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迷惑TBが大量に送りつけられたので、一回前の記事そのものを削除して、同じ記事を再掲載しますね。
Dr. Takechann先生、ありがとうございました。
その前に、まずは応援よろしくね!
2年前から研修医のシステムが変わりました。
今年で3年目です。
2年前までは医師免許を取ったら、一応いきなり医者として何でもできたんですが、できれば研修をして下さいって方針だったのですが、2年間の臨床研修が必須になりました。
まあ、それまでも9割位の人は研修を受けていたんですけどね。
臨床っていうのは、病院などで患者さんを実際に診る事です。
反対語っていったらおかしいけど、研究っていうのが対極にある言葉ですかね。
で、2年間全員が臨床研修をやる替わりに、給料はちゃんとあげましょうって方向になりました。
その前までは時給300円とかそれ以下で、馬車馬の用に働かされていたのですが、研修医の給料が確保されたという点では良かったと思います。
そりゃあ、そんだけ働かされれば、医療事故も多くなって当たり前です。
医者だって人間ですから。
機械じゃないんですから。
しかし、民間病院でも大学病でもどこでも良いから2年間いろんな科を回るというのは、正直言ってあまり納得いきません。
一応、なんでも診られる医者(プライマリー医)を育てるというのが建前なのですが、あくまでも机上の空論なので。
具体例を挙げましょう。
例えば、トヨタに新入社員が入りました。
新入社員を全員オールマイティーな社員にするために、3ヶ月は工場で車を作らせて、3ヶ月は営業、3ヶ月は経理という風に、いろんな部署を全員2年間回らせる事にしたって事です。
普通に考えて、数ヶ月回っただけでその部署の仕事ができるようになるとは思いませんよね。
どんな仕事でも普通、一人前とまではいかないまでも、1人でほとんどの仕事ができるまでに、最低でも5年位かかるんじゃないですかね。
1人でできるとまではいかなくても、おおかたは大丈夫って位までにも2、3年はかかりますよね。
3ヶ月でできる仕事って一体何があるんですか?
数ヶ月回っただけならせいぜい、この部署はこんな仕事をやってるんだって理解する位でしょう。
医者でも大体同じですかね。
科が違えば、全く仕事は違います。
熟練するには、10年とかその位かかりますけどね。
医師免許があれば、何の科を標榜しても良いってのはまた別の問題なんですが。
数ヶ月その科を回っただけでは、仕事が出来るようにはなりません。
やっと基本の「き」を覚えたかなーって位で、他の科に移ってしまう事になります。
はっきり言って、仕事はできないのでただ見学しているだけみたいもんです。
もちろん、各病院で工夫して研修医に少しでも仕事ができるようにって、頑張っているんだとは思いますよ。
でもなにせ時間がありません。
3ヶ月かせいぜい6ヶ月ですからね。
やっぱりこういうのはいけないと思います。
車の免許で言えば、研修医は仮免みたいもんなんですけど、一応医者として給料貰って、患者の命を預かっているわけですから。
見学だけなら、学生時代にやらせれば良いんですよ。はっきり言って。
医者は全員医学部出てるんですから。
6年間もかけて。
ちょっとずつ回ったら何でもできるようになるなんてのは、どこぞの役所のお偉いさん以外は誰も思ってないんですよ。
実際民間企業で、こんな事やってる所どこにもないでしょ。
一番大事な最初の2年間にそんな事やったって、使い物にならない。
時間の無駄ってわかってますからね。
どこの企業でも、オールマイティな社員を作るためにって、そんな事をやってないんですよ。
更にこの研修医のシステムを施行するために、民間病院から大学病院に医者を引き上げるって事も起きていますよね。
正直言って現場(病院、特に大学病院)で働いている人間(医者が多いかな)で、今のシステムが良いって言ってる人、ほとんどいないんじゃないですかね。
まだマスコミではそんなには取り上げられてはいないみたいですけど、きっと近い将来マスコミで大きく取り上げられたら、お役所のお偉いさん達も間違いに気づいて、またこのシステム変わると思いますね、私は。
ごく最近、やっとちょっと取り上げられてきたかな。
この国の役人は、某エレベーター事件の様に、死人が出るまで動きませんかね。
文部科学省の「ゆとり教育」みたいに、方針転換すると思いますね、近いうちに。
そうなったら、ああこいつが何年か前に予想してたなー、って私の事を思い出してもらえたら嬉しいです。
って訳で、今回はDr. Iの予言でした。
当たるかなー。
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奈良で、不幸にも妊婦さんが亡くなった件があって。
ブログの記事がその事ばっかりになってしまったんで。
他の記事にしようかと思ったら、たまたまこれも奈良の事件でした。
「過酷な当直」、産科医5人が超勤手当1億円要求 奈良
奈良県立奈良病院(奈良市)の産婦人科医5人が
04、05年の超過勤務手当の未払い分として計約1億円の支払いと、
医療設備の改善を求める申入書を県に提出したことがわかった。
医師らは「報酬に見合わない過酷な勤務を強いられている」
と訴えており、要求が拒否された場合は、提訴も検討する方針。
県によると、同病院の年間分娩(ぶんべん)数は05年度で572件。
産婦人科関連の救急患者は年間約1300人にのぼる。
産婦人科医が当直をした場合、1回2万円の当直料が支払われるが、
当直の時間帯に手術や分娩を担当することも多いという。
申入書によると、当直について労働基準法は「ほとんど労働する必要がない状態」
と規定しており、実態とかけ離れていると指摘。当直料ではなく、
超過勤務手当として支給されるべきで、
04、05年の当直日数(131~158日)から算出すると、
計約1億700万円の不足分があるとした。
現在9床の新生児集中治療室(NICU)の増床や、
超音波検査のための機材の充実なども要求している。
医師の一人は「1カ月の超過勤務は100時間超で、
医師の体力は限界に近い。更新期限を過ぎた医療機器も少なくなく、
これでは患者の命を救えない」と訴える。
