方では足りない。」
って、本当に医者がそんな事言ったのか、
って意見も紹介されていました。

で、全身麻酔が行われる病院施設は全国に4,000
あるが、麻酔科医が常勤するのは2,000しかない。
日本は先進諸国の中で、人口比率で見ると
麻酔科医の数が少ない。
って話も出ていました。

麻酔科医ってのは、いわゆる3Kの職場だ。
本当は非常に大事なんだけど、評価は低い
って話を伊藤氏がして。

その後の、司会の小倉氏の発言。
「そういうのにあこがれて、医者になったんじゃないのか?」
って。

「あんた達マスコミがそんな事言ってるから、
医療崩壊が進行したんだろ!」


って思っていたら。
なんと、伊藤氏がまともな発言を返していましたので。
ちょっとびっくりしました。
医者の精神論に頼ってはいけない。」
って言っていましたよ。
ちょっと、彼に対する見る目が変わりました、私。

その後、小倉氏。
「今頃になって、医者が足りないとか、
病院が足りないとか。」

って、言っていましたけど。

「そんなん、今までマスコミが取り上げなかっただけだろ。
医者のブログでは、とっくの前から言ってるから。」


って感じでしたねー。

最初に医者悪者にする感じの作りだった。
ってのと、司会者の小倉氏の発言には
ちょっとがっかりしましたけど。
自称医療ジャーナリストの伊藤氏の発言は、
昨日に続いて、結構良かったですね。

この番組の中でも出ていたけど。
麻酔学会で出した「ガイドライン」っていうのがあって。
それでも、「並列麻酔」(同時に2つの手術場で、
1人の麻酔科医麻酔をかけること)は良くない。
って書いてあるらしいんですけどね。

まあ、そりゃあ、「正論」ですよ。
麻酔をしている間、一時的にでも麻酔科医
手術場を離れる状況と。
ずーっと、麻酔科医がついている状態では。
麻酔科医が常在しているほうが、
何かあった時の対処とかも早いに決まってますからね。

でも、じゃあ、並列麻酔をしなかったら。
手術の数が減るわけだから。
そしたら、今なら3日後にできている手術が
一週間待ちになる、とか。
そういう風になるわけですよ。
ガイドライン通りにやったら。

1,今まで通りのペースで手術を行うとしたら、
 麻酔事故のリスクは今まで通りある。
2,並列麻酔を行わなかったら、リスクは減る
 (絶対にゼロにはなりません)が、
 手術までの待ち時間が長くなる。


のどちらかしかないんですよね、絶対に。
麻酔科医の数が急に2倍とかに増えない限りは。

そういった事をきちんと言って欲しかったですね。
そこが、一番大事なところですから。
今一歩、踏み込みが足りませんでしたかねー。


明日はいよいよ、出産難民についてです。
大淀病院の件も出るようなので、
明日もなんとか見たいですねー。


手術で怖いことと言えば、「肺梗塞」
別名「エコノミークラス症候群」
「エコノミークラス症候群」について知りたい人は、これを読んでね!

「気をつけて!死んじゃうかも!フライトの旅行で注意すべき病気!」

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「にちにちこれこうにち」と読みます。 はずかしながら、長らく「ひびこれこうじつ」と読んでいました。 学生時代、好日山荘(こーじつさんそー)というスキーショップがあったので(笑)。いまもあるのかな。... [続きを読む]
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安全と能率とは、相反するのですよね。
JRの脱線事故を思い出します。
安全のためには、コストがかかります。
コストをかけずに、安全にせよ、しかも待たせるな、なんて、いったいどうせいというのでしょうか。
百点満点取とうろするということは、別のところを犠牲にしているということがどうして理解されないのでしょうか。
ROCカーブです。
トラックバックさせていただきました。
written by ドクトル虎の巻 / 2007.06.05 21:47
小倉はいつもまったく調べもせず、いい加減な発言をしています。
written by Atsullow-s caffee / 2007.06.05 22:55
Dr.I先生、大変ご苦労様です。
詳しく教えていただいてありがとうございました。

 それにしても、やっぱり、医療問題ってのは、部外者の感覚で処理するのがそんなに難しいことなんでしょうか...?
 いろんなキャスター氏が、ホンの少しだけ現場を勉強すれば、こんなにマトはずれ応答が多いはずはないと..思うんですが...。

