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無罪医師、女子医大を提訴

Dr. I / 2007.02.17 00:30 / 推薦数 : 1

私のような医師からしたら、残念な事に。
最近、医療訴訟に関する記事を見ない事がないんじゃないか、
ってくらい医療訴訟が増えて、マスコミをにぎわしていますよね。

先日も、無罪なのに、マスコミに犯罪者のように、ぼろくそに叩かれて。
大学病院からも、トカゲの尻尾切りのように、責任を押しつけられて、
ほとんど解雇も同然となった医師がいましたが。
この先生が、大学病院を提訴されました。

ちなみに、この先生。
先日の、
「速報:産科医不当逮捕事件、公判生の声」
の記事で、気合いの入った裁判傍聴記を書いてくれた先生です。

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無罪医師、女子医大を提訴 「手術事故の調査は誤り」

東京女子医大病院で2001年、心臓手術を受けた群馬県の少女=当時(12)=
が死亡した事故をめぐり、誤った内部調査で名誉を傷つけられ
解雇されたとして、当時の担当医=業務上過失致死罪に問われ1審無罪、
検察側控訴=が8日、大学と調査責任者の教授に、
損害賠償や未払い賃金計約8300万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴状によると、内部調査委員会は01年10月、
担当医による不適切な人工心肺装置の操作が
患者の死因になったとの報告書を公表

その後担当医は業務上過失致死罪で起訴され、
大学も解雇
された。

05年11月の東京地裁判決は
「人工心肺装置に取り付けられたフィルターの目詰まりが
直接的な原因で、担当医は事故を予見できなかった」
として無罪を言い渡した

担当医は「報告書が虚偽だった結果、捜査機関に誤って逮捕された。
それを根拠に解雇するのはマッチポンプだ
」と訴えている。

東京女子医大広報室は
「訴状が届いておらず、コメントは控えたい」としている。

共同通信社:2007年2月9日


事件の概要を簡単に説明すると。

2001年3月1日東京女子医大で心臓外科手術が行われて。
不幸な事に、12歳の女の子の患者が亡くなったんです。

心臓の手術って言うのは、「心臓」を止めてやる事が多いんですが。
単純に心臓を止めたら、死にますよね。
当たり前ですけど。
そうならないために、「人工心肺」っていう装置を使って、
心臓を止めている間、頭とか、ほかの臓器に
血液を送ってあげる
んですよ。

そいで、人工心肺って装置にはフィルターって物が使われます。
クーラーとか、掃除機とかに使われていますよね、フィルター
ま、もちろんそれと同じ物ってわけじゃないんですが。
あのフィルターって、定期的に掃除しないと、
つまっちゃいますよね。

掃除機やクーラーなら多少詰まっても、効果がちょっと弱くなる、
とかその位なら良いですけど。
人間で、血液が詰まったら大変ですよね

で、今回の事件で少女が亡くなった原因は、
病院がけちって、使い捨ての人工心肺のフィルターを
繰り返し使用していたって事
なんです。

でも、病院が自分たちの責任逃れをするために
病院が悪いんじゃなくて、「人工心肺の装置」を扱っていた
医師が悪いって、その医師個人の責任」にしたんです。
そして、そういう報告書を作ったんですよ。

そして、この医師は起訴されて、大学も辞めさせられました。
厳密には、諭旨解雇なんですけどね。
ま、それは良いとして。

病院側が、自分たちの責任逃れの為に、偽の報告書を作って、
それを基に、この先生は起訴されて、辞めさせられたんだから

それはおかしい、って事で損害賠償を請求してる、って訳ですわ。


この先生のように、結果が悪かっただけで、
無罪なのに、裁判で訴えられる
そして、マスコミに極悪人のように扱われる。

そういった事が続いていますよね、最近。

で、私や他のブログなんかを書いている医師達は、
マスコミの報道や国民の意識に対して、注文を付けているわけですが。

私たちは、
「医者は治外法権のようなもので、何をやっても許されるんだ。
医者なら何をしても良いっていう、医師免責制度を作れ。」
と、言っているのではありません。

結果が悪かったら、悪人探しをして、誰かに責任があるはずだ。
主治医だから責任があるはずだ。
医者は悪者だから、訴えてやれ。
って、行った医療の内容に関わらず、医療訴訟が起きている
という事が問題だ、って言ってるんですよ。

明らかな医療ミスをして、その結果不幸な結果になったのであれば、
その医師個人が悪いわけですから。
そういう医師を含め、皆を擁護しているわけではありませんよ、私は。

誰が悪いとかじゃなく、わかる範囲で、
マスコミに出た医療訴訟に関する記事の、医療内容に関して、
いろいろ私なりの意見を述べたりしてるんですよ、このブログで。

で、結果は残念だったけど、それは医療ミスのせいではない。
だから、それに対して、医療ミスと言って医師を訴えるのは、適切でない
マスコミが、有罪でもない医師を、極悪人のように報道するのはおかしい。
そういう主張をしているんですね、私は。

やはり、医療とか専門分野に関しては、
マスコミももっと勉強をして欲しいですし。
第三者機関が入って、調査するとか、
医療裁判以外の、患者にとっても医者側にとっても、
もっと良い方法を模索して欲しいですね。

 

この事件について、詳しく知りたい人は、
このブログを読んで下さいね!
「紫色の顔の友達を助けたい」

 

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「大学病院のうそ」 ~現役医師(Dr. I)が暴露する、大学病院の秘密

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