県は、産科医を1人増員するなどの改善策に乗り出すとともに、
医療設備の改善を検討しているが、超過勤務手当の支払いは拒否した。
担当者は「財政難のため、すべての要求に一度に応えるのは難しい」と説明する。
朝日新聞、2006年10月21日
そして、もう一つ奈良の記事。その前に。
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<奈良>奈良市 同僚4人も不正休暇か
病気を理由に5年間で8日しか出勤せず、給与を受け取っていた奈良市職員が、
休暇中に公共工事の受注業者や同和団体の幹部の立場で
しばしば市役所に来ていたことがわかりました。
この問題は奈良市環境清美部の42歳の男性職員が、
5年間に8日しか出勤していないのに、およそ50もの病気の診断書を
市に提出して病気休暇を取り、満額に近い給与を受け取っていたものです。
問題となった職員は、休暇中であるにも関わらず、
入札控え室に出入りする姿が度々目撃されていました。
この職員は、親族の経営する建設会社に公共工事を受注させようと、
病気休暇中にもかかわらず、市の工事担当者に働きかけ、
去年、36件、5000万円以上の受注していました。
さらに、この職員だけでなく、他にも4人が不自然な病気休暇を取っていたことが
新たにわかりました。
いずれも市環境清美部の職員4人で、現在までの5年半の間に、
51通から186通の診断書を提出して、病気休暇を繰り返し、
給与の支払いを受けていました。
藤原昭市長は、会見で、42歳の職員を早期に懲戒免職処分にした上で
他の職員についても調査するとしています。
へー。
奈良っていうのは、一生懸命働いた産科医に、
正規の残業代を払う金はないけど。
5年間で8日しか、出勤しない人に払うお金はあるんですかー。
しかも、同じ様な人が他にも4人もいるみたいだすし。
この人の親族の会社に払うお金も、5000万円もあるんですかー。
医療設備には金かけても良いけど、人には出せん、と。
じゃ、産科医はいなくても良いけど、機械だけあればよいんですね。
ふーん。
産科医がいなくなったら、お産ができなくなるんですけどねー。
機械がお産してくれるわけないですからね。
この産婦人科医の人達、きっと正規の残業代を貰えなかったら、
奈良県立奈良病院辞めちゃうかもしれませんよ。
大淀病院の産婦人科医の先生。
60歳すぎているので、普通の職業だったら退職する年齢なんですけどね。
この地区で1人しかいない産科医なので、
1人で、年間200例お産を取り上げて。
毎日産婦人科の病気で何かあったら、24時間365日、1人で頑張ってきたんだけど。
今回マスコミに、医学的には悪くもないのに責められて、
ほぼ間違いなく辞めまちゃいますよ、大淀病院。
奈良の産科医は、何人になりますかね。
奈良ではお産ができなくなってしまうかもしれませんよ。
これも、医者を不当に安く使ってこき使ってきた行政と、
罪もない医師を叩いてきた、マスコミのせいなんですけどね。
これで、お産ができなくなったら、誰か責任とるんですかね。
「医者の当直2」の記事でも書いたし、この新聞記事にも載っていますが。
本来医師の当直というのは、労働基準法上は
「ほとんど労働する必要がない状態」ってなっているんですよ。
だから実際に働いた場合は、超過勤務手当として支給されるべきなんですよ。
この流れが、全国に広がってくれると良いですねー。
すいません。
何か知らないですけど、迷惑TBが大量に来たので。
一時、TBを停止させて頂きますね。
勤務医の方達は続きへ。
大きな病院、特に大学病院について知りたいって思ったあなた。
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奈良県の産婦人科学会から、今回の件に関して、声明がでましたね。
産婦人科医会「主治医にミスなし」 奈良・妊婦死亡
奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、
分娩(ぶんべん)中に重体となった妊婦(当時32)が
県内外の19病院に搬送を断られ、
出産後に死亡した問題について、同県医師会の産婦人科医会
(約150人)は19日、同県橿原市内で臨時理事会を開き、
「主治医の判断や処置にミスはなかった」と結論づけた。
妊婦は脳内出血を起こし、意識不明となったが、
主治医らは妊娠中毒症の妊婦が分娩中にけいれんを起こす
「子癇(しかん)」と診断し、CT(コンピューター断層撮影)
検査をしなかったとされる。
理事会後、記者会見した同医会の平野貞治会長は
「失神とけいれんは、子癇でも脳内出血でも起こる症状で、
見分けるのは困難。
妊婦の最高血圧が高かったこともあり、子癇と考えるのが普通だ」
と説明。「CTを撮らなかったのは妊婦の搬送を優先したためで、
出席した理事らは『自分も同じ診断をする』と話している」とも述べた。
県警が業務上過失致死容疑で捜査を始めた点については、
「このようなケースで警察に呼ばれるのなら、
重症の妊婦の引き受け手がなくなってしまう」と懸念を示した。
参考:ある産婦人科医のひとりごと:産婦人科医会「主治医にミスなし」 奈良・妊婦死亡で県産婦人科医会 (朝日新聞)
素早い対応だったと思います。
前回の記事「奈良の産婦人科医」で書いた、私の推測が、
医学的にもほぼ正しかったという事になりますかね。
専門でないので、自信はなかったんですけどね。
と、すると今回の件は、搬送先が決まるまでに時間がかかった、
という事が問題になりますね。
前回も書きましたが、出産間近の妊婦で、意識消失があり、
重症の子癇もしくは脳出血が疑われる症例ですから。
受け入れ先の病院の条件として、
ICU(集中治療室)+NICU(小児の救急治療室)
+産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医 +手術室の看護師3,4人 +脳外科医2人
この条件を夜中の2時、3時に満たす病院という事になります。
そして、こういう条件を満たす病院は数少ないので、
「受け入れ拒絶、拒否」ではなくて、「受け入れ不可能」であるんですね。
では、なぜそうなったかという原因ですが。
その前に、応援よろしくね!
