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大野病院事件第二回公判 傍聴記2

Dr. I / 2007.03.04 04:13 / 推薦数 : 3

ここまでが午前中の部。

一回休んで、 
午後 証人:県立大野病院外科(当時)の医師 
帝王切開術で前立ちを務めた

 

その前に、応援よろしくね!

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<検察側主尋問>

【↓法源検事】
検察(五十嵐):外科医ですね?
証人:はい。
検察医師の資格を取得したのはいつですか?
証人:平成14年です。
検察:平成16年12月17日の被害者の帝王切開手術の助手をしましたね?
証人:はい。
検察:帝王切開の助手は何例入ったことがありますか?
証人:10例弱。

検察 患者さんの子宮切開時に証人は血液を吸引していたのですね
証人 はい。
検察:血液の混ざった羊水を吸引していたんですか。
証人:はい。
検察:【切開してから】被告人はどのような処置をしていましたか?
証人:赤ちゃんを出していました。
検察:そこまでに何か問題があるという認識はありましたか?
証人:ありません。
検察:(児娩出は)どのくらいの時間で?
証人:正確な時間は分らないが、自分の感覚としては1~2分くらい。
検察:手術開始後11分後【14時37分】に娩出と記録にはあるが、
  それはあなたの記憶とは矛盾しませんか?
証人:はい。
検察:その時、証人はどんな処置をしていましたか?
証人:子宮断端からの出血を鉗子で止めたり、
  吸引をしたりしていました。
検察:出血量についてどんなことを考えましたか?
証人:経験より多いかな、と。
検察:その時の出血の仕方を説明できますか?
証人:その時というのは。
検察:切った時です。
証人:切った時はいつもどおりなんですけど、断端からピュー
  ピューと吹く出血があり、そこを処置したら止血しました。
検察:出血点は把握できるということですか?
証人:はい。
検察:止血はどのような措置をしたのですか?
証人:鉗子で挟みました。
検察:児娩出後、被告人は何をしていましたか?
証人:鉗子を確認したり…赤ちゃんの臍帯血をとったり。
  それから子宮収縮剤【アトミン】を子宮に注射したりしていました。
検察:注射?
証人:子宮に直接、子宮収縮剤です。
検察:それで出血は止まりましたか?
証人:完全に止まってはいないが、その時点で多量に出血した、
  というのはなかった。
検察:出血はコントロールされていたということですか?
証人:はい。
検察:収縮剤を注射したというが、児娩出後いつですか?
証人:はっきりとは覚えていないが、感覚的には1~2分後かと。
検察:この時点で手術について何らかの問題があるという認識
  はありましたか?
証人:ありません。
検察:その時の感想は?
証人:手術前に前置胎盤?があると聞いていたが、
  【思ったより】手術がスムーズで安心していました。
検察:注射の後、被告人は何をしましたか?
証人:臍帯を引っ張って胎盤をはがそうとしました。

検察:臍帯を引っ張って胎盤が取れなかった後、
  被告人はどうしましたか?
証人用手剥離をしました。
検察:出血の状態に変化はありましたか?
証人:剥離したところで少し出血し始めました。
検察:どのように?
証人:じわじわと。
検察証人は出血にどう対処したのですか?
証人:吸引管で吸引していました。
検察:被告人はずっと用手剥離を続けたのですか?
証人:いえ、途中からクーパーをもらって使って。
検察:それまでにクーパーを使うのを見たことがありましたか?
証人:いいえ。
検察:どのように操作したか見えましたか?
証人:先端はあまり見えませんでしたが、湾曲部分を上にして。
  【先端が上に曲がる持ち方か 湾曲が上に凸になる持ち方かで
  クーパーの表裏が正反対である  
  この時点ではいのげは後者だと解釈していたが 後の補足質
問で前者であるとわかった】
検察: 湾曲の外が子宮 内が胎盤?
証人: そうです】
検察クーパー使用前後で出血量は変化しましたか?
証人クーパーを使ってから増加。
検察:どのように?
証人:面からじわじわと。【出血源が点(血管)ではなく 剥
離面全体からだったという意】
検察:出血箇所はどこだと認識していましたか?
証人:子宮の内面。
検察剥離作業と出血の増加について、相関関係というか、
関連があるという認識はありましたか?

