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某研修医の一日、あくまでフィクションです。
某水曜日
水曜日は心臓カテーテル検査の日です。
カテーテルっていうのは、細いチューブみたいもんです。
手や足の動脈や静脈を針で刺して、ちょっと太めの管(シース)を入れて、そこに細―いチューブを入れます。
そして、血管を通してどんどん上(胸の方)まで上げていって、心臓付近まで持っていくんです。
そのチューブの中を通して検査の器具を心臓まで持っていきます。
心臓の検査をしたら心臓カテーテル検査、治療をしたらカテーテル治療ですね。
両方合わせて、略語で心カテって言います。
9:00 病院へ出勤
午前中を使って、入院患者さんの回診。
13:30から心臓カテーテル検査。
昔は心臓血管造影の検査だけで2時間や3時間かかっていてその後の安静時間も長かったので、その間おしっこをしなくて良いように、多くの患者さんは、おしっこの管を入れてから行きました。
今は普通の検査だけなら入れない事も多いです。
確実に時間がかかる場合だけ入れる施設が多いんじゃないですかね。
で、検査の前におしっこの管を入れるんですが、大学病院の場合は研修医がそれをやるって決まりがある施設がありました。
男性だけなんですけどね。
尿道から管を入れるんですけど、研修医だから、あんまり慣れていないので。
これかなり痛そうです、患者さん。
前立腺肥大症のあるおじいちゃんは、激痛で泣いてます。
もちろん麻酔のゼリーをつけて入れるんですけど。
患者さんの為には上手な看護師(昔は看護婦)がやれば良いんでしょうけど、大学の場合は、そういうのは医者の仕事ですって一蹴されますね、もし言っても。
もちろん大学病院によって違うんでしょうけどね。
で、おしっこの管を入れたらその上から、前バリっていうのを貼ります。
検査の時は裸ですからね。
上から布はかぶせますけど。
前バリって映画とかエッチなビデオでしか使わない言葉かと思いきや、こんな所で登場しましたね。
いやー、変な意味で感激です。
そして、点滴のルートも研修医がとります。
これも下手なので、何回も失敗する事もあります。
時間がかかることを予想して、少なくとも12:30には準備を始めます。
要領の悪いやつは、もっと時間がかかります。
でも、要領の悪いやつに限って準備を始めるのも遅くって、先輩医師に怒鳴られるんっすよ。
で、13:30から心カテ。
いくら大学だと時間がかかるといっても、心臓の血管造影検査は、昔でも2時間あれば終わりました。
治療があっても2時間半はかからんでしょう。
今、民間病院で俺がやれば、検査なら30分、治療入れても1時間位で終わるでしょうね。
大学病院って人(医者、看護師)は多いんだけど、要領悪いっていうか、腰が重いって言うか、何をやるにも無駄が多くって異常に時間がかかるような気がします。
他はどうなんでしょうかね。
ただの血管造影なら、検査でも治療が加わってもまだ良いんですが。
問題はカテーテルアブレーションですね。
これ、かなりのくせ者です。
親でドラのダブ東をポンされた位やばいです
カテーテルアブレーションっていうのは、カテーテルを使った不整脈の治療です。
心臓っていうのは心筋っていう筋肉の塊です。
で、それが電線みたいな線を通して命令が伝わって規則正しく収縮するんですよ。
普通は。
だから、心臓が拍動すると血液を体に送ることが出来るんです。
不整脈って言ってもいろいろあるんですが、おおざっぱに言うと正常な電線以外を通って心臓が拍動するのが不整脈ですね。
カテーテルアブレーションでは、正常な電線以外に余計な電線があったら、それを焼き切るような治療をします。
もしくは、電線を焼き切るのではなくって、電気の通り道をふさぐような治療をします。
そうすると、余計な電流が流れなくなって不整脈が出なくなるって理屈です。
なんでアブレーションが大変かっていうと、まずその電線がどこにあるかを探します。
電線が一本だけでそれが簡単に見つかれば良いんですが、何本もある時もあるし、複雑な形をしている場合もあります。
そいで、やっと見つけたら今度は、その電線を焼き切ります。
高周波を流して、低温やけどをさせます。
それも、簡単に数秒で焼き切れる時もあるんですが。
電線が焼きにくい場所にあったり、なかなか頑固で切れない場合とかも多く、そうなると何十回もちょっとづつ場所を変えたりして、ちびちび焼くしかないんですよ。
だから、場合によっては4~5時間とか、超長いと10時間とかかかって、夜中の2時位までやってた事もありましたね。
その例は、始めたのが13:30とかじゃなくって2例目で始めるのも遅かったんですが。
アブレーション恐るべし。
で、夕方というか、夜やっと検査や治療が終わったら、病棟に戻ってきます。
戻ってきたら心電図を取って異常がないかを見て、心エコーもします。
アブレーションは、心臓に低温やけどさせてますから、下手したら心臓に穴が空いてしまうんですよ、これが。
そうなると、心臓の外に血が貯まるのでそうなっていないかを必ずチェックします。
検査が終わったら、カテーテルやシース(管)を抜いて止血をするんですが。
止血をしたあと、砂のおもりを数時間のせます。
そうでないと出血する事があるんで。
そのおもりを数時間したら取って、一応検査の事後処理も終わります。
翌日、傷口の消毒しますけどね。
そこまでいったら、今度は不整脈の勉強です。
その患者さんのどこに余計な電線があったかとか、どうゆうふうに焼いたのかを、その日アブレーションした、不整脈チームの専門家の医者に教えてもらったり、自分で勉強したります。
って事で、間違いなく深夜にまでなりますね。
いやー、今でもアブレーションには行きたくないわー。
あ、大学病院が悪いとかアブレーションが悪いとか言ってるわけではありませんからね。
フィクションですし。
最新のアブレーションについてとか、大学病院についてはあまり詳しくないので、本物の循環器内科医や大学病院の医師の方いらっしゃいましたら、もっと教えて下さいね。
生活習慣病に興味がある、とか他の病気についても知りたいって思ったあなた。
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