→ 人気ブログランキング、今日は何位かな?1,医師の人数の問題
産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医 +脳外科医2人の医師が必要なんですから。
最低6人の医師が、夜中に緊急で来ることができる病院です。
という事は、それぞれの科の医師が1人、2人であれば、24時間365日、
これだけの人員を確保できる訳がありませんから。
最低でも、それぞれの科で、この2倍、3倍かそれ以上の医師が必要という事になります。
これに関しては、さんざんこのブログでも書いてきた、
「医師不足」の問題になります。
さんざん医師不足って言っているのに、厚生労働省が医師の偏在と言って、
過去の政策の間違いを認めず、医師数を削減する政策を取ってきたから、
こういう事が起こったと言っても、過言ではないでしょう。
2,施設の問題
ICU+NICUがある病院って事になりますね。
しかも、それぞれに空きがなければ受けられません。
普通の病院では、看護師の数は10:1看護といって、
ベッド数10に対して、看護師1人が必要になります。
今回、改正になって7:1看護だと診療報酬が上乗せされるようになりましたけどね。
で、集中治療室の場合は、これが2:1看護になります。
要はベッド数2に対して看護師1人が必要って事です。
ベッド数10なら3交代制として、5x3人。
もちろん15人しかいなかったら、交代交代とはいえ、
全員365日休みなしですから。
最低でも25~30人位看護師は必要って事になります。
ICUとNICUそれぞれって事には、必ずしもならないとは思いますがね。
看護師不足の問題にもなってきますね。
そして、満床だと、新規の患者は受け入れられないんですよね。
ベッドが空いてないのに、患者を受け入れられるわけないですから。
ちょっと前は、満床でもなんとかやりくりして、患者の命を救うために
無理して受け入れていた病院もあるんですがね。
今、厚生労働省は、病床数を減らそうとしているので。
満床を超える入院患者を抱えた病院には罰(減額)措置があるんですよ。
一時的にでも、満床を越えると、厳しーく厚生労働省から指導が入ります。
それなら、「じゃ、ベッドを空けていたら良いんじゃないか」
って話になりますが。
それも、なかなか難しくなっています。
厚生労働省の医療費削減の方針で、診療報酬が徐々に下げられていますから。
各病院とも、常に満床に近い状態でないと、赤字になってしまうんですよ。
だから、いつも満床に近い状態でも、病院側から見たら、
やむを得ないって事になると思います。
これも、行政、厚労省が悪いって事になりますかね。
3,医療訴訟の問題
これは昨今のマスコミによる医者叩きが関係していますかね。
最近、専門じゃないから助けられなかった。
もっと早く専門の病院に送ったら、助けられたかもしれないのに。
という事で、医師が叩かれているので。
病院も患者を受け入れにくくなっている、という面もあると思います。
自分の病院では
ICU(集中治療室)+NICU(小児の救急治療室)
+産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医
+手術室の看護師3,4人 +脳外科医2人
までの設備、人員はないがベッドは空いているので、
なんとか受け入れることは可能かもしれない。
でも、助かる見込みは少ない。
となると、昔は患者を助ける為になんとか受け入れていたかもしれませんが。
今は、「能力がないのに受け入れたから助けられなかった。」と
マスコミに責められる時代ですから。
受け入れに躊躇するのも当然だと思います。
しかし、病院としては必要な設備が整っていなくて、
他の施設に送った方が助かる可能性は高い、
と判断したのですから。
それが間違いではないと思いますし、責められるべきでもないと思います。
受け入れられるのに受け入れなかった、「受け入れ拒否」ではなく、
受け入れる人材、施設がなかったので、
「受け入れる能力がなかった」という事ですから。
4,システムの問題
病院同士の連携の問題と言っても良いかもしれませんね。
個々の病院が、どういう患者がいたら、まずどこに送るとか。
ルールを決めるとか、そういう事もできなくはないんですが。
これを、個々の病院の問題にすり替えるのは、どうかと思います。
それぞれの地域全体で、もしくは国でそういうシステムを作らないと、
また同じ事が起こると思います。
例えば、インターネットで、どこの病院のベッドが空いているか、
どの病院に医者が何人いて、ICU,NICU等の設備があるのか。
そういうのを、リアルタイムで全ての病院で見る事ができるシステムとかですかね。
実現には時間がかかると思いますが。
こんなシステムがあれば、素敵ですね。
是非このシステムを導入する時は、厚労省の天下り先の特殊法人からではなく、
競争入札を行って、民間企業に作ってもらいたいですね。
結局、今回の件で問題になるのは主治医の産科医個人ではなく、
厚労省の医療行政って事になると思うんですがね。
それを、医者個人の責任にしようとしてますよね、明らかに。
行政の責任にしてしまうと、その原因をなくすために、
また医療費がかかるから、医者個人の責任にしよう。
そういう圧力が政府からマスコミにでもかかっているんですかね。
そう考えでもしないとおかしいくらい、各マスコミが
間違った方向で一致していますよね。
医師不足に関しては、厚労省が「医療費亡国論」って、
20年以上前の間違った理論に固執して、医師削減を勧めているので。
厚労省は政策の間違いを認めて、OECD平均になる位までは、
医師の数を増やす政策に方針転換する。
施設に関しては、空きベッドがないと急患を受け入れられない訳ですから。
3次救急をやっている大きな病院は、急患受け入れの為に、
いくつかベッドを敢えて空けて貰う。
その為に、空きベッドを作った病院には、それに応じて補助金を出すとか。
急患の命を助ける為に、一時的に患者を受け入れて満床を越えても
罰則を与えるのではなく、むしろそうした場合には、報奨金を出すとか。
そういった、行政側の対応。
医療訴訟を増やさない為に、萎縮医療をなくすために、
マスコミは仮説だけで、悪くもない医師の個人攻撃を止めるとか。
病院間の連携を取るために、地域毎にネットワークを作るとか。
そういった、根本的な解決策をとらなければ、
間違いなく、また同じ様な事は起きると思います。
大事なのは、1人の医者をいじめることではなくて、
今後似たような事を起こさないようにする事のはずです。
私以外の医者の話も見てみたいって人はこちらから!