証人あった
検察:なぜわかったのですか?
証人:吸引回数が多くなったので。
検察:間隔が短くなった、ということですか?
証人:はい。
検察:目で見てどうでしたか?
証人:目で見ても少しずつ増えていた感じがしました。
検察:証人の位置から子宮内は見えましたか?
証人:加藤先生の手が離れた時に見えたこともあったが、
基本的には見えませんでした。
検察:出血の場所、もととなる血管はどこか特定できましたか?
検察:ピンポイントに一点というわけではなく、
面からじわじわ出血する感じでした。
検察:剥離した面からということでいいですか?
証人:そう思います。
検察:出血の速度はどうでしたか?
証人 だんだん増えるが大量出血ではありませんでした。
検察 帝王切開の今までの経験と比べてどうですか
証人:あまり帝王切開の経験が無いので。
弁護人:異議。出血の速度とはどういうことか。量とは違うのか。
裁判官 たしかにわかりづらいです。質問を変えてください。
検察:質問の仕方を変えます。剥離が進行しますね、その際の
  出血量というのは絶えず一定なのか、減少するのか、増加するのか。
証人:要は、剥離が進むにつれて少しずつ増えていったということです。
検察:被告人は剥離中に止血を試みましたか?
証人:いいえ。
検察:剥離中は出血が継続あるいは増えていたと。
証人:はい。
検察:剥離に要した時間は分かりますか?
証人:5分から10分くらいではないかなと思います。
検察:それは正確に測っていましたか?
証人:測っていません。
検察:通常はどのくらいの時間がかかるものですか?
証人:印象では2~3分。
検察:それに比べるとかなり時間がかかっていた、ということ
でよろしいですか?
証人:「かなり」かどうかはわからないですが、
  時間はかかっていたと思います。
  【時間がかかっていたのは間違いない】
検察用手剥離クーパーを使用していた時間、それぞれ何分
くらいか正確に分かりますか? あるいは、用手剥離とクーパ
を使用していた時間、印象としてどちらが長かったか。
証人クーパーのほうが長い印象です。
検察:剥離中に臓器に損傷があったということはありませんか?
証人:ありません。

検察:患者の出血について、看護師もガーゼで吸っていましたが、
  看護師から報告はありましたか。
証人:あります。
検察:それはどういった形で伝達されましたか?
証人:口頭で。おもに麻酔科の先生に向けてですが、
  大きな声で報告されています。

検察:看護師からの報告で印象に残っていることはありますか?
証人20007000の報告が印象にある。
検察:どう思いましたか?
証人2000から7000の間は短時間で、
  その間に(出血が)多くなったな、と。
  【それほど時間が経過してなかったのでびっくりした】

検察:手術前に準備した血液製剤で足りましたか?
証人:足りなかったので、周りの病院に応援(血液を回しても
  らうよう)を頼みました。
検察:被告は止血処置は他にどういう処置をとりましたか?
証人:【充填したガーゼを抜いて】子宮内面を糸で縫合したり、
  子宮動脈が入っている膜(靱帯)を鉗子で挟んだりした。
検察:それで止血出来ましたか?
証人:できませんでした。
検察:最終的に子宮を摘出したわけですね。すぐには摘出に移
れなかった?
証人:輸血が来るのを待ってすぐ摘出に移りました。
検察:あなたは応援の医師を頼もうとはしなかったのですか?
証人:しました。
検察:誰を呼ぼうとしたのですか?
証人:外科部長の先生を手伝いに呼びますかといいました。
検察:それは大野病院の外科部長。【実名の述べた】
証人:はい。
検察:進言したのは一度ですか?
証人:2回くらいしたと思います。
検察:なぜ2回も言ったのですか?
証人:子宮摘出時は2人より3人のほうがスムーズかな、と思い
ました。
検察:出血コントロールされていなかったのも理由ではないの
ですか?
証人:それも理由のひとつでした。
検察:被告人は何と言ったのですか?
証人:「大丈夫」というようなことを言いました。
  【検察:何と思った?
証人:そう言うなら大丈夫だろう】
検察:他に誰かが応援を勧めたことはありましたか?
証人:たまたま院長が来て、外科部長を呼ぶかと言いました。
検察:被告人は何と?
証人:その時も「大丈夫」ということを言っていました。
検察:応援を断った時、証人はどう思いましたか、
  不安な気持ちはありませんでしたか?
証人:少しありました。
検察:なぜですか?
証人:ぼくは子宮摘出をしたことがなかったので不安でした。


