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予防は治療に勝る

Dr. I / 2006.08.26 02:15 / 推薦数 : 4

8/22、長野県佐久市の県厚生連佐久総合病院名誉総長、
若月俊一先生(96)が、肺炎のために亡くなられました。

若月先生といえば「実践医学」を訴えて、
医学とは、人々の幸せと命を守るものだ」。
という名言を残し、農村医療にまい進した事で有名ですので、
ご存じの方も多いとは思います。
若月先生を慕って長野に集い、
全国で地域医療を支える医師は多いようですし。

もちろん地域医療、農村医療を確立した若月先生の功績は、
非常にすぐれておりますし、私もその点でも尊敬しております。

しかし、ここでは敢えて、先生が言った私の好きな、もう一つの名言
予防治療に勝る」について書いていきたいと思います。


若月先生は東京帝国大医学部を卒業した後、
戦時中の1945年3月に佐久総合病院に外科医として赴任。
当時農民たちは、忙しさや貧しさなどで病院に通院したがりませんでした。

このため、先生は田畑で使う牛車に医療器具を積み込んで
周辺の村々を訪ね歩く出張診療を行ったそうです。
医師が出かけて寄生虫駆除やけんしょう炎などを治療する、
この「農村医療」を確立。
また、病院職員が演劇や人形劇をして、
病気予防知識を普及させるユニークな取り組みを行われました。

1959年からは「予防治療に勝る」として、近隣の旧八千穂村
(現在は佐久穂町)の「全村健康管理」を実施。
15歳以上の村民を対象に、年1回の健康診断を実施するだけでなく、
一人一人の健康台帳を作成。
健診だけでなく、生活ぶりや環境要因なども記入。

さらに、村民に健康意識を持たせるため、
各自が記入する健康手帳も取り入れました。
この方式は長野県全体に広がり、さらに全国のモデルになっています。

参考:(毎日新聞) - 8月23日


今から50年以上も前に、こんな事が行われていたんですねー。
尊敬しますね、ホントに。

予防治療に勝る」というのは、若月先生の専売特許ではありません。
美人女医さんのジュリ先生も言っておられますが、
中国医学では、ン千年の昔より
病気を治す医者より、病気予防する医者のほうが名医である
と言われているようですしね!

全くおっしゃる通りだと、私も思います。


また野球に例えますが。

名選手というのは、素人が見てファインプレーをする
選手ではないんですよ。
守備のうまい選手は、どこに打球が飛んでくるのかを、
人よりも早く判断する。

そして、第一歩を早くして、早く打球に追いついて、しっかり捕球する。
そういう選手が守備の達人と言われる選手です。

最初の一歩が遅いから、ぎりぎりで打球に追いついて、一見ファインプレー
に見える、というのは、本当のファインプレーではありません。

もちろん、最初の一歩が早くて、普通では追いつけない打球に、
ぎりぎりで追いついて捕球できるという、
本当のファインプレーもありますけどね。


医学でもそうです。
病気が悪くなって、それを治したら、それが名医ではないんですよ。

名医というのは、病気にならないように予防する。
または、病気が悪くなる前に見つけて、悪化する前に治療できる。

そういう医者が「 名医」だと私も思います。

名医」という「医者」個人だけでなく、
としても治療よりも予防に重点を置く事が必要だ、と私は思います。

具体的には、予防にもっと金と手間をかけろって事です。

今更になって、厚生労働省は予防に力を入れだしているようですが。
やっている事は中途半端です。

中途半端に予算を組んでも、効果は半減されますし。
相変わらずの、縦割り行政も見受けられます。

例えば、「タバコ
タバコ医学上は百害あって一利なし。
と言うことは、はっきりしています。

タバコを吸えば、肺ガンの確率は10倍位。
心筋梗塞の確率も約3倍になりますし。
他のガン生活習慣病のリスクも大幅に上がります。

そして、喫煙率を下げるのに最も効果的なのは、
タバコ値段を上げるって事は、世界中の例ではっきりしています。

なのに、日本のタバコの値段は、他の先進国から見たら、激安です。
一部の団体や、半端な税収の事なんか考えずに、
ドカンとタバコ税を大幅に上げれば、何十年か後の医療費
大幅に削減されるのは、目に見えているんですが。

しかし、医療費削減と言っている割には、
弱者の負担を増やす事しか今の行政は考えていないようです。

50年前から、若月先生は「予防治療に勝る」と言っているのですが。
今の日本の行政は、50年経ってもまだ本気でそれを
実践しているようには、私には思えません。


ちなみに私のメールマガジン「やぶ医師のひとりごと
これは、予防医学に重点を置いて、病気の解説をしているものです。
そして、もし病気になったとしても病気の正しい知識を身につけて、
病気を軽い状態のまま悪化させないでいよう。
という事をコンセプトにしています。

若月先生には遠く及びませんが、病気の事をわかりやすく解説して、
一般の方達にもわかるように書いているつもりです。

もし興味のある方がおられたら、ご覧になっていただければありがたいです。

Dr. Iのメルマガ「やぶ医師のひとりごと
興味のある人はこちらから

→ やぶ医師のひとりごと

 

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