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妊婦受け入れ拒絶で調査=業過致死の疑いもー奈良県警
奈良県の大淀町立大淀病院で8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった妊婦(32)が
約20病院から受け入れを断られた末、搬送された大阪府内の医療施設で
脳内出血で死亡した問題で、同県警は18日までに、
業務上過失致死の疑いもあるとみて、事実関係を確認する調査を始めた。
県警は大淀病院にミスがあったかどうかなどについて調べる。
まず、残念ながら亡くなった、この女性の
ご冥福をお祈り致します。
一時に比べて、医者叩きの風潮が和らいできたかとも思ったんですが。
また、医者叩きが始まってしまいましたか。
今回はメディアによって、医療ミスを全面に出すものと、
受け入れ拒否を全面に出すものと分かれましたけどね。
ちなみに、今回のケースを流れにすると、こんな感じ
○8/7分娩の為、32歳の女性が奈良県大淀町立大淀病院に入院
○8/8午前0時過ぎ、意識を失ってけいれんを起こした。
○子癇が疑われ、点滴を投与
○内科医を呼んで頭部CT撮影が必要か協議
○産科医は点滴を打って様子を見る間仮眠
○2時頃、点滴が奏功しないので県立医大病院に受け入れを打診するも満床で不可能
○県立医大病院の医師が受け入れ先を探す
○大淀病院でも独自に受け入れ先を捜す
○4時半頃、19ヵ所目で大阪の国立循環器病センターへの受け入れが決定
○6時頃、国循へ患者転送
○ 脳出血と診断され帝王切開の手術を受け、男児を出産
○意識不明のまま、8/16患者死亡
こんな感じです。
で、マスコミが問題にしている点は、この辺ですかね。
1,脳出血のため患者が死亡したが、産婦人科医は、
最初は子癇の可能性が高いと考え治療した。
2,内科医と頭部CTを撮るか協議したが、撮らなかった。
3,産科医は点滴を打って様子を見る間、仮眠していた。
4,最終的に患者を受け入れて貰う病院が決まるまでに、
18件(以上)の病院に電話をかけたが、受け入れが不可能であった。
私は循環器内科医なので、脳外科も産婦人科も
専門ではないし、現場の詳しい状況もわからないので、
あくまで推測になりますけどね。
考察の前に、応援よろしくね!
→ 人気ブログランキング、今日は何位かな?まず、1,2に関して
例えば、私が意識が無くなってけいれんしている患者を診たら、
まず脳出血、脳梗塞、てんかん等の頭の病気を疑って、
まず身体所見をとって、それから頭のCTを撮ろうとしますよ。
もちろん、専門である循環器の病気、
不整脈なんかは当然考慮しますがね。
私は子癇を見た事がないですし、この内科医も
ない可能性が高いと思いますしね。
内科医を呼んで、対光反射や一部の神経学的所見を診て、
意識レベルが低い(痛み刺激には反応あり)ものの他の異常所見が無い。
陣痛発作時には産婦が声を上げて痛がるなどしたので、
産科医と内科医で「陣痛発作に伴う失神だろう」と判断したそうです。
参照:東京日和 @元勤務医の日々:「マスコミの魔女狩り報道が正しいのか?」
片側だけの麻痺とか。
瞳孔が片方だけ大きいとか。
対抗反射が片側だけないとか。
病的反射があるとか。
もしそういうのがなかったとしたら。
子癇とも脳出血とも、診断のしようがないと思うんですよね。
で、頻度からいったら32歳の女性が脳出血を起こす確率は
10万人に1人とかそれ以下ですかね。
詳しくは知りませんけど。
私は専門でないのですが、ざっと調べた範囲では。
子癇の対処は、薬剤投与後に刺激を遮断して、
暗い部屋で静かに経過観察。
そして、子癇の後に脳出血を起こす事もあるようです。
そしたら、まず子癇を第一に考える。
そして子癇の治療をしてまず様子を見る。
で、その後一般的な子癇の治療をしても治らない。
やっぱりおかしい。
重症の子癇か、脳出血や脳梗塞などの病気かもしれない。
って事になって、この病院では診れないと判断して、
搬送先を探した。
という事で、妥当な判断だと思うんですが。
3,産科医は点滴を打って様子を見る間仮眠していた。
最近医師不足が非常に問題となっておりますが。
この主治医も、産科医だったんですよね、当然。
最も医師不足が著明で、過労って事でも問題になっている
産科医の先生ですね。
で、夜中の12時過ぎまで働かされて、しかも重症だから、
長期戦を覚悟したんですね。
そして、最初子癇が疑われて、それに対する適切な治療をして、
看護師に何かあったらすぐ報告するように言って、
更なる長期戦を覚悟して、少し仮眠したんですね、この先生。
これのどこがいけないんでしょうか。
私には全く理解できません。
医者は夜中でもいつでも、不眠不休で働いて、
仮眠すらとる事は許されない、とでも言いたいんでしょうか。
この件に関しては、この医師が責められる筋合いは
全くない、と私は思います。
4,最終的に患者を受け入れて貰う病院が決まるまでに、
18件(以上)の病院に電話をかけたが、受け入れが不可能であった。
出産直前で、けいれんして意識が無くなって、
町立病院では手に負えない程の重症患者です。
緊急の帝王切開をして、もしかしたら脳外科の手術もして、
更に子供も重症であることが予測されます。
ということは、搬送される方の病院の用件として、
ICU(集中治療室)+NICU(小児の救急集中治療室)
+産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医
+手術室の看護師3,4人
+(もしかしたら脳外科医2人)
この用件を全て満たす病院を夜中の2時、3時に
見つけようと頑張ったんですよ。
で、必死になって19件か、それ以上の病院に
電話をかけまくったんです。
そして、やっとの事で救急車で一時間半もかかる、国立循環器病センターが
引き受けてくれたんです。
“受け入れ拒絶”って見出しに書いていますが。
これは明らかに間違いです。
夜中にこれだけの人員を緊急で集められる病院は、
