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医療事故にどう向き合う2

Dr. I / 2006.06.27 01:15 / 推薦数 : 4

「医療事故にどう向き合うか1」の続きです。
こちらを読んでいない方は、まずこちらを読んで下さい。

6/22、19:30からNHKのクローズアップ現代「医療事故にどう向き合うか」でこのブログ
やぶ医師のつぶやき」~健康、病気なし、医者いらずをめざして

が放送される予定だったのですが、中止になったので、この放送の感想の続きです。

番組の真ん中~後半の部分は良かったが、放送の前半のコメンテーターの話
「訴えられることが怖くてリスクのある医療をしないと言うことは、医師としての責任を放棄していませんか」
が偏った見方だ、という感想でした。

で、その後にコメントした、もう1人の右側の人。
NHKの解説員らしいですが。

医者病院が情報を隠すから、民事では無理だから刑事事件になった。」

というような意見を言っていたような気がします。

今回、産婦人科医の件では、全く刑事事件に相当しない事件で刑事になっているから問題だって我々医者は言っているんですよ。

彼は、一生懸命に患者の命を救おうとした。
しかも、一万人に一人しかいないような難解な症例で、十分な輸血もない病院で、しかも1人で。

で、その結果、逃亡の恐れも全くないのに、病院の中で大勢の患者さんの前で手錠をはめられて逮捕されてるんですよ、事故から一年後に。
だから問題だって言ってるんですよ、こっちは。
それをなんですか、あれ。

医者病院は悪者だから、民事じゃだめだから、刑事って。」

明らかに一方的な意見なのではないですかねー。
最初、NHKもそう思って、現場の医者の意見を入れてって思ったんでしょうけど。
そいで、私を含めて数人の医者と交渉していたみたいですけど。

医者の側の意見を直前でカットしたから、明らかに偏った報道になっていると思うんですが。
まあ、当たり前ですよね。

右、左の両方の意見があって、中立な立場の放送になるんでしょうけど。
片方の意見を削除したら、偏った意見になるっての。

天秤の両側に重りがあって釣り合っているのに、片方の重りだけとったら、傾くっての。

一体なにが言いたいのか、まったくわかりません。

少なくとも、ああいう偏見に基づいた、一方的な立場だけの放送は、現場の一医者としては許す事はできませんね、私には。

はっきり言って、あの呉の病院を除いたコメンテーターのやりとり。
一見NHKで堅い番組を装っていますが。

正直言って、「民放のくだらない医者たたきの番組」と同程度にしか見えませんでしたね、私には。


わかりやすく、今回の番組で例えましょうか。
産婦人科医の件を。
NHKのプロデューサーが、クローズアップ現代という番組を作って、

公平中立な立場で、医者の立場からも患者の立場からも考えた、立派な番組を作って、医療事故の原因について検証しよう。

という報道をしようとしました。

でも、この番組は医者からみたら、

医者病院が情報を隠す悪者だから、民事では無理だから刑事事件が必要だ。だから医者は逮捕されて当然。」

というように映った。
はっきりいって、医者を侮辱する内容です。

だから、医師会NHKという会社(特殊法人ですか、知りませんけど)ではなく、NHKのプロデューサー個人を侮辱罪で訴えた。
そして、NHKのプロデューサーが公衆の面前で手錠をはめられて逮捕されたって事ですよ。

簡単に言えば。

ま、一部の人間は「ざまーみろ」って思うかもしれませんよね。
今回のように偏った意見を流されて、被害を被った人間とか。

でも、それって正しい事ですか?
本当にそんなんで、逮捕されて良いんですか?
誰がどう考えても違いますよね。

多分そんな事があったら、マスコミは朝から晩まで、不当逮捕だってテレビや新聞を通じて報道しまくりますよ、きっと。

正直言って、今回の番組の内容には失望しました。

こんな番組に、このブログが放送されなくて良かったです。

私の偏った見方なのかもしれませんが、参考までに他の先生の意見もこちらにかいてありますので、興味のある方は見てみて下さいね。

いっちゃんの小児科奮闘膝栗毛、「げんだい」

東京日和、[無責任なのか?]医療事故にどう向き合うか

この2人の先生のブログもNHKで放送される予定だったのに、私のせいで放送中止になったのだとしたら、すいませんでした。

読者の方達で、放送を楽しみにしていた方達も、ほんとうにすいませんでした。

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コメント

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 やっぱりどこの放送局もどんな番組も、恣意的な結論ありきで番組が作られているんですよ。間違いありません。

 新聞の記事なんかもよく読み込んで、これに書かれていることを鵜呑みにしていいのか、といつも考え込んでしまいます。常に書かれていることの裏を読まないと、書き手の目的、考え方の傾向を意識しないと危険です。