<弁護側反対尋問>

弁護人:少し不安があったとおっしゃったが、子宮摘出手術中
  はその不安はどうでしたか?
証人:摘出手術中は目の前の操作に夢中だったので感じません
でした。
弁護人:子宮摘出後、不安だったなと思いましたか?
証人:ありません。摘出が終わってほっとしました。
弁護人:「癒着があるかもしれない」というのは加藤先生から
言われたのですか?
証人:「かもしれない」と言われた。
弁護人:(癒着が)どこかは言われましたか?
証人:特にどことは言われませんでした。
弁護人:帝王切開の立ち会いはどのくらい経験がありましたか?
証人:1年で10例弱です。
弁護人:今まで立ち会った帝王切開は大野病院で行われたもの
  以外にはありますか?
証人:ありません。
弁護人:いずれも立ち会ったとき、加藤先生が執刀したと。
証人:はい。
弁護人:本件以前に加藤先生と10例くらい帝王切開をしたということだが、
  加藤先生の産婦人科医としての資質に疑問などは感じませんでしたか?
証人:ありません。
弁護人:加藤先生から何か聞きましたか?
証人:前置胎盤?だが、手術には差し支えないと聞きました。
弁護人:加藤先生から、癒着について聞いたとき、
  器間の癒着と思ったわけですね。
  外科において、癒着というのはよくあるのか?
証人:よくあります。
弁護人クーパーでそぐように剥がすことはありますか
証人:【よく】あります。
弁護人:切ることもある?
証人:あります。
弁護人:外科で癒着をはがす時につかうクーパーというのは
どういうものですか? 両鈍の曲がり丸クーパー
証人:はい。

<甲15号証(カルテ原本)麻酔記録>
弁護人:2000と7000くらいが印象的、とおっしゃった。
  それは羊水込みですか?
証人:はい。
弁護人:羊水と血液を吸引していたわけですが、
  羊水の色はどのようでしたか?
証人:血と混じっていましたが、濁っているというわけではありませんでした。
弁護人:量は多いと感じましたか?
証人:専門外で経験が少ないので量についてはわかりません。
弁護人:胎盤剥離中の状況について。まず被告人はどうしましたか?
証人:臍帯を手で引っ張りました。
弁護人:どうなりましたか?
証人:子宮後壁がもち上がりました。
弁護人:子宮はお腹の中ですか? 外ですか?
証人:中です。
弁護人:今思うとはがれにくかったのはどこですか?
証人:後壁。当時は分からないが。
弁護人:剥離操作は見えましたか?
証人:手先は見えません。
弁護人:手の甲は上を向いていましたか?
証人:はい。
弁護人:用手剥離前にも子宮内部の出血はありましたか?
証人:あまりありませんでした。
弁護人:最初からはがれにくかったのですか?
証人:違います。
弁護人:どんな出血ですか?
証人:じわじわ出てくる感じ。
弁護人:用手剥離で何割くらいはがれたか分かりますか?
証人:わかりません。
弁護人:最初はスムーズだったということですか。
証人:そうです。
弁護人クーパーを使い始めて出血が増えたというが、
  にじみ出る状態は変わらなかったのですか?
証人:はい。
弁護人証人はどうやってそれに対処していましたか?
証人:吸引していました。
弁護人:血はどんな感じで。
証人:溜まったりしてはいないので、しみ出てくるのを
  空気と一緒に吸う感じでした。
弁護人:はがれにくいというのを見ていましたか?
証人:どこがはがれにくいのかは分からなかった。
弁護人:今回のクーパーはどんなものですか?
証人:両鈍の曲がり、長いクーパー
<甲35号証写真4(クーパーの写真)>
【モニタに表示される 柄の長さが刃の3倍ほどもある。骨盤腔内用】
弁護人:先(クーパーの先端)の状態は?
証人:曲がっていて、鈍い。
弁護人:尖っていないということですね?
証人:はい。
弁護人:加藤先生が剥離中、子宮を摘出しなければならない
  出血はなかったのですね。
証人:剥離中は無かった。
弁護人クーパーの使用はリスクが高いと思いましたか?
証人:いいえ。
弁護人クーパーの使用がいけないとは思わなかったのですね。
証人:はい。
弁護人クーパーを使っても出血がさほど急激に増えたという
わけではないということですか?
証人:はい。
<麻酔記録で出血2555ml確認>
弁護人:剥離中の出血は555mlですね?
証人:はい。
弁護人:剥離中は出血のコントロールはできていましたか?
証人:コントロールの必要が無い程度で、大げさな出血でなかった。
弁護人クーパー使用後、胎盤ははがれにくかったのですか?
証人:印象にない。
弁護人:するりとはがれた、と。
証人:はい。