本当に数が少ないんですよ。
日本でいくつあるんでしょうかね。
だから
“受け入れ拒絶”
じゃなくて
“受け入れ不可能”
なんですよ。
受け入れ拒絶っていうのは、患者を受け入れられるのに、
わざと受け入れない事です。
「受け入れる事ができない」のとは違います。
この見出しの付け方は、悪意があるとしか思えません。
むしろ、奈良だったから、大阪で受け入れて貰えた。
もっと他の場所だったら、受け入れられる病院もないし、
あったとしても、もっと時間がかかった可能性もあります。
しかも、今回に限っては、母子ともに危ない状態だったのに、
子供は助かったんですよ。
むしろ、必死な産科医と国循の対処により子供は助けることができたという所です。
100歩譲って、マスコミの言う通り、
0時ちょっと過ぎに頭のCTを撮ったとしましょうか。
私はこの病院がどの位の田舎にあるか知りませんけどね。
町立病院ってくらいだから、そこそこ田舎だと思うんですよ。
で、CTを撮るにはまず放射線技師を呼ばなければなりません。
それに30分位ですか。
そして、機械に電源を入れて立ち上がるまでに、
結構時間がかかる機械も多いんですよね、こういう田舎の病院って。
どのくらいか分からないけど、数十分かかるんじゃないですかね。
そして、CTを撮るのに患者を動かして連れて行って。
そいで、頭のCTを撮ると。
ま、1時間かそれ以上はかかるんじゃないですかね。
そしたら、
○2時頃、点滴が奏功しないので県立医大病院に
受け入れを打診するも満床で不可能
ってところが、1時頃に1時間位早まるかもしれませんが。
結局その後、搬送先を探さなければなりません。
そして、その病院の条件は、
ICU(集中治療室)+NICU(小児の救急治療室)
+産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医
+手術室の看護師3,4人
+脳外科医2人
になって、確実に脳外科医が2人増えるだけなんで。
もっと条件が厳しくなるって事です。
この条件なら、19件目じゃなくって、1件目で
病院が決まった。
なんてことは、絶対にあり得なくって。
同じくらい時間はかかるでしょうね。
CTを撮るにも時間がかかる。
しかも自分の病院には常勤の麻酔科医がいなくて、
脳外科医も1人しかいないので、夜中の緊急手術は不可能。
参考:『町立大淀病院HP』
であれば、搬送して手術ができる病院で頭のCTを撮ればよい。
そう主治医が考えても良いと思うんですが。
マスコミは、CTを撮らなかったから悪い。
脳外科医を呼ばなかったから悪いって。
CTを撮れば、脳外科医を呼べば全てが解決するような事を
無責任に言ってていますが。
100歩譲って、マスコミの言う通り、
子癇の治療である、安静を保たないで、
けいれんしている頭を無理矢理押さえて、
胎児の放射線被曝のリスクも無視して、
自分の所では手術をできないにも関わらず
町立病院で頭のCTを撮ったとしましょうか。
国循に到着するのが1時間早まって、
AM6時が5時になるだけですよね。
脳外科医に電話したら、「頭のCT撮って」と
言われるでしょうから。
頭のCTを撮って、更に脳外科医が来るまで時間がかかるので、
1時間じゃなくて、数十分早く到着出来ますかね。
私は残念ながら、この方が1時間早く国循に到着しても、
母体は助けられなかったと思います。
多分、ほとんどの医師がそう思っていると思います。
「1時間到着が早まったら、この女性の命は助かったはず」
それが医学的に証明できますか。。
この産婦人科医は内科医と頭部CTについて協議しているので、
当然脳出血の可能性も考慮しているはずです。
でも、神経学的所見も全くない状態で、
子癇の治療は安静でその患者を動かすリスクとか。
若年女性の脳出血の頻度とか。
けいれんは、この時点で治まったのかどうかとかはわかりませんけど。
けいれんしている人を無理矢理押さえて頭のCTを撮った場合に、
ここの町立病院のCTで正確な診断ができるのか、とか。
もし鎮静してCTを撮ったら、胎児に影響が出るかもとか。
仮に脳出血だとしても、町立病院では手術できないし、
技師さんが来るのに時間がかかったら、
もしかしたら撮ってから搬送したら、
送るのがもっと遅くなるかもしれないとか。
そういった事を、全部か一部かわかんないですけど、
考えて判断したわけですよね。
残念な結果だったからといって、
医療ミス、医療ミスって、ミスかどうかもわからないうちに、
ミスと決めつけたような報道をしていますが。
少なくとも、マスコミは医者を犯罪者扱いして報道する前に、
この位の事は考慮して報道しているんでしょうね、当然。
だって、犯罪者扱いされて、全国で報道されまくったら、
その後の人生変わるんですよ、その人の。
今回の件。
瞳孔が開いていたって書いてある新聞もありましたし。
それが本当なのか、本当ならそれがいつからなのか等、
不明な点がありますしね。
確かに、0時の段階で子癇の治療の点滴をして、2,30分後に
もう一回確認しに行った方が良かったかもなー、とか。
それで、搬送依頼の電話を掛けている時に、
同時並行してCTを撮りに行っても良かったのかなー、とか。
後から考えれば、した方が良かったかなー、と思う事もありますが。
あくまでも結果論で、後から考えればの事ですし。
しても良かったかなー程度で、しなかったからと言って、
責められるべきものではないと思います。
この産婦人科医の処置全てが完璧で、全く非の打ち所が
ない処置だとは言いきれませんよ。
でも、私にはこの産婦人科医を責める事はできません
今回は県立医大に断られちゃいましたが。
大学病院について知りたいって思ったあなた。
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『医療に安心できますか1』の記事の続きです。
10/14にNHKで放送された
日本の、これから 「医療に安心できますか?」の感想なんですが。
前半は、勤務医の現状の話が一つ。
