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また医療事故があったみたいですねー。
詳細がわからないので、詳しい事はなんとも言えないんですがね。
状況からは、医師側が悪いようにも見えますが。
でも、明らかにこの記事は、医学的に間違っていますので。
その点を訂正しましょうかねー。
その前に、応援してよろしくね!
→ 人気ブログランキング、今日は何位かな?心肺蘇生ミス 80歳女性死亡
低酸素脳症で 伊達赤十字病院
【伊達】伊達市の伊達赤十字病院(前田喜晴院長)で十月、
胆振管内洞爺湖町の女性患者(80)に食道静脈瘤(りゅう)手術を行った際、
心肺蘇生(そせい)措置が遅れたため低酸素脳症となった女性が、
約一カ月後に死亡したことが七日分かった。
同病院は判断が甘かったとして、遺族に謝罪した。
同病院によると、女性は食道静脈瘤と診断され、
十月十六日に入院して内視鏡手術を受けた。
医師が麻酔を投与後、内視鏡を食道に挿入したが、
患者が苦しがったため、その後三回に分けて麻酔を追加投与した。
投与後、女性の血圧低下や呼吸の弱まりが確認されたが、
医師は手術を続行。
静脈瘤を除去した段階で女性は心肺停止に陥った。
直ちに人工呼吸器や心臓マッサージなどによる蘇生を試みたが、
自発呼吸は戻らず、女性は低酸素脳症で十一月十七日に死亡した。
前田院長は「女性に対する麻酔は特別多い量ではない」とする一方で、
「麻酔による呼吸停止は起こり得る。
呼吸が完全に止まる前に蘇生処置を始めていれば、
このような事態にならなかった可能性が高い」と話している。
まずは、医学用語の解説。
○食道静脈瘤
「食道」っていうのは、胃と口の間にある、管ですね、要は。
口に物を入れて、何か食べたら喉の中を通っていきます。
そして食道→胃→小腸→大腸→肛門っていう順番で
物は流れていきます。
全身に流れた血液の一部は、肝臓に一度集まります。
でも肝硬変などの肝臓の病気がある場合、
肝臓にたくさんの血流が戻れなくなります。
肝臓に戻れなくなった血液は、抜け道を求めて、
肝臓のまわりの細い血管に流れていきます。
食道の細い血管にも、肝臓に戻れなかった血液があふれて
流れ込んできます。
そしたら本来、細かった血管も、流れる血液の量が多くなって、
だんだん太くなり、コブ状に膨れます。
これを「静脈瘤」と呼びます。
食道に静脈瘤ができる病気が、「食道静脈瘤」です。
○食道静脈瘤の治療
血管がコブのように膨れているので、出血しやすいんですよー。
だから破裂する前に予防的な治療をするんです。
もし破裂しちゃったら、一刻も早い止血が必要ですがね、もちろん。
具体的には、
1)内視鏡的静脈瘤結紮(EVL)
内視鏡(胃カメラ)から、輪ゴムを使って静脈瘤を縛ってつぶします。
2)内視鏡的硬化療法(EIS)
内視鏡(胃カメラ)を使って、静脈瘤の位置を確認しながら、
内視鏡のチューブの先から穿刺針を出して、
静脈瘤の中に直接、血管内を硬める物質を注射します。
3)食道静脈瘤圧迫止血法
のどに麻酔をした後、鼻からチューブを挿入して、
食道に潰れた風船を入れて、そこで膨らませて、
圧力で止血するやり方です。
出血量が多く、輸血や輸液といった救急処置だけでは、
すぐには静脈瘤の治療に移ることができない場合や、
肝機能の低下が著しく、ほかの治療法が適さないときに
行われる、一時的な止血法です。
4)外科手術
胸か腹をがばっと開けて、肺などの周囲の組織から
食道をはがした後、食道の下3分の1にあたる部分を
静脈も含めて切り離して血液を流れないようにします。
そして止血後に元どおりにつなぎ合わせる手術です。
今は内視鏡が発達していますし。
肝硬変で非常に状態が悪い人の場合は、大きな手術に耐えられない
人も多いですから。
最近は、あまりやっていないですね、手術は。
これをふまえて、この記事を読み直してみましょう。
医師が麻酔を投与後、内視鏡を食道に挿入したが、投与後、女性の血圧低下や呼吸の弱まりが確認されたが、
医師は手術を続行。
静脈瘤を除去した段階で女性は心肺停止に陥った。
内視鏡を使った治療って事ですから。
治療法の1)か2)ですね、多分。
1)の可能性が最も高いと思いますが。
そして、麻酔をかけて内視鏡(胃カメラ)を食道に入れた、と。
そいで、そいでー。
静脈瘤を除去
え、胃カメラで静脈瘤は取り去れないよ!
胃カメラの中を通して、水とか血管内を硬める物質、
輪ゴムのような物は入れる事はできますけどね。
「食道静脈瘤」を取り出すのは、胸を開けなきゃー。
ま、食道の下の方なら、お腹を開ける手術でも良いですけどね。
でも、いずれにせよ、大きな手術が必要ですよ。
胃カメラじゃー、無理っすよ、どう頑張っても。
多分、輪ゴムで縛るって事なんでしょうけどね。
それは、「静脈瘤の除去」ではないっすよ。
前に王監督の手術の時も、腹腔鏡手術なのに、内視鏡(胃カメラ)
を使った手術って書いた新聞があったけど。
やっぱ、全国に発信する記事には、正確な事を書かなきゃ。
信用されないっすよ、ホント。
でも、まあ、今回の件。
麻酔を投与後、その後三回に分けて麻酔を追加投与
って書いてあるから。
なんの麻酔かわからないし、一回の量がどの位かもわからないけど、
多分ホリゾンとか、そこらへんでしょうかね。
80歳の女性にホリゾン4バイアル注射したら、さすがに多すぎだと思いますよ。
ま、一回に、ものすごい少ない量をちょっとづつ使って、
合計の量は少ない、って事もあり得ますし。
一回に半分づつ使って、合計2バイアルなら、
普通の人ならそんなでもないけど。
80歳の小柄な女性にしたら、ちょっと多いかなって量ですかね。
麻酔が効かなくって、胃カメラが飲み込めなかったら、
検査も治療もできませんから。
麻酔の量をある程度まで増やすこと自体は、良いでしょうけどね。
詳細がわからないと、なんとも言えないんですが。
しかも、
投与後、女性の血圧低下や呼吸の弱まりが確認されたが、
医師は手術を続行。
静脈瘤を除去した段階で女性は心肺停止に陥った。
って、これがホントなら、ちょっとまずいかな、って思いますね。
いったん内視鏡手術を中断して、まず血圧を上げる処置や、
呼吸抑制がかかっているなら、酸素投与。
それでも駄目なら気管内挿管するとか。
そういう処置をして。
それで落ち着いてから、改めて内視鏡的手術をする。
というのが普通かと思うので。
こういうのが専門なのは消化器内科医って言うんですがね。
ま、私は循環器内科医なので専門外なので詳しくはわからないんですが。
ちょっと気になったので、書いてみました。
この報道通りだとすると、医者の側にも問題があるように思えますが。
明らかなのは、記事の医学的な記述は間違いだって事です。
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