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な、なんと。
産科医が不当に逮捕された、福島の大野病院の件。
この公判を傍聴した方の、生の声をブログで見る事ができるんです。
いわゆる、傍聴記ってやつなんですがね。

しかも、これを書いたのは、東京女子医大で、
こいつが人工心肺の使い方をミスしたせいで患者が死んだ
って、ありもしない事を言われて、不当に起訴された、先生。
無罪なのに逮捕された、という点では、この産科医の先生と、
境遇は非常に似通っていますね。

この先生が、26/349という、高倍率の傍聴券を、
抽選で引き当てて、傍聴した手記です。

必見です。
かなり長いですが、皆さんには是非読んでいただければ、
と思います。

検察の証拠の採用の仕方とか、非常におかしい点が多いですし、
ちょっとこれに関しても言いたい事が多いんですが。
長くなっちゃうんで、また今度って事で。
今日は、この先生のブログのダイジェストのみで。

本文は、こちらから!
「紫色の顔の友達を助けたい:速報 大野病院初公判傍聴記」

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目次

「証拠隠しの検察官―専門家と国民の注目を無視」
はじめに
1.傍聴の決意
2.傍聴券とロシアンルーレット
3.モナリザのクリアファイルと「349分の26」のPC抽選
4.開廷直前の動いたら負け
5.涙でかすむ立ち姿―人定質問
6.いきなり臍帯を「ジンタイ」と読んだ起訴事実
7.裁判長による黙秘権の通知
8.被告人の罪状認否
9.主任弁護人の補足
10.検察官の腕まくりパフォーマンス―冒頭陳述
11.モナリザの微笑み
12.弁護側の冒頭陳述-合法だが卑怯な証拠隠し
13.憲法38条と医師法21条
14.国民的注目を無視
15.遺族の心情
16.K先生と弁護団の昼休み
17.一点の医学的疑問
18.福島駅行き女性タクシー運転手は全前置胎盤分娩経験者
19.最後に


ダイジェスト版

6.いきなり臍帯を「ジンタイ」と読んだ起訴状の公訴事実
弁護団には当然手元に「起訴状」がある。
主任弁護人から「今、検察官がジンタイと読んだのは、
臍帯(サイタイ)の読み間違えではないですか。」旨の主張。
起訴は10ヶ月も前にされた。
臍帯血が治療に使用されていることは、
小学4年生の私の甥っ子でも知っている。
産婦人科専門医を被告人にしている裁判の公判担当検事が
「臍帯」を正確に読むことが出来ないことは、
検察官の基本的な不勉強を露呈しているというより馬鹿にしている。

8.被告人の罪状認否
・術前の超音波検査やカラードップラーによる診断を繰り返し行った。
・(全前置胎盤の手術としてという前提?)手術前の準備血は、
  テキスト通りに1000mlの充分な量を準備した。
・開腹後に子宮に直接超音波検査をおこない
 カラードップラーも使用して通常以上に慎重に診断した。
・ 用手的に胎盤を剥離できる部分がかなりあった。
・ 出血を止めるためには、胎盤を剥がす必要があった。
・ 経膣分娩でクーパーを用いると盲目的な操作になるが、
  充分な視野が得られている帝王切開においては
  可及的にクーパーを用いて剥離すべきであると判断した。
・ 胎盤を摘出した後、剥離面の圧迫止血や薬剤投与により
  止血を試みたが困難であった。
・ 患者さんは「もう1人子どもが欲しい」ということで、
  子宮温存の希望があったが、子宮摘出の可能性も手術前に説明し、
  子宮摘出を決断した。
・ 追加の輸血が到着して血圧が上昇してから子宮を摘出した。
・ 子宮摘出後は損傷した膀胱(またはその付属の組織?)
  を縫合しているときに安定していた血圧が突然血圧が低下した。
・ 心室頻拍(メモではVfとありましたが記憶ではVT)となったため、
  心肺蘇生を麻酔科医とともにおこなったが死亡した。
・ 輸血後は血圧が安定していた。
・ 病院長に死亡までの経緯を他の医師とともに話し、
  医療過誤でないので、届け出はしないと判断された。
・ 1人の医師として自分を信頼してくれた患者を亡くしたことは
  非常に残念で、心からご冥福をお祈りします。
  切迫した状況で、冷静にできる限りのことをやったことを
  ご理解いただきたい。
・ 信頼してくれた患者さんが亡くなったことに関しては
  心からご冥福をお祈りいたします。