そして、医師数が増えると医療費が増えるって、
20年以上前の「間違ってる」って事が証明された理論を元に、
厚生労働省は医師数を減らそうとしてる話でした。
Q2,医療費をおさえるために、医師の数を抑制する
賛成、605
反対、6619
どちらともいえない、1082
厚労省の事務次官は医師数を抑制するのではなくて、
今のペースで増やすって、いい訳ばっかしてましたけどね。
医師数が増えると医療費が増えるって間違った理論の直後に
アンケートを採ったにもかかわらず、医師の数を抑制する
今の厚生労働省の方針に賛成って人が、1割もいなかったので。
思ったよりも、視聴者は賢いのかもしれませんね。
マスコミの間違った報道に流される人達ばっかではないんですね。
で、その後
ジャーナリストの伊藤氏と、八代氏が美容整形や眼科などを
他の科に回せば医師は足りる、というような、
医師は足りている、偏在だ、という話が出て。
本田先生が、医師不足だ。
美容整形は保険診療じゃないし、医者の数を増やさないと
問題は解決しないって話が出て。
伊藤氏が、医者でもないのに私はいろんな勤務医と話を
しているから、医者の気持ちもわかる。
医者の事は医者しかわからないというのは、傲慢。
って発言をして、本田先生と激しいバトル。
ここら辺の話は某掲示板でも話題になっていましたね。
そして、医療費の問題が第2部から始まります。
医療費、2004年 32兆円
何もしないと、3%台の伸び
厚労省の試算だと、2025年 65兆円
うち高齢者 30兆円
社会的入院をなくすと、4000億円の医療費削減が可能。
これを実現させるため、今年の7月から診療報酬の仕組みを変えて、
医療の必要性の最も低い区分1だと、一律49万円→36万円に
大きく削減されました。
その結果、区分1の患者を無理矢理退院させないと、
病院の経営が成り立たなくなった。
というVTRが流れます。
貴重な医者を介護病棟に縛り付けるのはおかしい。
医者と福祉が分断されて、縦割り行政が問題。
って話も伊藤氏、八代氏から出ていて。
その事自体は正しいです。
だとしたら、まず介護施設や老健施設など、
病人ではないが、自宅には帰れない人達の受け皿を作る。
ヘルパーをたくさん養成したり、介護保険のシステムを
もっと充実させる。
そして、十分だという判断ができたら、
病院から施設に患者を移す。
という事をやれば良いんですけどね。
いきなり、診療報酬削減をして。
病院は潰れ、老人は行き場を失ってるんですよ、実際。
サラ金の上限金利を下げるのまでに移行措置で、9年とか。
国民から大反発をくらって、5年位にするとか。
そういう事をサラ金じゃなくって医療でもやらなきゃ駄目でしょ。
Q3,あなたは高齢者医療費を抑制することを、どう思うか?
やむを得ない、2838
抑制すべきではない、4885
その後、医療費の無駄を省くって話が出たんですが。
医療費の無駄っていうと、医者が余計な検査をしたり、
無駄な薬をもらって、家に貯まって飲んでないって話が
患者や視聴者から出たんですが。
たしかに、開業医の中には過剰な検査をする人もいますけどね。
勤務医はたくさん検査したからって給料増えるわけじゃないし。
多くは、患者が心配だから検査してくれって言われて、
こっちは検査するんですけどねー。
薬を貰っても飲まないから無駄って。
必要だから薬を出しているんですが。
悪いのはその薬を飲まない患者なんですが。
その結果、悪くなってまた病院に来て治療したら、
それを医療費の無駄って言うんで。
薬の内容もわからず、飲んでない薬が無駄って事はないんですよ。
そして、医療費無料だからって受診して、貴重な医療資源を浪費している。
不要な受診を抑制するって方向からも見直さなければ。
って、まっとうな視聴者(医者?)からの意見も出ていたんですが。
完全にスルーされていましたね。
何が無駄かって、それを判断できるのも現場の医者とか、
医療の事を本当にわかっている人しかいないと思うんですけどね。
それは置いといて、この事務次官、次に
今度の厚労省の改革で生活習慣病、予防を重視。
血管の病気は徹底予防できる。
内臓脂肪が多くなければ予防できる、って断定してましたけど。
残念ながら、それは嘘です。
私のメルマガ「やぶ医師のひとりごと」でも、
予防医学に重点を置いていますしね。
予防に重点を置くって、厚労省の姿勢は良いんですよ。
確かに、カロリーが高かったり、体重が大きければ
糖尿病や高脂血症になりやすいですし。
塩分を摂りすぎれば、高血圧になりやすいし。
運動をすれば、それらの病気になる確率が減るのは事実ですよ。
でも、確率が減るだけで、完全に予防できるわけではないんですよ。
内臓脂肪が全ての諸悪の根元、みたいな言い方をしてましたけど。
それも原因の一つだけど、それ以外にも原因はあるんですよ。
そして、もう一つ。
その後に本田先生も言っているんですけどね。
医療経済学の面からいうと、予防医学をしても、
長い目で見たら、医療費抑制の効果はないんですよ。
なぜかって言うと、人間誰でも年を取りますよね。
年を取れば、病気になりますよね。
いくら気をつけても、残念ながら年齢には勝てないんですよ。
長生きすれば、それだけ病院にもかかりますしね。
簡単に言うと、予防医学は医療費を先延ばしにする効果はあるけど、
結局、何年か後になって払うので、トータルは同じって事です。
個人が長生きできて、同じお金なら、私は良いと思いますけどね。
でも国全体として、医療費削減って効果自体は、ないんですよ。
そいで、本田先生が良いこと言ってくれました。
厚労省の予測が当たった事はない。
H9年の時も高く予測し、12年の予測が8兆円下がっている
医療費は世界ではGDP比12%くらい、日本は8%弱。
日本は医療費の抑制に世界で唯一成功している。
そこから、更に抑制するのが問題だ。
って発言があり、事務次官がまた言い訳して、
VTRに入ります。
この10年での健康保険の主な負担増
H9年 サラリーマン 1割→2割
H13 70歳以上(一部を除く) 定額→1割