 私の外来に通っている患者さんたちは、きっとまだましだと思います...
 極めて常識的な話が通らない時というのは...きっと偏見が支配してるんでしょうね?
written by Doctor Takechan / 2007.06.05 23:29
 麻酔科医の先生は全麻になると、全身管理全てを行わないといけないので ( 全麻となると筋弛緩剤の投与とかしないといけないし、輸血管理、脈やその他のモニターとかいろいろ )、非常に大変なのは知ってましたが、麻酔科医って、必要な半分しかいらっしゃらないんですね。

「医者の精神論に頼ってはいけない。」って、やっとテレビで言うようになりましたか。テレビでも新聞でも記者じゃなく、ちゃんと専門書を読み、現場のことを自分の足で調べるようなちゃんとしたプロのジャーナリストに書いたり、発言したりしていただきたいものです。

 朝日新聞系、毎日新聞系はまだダメダメですけど。ライブ手術の件を「事故」と書いている限り、プロのジャーナリズムとはとても呼べません。どうして医療専門の記者に記事を書かせないんでしょうねぇ?社会部の記者に書かせたらダメな記事ができるに決まってるでしょう。ろくすっぽ勉強も何もしてないんだから。
written by 無明 / 2007.06.06 05:33
 ドクトル虎の巻先生、そのコストのなかに是非とも時間も加えてください。と思ったら、加えられてますね。

 世の中、みんな急ぎすぎです。だから鬱病に罹患する人が増えたり、自死する人が増えたりするんです。
written by 無明 / 2007.06.06 05:37
アメリカでは麻酔科医不足を麻酔専門看護師、高齢の麻酔科医採用、女医さんの勤務にゆとりを持たせる等工夫しています。TBさせて頂いた記事の中の過去ログに書いています。
失礼しました。
written by Tai-chan / 2007.06.06 07:25
Dr.I先生報告ありがとうございました。
浅山先生は、麻酔科医で初めて 著書の
「患者はこうして殺される」で麻酔事故を
告白した、有名な方です。
昔の外科麻酔では、闇に葬られた事例は
たくさんあったと、先輩から聞かされましたが。
written by 田舎の麻酔科医 / 2007.06.06 09:06
>ドクトル虎の巻先生
コストをけちって、JRとかでも事故で問題になってるんですが。
なぜ、医療ではそういう考えが浸透しないのか、不思議ですよね。
written by Dr. I / 2007.06.06 22:23
>Atsullow-s caffee先生
ホントですね。
今日も、彼の発言以外は良い放送だったんですけどねー。
written by Dr. I / 2007.06.06 22:24
>Doctor Takechan先生
いやー、ホントはブログ書いてる暇ないんですけど。
他にやる事あって。
現実逃避です(笑)

少なくとも、全国に放送しているわけですから。
そのくらいの事は考えて、意見を言って欲しいですねー。
やはり、偏見なのでしょう。
written by Dr. I / 2007.06.06 22:26
>無明さん
伊藤氏は、今日もかなりまともな発言をしていましたね。
正直、見直しました。
「医者の精神論に頼ってはいけない。」
これは、かなり画期的な意見ですね。
マスコミの中では。



written by Dr. I / 2007.06.06 22:27
>Tai-chan 先生
そうですね。
必要な仕事を減らしたら、リスクは高くなるので。
それを、分散してやってもらう。
って事しか方法はないですからね。
それをやらないで、金はかけるな、時間もかけるな。
って言ってるから、日本の医療は崩壊に向かっているのだと思います。

written by Dr. I / 2007.06.06 22:29
>田舎の麻酔科医先生
あ、なんか本も書いていたみたいですね。
たしか、そんな名前の本でした。

たしかに、そういう事もあったのでしょうけど。
それを全面に出したら、せっかくの良い番組が台無しになるんですけどねー。
written by Dr. I / 2007.06.06 22:30
アメリカでは麻酔科医不足を麻酔専門看護師、高齢の麻酔科医採用、女医さんの勤務にゆとりを持たせる等工夫しています。
→このようなことを聞くと明日辞めようかと思ってしまいます。看護師、高齢麻酔科医(ロートルの・・です。高齢でも凄腕はたくさんいらっしゃいますが)で十分な仕事しか私はしていないのか・・。やはり手術のことを理解してもらえる人などDrでもあまりたくさんいないのでその程度にしか認知されていないのが実情なのでしょう。麻酔科医の不足はまさにそういうことに過ぎないのですよ。
written by 麻酔ロボ / 2007.10.17 23:04
>麻酔ロボ先生

私は内科医なので、麻酔科医の先生が手術で活躍する現場を見る事が少ないので。
あまり大きな事は言えないのですけど。

確かに、医師の中でも理解できない人もいるのかもしれませんね。
written by Dr. I / 2007.10.19 19:53

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