9.主任弁護人の補足
・事実関係は概ね被告人が罪状認否した通り。
・ 手術前に予見義務はない。術前に後壁の胎盤癒着は診断が不可能である。
・ 用手剥離しようとして胎盤が剥離できないからといって
  癒着は診断できない。
・ 胎盤を剥離しないと止血はできない。
・ 癒着胎盤と診断したからといって子宮摘出が全てに適応されない。
・ すでに出血しているので、剥離を進めて止血するべき。
・ 臓器摘出は最終手段。
・ 患者にとって臓器摘出は侵襲。
・ 死因は出血死以外に羊水塞栓症の可能性がある。
・ 異常死にはあたらない。疾患に起因する死亡。
・ 病院長が届け出を行うものである。
・ 医師法21条は何が異常死かが曖昧。
・ 本件の真相を明らかにするように。

これは、当たり前の話である。
私の弁護人も同様のことを最終弁論で陳述している。
すなわち、
「本件は、医師がその業務として行った手術が、
刑法の業務上過失致死に当たるかが争われている事件である。
・・・被告人・弁護人は、裁判所に対し、
2つの点、すなわち、判決にあたっては、
 ・事案の真相を明らかにするべきこと
 ・医学水準に立脚した認定を行うべきこと
を特に要望しておきたい。」
 実際何が起きたのか。それを曖昧な言葉でごまかしてはいけない。

12.弁護側の冒頭陳述-合法だが卑怯な証拠隠し
・ A.検察官は困難な疾患をもつ患者への施術の是非が問題なのに、
  弁護士が提出した教科書や専門家の鑑定書や解明に
  不可欠な弁護側の証拠隠しをして「不同意」としている。
・ B.検察官調書の一部から被告人に有利な記載部分を
  黒塗りにして証拠請求している。
・ C.このようなことは前代未聞である。

今回の事件では検察官は自分たちが作文した「検察調書」のうち、
被告人に有利な部分を黒塗りにして、
裁判官に読めないようにして証拠請求したというのです。
自分達が作成した調書をまるで、
戦前の共産党関係の出版物のようなものにしたのでしょう。
一般人からみればこの「証拠隠し」は「卑怯」以外の何者でもない。

泉谷P「調書は開示している。証拠の不同意は問題ない。
それを証拠隠しとは不法であるかのような言い方では誤解される。」
主任B「(興奮気味に)教科書や鑑定書の証拠を隠して、
不同意にしたのは事実だ。黒塗りも事実だ」
泉谷P「(湯気がでている)前代未聞とは言い過ぎだろう。
誤解が生じる。」

場内騒然、「合法でも卑怯だろう。国民は納得しないよ。」

14.国民的注目を無視
・ 本件は明らかに自然科学分野で高度に専門化した領域である。
・ 検察官は、その分野の専門家である「胎盤病理医」
  「子宮病理医」の鑑定結果の証拠として求めるべきであるのに、
  それ以外の鑑定医に依拠している。
・ 検察官の過失は唯一「子宮摘出を・・」と主張しているが
  その意見を婦人科の腫瘍の専門医の意見に依拠している
・ 周産期医療の専門家に意見を求めるのが、
  高度に専門化した医療では相当である
・ 検察官は(任務を?)尽くしていない。放棄している
・ 医療行為は患者にとっては、投薬であれ手術であれ
  身体への侵襲をともなう行為
・ 法医学会でも医療行為は常に侵襲により死につながる・・・
・ 裁判官も検察官も弁護士も医学は素人
・ 真摯に専門家の意見を重要視すべきであり、・・

・ 専門家の意見を尊重すべきところ、検察官は弁護側の提出した教科書、
  参考書、鑑定書に同意しないとは、
・ 今後の医療事故防止に役立たせるという観点からもこの裁判・・・

19.最後に
報道に接した者が最初に抱いた印象は簡単に消えるものではない。
それどころか、最初に抱いた印象を基準にして判断し、
逆に公判廷で明らかにされた方が間違っているのではないか
との不信感を持つ者がいないとも限らない。
そうした誤解や不信を避けるためには、
まず公判廷での批判に耐えた確かな証拠によってはっきりした事実と、
報道はされたが遂に証拠の裏付けがなく、
いわば憶測でしかなかった事実とを区別して判示し、
その結果、証拠に基づいた事実関係の見直しを可能にすることの重要性が痛感される。」
(東京高等裁判所平成10年07月01日判決・高等裁判所刑事判例集 第51巻2号129頁
 

という事で、今日は速報って事で、ダイジェスト版のみでした。
検察には、「起訴したんだから、なんとか有罪に」
とか、そういう面子の為でなく、
「事実を明らかに」して欲しいですね。
不利な証拠を採用しない、とかそういう卑劣な手を使わないで。

この件が有罪になったら、日本の医療も司法も終わりだと思います。

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