H14 70歳以上(全ての医療機関) 定額→1割
70(現役並所得) 1割→2割
H15 サラリーマン 2割→3割
扶養家族の入院 2割→3割
H18 70歳以上(現役並所得) 2割→3割
高額医療費 上限引き上げ
H20 70−74歳 1割→2割
うーん、これだけ国民の負担が増えているんですねー。
で、その後に混合診療、自由診療のVTRです。
患者さんが入院します。
梅コース
六人部屋、一ヶ月待って、新人医師が従来の方法で手術。
入院期間は一ヶ月
保険が効くので、費用は10万円。
松コース
明日から即、個室に入院。
専門の看護師がつきっきりで看護。
執刀医はカリスマ医師。
最先端の技術で、3日で退院。
10万円+1000万円。
儲かる病院ほど患者が来て、医師も一生懸命
勉強するから、医療の質も上がる
って話でした。
明らかに、NHKは自由診療、混合診療を推進するってVTRでしたね。
その後にもかかわらず、患者、医者はまっとうな事を言っていましたが。
オリックスの宮内会長の後釜で経済財政諮問会議に入った八代氏は、
混合診療賛成って、はっきり言っていました。
そして、後半出番が少なくなった本田先生が、アメリカは
混合診療になって医療費<が上がったって話をしてるのに、またスルー。
ある勤務医が、
お金はそんなにいらない。
患者に感謝されればそれで良いんだ。
でも、今は感謝されなくなっている。
それが医者が減っている一番の原因だ。
って本質をついた発言をしているにもかかわらず、司会者スルー。
この後ある患者が、私と同じ様な事を発言してましたね。
「生活習慣病の場合は、
保険の自己負担割合を上げたら良いんじゃないか?」
これ、結構大事良いこと言ったなーと思います。
私の考えは、生活習慣病の人全員の自己負担を上げるんじゃなくて。
例えば、
毎年健診で異常を指摘されてるのに、病院に行かない人。
タバコを吸っている人。
検査値で異常があって痩せなさいと言われているのに、肥満のままの人。
こういう、このままいったら生活習慣病になる可能性が高いって
わかっていて、それを治すチャンスがあったのに、
自分の責任でそれを放棄した人。
こういう人が生活習慣病になった場合、
私は自己負担額を上げれば良いと考えています。
多分ブログのどっかで書いたんですが、どこか忘れました(笑)
Q4,これからの日本の医療費のありかたはどちらが良いと思いますか?
公的負担が大きくても国が十分な保証をする、3230
市場原理を導入し、公的負担を小さくする、993
視聴者からの意見で、
患者を減らす対策が全くなされてない。
必要のない診療を求める患者、過剰診療を抑える工夫、
予防医療など患者数を減らす工夫が必要ではないか。
一年間一度も医療費を使わなかったら、国が祝い金を出す。
って意見も出てましたが、これも良いですねー。
最後、厚労省、八代氏、伊藤氏と芸能人、NHKは混合診療賛成で、
患者、医者、視聴者は反対って感じで終わりました。
全体的に見たら、結構良い内容だったと思います。
しかし、それはこの番組に出ていた、本田先生や医者、
そして医療現場の事をわかっている患者が良い発言をしたからで。
司会者は明らかに違う方向に持っていきたがっていたし。
問題の本質に入ろうとすると、それには触れないで
って感じもありましたしね。
でも、たいていこういうのは
患者v.s.医者で、医者が悪者になる事が多いのに、
今回は、
患者、医者v.s.厚生労働省、医療ジャーナリスト
のような構図になっていました。
そいで、行政が悪いって感じで、事務次官も明らかに悪役。
10/7の番組でもそうだったんですけどね。
今回は、結果的に患者が医師サイドについたからって事なので、
結果オーライなんですけどね。
今後、こういう流れが全てのマスコミでなってくれれば良いんですが。
でも、やはり医療訴訟や必要のない患者の受診、救急外来の事。
そういった事を抜きに、議論はできないので。
今後NHKに関わらず、どこかのマスコミがこれらの事を
取り上げてくれれば良いなーって思っています。
今回ちょっと話が出たのに、スルーされたのが残念でした。
ちょっと面白いブログがあるので、続きをどうぞ!
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10/14にNHKで放送された
日本の、これから「医療に安心できますか?」
を見ました。
内容の前に、応援よろしくね、ポチッ!
10/14 NHK午後7:30~10:29
「救急車でたらいまわし」「お産できる病院がない」「3時間待ちの3分診療」
いつでも、どこでも、誰でもサービスを受けることができた
日本の医療に今、異変が起きている。
地方では次々に診療科が閉鎖。
都市部でも過酷な長時間勤務に耐えかねた医師が病院を去り、
残った者の負担が更に重くなる。
その結果「ヒヤリハット」や「医療事故」の件数が増加するという
「負の連鎖」がまん延している。
こうした「医師不足」がもたらす問題の背景には、
国による医療費抑制策がある。
日本の医師数は、人口10万人当たり206人と、OECD平均の2/3。
医師を増やせば、過剰診療につながり医療費が増大。
財政を圧迫するとの考えだ。
安心できる医療サービスを受けるには医療費の増大も止むを得ないのか。
現在、日本の医療費はGDP比の8%と先進7カ国の中で最低。
その一方で、患者の窓口負担の割合は最大。
国民健康保険の保険料が払えず、受診できない人も増える中、
医療費をどうまかなったらよいのか。
更に国は、高齢化によって膨らむ医療費に歯止めをかけようと
「終末期医療」の是非にも言及を始めている。
患者が求める医療の姿とは何か。そのための負担はどうあるべきなのか。
番組では、私たちの健康、そして命を守る日本の医療の
「これから」を徹底討論する。
(主な論点)
▼今の医療に安心できるか?
▼医師は増やすべきか? 国民医療費は増えても良いか?
▼税金と保険料、そして窓口負担。医療費をどうまかなう?
▼高齢者医療費の抑制をどう考える?