 だから私は天気予報しかテレビも見ませんし ( ニュース番組もニュースの選択方法、言葉遣いの選択方法等に恣意的なものを感じます )、なるべく新聞やネットのニュースを読むようにしています。文字で読んだ方が、書かれていることに対して、落ち着いて懐疑的に読むことができるからです。

 今巷で話題になっている日銀総裁の話だって、総裁個人のお金で個人の立場で、しかも総裁の個人のお金で株の売買で利益を得るために村上ファンドにお金を託して、誰でもがやっている株式に対する投機を行った。しかも法的には日銀総裁になんの罪もない。

 たまたま投機を依頼したところが、インサイダー取引で罪を犯した。

 なぜ単なる一投機家が投機を依頼したところの罪に対する結果責任を問われて辞任を促されなければならないのか理解に苦しみます。どの放送局も新聞も恣意的に放送、記述しているとしか思えません。それらの取材に応じている人たちのコメントも、主旨に沿わないコメントは恣意的に省略されているのです。

 医療の話からずいぶん離れてしまっていますが、何が言いたいのかというと、ニュース番組や新聞でさえ、恣意的に構成されてしまい、まるで悪く無い人が悪い人という風に視聴者心理を誘導しているという事実があることです。これってナチスドイツが取った方法と同じじゃないですか。
written by おおやま / 2006.06.27 06:17
[続き]
 昨日たまたまニュースを見ていたら、日銀総裁の得た利益と、そこらへの主婦 ( ではなくてたぶん話ができてたんでしょう )の銀行の定期預金で得られる金利分の金額を比較していました。

 株式投機で得られるお金と、銀行の定期預金で得られるお金に格段の開きがあるのは当たり前じゃないですか。なのにニュース番組で、ニュースバラエティーじゃないですよ、そんなムチャな比較がされていて、まるで日銀総裁が不当に利益を得たように情報操作されている。

 いや番組名を思い出しました。ニュースステーションでした。ニュースバラエティ番組でしたね。ニュース番組ではありませんでした。でも視聴者への影響力は絶大です。

 一般の社会面に載るような事件の記事でも容疑者が逮捕された、と表現されたとします。それを読んだ人は「犯人が逮捕された」と思いますよね。

 でもその人が「犯人」であるかどうかは、裁判が最終的に結審して刑が確定するかどうかまでは、わからないんですよ。それだけじゃなくて判事も人の子ですし、事務的に激務ですから誤審してしまう可能性もあるわけで。

 ですから私は女房が新聞を読んでいて「犯人が捕まったよ」とか書かれていても「なんだ、まだただの容疑者としか書いてないやん。犯人かどうかはまだわからんよ」と答えています。

 日本人は情報操作に弱い、そう結論づけています。だから世論を操作することなんて簡単なんですよ。もちろん情報操作に弱いのは日本人に限りませんけど。

 例えば私は世論に反して、小泉が行った改革という名を被せられた、さまざまな改悪を許していません。小泉が行ったのは明らかに悪政です。なのに国民は変化した事実を見ないで、垂れ流された情報に踊らされている。

 みんなマスコミなどの情報にだまされているんです。レトリックを見破る知恵を持たないとだめです。

 第二次世界大戦前に民主主義がナチスドイツの独裁を作り上げた前例を忘れてはいけません。目先の利益や、飾られた情報に踊らされてはいかんのです。そのとき民主主義は衆愚政治にと変ります。
written by おおやま / 2006.06.27 06:18
>おおやまさん
日銀の福井総裁の件に関しても、マスコミは論点ずれていると私は思います。
ちょっと長くなるので、医療とは関係ないですけど、ブログの本文に書きますね。
明日か明後日くらいに。

マスコミの内容を鵜呑みにしてはいけないと思うのは、私も同じです。
written by Dr. I / 2006.06.28 04:07
御紹介ありがとうございます。正にDrIさんのおっしゃる通りです。我々のクローズアップ現代批判のブログを紹介してくれる報道機関があればいいのですが。親方日の丸のNHKがこれではダメですね。NHK受信料を払う気はなくなりました。
written by いっちゃん / 2006.06.28 17:56
>いっちゃん先生
そうですね。
まあ難しいでしょうねー。
マスコミというのは、中立な立場で放送するべきだと思うので、医者の立場も放送してしかるべきだと思うんですけどねー。

あ、NHK受信料は、契約してるんなら払わないと駄目ですよ。
払わないなら、契約解除しないと。
電話でテレビ壊れたから捨てましたって言ったら、簡単に解除してくれますから、すぐ電話して下さいね。
written by Dr. I / 2006.06.30 20:59

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