<弁護側、平岩主任弁護士に交代>【たぬ】
弁護人クーパー外科で剥離するときには普通に使うということですか
証人はい
弁護人:切ることも普通にするのですか?
証人:原則は剥離ですが、安全が確認できれば切ることもあります。
弁護人:そういう時に使うのは両鈍の丸クーパー
証人:はい。
弁護人:今回のクーパーと同じものと。
【いのげ注:形は同じだが長さは短いときもあるだろう】
証人:そうです。
裁判長:(クーパーの名称について確認? クーパーはもとも
と丸くなってるから「曲がり」は要らないとか何とか)
証人:「クーパー」に曲がりのニュアンスも含まれる】
弁護人:後ろから胎盤をはがしていったということですか?
証人:後壁側から。
弁護人:少し難しくなってクーパーを使った。その後はするり
とはがれたということですか?
証人:スムーズに。
弁護人:スムーズなのは前壁ですか? 今の認識では。
証人:はい。

弁護人:帝王切開で全麻しないのはなぜですか?
証人:胎児への影響がわからないという点で。
弁護人:それだけですか? 子宮収縮に影響しますよね。
  【全身麻酔では筋弛緩剤を使う 子宮収縮は止血効果があり 
  筋弛緩剤は収縮を阻害する】
証人:あ、はい。それもあります。
弁護人:その子宮収縮への影響が重要ですね?
証人:いや、それが重要かどうかは分かりませんが。
弁護人:子宮摘出の決定後に全麻に移行したのですか?
証人:記憶がはっきりしません。
弁護人:子宮摘出を決断した時間は?
証人:双手圧迫しても止まらない、ということで。
弁護人:2000と7000の間に子宮摘出の考えはありましたか?
証人:ない。
弁護人:子宮摘出しなければならないと証人が考えた時期はい
つごろですか?
検察:異議あり、
証人:双手圧迫で止まらない時点です。
弁護人:子宮摘出について会話しましたか?
証人:麻酔科の先生から子宮摘出した方がいいですか、という
話はありました。
  【問いかけは有ったが 医師間の相談はなかった】
弁護人:それはいつ。
証人:「7000」より後。
弁護人:子宮摘出が終わった、と感じたのはいつですか?
証人:子宮摘出が終わり、色々な処置、膀胱の傷も修復できた
頃です。

【よしこ判事】
裁判官(反対側;向かって左):用手剥離をしている指先は常に
  見えるということではない、ということですか?
証人:はい。
裁判官:子宮に胎盤が載っていますよね?(以下理解できず。
  上向き?とか。おそらく位置関係を混同されている)
  【いのげの解釈では証人の「上向き」という表現が混乱の元。
  結局クーパーの曲がりが子宮側に凸 胎盤側に凹 
  先端が子宮から離れる方向に曲がる持ち方だったということ
  当然のことながらそうでないと子宮壁を傷つけやすくなる
  持ち方なので問題外】
証人:刃先で撫でるようにそいでいきます。
裁判長クーパーは切るための道具ということでいいのですか
?【他に剥離のための道具は無いのか?】
証人剥離にも使う
裁判長:14時40分2000ml、14時52分で2555ml、15時6分で7675ml
。同じくらいの時間で7~8倍。急激に出ているという印象はな
かったですか?
証人:それなりには出血していたが、感覚以上に増えていたの
でびっくりした。
裁判長:その後はまた減っているが。
証人:圧迫で止血したり
していた。(手術の出血量カウントは、リアルタイムに出血量
を反映しないこともある、カウントした時期に足し算していく

弁護人:「見えない」というのは証人から見て、ということで
すね。
証人:そうです。
裁判官(向かって右):「撫でるように」ということからすぐ
はがれる、という印象を受けましたが。
証人クーパー使用と癒着の強さは別。
裁判官:安全性が確認される、とはどういうことですか?
証人:「切る」のは侵襲性が高いので、切っても安全なことを
  確認してからでないと切らない。
検察(高宮):外科で用手剥離あるということですか?
証人:あります。
弁護人(傍聴席に近い人):クーパーは指より細いから便利?
証人:そういう面もあるかと思う。
<閉廷>

検察側は、証人産婦人科医の先生に「クーパー」を使って
胎盤を剥離するのは、適切ではない
って事を証言させようとして呼んだのでしょうが。
全くあてがはずれてしまったようですね。

外科医の証人に関しては、クーパーを使って剥離した後に、
出血が増えたようだ、って事を証言させたのは良いんですが。
外科でもクーパーで癒着を剥離する事はあるし、
それを見ても不適切とは思わないって言われていますから。

第二回公判では、弁護側の圧勝と言えるのではないでしょうかね。

第三回公判も、どなたかが傍聴記を書いて頂ければ、
それをまた読んで記事にしますね!

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