▼私たちにとって本当に必要な医療とは
主な出演者
済生会栗橋病院、副院長:本田宏
厚生労働省事務次官:辻哲夫
医療ジャーナリスト:伊藤準也
国際基督強大学教授:八代尚宏
タレント:遙洋子
日本医師会、会長:唐澤詳人
最近、NHKの放送の感想ばっかなんですが。
テレビを見ていない人の方が多いと思うんで。
ちょっと今回は、テレビでやった内容を詳しく書いて、
それを解説するって形にしようと思います。
長くなるんで、シリーズで書いていきますね。
基本的には、この番組では医師や看護師、医学部の学生等
医療関係者20人位。
病気で通院している患者20人位と、主な出演者がスタジオで、
それぞれがコメントをしていく、という形で進みます。
そいでアンケートを視聴者から採っていくって事もやっていました。
Q1,今の日本の医療に安心できる?
はい、 1174人
いいえ、6527人
番組では、ある当直医の一日の映像が流れて。
事務仕事も多いし、夜もほとんど眠れない。
月6回当直で、36時間以上の労働をしていました。
過労で薬の量を間違えそうになった、
って話も出てました。
その後に某勤務医が、今は週4回の当直で済んでる、とか。
今はこれが月に1,2回って。
さすがに、他の医者もひいてましたねー、この発言。
この医師、身も心もすり減らして、
今年開業するって言ってましたけどね。
2人とも、労働基準法違反なんですが、
結局最後までその事を指摘する声は上がりませんでしたね。
生放送だからこそ、誰かに言って貰いたかったんですが。
きっとNHKから、口止めされていたんでしょうねー。
司会者が、医療制度に関しては後で。
医療費に関しては後で、とか。
話の途中でさえぎりまくって、結局話が続かなくって。
この司会者は、かなり問題がありましたね、正直。
勤務医の実態。
外科医の当直明け勤務。
勤務医は決定的に少ない等。
医療法で必要な医師数は
東北、北海道は50~60%って、
10/13でやっていた内容と同じ事もありました。
「国の責任なのに、医師の良心に丸投げしてる」
って芸能人の遙さんも、良いこと言ってました。
そいで、その後、厚生労働省事務次官の発言
なぜ医師が忙しいのかの理由として、
ヨーロッパでは外来が 6,7回/年
日本では14回/年、老人は41回/年
だから、外来が忙しい。
外来の頻度が多い、外来は開業医も病院もやってるから、
開業医と病院の役割分担が必要。
って話をしていました。
医者が忙しいのは、外来のせいだけではないんですが。
ま、これに関しては大病院と診療所の棲み分けって事で、
私も賛成する部分もあるんですけどね。
でも、
医療標準に足りる割合は、年々増えている。
3500-4000人/年 医師は増えている。
地域で需給を見直す。
って話には賛成出来ません。
前にも書きましたけどね。
日本の医師数は26万人。
OECD平均並だと38万人
で、全然足りていないんですよ。
勤務医が足りないって、話がたくさん出てましたけど。
開業医も含めた人数でも、12万人足りていないんで。
偏在じゃなくって、不足なんです。
で、その後。
一番問題な、医師不足が始まった政府の政策に関しての話です。
これ、大事なので、詳しく書きますね。
s30年、健康保険が国民全体に普及
s48年、一県一医大構想
s50年代、毎年8000人の医師が生まれる
って流れできて、
s57 医師数16.8万人、医療費14兆円
この流れが、オイルショック後の経済不況で変わります。
s58,医療雑誌に当時の厚生省保険局長が書いた論文
医療費が財政再建で問題、
このままいったら、国家が潰れる「医療費亡国論」
ってのが出たんです。
医師数の増加は、過剰診療につながる
勤務医1人につき、8000万円、
開業医<1人につき、6000万円
医療費が増える
って事で、医師10%削減の政策
s59,医学部の定員の見直し
医学部の定員、最大でs59年 8280人だったのが
段階的に削減され、今は7625人です。
人口1000人当たりの医師数
ギリシャ 4.4人
イタリア 4.1人
ベルギー 3.9人
スイス 3.6人
日本 2.0人
とOECD30ヶ国中、27位
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
ま、これが放送されていた内容なんですけどね。
ちょっと気になった点が2点。
第一に、s58年に既に財政再建の話が出ています。
財政再建っていうのには、当然無駄な公共事業とか、
そういう話が出てくると思うんですがね。
この頃から、全く公共事業の金は減らず、
むしろ景気対策の名目で増えています。
ここ数年、公共事業費削減って話が出ていますが。
これも一般会計のみの話で。
実は、特別会計では公共事業費は減っていないんですよ、今だに。
公務員の人件費も減っていませんし。
それなのに、国民の命に直結する医療費削減の話ってのは、
順序が違うような気がするんですが。
次にもう一点。
s58年という、20年以上前の古くさい論文を元に、
厚生労働省は医師削減をしているんですが。
「医師数が増えると、医療費が増える」って言って、医師数を減らしていますよね。
でも、
「最近医療費の伸びが増えて困ってる」
って言ってるんですよね。
医師は増えていないのに、医療費はすごい伸びで増えてるって。
そしたら、この論文の前提の
「医師数が増えると、医療費が増える」
って、これが間違いって事でしょ。
医療費がすごく増えた原因は、高齢化社会とか、
医師数が増えた事以外に、他に原因があるって事でしょ。
それにも関わらず、医師数が増えるのが、
医療費が増える諸悪の根元みたいな事言ってますが。
20年以上経って、「間違ってる」って事が証明された理論を
今だに使って、医師数を減らそうとしてるんですよ。
そして、番組ではグラフで出ていたOECD平均との医師数との比
s45年にはOECD平均で1000人当たり医師数1.4人、
それに対して日本は1.1人と差は1000人当たり、0.3人。
今はOECD平均で1000人当たり医師3.0人。
日本は2.0人と差は1.0人で、
OECD平均との差は広がり続けている。
って、だんだん差は広がっているんですよ。
それなのに、この事務次官は、医師は増えているって。
ま、確かに医師免許を持っている人の数は増えてますけどね。
実際に働いているかは別として。
でも差は広がってるんですが。
国が医療費抑制のため、医師数を抑制。
この方針は変わらないって。
前から、厚労省の言ってる発言そのままなんですけどね。
こうやって、データーと比較したら、明らかに間違っているって
わかるのに、ただ同じ主張を繰り返す厚労省の事務次官の姿。
典型的な